PWRC:三菱 ラリー・ジャパン第3レグニュース
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第14戦
2007年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第6戦
「ラリージャパン」
10月28日(日)最終・第3レグ 天候:晴れ
帯広~帯広(総走行距離 387.75km)
SS 20~27(SS総走行距離 97.33km)
WRC第14戦・PWRC第6戦ラリージャパン最終・第3レグ
三菱ランサーエボリューションの田口勝彦がWRCグループN初優勝
PWRCでも三菱ランサーエボリューションのG・ポッゾが勝利をおさめる
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第14戦およびプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第6戦ラリージャパンは10月28日(日)に第3レグとして7本のSSが行われ、三菱ランサーエボリューションで出場のガブリエル・ポッゾ(アルゼンチン、ランサーエボリューション)がSS(スペシャルステージ=競技区間)合計タイム3時間45分50秒6でPWRC優勝(グループN2位)を果たした。
三菱ランサーエボリューションは、昨年の奴田原文雄に続いてラリージャパンPWRC 2連勝。
PWRC2位(グループN3位)はレゼック・カザジュ(ポーランド、スバル・インプレッサ)、PWRC3位(グループN5位)は鎌田卓麻(スバル・インプレッサ)PWRCエントリーを行っていないマシンを含むグループN全体では田口勝彦(ランサーエボリューション)が優勝、WRCグループN初勝利をおさめた。
なお、WRC総合優勝はミッコ・ヒルボネン(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC07)、総合2位はダニエル・ソルド(スペイン、シトロエンC4 WRC)、総合3位はヘニング・ソルベルグ(ノルウェー、フォード・フォーカスRS WRC06)という結果になっている。
前日までのはっきりとしない天気がうそのように、ラリージャパン最終日を迎えた十勝地方の空は青く晴れ渡った。
そして、帯広の空と同じように晴れやかな心でフィニッシュランプに上ったのはグループNを制した田口だった。
ラリージャパン出場は今回で4度目、完走したのは今回が初めてとなるが、その記念すべき1戦で田口はグループN優勝という最高の結果を手にした。
そして、この勝利は田口にとって初めてのWRCグループN優勝ということになる。
田口は「今日は、最初のステージを走ってグループN2位のポッゾのペースが落ちていることを確認して、自分もペースダウンしました。コースには石がごろごろと転がっていたので、普段の7割ぐらいのスピードで注意深く走りました。これまでラリージャパンでは第3レグまで戦ったことがなかったのですが、とくにプレッシャーのようなものは感じることなく冷静に最後まで走ることができたと思います。とにかく、優勝することができて嬉しいですね」と、満面の笑みでコメント。PWRCを追うトップコンテンダーと同じ土俵で戦い、彼らをスピードで上まわり勝利を手にしたことで田口は自分の実力を証明したのだった。
田口に次ぐグループN2位、そしてPWRC優勝を達成したポッゾは「今日の路面は全般的に濡れていましたが、昨日と比べればしまっていて走りにくさは感じませんでした。トラブルといえばSS22の途中で急にエンジンが止まってしまい、かけなおしたことで4?5秒ほど失ってしまったことでしょうか。
それ以外はとくに問題がなく、自分のペースでラリージャパンの最終日を走ることができました。
今回優勝することができて、選手権優勝の可能性も以前より高まりました。
残るは2戦、ラリー・アイルランドとラリー・グレートブリテンの両方で優勝を狙っていきます」と、選手権制覇に対する意欲をあらわにした。
ポッゾに続くランサーエボリューションでは、石田雅之がグループN3位に入るなど大健闘。
同じくランサーエボリューションのマーク・ヒギンス(イギリス)はPWRC 5位(グループN10位)に入りPWRCドライバーズポイントを獲得した。
ヒギンスはラリー前に鎖骨を骨折したため、ステアリングに操舵補助装置を取り付け右腕だけでステアリング操作を行いながらの走行であった。
なお、PWRC2位でゴールしたアルミンド・アラウージュ(ポルトガル、ランサーエボリューション)はゴール後の再車検で失格となった。
2007年PWRCチャンピオン争いは、新井がこれで出場する全6戦を消化したため、39ポイントが確定。ポッゾ、ヒギンスが新井を逆転してチャンピオンを獲得する為には、ポッゾは残り2戦で17ポイント以上を、ヒギンスは残り2戦とも優勝し、20ポイントを獲得すことが条件となる。
PWRC次戦は、11月16日(金)から18日(日)にかけて開催されるWRC第15戦の併催イベントとして開催される第7戦ラリー・アイルランド。
世界選手権初開催となるこのラリーは今季PWRC初の、そして唯一のターマック(舗装路面)ラリーとなる。
■PWRC【第3レグ終了時・総合成績】
順位 ドライバー 国籍 車両 タイム (2位以下はトップとの差)
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1 G・ポッゾRA 三菱ランサーエボリューション 3時間45秒50秒6
2 L・カザジュ P スバル・インプレッサ 2分40秒1
3 鎌田 卓麻 J スバル・インプレッサ 2分48秒4
4 E・ヴェルトゥノフ RUS スバル・インプレッサ 4分51秒1
5 M・ヒギンス GB 三菱ランサーエボリューション 5分32秒7
6 P・フローディン S スバル・インプレッサ 12分49秒0
7 J・ハンニネン FIN 三菱ランサーエボリューション 17分21秒8
8 池町佳生 J スバル・インプレッサ 17分58秒1
9 A・ファラ HKJ 三菱ランサーエボリューション 19分32秒8
10 新井 敏弘 J スバル・インプレッサ 22分12秒7
11 C-S・デビッド RO 三菱ランサーエボリューション 25分02秒0
12 P・スポイロス CY スバル・インプレッサ 30分01秒7
13 M・ラウーム E 三菱ランサーエボリューション 44分14秒6
14 S・マリーニ I 三菱ランサーエボリューション 1時間05分54秒1
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1位のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
国籍:A=オーストリア、AUS=オーストラリア、CY=キプロス、D=ドイツ、E=スペイン、
FIN=フィンランド、F=フランス、GB=イギリス、HKJ=ヨルダン、I=イタリア、
N=ノルゥェー、P=ポルトガル、RA=アルゼンチン、S=スウェーデン
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