PWRC:スバル ウェールズラリー第2レグニュース
LEG TWO
SUBARU勢、果敢にポジション争いを展開
FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(P-WRC)最終戦となる第8戦「ウェールズ・ラリー・GB」(FIA世界ラリー選手権=WRC最終戦第16戦併催)は12月1日、レグ2が行われた。
今季P-WRCの最終戦は、豪雨の中、引き続き難コンディションとなったが、初日よりもかなり安定した。
インプレッサ勢はこの日も苦戦を強いられ、このレグを終えてポイント圏内につけているのはわずか2台となった。
前日とは異なり、この日は3本のステージ(クライケン、エッペン、ハーフウェイといずれもGB屈指の名SS)のループを、日中サービスを挟んで2回走行した後、カーディフにあるミレニアム・スタジアムでの屋内スーパーSSで締めくくりを迎えた。
この日のステージは、レグ1よりも速度域が高く一層リズミカル。
日中のサービスに戻ってきたドライバー陣からも、同様のコメントが得られた。
この日午前中の天候も、良好とは言えないながらも、初日からかなり回復した。
競技内容では、ミルコ・バルダッチがSUBARU勢で最も速さを見せ実力を発揮した。
このレグを通してトラブルと格闘することにはなったが、それでも11位から8位までポジションアップを遂げた。
「昨日ギアボックスにトラブルが発生した後、エンジンの設定を煮詰めすぎたと考え、それがおそらくダメージにつながったのだと思う。
それ以外は、問題はないよ」
この日の終わりにSUBARU最上位につけたのは地元英国出身のデビッド・ヒギンズで、今日最初のステージで9位に後退してから、最終的に6位まで挽回を果たした。
しかし、タイム的には、トラヴィス・パストラーナが活躍を見せた。
首位からかなり後退し、SS9ではコースオフ、最終的には午後最初のSSでレグ撤退となったが、初めてのウェールズ戦に挑んでいる米国出身のパストラーナは、初参戦とは思えないような走りを見せた。
「ここでは多くを学んだし、もっとポジションを上げたかったが、このステージにこのコンディション、とにかく未知の世界だ。
またペースノートをリファインすることもできた。
だから、来年はもっと注目されるような走りを見せられると思うよ。
明日のステージは間違いなく厳しそうだが、ベストを尽くしてできるだけ多くを学んでいきたい。
それを目指していくよ」
序盤、SUBARU勢で躍進を見せたパトリック・フロディンは、午後最初のステージで4位にまで浮上した。
しかし、その後SS11で巨大な石にオイルタンクをヒット。
この日を12位で終え、スーパーラリーでの再スタートに回る。
ロシアのイフゲニー・ヴェルツノフもポジションアップを果たしたが、この日最後の林道ステージでパンクに見舞われた。
この日12位でスタートし、現在9位につけている。
さらに後方での走行となっているが、ロリス・バルダッチはトラブルなしで1日を過ごし、マシンにも満足しているとコメントしている。
一方のレチェック・クザイは、この日も憂き目にあった。
「今日も、ステージ上でリアタイヤが破裂した。昨日の午後も同じ事が起こった。
こういった難しいコンディションでは、もっと固いコンパウンドを選ばなくてはならなかった」
クザイは最後の林道ステージで、スーパーラリーに回った。
スピロス・パブリデは午前中に2回ほどスピンを喫し、2回目の時にオルタネーターにトラブルを抱えた。この日スタートと同じ16位でフィニッシュした。
STIグループNプロジェクト・ジェネラルマネージャー、ジョージ・ドナルドソン
「レグ2は、よりウェールズらしい、高速でリズミカルなステージが設定され、コンディションもかなり良くなったようだ。
SUBARUドライバー陣は、トップタイムを目指してスタートしたが、昨日はドライバーにいろいろなラリー特有のアクシデントが発生しダメージを負った。
今日は、首位争いには加わらなかったが、ポジション争いに果敢に挑んだ。
ミルコは好タイムをマークした。パトリックは、午後にはスーパーラリーに回ることにはなかったが、いい走りを見せた。
デビッド・ヒギンズも、午前はパンクで遅れをとったことは残念だったが、SUBARU最上位の6位につけたことは、大変満足している。
しかし、SUBARUドライバーの中でも、トラヴィス・パストラーナは本当に際だって見えた。
昨日は素晴らしいタイムをマークし、予想していた以上の活躍を見せ、今日も同様の走りを見せた。
本当に果敢にステージに取り組んでいる。
このコンディションと、このイベントへの参戦が初めてであることを考慮すれば、素晴らしい活躍。
私が考える中では、間違いなく才能あるドライバーだ」
Pos Driver Car Name Time Diff
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1 ガイ・ウィルクス Mitsubishi Lancer Evo 2:32:01.4 0.0
2 マーク・ヒギンズ Mitsubishi Lancer Evo 2:32:59.1 +57.7
3 ユホ・ハンニネン Mitsubishi Lancer Evo 2:33:18.5 +1:17.1
4 アレッサンドロ・ベッテーガ Mitsubishi Lancer Evo 2:35:55.2 +3:53.8
5 アルミンド・アラウージョ Mitsubishi Lancer Evo 2:37:25.5 +5:24.1
6 デビッド・ヒギンズ SUBARU IMPREZA WRX STI 2:38:06.5 +6:05.1
7 アンドレアス・アイグナー Mitsubishi Lancer Evo 2:39:11.9 +7:10.5
8 ミルコ・バルダッチ SUBARU IMPREZA WRX STI 2:39:39.9 +7:38.5
9 イフゲニー・ヴェルツノフ SUBARU IMPREZA WRX STI 2:42:59.6 +10:58.2
10 ステファン・フォズテク Mitsubishi Lancer Evo 2:46:43.0 +14:41.6
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