PWRC:三菱 ウェールズラリー第3レグニュース
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第16戦(最終戦)
2007年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第8戦(最終戦)
ラリー・グレートブリテン
12月2日(日) 最終・第3レグ
スワンジー~スワンジー(総走行距離 460.64km)
SS14~17 (SS総走行距離 114.26km)
三菱ランサーエボリューションのG・ウィルクスがPWRC、グループN初優勝
ランサーエボリューションがPWRC、グループNともトップ4を独占
2007年FIA世界ラリー選手権(WRC)第16戦およびFIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第8戦ラリー・グレートブリテンは12月2日(日)に第3レグとして合計4本のSSが行われ、三菱ランサーエボリューションで出場のガイ・ウィルクス(イギリス)が合計タイム3時間44分23秒7でPWRC初出場初優勝、同時にグループN優勝を果たした。
PWRC2位(グループN2位)はユッホ・ハンニネン(フィンランド、ランサーエボリューション)、PWRC3位(グループN3位)はマーク・ヒギンス(イギリス、ランサーエボリューション)、PWRC4位(グループN4位)はアレッサンドロ・ベッテガ(イタリア、ランサーエボリューション)とPWRC、グループN4位までをランサーエボリューションが占める結果になった。
なお、WRC総合優勝はミッコ・ヒルボネン(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC07)、総合2位はマーカス・グロンホルム(フィンランド、フォード・フォーカスRS WRC07)、総合3位はセバスチャン・ローブ(シトロエンC4WRC)で、ローブは4年連続4度目となるWCRドライバーズチャンピオンを手にした。
ラリー・グレートブリテン最終日第3レグは、前日までと同じように時々強く雨が降るという天候下で行われた。
用意されたコースは2本、それを2回づつ走りSSの数は合計4本で走行距離はトータル114.26kmと十分に長い。
すでに第2レグまでに十分なリードを築いていたPWRCトップのウィルクスは、第3レグでも速いペースをキープ。
SS15でベストタイムを刻み、後方からポジションアップの機をうかがっていたハンニネンをけん制する。
そして、最終的には2位ハンニネンに34秒2差をつけてPWRCトップでフィニッシュ。
世界のグループNトップドライバーが年間登録して争うPWRCだが、ウィルクスは地元推薦枠によるスポット参戦でPWRC初出場にして初優勝を手にした。
「この難しいラリーで優勝することができてとても嬉しいですね。
ふり返ってみれば第1レグでは霧と雨、さらには追加ライトポッドのトラブルにより約5kmも真っ暗な道を走るなど大変な1日でした。
しかし、そこでトップに立ち、さらには最後までリードを守ることができたことに満足しています。
今回は同時に英国ラリー選手権のタイトルもかかっていたため、自分としてはスピードと確実性の両立がテーマでした。世界の強豪ドライバーを相手に良い戦いができたと言う自信がありますし、これまで私を支えてくれたチームにも恩返しをすることができたと思います。
とにかく、ランサーエボリューションでPWRC、グループN優勝を決めることができて、本当に良かったと思います」とウィルクスは笑顔で優勝の喜びを語った。
2006年JWRCランキング4位のウィルクスは、この勝利でPWRC初優勝を記録しただけでなく、2007年英国ラリー選手権のチャンピオンも獲得することとなった。
イギリス出身で地の利がある選手たちを相手に、フィンランドのハンニネンも大健闘した。
第2レグ終了時点でPWRC3位にまで順位を上げていたハンニネンは、第3レグのオープニングとなるSS14でライバルを圧倒するベストタイムを記録。
PWRC2位のヒギンスを抜いて2位に浮上した。
ハンニネンはさらにSS16でもベストタイムをマーク。ウィルクスに次ぐ2位でラリー・グレートブリテンをフィニッシュした。
また、3位にはベテランのヒギンスが入り、4位には26歳の若手で将来が期待されているベッテガが入るなどPWRCは上位4人がランサーエボリューションというリザルトに。また、PWRCエントリーは行っていないもののマルティン・プロコップ(チェコ)がランサーエボリューションでグループN6位に入るなど大健闘。
厳しい条件下でのランサーエボリューションの優位性が証明される最終結果となった。
このラリーでPWRCランキング2位のガブリエル・ポッゾ(アルゼンチン、ランサーエボリューション)が優勝できなかったため、2007年PWRCチャンピオンは新井敏弘(スバル・インプレッサ)が獲得した。
ポッゾはランキング2位、3位にはマーク・ヒギンスとなり、今回不出場の奴田原文雄(ランサーエボリューション)はランキング7位で2007年シーズンを終了した。
2007年のPWRCは今回のラリー・グレートブリテンで全8戦の全日程を終了したが、2008年もまたシリーズ8戦で行われる。
その開幕戦は2月の8日から10日にかけてスウェーデンでWRCの第2戦の併催イベントとして開催されるスウェディッシュラリー。
2008年シーズン唯一となるフルスノーイベントには、例年と同様に数多くのランサーエボリューションの出場が予想されている。
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