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2007/02/10

WRC:スバル スウェディッシュラリー第1レグニュース

Subaru01_1スタート
58台がスウェディッシュ・ラリーの開幕レグに向けて、ハグフォースのサービスパークを出発した。

ルート
スウェディッシュ・ラリーのレグ1は、2つのセクションに分けられた。
セクション1は木曜日の夜に行われた、カールスタッドでのスペクテイター向けスーパーSS1本のみ。
レグ1は金曜日にも引き続き行われ、サービスエリアのあるハグフォース北部の郊外で6本のステージが設定された。
このレグの総ステージ走行距離は113.81km。


天気
気温はこの日のほとんどで-7度近く。
ステージの多くは厚い氷の地盤で、ウィンターラリーとしては絶好のコンディションとなった。
日付が変わる直前ににわかにパウダースノーが降ったため、特に午前中はかなりスリッパリーとなった。
午後に再走したステージでは、走行が重なるにつれて轍やグラベルの露出も見え始めた。

SUBARUワールドラリーチームの概要
さらに堅実にポイントを獲得するためにスウェーデンに挑んできたSUBARUワールドラリーチームは、イベント初日を、1台がトップ3、もう1台はトップ8目前という内容で終えた。
ペター・ソルベルグ/フィル・ミルスはこの日のオープニングステージで総合首位に立つと、トップ勢に留まり総合3位でこのレグを終えた。
クリス・アトキンソン/グレン・マクニールはわずか3度目の参戦となるスノーラリーに向けて慎重なスタートを切ることを計画。
しかし、1日を通して徐々にペースを上げていき、ポイント圏内までわずか3秒の位置でレグ1を終えた。

Stage Summary
SS1: 20時00分 Super Special Stage Karlstad 1 (1.90km)
スウェディッシュ・ラリーは、木曜日夜、本拠地カールスタッドのトロット競馬場に特設されたスーパーSSで幕を開けた。
2007年に新設されたステージで、路面は冬の始まりから100万リットル以上の水を捲き続けてきたために固い氷が張っている。
明るい照明で煌々と照らされたこのステージに、クルーは2台併走でアタック。
クリス・アトキンソンはマンフレッド・ストールと、ペター・ソルベルグは実兄ヘニングと対戦した。
わずか1.9kmのショートステージのためタイムは非常に僅差となったが、ソルベルグはサードベストタイムで兄を下しSUBARU最上位でこの日を終えた。
アトキンソンは、13番手タイムでこのステージを走り切った。
Fastest Time: トニ・ガルデマイスター(三菱) 01:31.9

SS2: 08時44分 Likenas 1 (21.78km)
レグ1は金曜日の朝、最初の本格的な競技走行となるリケナスのステージで再スタートを迎えた。
夜の間には雪嵐にも見舞われ、主催者はスタート4時間前、ステージに除雪車をかけた。
しかし、その後に残った雪の粉でコースは場所によっては特にルーズでスリッパリーとなった。
ペター・ソルベルグがこのステージで、セカンドベストのトニ・ガルデマイスターに5.6秒の差をつけてのベストタイムをマークし、総合首位に浮上。
喜びを見せたソルベルグの第一声は「ラリーの始まりとしては悪くないね!」
Fastest Time: ペター・ソルベルグ(SUBARU) 14:13.1

SS3: 10時06分 Hara 1 (11.32km)
補給給油と60kmのリエゾンを経て、クルーは、林道を抜けるナローでテクニカルなステージ、ハラに挑んだ。
コンディションはSS2と似ており、固い地盤の上にパウダースノーの層が薄く覆っている。
SUBARUインプレッサWRC2006のペター・ソルベルグは、このステージを5番手タイムで走り切り総合首位の座を維持。
クリス・アトキンソンは落ち着いた取り組みを続け、11番手タイムでフィニッシュした。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 6:24.8

SS4: 10時44分 Torntorp 1 (19.21km)
トムトープ1はこの午前中のグループの中で最も凍ったステージ。
石がステージサイドに並ぶナローなコースは、ミスの許されない難所だ。
ドライバー陣は特殊コンディションに徐々に慣れ始め、ここまで4本走行して毎回ステージウィナーが変わる戦況となっているが、ペター・ソルベルグは総合首位の座を堅実に守っており「ナローなエリアで少し苦戦したが、総合的にはいい。かなりハッピーだよ!」と語った。
クリス・アトキンソンはここまでの自己ベストタイムとなる9番手タイムをマーク。
フィニッシュコントロールの後、クルーは16kmのロードセクションを経て30分サービスへと向かった。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ(シトロエン) 9:56.8

Driver Quotes - Service B
ペター・ソルベルグ
「とても調子がいい。自分のパフォーマンスにこんなに満足感を得られているのは本当に久しぶりだ!
ステージはかなりトリッキー。雪のバンクがとてもソフトで、前走車がルーズな雪を路上に掻き出していくので、路面は期待ほどクリーンではないが、そう悪くはない。
サービスではもう少しグリップを得るためにいくつか試してみるつもりなので、どうなるか様子を見てみるが、今日の残りのステージを楽しみにしている」

クリス・アトキンソン
「少し肩の力を抜いて走り始めたので、順位的にはトップから少し離れているが、タイム的にはそれほど離れてはいない。
間に何人もいるだけ。
最初のステージとしては走行順は理想的ではないが報告するほどの問題はなく、マシンも調子はいい。
午後は堅実に走ることを続けて行くが、少しだけペースを上げてみて具合を見る」

SS5: 13時27分 Likenas 2 (21.78km)
サービスを終えたクルーは、81km北上し、この日最初の再走ステージ、リケナスへと戻ってきた。
この2回目の走行ではコンディションは全く変わり、ドライバーはスパイクタイヤを履いてもグリップがあまり得られないほど路面がソフトだと伝えている。
ペター・ソルベルグはセカンドベストタイムをマークしたが、パフォーマンスには満足できなかった。
「非常に難しかった。トラクションは特にブレーキをかけている間は充分ではなく、ここでかなりタイムをロスしたと思う」と語ったソルベルグは、1.2秒差でマーカス・グロンホルムに総合首位を明け渡した。
クリス・アトキンソンのペースは上がり続け、ここでは6番手タイムをマーク。
「間違いなく最初の走行よりも難しかった」とアトキンソン。
「場所によって、深い轍や氷・グラベルの部分があった。タイヤにはかなり厳しかった」
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 12:21.5

SS6: 14時49分 Hara 2 (11.32km)
SS6は、この日午前中にSS3として走行した、ハラのショートステージのリピート。
アトキンソンとソルベルグはそれぞれ6番手、7番手タイムをマークし、総合順位を堅守した。
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 06:10.2

SS7: 15時28分 Vargasen 1 (24.63km)
リピートステージの走行2本を終えて、このレグ最後から2本目のステージはこの日序盤に除雪が行われていた新しいステージ。
この日最長となるこのバーガセンのステージは、2005年に同じフォーマットで設定され、スタートから10km地点にはSUBARUで世界チャンピオンを獲得したマクレーがダイナミックな着地をしたことから「コリンズ・クレスト」と呼ばれる有名な大ジャンプが待っている。
木曜日のスーパーSSでストールし総合20位まで後退したローブが、この日2本目のステージウィンを獲得し、総合順位ではペター・ソルベルグをかわして2位に浮上した。
クリス・アトキンソンはトラブルのない走りで9番手タイムをマークした。
Fastest Time: セバスチャン・ローブ(シトロエン) 13:57.7

SS8: 16時46分 Hagfors Sprint 1 (1.87km)
日が落ちて照明に灯がともると、ドライバーはこの日最後のステージとなるタイトでツイスティなハグフォーススプリントに挑んだ。
ステージが始まると雪が降り始めたが、何千人ものスペクテイターは凍てつくような気温も恐れずにコース脇にならび、お気に入りのドライバーに向けて歓声を贈った。
マーカス・グロンホルムが3回目のステージウィンを獲得し、11秒のアドバンテージでの総合首位を堅守した。
ペター・ソルベルグはサードベストタイムで総合3位を維持。クリス・アトキンソンは7番手タイムで、この日を8位で終えた
Fastest Time: マーカス・グロンホルム(フォード) 2:00.0

チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「今日のチーム全体のパフォーマンスに、我々は非常に満足している。
ペターの仕事は特に素晴らしいものだった。
ベストタイムを出すことや再び首位争いに食い込むことは素晴らしいし、トップ10がこんなに接戦になっていることは、WRC全体にとってもいいことだと思う。
非常にコンペティティブなイベントだ。
両マシンとも安定して走り、新しいBFグッドリッチタイヤも、マシンとのセッティングにもう少し慣れは必要ではあるが、非常に調子がいい。BFグッドリッチとの参戦わずか2回目のイベントでラリーの首位に立ったことはこの上なくポジティブな内容だし、この先2日間を楽しみにしている」

ペター・ソルベルグ
「本当にタフなステージだが、トップ3争いを満喫している。
午前中はまたラリーの首位に立ててうれしかった。
今のセッティングでは、タイヤが使い終わるのが早すぎる。
クリスにとっても同じだと思うが、明日は今日の経験を活かして異なる選択をすることができる」

クリス・アトキンソン
「期待よりも少し遅れてしまっているが、まだ全てが終わったわけではない。
タフなイベントになることは分かっていたので、丁寧に安定したドライビングを維持することに専念した。
慎重すぎた場所もあったかもしれないが、地元の強豪がたくさん参戦しているので、日曜日までには自分たちの戦略が活きるかどうか、結果が現れると思う」

Leg2の概要
レグ2のステージはすべて、ハグフォースのサービスエリアにほど近い郊外に設定される。
この日は7本のステージで構成され、このラリーの最短ステージ、1.87kmのハグフォース・スプリントのリピート走行で終わりを迎える。
総ステージ走行距離は141.96km。競技は朝8時3分(現地時間)、10kmのレスヨホースのステージから始まる。

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