PWRC:スバル スウェディッシュラリー第2レグニュース
LEG TWO
首位争いが混迷、決戦は最終日へ
P-WRCトップ10に7台のSUBARUインプレッサ
10 February 2007
2007年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)開幕戦「スウェディッシュ・ラリー」(FIA世界ラリー選手権=WRC第2戦)のレグ2は、天候がさらに回復し始めた空の下、クルーが午前中に設定された2本のステージに挑んだ。
オープニングステージからP-WRC首位に立っていたクリスチャン・ショーベリは、午前中のステージでもギャップを維持、マシンは全く問題なしと伝えた。
2位ユホ・ハンニネンは変わらず、その後をアントン・アレン、オスカー・スヴェルンドが激しい3位争いを展開して日中サービスを迎えた。
アレンは左ロングコーナーで膨らみすぎリアバンパーを失っていたが、この最初のサービスで修復。
しかしSS11でパンクに見舞われ、2分のタイムロス、5位にまで後退した。
午後には挽回を見せて順位を一つ取り戻し、この日を4位で終えた。
「パンクと共に、クリスチャンと同じコーナーでもう少しのところでコースオフするところだった。
1日分としては多すぎるくらいのドラマが起きた!明日を楽しみにしている」
オスカー・スヴェルンドは、マシンは全てパーフェクトで、アレンとのバトルの末に総合3位を奪取できてうれしいと語った。
「マシンは問題なし。とにかく全力を尽くすことを続けて、様子を見ていた」スヴェルンドはSS14で大きなスピンをしたものの、すぐにリカバリーしタイムロスを数秒に抑えた。
「スローペースだったが、ここでスピードを上げようとした」と語った。
ミルコ・バルダッチは午前中を順調にこなし、マシンは順調だがまだ少し慣れが必要と伝えた。
もっと速さが出ると思う。
このマシンでの)初めてのイベントだし、今のパフォーマンスに関してはとても良いフィーリングをつかんでいる」
午後には、レグ1で悩まされたハンドリングのトラブルが再発した模様。
チームはナイトサービスでジオメトリーに調整を行い、明日の回復に挑む。
ロングステージで、ナッサー・サレ・アルアティヤーが雪のバンクに当てすぎて、マシンのフロントに雪が埋まってしまった。
そのまま走行を続けたため雪が内部に入り込み、10mmのリストリクターを装着しているような状態でステージを走り続けなくてはならなかった。
「それほどハードにはバンクには接触しなかったので、こんな事が起きたのは信じられない」
特にこのアクシデントで11位にまで後退した後は、珍しくストレスのたまった走りを見せたアルアティヤー。
SS13は良いステージだったが、SS14ではややオーバーシュートをしたと伝えた。
「ステージとこのイベントはとても満喫している。
もっと良い走りができたらよかったけれど!」
新井敏弘は転倒を喫した。高速セクションでブレーキ中にわずかにラインを外し、大きくスリップして溝にはまった。
マシンは、ルーフが下に向いた状態で停車。
ダメージはひどくはなかったが、6分のタイムロスで大きく後退した。
「マシンは午前よりも調子がよかった。かなり安定したが、ステージの終わりになるにつれ、グリップが少し減ってくる。
夜のスーパーSSではハンドブレーキが効かず、少し苦戦した」
初日11位から8位と大きくジャンプアップしたロシアのアレクサンドル・ドロシンスキーには、今日も順位の動きが見られたが、皮肉にもSS12でスピンを喫しての後退。
この遅れで、ポルトガルチャンピオンのアラウージョを捉えるチャンスがなくなってしまった。
SS13で始まった午後のループでは、P-WRCの首位につけるクリスチャン・ショーベリがユホ・ハンニネンに対してのギャップを広げた。
フィンランドのアントン・アレンも、この日最後の本格的なステージ、SS14でステージウィンを獲得するなど健闘。
しかしこのステージでは、ハンニネンがわずか2.1秒ながらショーベリを交わして首位奪取。
ショーベリは非常にトリッキーな場所で雪のバンクに突っ込み、10秒のタイムロスを喫した。幸運にも他に障害物はなく、コースに復帰。
「ミスなしで、限界まで攻めるのが基本。2、3ミスをしてしまったので、もう余裕がない。
明日の最初のステージでは、最大限の努力を尽くす」
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「ドライバーたちは、次のグループのステージでどのタイヤを使うかの選択に非常に時間をかけており、興味深いものがあった。
タイヤメーカーからアドバイスをもらったり、地元の人からアドバイスや知恵をもらおうと努めたり。
あらゆる手を尽くして、正しい選択をつかむというゲームなのだ。
今日は、どんどんとペースが上がっていった。
トップ勢から、今日序盤にトラブルにあった者まで、誰もが何かしら苦戦を強いられた。
アントン・アレンは、タイヤで大量ロス。
クリスチャン・ショーベリは、限界ギリギリのハードなチャージを続けていた。
いくつかミスをして大きなタイムロスにはならなかったが、首位を明け渡すことになった。
ナッサーとトシのタイムが復調してきたのは朗報。
もちろん、とにかくポイント圏内は狙っていって欲しい。
スヴェルンドは、SS14のスピンまではそれほどドラマもなく走ってきたが、ここも乗り切った。
ミルコ・バルダッチは、見事にマシンの性格を学んでいる。
明日は、成果になって表れることを期待したい」
Pos Driver Car Name Time Diff
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1 ユホ・ハンニネン Mitsubishi Lancer Evo 2:33:30.4 0.0
2 クリスチャン・ショーベリ SUBARU IMPREZA WRX STI 2:33:37.3 +6.9
3 オスカー・スヴェルンド SUBARU IMPREZA WRX STI 2:34:44.1 +1:13.7
4 アントン・アレン SUBARU IMPREZA WRX STI 2:35:47.5 +2:17.1
5 ミルコ・バルダッチ SUBARU IMPREZA WRX STI 2:36:26.0 +2:55.6
6 アルミンド・アラウージョ Mitsubishi Lancer Evo 2:38:50.7 +5:20.3
7 アレクサンドル・ドロシンスキー SUBARU IMPREZA WRX STI 2:39:18.3 +5:47.9
8 奴田原文雄 Mitsubishi Lancer Evo 2:39:29.2 +5:58.8
9 ナッサー・サレ・アルアティヤー SUBARU IMPREZA WRX STI 2:40:27.1 +6:56.7
10 新井敏弘 SUBARU IMPREZA WRX STI 2:41:43.1
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