DAKAR:三菱チーム 第1レグニュース(1/06)
第1レグ
1月6日(土)
リスボン~ポルチマン(ポルトガル)
リエゾン 122.53km SS1 116.13km リエゾン 232.14km
総走行距離 470.80km
2007年ダカールラリーがついにスタート
「チーム・レプソル三菱ラリーアート」では、
ホアン・ナニ・ロマがチーム最上位の7位でフィニッシュ
2007年ダカールラリー(正式名称:ユーロミルホー・ダカール2007)が、1月6日(土)、いよいよ開幕。
ポルトガルのアレンテージョ地方で行われた最初のセレクティブセクション(SS、競技区間)、116.13kmのSS1では、地元ポルトガルのカルロス・スーザ(VW・レーストゥアレグ2)が1時間20分38秒のトップタイムを叩き出して総合首位に。
これにジニール・ドゥビリエ(南アフリカ)、カルロス・サインツ(スペイン)、アリ・バタネン(フィンランド)、マーク・ミラー(アメリカ)が4分以下の僅差で続き、フォルクスワーゲン勢がトップ5を独占する速さを見せた。
25年連続の挑戦で前人未踏の7連覇・通算12勝目を狙う「チーム・レプソル三菱ラリーアート」では、前回大会の覇者として第1走者で出走したリュック・アルファン(フランス)がコースの砂掻き役を強いられた上にパンクを喫して、首位から10分5秒遅れの総合17位と出遅れてしまう。
20度目の参戦で自身3勝目を狙う増岡浩も同様にパンクを喫したが、タイムロスを最小限に止めて総合10位。
トラブルなしで走り切ったホアン・ナニ・ロマ(スペイン)とステファン・ペテランセル(フランス)は、それぞれ7位・8位でオープニングステージを終えた。
2007年ダカールラリーは、前回大会に続いて三菱自動車チームとフォルクスワーゲンチームの一騎打ちになると目されているが、6日(土)早朝にポルトガルの首都リスボンで行われたセレモニースタートでは、前回大会を制した三菱自動車チームのアルファンが4輪部門の第1走者としてスタート。
その後、7番目にスタートした増岡までの間、この2大ワークスチームのマシンが交互に登場し、早朝から集まった大勢のファンは大いに盛り上がった。
このセレモニースタートの会場となったのは、大航海時代にインド航路を拓いたポルトガルの英雄ヴァスコ・ダ・ガマが埋葬されている世界遺産のジェロニモス修道院前の広場。
前日まで3日間にわたって行われた車両検査を通過した車両は、2輪245台(4輪クワドバギー含む)、4輪180台、カミオン(トラック)85台、合計510台で、深い霧が立ち込めたリスボンから遥かなるセネガルはダカールのゴールを目指して旅立っていった。
競技車両はリエゾン(移動区間)として設定された公道を一般車両とともに走行し、約1時間半をかけて122.53kmを移動。SS1に到着すると、2007年ダカールラリー最初のタイムアタックに挑んだ。
その多くがフラットな砂地に設けられたコースは、トリッキーでテクニカル。
リスボン市内でのスタート時は霧が立ち込めていたが、アレンテージョ地方に設けられたステージ一帯の日中は晴天で、プロローグとしては最高のコンディションとなった。
このSS1での思わぬパンクにスタートダッシュを阻まれた形の増岡だが、「もちろんパンクしたことは残念ですが、ラリーは始まったばかりですし、何より、今日初めてラリー本番で走らせた新型『パジェロエボリューション』のハンドリングフィールがすごく良くて、とても勇気づけられました」と、表情は明るい。
「あとで聞かされた話では、ステージの序盤区間では三菱自動車チームの中ではトップのペースで走れていたようです。
パンクしたのは、ステージの半分過ぎの60km地点だったと思います。
今日のステージは道幅が狭く、ツイスティで、木の切り株がコース脇のあちこちにありました。
クルマにダメージを与えやすい状況でしたから、自分としては『繊細かつ大胆』に行ったつもりです。
砂地の区間は路面が柔らかすぎて、2速・3速が主体。その区間では思うようにスピードが乗らず、ちょっとつらかったですね。
ただ、いずれにせよ、この先はまだまだ本当に長い。
この順位とタイム差は気にしていません。明日以降も自分の走りを貫いていきたいと思います」
予想外の順位でスタートを切ったディフェンディングチャンピオンのアルファンは「今年のダカールラリーのペースがかなり速いものになることは予想していました。
パンクは喫しましたが、それでも私としては、ヨーロッパでは無理に攻めてリスクを増やすことはしたくない。
今日起こったことは想定していた範囲内です」と余裕を見せる。
三菱自動車チームのドミニク・セリエス監督は、「今日はフォルクスワーゲンの日でしたね」と苦笑い。
「前回大会でもそうでしたが、彼らがヨーロッパのステージで速いこと自体は予想どおりです。
ただ、ペースそのものは我々が予想していたより速かった。
三菱自動車チームとしては、アフリカでの仕事量を増やしたくはないので、明日はいくらかペースを上げていくつもりです。
ただし、無用なリスクを冒すつもりはありません。
最初の2~3ステージを飛ばしていったドライバーが、最終的な勝者となったためしがないのがダカールラリーなのです」と、自信にあふれた表情で語った。
SS1を終えた競技車両は、232.14kmのリエゾンを走行して、ポルトガル南端の港町ポルティマンに到着。翌1月7日(日)は、ポルティマン近郊の山岳地帯でSS2に挑む。そのコースは、WRC(FIA世界ラリー選手権)のスペシャルステージを彷彿とさせるテクニカルなグラベルステージで、距離も67kmと短く、大柄なクロスカントリーラリーカーを華麗にドリフトさせるトップドライバーのドライビングテクニックが堪能できる。その後、選手は463kmのリエゾンを走行。ポルトガルからスペインに入国し、ロンダ山脈を越え、ピカソ生誕の地としても知られるリゾート都市マラガへ入る。ここで競技車両とドライバー、チーム関係者は大型フェリーに乗り込み、夜間に地中海を渡ってアフリカ大陸へと上陸する。
■「チーム三菱ラリーアート・チャイナ」「チーム三菱ラリーアート・タイランド」も勇躍発進
アジアから2007年ダカールラリーに挑む「チーム三菱ラリーアート・チャイナ」のリュー・ビンと「チーム三菱ラリーアート・タイランド」のマナ・ポーンシリチャンも、トリッキーなSS1にアタック。
T1ディーゼル仕様の『パジェロ』を駆るビンは総合73位、T1ガソリン仕様の『レーシングトライトンエボリューション』に乗るマナ・ポーンシリチャンはやや遅れて総合92位ながらも、それぞれフィニッシュした。
28歳のポーンシリチャンは前回大会に続いて2度目のダカールラリー参戦だが、36歳のビンは今回が初出場。
彼らにとってヨーロッパでのこの2日間は、アフリカの過酷なステージを前にした最後の足慣らしということになる。
■『パジェロ』で出場の池町佳生はゴール直前に痛恨のスタック
スペインのティボー・チームからT1ディーゼル仕様の『パジェロ』で出場の池町佳生選手は、SS1のゴール直前にスタック。
それもロシア人のチームメイト車両がスタックしている横をすり抜けようとしたところ、同様に柔らかい砂地にタイヤを取られてしまった、という不運だった。
脱出に約10分を要し、総合59位でのフィニッシュとなった。
ラリー初日の日本人プライベーター最上位は三橋淳選手(トヨタ・ランドクルーザー)で総合45位。
これにチームメイトの山田周生選手が54位、前述の池町選手が59位、元F1ドライバーの片山右京選手(トヨタ・ランドクルーザー)は115位、三菱自動車チームで1997年大会において日本人初の総合優勝を飾っている篠塚建次郎選手(日産パスファインダー)は、ゴールの5km手前でメカニカルトラブルによりスタックを喫し、日本時間7日午前6時現在で167位という記録となっている。
■サポートカー『デリカD:5』、チーム機材を満載しヨーロッパを快調に走行
「チーム・レプソル三菱ラリーアート」のサポートカーとして2007年ダカールラリーに登場した、今春発売予定のワンボックスタイプのミニバン、新型『デリカD:5』。
チームスタッフがアフリカのビバークで使用するテントやバッグ、工具類、ジャッキ、応急救護セット、水のタンクなどを満載しながら、三菱自動車チームの他のサービスカーとともに軽快に走行。
競技車両よりひと足早く第1レグのゴール地であるポルティマンに到着した。
同車のドライバーを務める田口勝彦(ラリーアート)は、「リスボンを出てから200kmほどはとても霧が深く、途中の高速道路では事故があったようで迂回路も渋滞していましたが、『デリカD:5』はまったく快調。
オンロードでの乗り心地がかなり良いので、とても快適に移動できました」と言う。
「今日のSS1ではフォルクスワーゲン勢が速かったですが、三菱自動車チームの雰囲気はとても良く、『序盤でのこのくらいの差など、すぐに取り返せる』といった感じでした。
それに、昨日はスタート前にもチームスタッフ全員でみっちりとミーティングを行ったりと、三菱自動車チームの統制力とモチベーションの高さに驚かされています。
いかにもプロフェッショナル、といった感じで、これから間近で世界のトップチームの仕事ぶりを見ることができると思うと、とても楽しみです」と語っていた。
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