PWRC:三菱 アイルランドラリー第1レグニュース
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第15戦
2007年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第7戦
ラリー・アイルランド
11月15日(木)~16日(金) 第1レグ
ベルファスト~スライゴー~スライゴー(総走行距離 386.10km)
SS1~10(SS総走行距離 168.07km)
2007年 WRC第15戦・PWRC第7戦ラリー・アイルランド第1レグ
PWRC1位M・ヒギンス、2位A・アラウージュ、3位G・ポッゾと
トップ3を三菱ランサーエボリューションが占める
奴田原文雄はマシンが路面に合わずPWRC10位と苦戦
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第15戦およびプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第7戦ラリー・アイルランドは11月15日(木)から16日(金)にかけて第1レグとして10本のSSが行われ、三菱ランサーエボリューションで出場のマーク・ヒギンス(イギリス)がSS(スペシャルステージ=競技区間)合計タイム1時間41分58秒9でPWRC1位(グループN1位)となった。
PWRC2位(グループN2位)は同じくランサーエボリューションのアルミンド・アラウージュ(ポルトガル)、PWRC3位(グループN3位)もランサーエボリューションガブリエル・ポッゾ(アルゼンチン)とランサーエボリューションがトップ3を独占している。
なお、WRC総合1位はセバスチャン・ローブ(フランス、シトロエンC4 WRC)、総合2位はダニエル・ソルド(スペイン、シトロエンC4 WRC)、総合3位はヤリ-マーティ・ラトバラ(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC06)となっている。
WRC初開催となるラリー・アイルランドは、イギリス・北アイルランドとアイルランド共和国の両エリアを舞台として行われている。オープニングとなるSS1は北アイルランドの首府であるベルファストで15日(木)の夜に1.82kmのスーパーSSが行われ、ターマック(舗装路)ステージを得意とするアンドレアス・アイグナー(オーストリア、ランサーエボリューション)がPWRCトップタイムをマークした。
SS1終了後、マシンは200km以上を陸路で西に移動し、アイルランドの地方都市でサービスパークが置かれるスライゴーに到着。
翌日、16日(金)より本格的なターマックバトルが始まり9本のSSが行われた。
この時期のスライゴー一帯は天気が安定せず、路面は常に濡れた状態が続く。
道が狭く、そして非常に路面が荒れているラリー・アイルランドのコースは、湿り気を含んだ泥に覆われ非常に滑りやすいコンディションとなった。
少しでも走行ラインを外れればなす術もなくスピンをしてしまうような、とても難しい路面状況で競技は進行した。
オープニングステージを制したアイグナーはSS2までPWRC首位を守ったが、SS3ではその座をヒギンスが奪いとる。
現在PWRCドライバーズ選手権3位のヒギンスは、このラリーを含む残り2戦で連勝を果たせば逆転王者に輝く。
自然と気合いが入り集中力も最高レベルに。ヒギンスはアイグナーを従えてSS3からSS5までトップを守った。
SS6ではアイグナーとアラウージュの先行を許すが、SS7でPWRC、グループNのベストタイムをマークして首位を奪取。
このステージでアイグナーがコースアウトでリタイアしたこともあり、戦うべき相手はアラウージュとなった。
勢いに乗るヒギンスはSS8から10まで3連続SSベストタイムを刻み、2位アラウージュとの差を55秒7にまで拡大。
PWRCチャンピオン獲得に向けて順調な滑り出しとなった。
第1レグを走り終えて笑顔でマシンから降りてきたヒギンスは次のように1日をふり返る。
「私は何度もアイルランドでラリーを戦った経験がありますが、これほど難しい路面状態で走るのは初めてです。
コースアウトしないように集中力を高めて走行しました。
今日は、SS3で左前輪をパンクしてしまいフィニッシュまで約3kmを空気の抜けたタイヤで走ることに。
しかし、それ以外はトラブルもアクシデントもなく順調な1日だったといえるでしょう。
ラリージャパンの前に痛めた左腕もずいぶんと良くなり、ステアリングの操舵補助レバーも使っていません。
1回だけマシンがスライドした時に素早く左腕を動かしズキッとしましたが、なんとか最後まで頑張ることができそうです」
PWRC2位につけているアラウージュは、初めてのラリー・アイルランド出場ながら大健闘。
16日(金)午前中のステージでは足まわりとデフのセッティングがコースに合わず戸惑ったが、サービスでセッティングを変更したからはペースを上げることに成功した。
ただし、午後のステージでは霧に視界を奪われ手探りのドライビングとなった。
PWRC3位のポッゾもまた、深い霧に悩まされた。
「ライトをオンにすると乱反射して前方が見えにくく、消すと暗くて視界が悪くなる。
どうしたらよいかわからずに苦労しました。
ラリー・アイルランドはマッディな路面状況も含めて非常に難易度が高く、ラリーを楽しむような心の余裕はまったくありません」と、ポッゾ。
現在PWRCドライバーズ選手権2位のポッゾは、チャンピオンとなるためにはこのラリーを含む残り2戦で2位と優勝を得る必要がある。
ポッゾは「第2レグではまず2位に、そして可能ならば優勝を狙いたいと思います」と、決意を新たにした。
日本人として唯一ラリー・アイルランドに出場している奴田原文雄(ランサーエボリューション)は、第1レグPWRC10位と大幅に遅れてしまった。
「用意してきたサスペンションが路面に対して硬すぎて、セッティング変更ではどうにもならない状態です。
想像していた以上に路面が滑りやすく、コースアウトしないように走るだけでも大変です。
このようなラリーはこれまで走ったことがなく勉強になりました」と、さすがの奴田原も特殊なターマックラリーに困惑気味だ。
難しいコースコンディションに、WRCのトップドライバーたちも数多くの選手がリタイアに追い込まれてしまった。
ドライバーズ選手権トップのマーカス・グロンホルム(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC07)は、SS4でコースアウトによりマシンが破損してリタイア。
クザビエ・ポンス(スペイン、スバル・インプレッサWRC2007)もまたSS4でクラッシュしてリタイア。
さらに、ヘニング・ソルベルグ(ノルウェー、フォード・フォーカスRS WRC06)はSS8でコースアウトを喫してマシンが走行不能になるなど、ラリー・アイルランド第1レグは波乱に満ちた展開となった。
ラリー・アイルランド2日目となる第2レグは、17日(土)に6本のSSが行われる。
SSの合計距離は118.36km、リエゾン(移動区間)を含む第2レグ全体での総走行距離は505.38kmとなっている。
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