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2019年10月

2019/10/29

勝田貴元、スペインラリー・リポート

勝田 貴元/Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム
勝田貴元、ヤリスWRCでのWRC出場2戦目で大きな成長を遂げる

TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、10月24日(木)から27日(日)にかけてスペイン北東部カタルニア地方のサロウを中心に開催された、FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインに、コ・ドライバーのダニエル・バリットと共にヤリスWRCで参戦しました。
勝田にとっては第10戦ラリー・ドイチュラント以来2回目のWRカーによるトップカテゴリーチャレンジとなり、メカニカルトラブルに見舞われるも、今回も全てのステージを走破。
総合39位で完走を果たしました。

フルターマック(舗装路)イベントのラリー・ドイチェラントで、勝田は初めてヤリスWRCでトップカテゴリーに挑戦し総合10位でフィニッシュ。
初ポイントを獲得しました。

そして今回、再びヤリスWRCでの出場となったラリー・スペインは、シーズン唯一の「ミックスサーフェス(路面)ラリー」です。
デイ1はグラベル(未舗装路)仕様のクルマでグラベルステージを走行し、その後サービスでクルマをターマック(舗装路)仕様に変更。デイ2とデイ3はターマックのステージを走行するため、1回のラリーでグラベルとターマックの両路面での経験を積むことができるのが、勝田にとって大きなメリットでした。

勝田は既にフィンランド国内選手権にヤリスWRCで出場し総合優勝を飾っていましたが、WRCのグラベルステージをヤリスWRCで走るのは今回が初めてでした。
2017年と2018年にはR5カーでこのラリーに出場し、ステージに対する経験はそれなりに持っていましたが、決して簡単な戦いではありませんでした。

週の前半にカタルーニャ地方の広い範囲で降った大量の雨により、グラベルステージはコンディションが悪化。
特に金曜日の午前中はグリップレベルがただ低いだけでなく、安定せずどれくらい滑るのか予想が非常に難しい状態でした。
そのため勝田とバリットはまずステージを習熟しクルマのフィーリングを掴むことに集中。
午後はスピードを上げて走り、トップドライバーに迫るタイムを記し総合9位でデイ1を走破しました。

そしてターマック仕様に変更されたクルマで臨んだ土曜日は、朝の最初のステージで油圧系の問題によりギヤボックスにトラブルが発生。
大きく遅れをとりました。
それでも何とか午前中の3本のステージを走り、その後サービスで問題を解決。
午後は完調となったクルマで4本のステージを走行し、スピードと経験値をさらに高めました。

そして、ラリー最終日の日曜日は4本のターマックステージで高いパフォーマンスを発揮。
グラベルとターマックの両路面でドライビングを大きく改善し、完走を果たしました。

勝田貴元

今回のラリーは、自分にとって本当に貴重な経験になりました。
金曜日朝のステージはとても難しい路面コンディションで、想像していた以上に滑りやすい状態でした。
そのためアプローチを変更し、まずはステージを走り抜くことに集中しました。
そして午後はドライビングを改善し、クルマの性能をもっと引き出すようにしたところ良いタイムが出たので、満足しました。

土曜日は、前日と全く違うターマックでの戦いとなりましたが、朝最初のステージでクルマにトラブルが起きてしまいました。
しかし幸いにもステージを走り切ることができ、チームはサービスでクルマを完璧に直してくれました。
午後はステージを初めてフルスピードで走ったので決して簡単ではありませんでしたが、ドイツの時よりも速いペースで走ることができました。

そして、日曜日はとても良いステージで、より大きな自信を持って走れました。
最後までラリーを走り切り、多くの経験を蓄積できたので良かったと思います。
良いタイムを出せたステージもあれば、少しミスをしたステージもあり、その全てが将来に向けて意味を持つ学びになりました。

ヤルッコ・ミエッティネン(インストラクター)

ヤリスWRCで出場した今回のスペインで、タカのドライビングはさらに進化しました。
初めて出たドイツの時と比べると、全体的に1kmあたり0.5秒以上速くなりました。
特に金曜日のグラベルステージは本当に良い走りだったと思います。
各ステージのセクタータイムを見ると、WRCのトップドライバーに匹敵するスピードの区間もありました。
もちろん、ステージ全体を通して高いパフォーマンスを発揮する力はまだありませんが、今後経験を積み重ねれば、世界最高のドライバーたちと対等に戦えるようになるでしょう。
このラリーでは、注意深く走らなければならない難しい区間がいくつかありましたが、タカは一貫性のある走りでミスなく高いレベルでヤリスWRCを操り続けました。
それこそが、われわれの今シーズンの目標のひとつでしたので、タカとダンは本当に良くやったと思います。

■次回のイベント情報

勝田の次戦は、11月9日(土)から10日(日)にかけて日本の中部地方で開催される「セントラルラリー愛知・岐阜2019」です。
このターマックラリーは、来年2020年の開催が決まったWRC日本ラウンドのテストラリーとして位置づけられ、多くの国内トップドライバーが参戦を表明しています。
勝田にとっては約3年ぶりの国内ラリー出場となりますが、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)を中心に開催されるこの1戦に、勝田はヤリスWRCで参戦します。

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2019/10/28

WRC2:2019年シリーズ・ポイント表(Rd.13/14)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 176
2 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 145
3 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 137
4 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 115
5 L.ピエニアゼク POL Ford Fiesta R5 74
6 E.カミッリ FRA VW Polo R5 36
7 M.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 12
8 H.パドン NZL Ford Fiesta R5 12

    同ポイントの順位はFIAによる

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WRC:2019年シリーズ・ポイント表(Rd.13/14)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC 263
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC 227
3 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC 217
4 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC 102
5 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC 102
6 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC 98
7 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC 94
8 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC 89
9 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC 89
10 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC 83
11 S.ロウブ FRA Hyundai i20 WRC 51
12 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 18
13 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC 12
14 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC 10
15 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 9
16 B.グェッラ MEX Ford Fiesta R5 8
17 M.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 6
18 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 6
19 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 5
19 Y.ボナート FRA Citroen C3 R5 4
21 S.サラザン FRA Hyundai i20 R5 2
22 O.ベイビー NOR Volkswagen Polo R5 2
23 P.ロウベ FRA Ford Fiesta R5 2
24 A.フォアマウル FRA Ford Fiesta R5 1
25 J.トゥヒノ FIN Ford Fiesta WRC 1
26 R.ブジャリル MEX Skoda Fabia R5 1
27 P.ヘラー CHL Ford Fiesta R5 1
28 E.ベルグクビスト SWE Ford Fiesta R5 1
29 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 1
30 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC 1
31 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 1
32 E.カミッリ FRA Ford Fiesta R5 1


N0. Manufactures Point
1 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 380
2 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 362
3 シトロエン・トタル・WRT 284
4 M-スポーツ・フォード・WRT 218

    同ポイントの順位はFIAによる

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トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

WRC 第13戦 ラリー・スペイン デイ3
タナックが総合2位でフィニッシュ
パワーステージも制し初のドライバー王者に輝く

10月27日(日)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインの最終日デイ3がスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位でフィニッシュ。ドライバーズおよびコ・ドライバーズ・タイトルを獲得しました。
また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は総合5位で完走し、チームに貴重なマニュファクチャラーポイントをもたらしました。
なお、デイ2でデイリタイアとなったクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) は、再出走を果たし総合29位でラリーを終えました。

ラリー・スペインの競技最終日デイ3は、サービスパークが置かれるサロウの北側エリアで2本のターマック(舗装路)ステージを各2回走行。
4本計74.14kmのSSで競われました。

デイ2で総合2位のライバルと3.5秒差の総合3位につけたタナックは、3本のステージを走行した時点で差を5.8秒に広げられました。
しかし、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終SSの「パワーステージ」でベストタイムを記録。
2番手タイムの選手に3.6秒差をつける圧巻の走りで総合2位に浮上すると共に、ボーナスの5ポイントを獲得し、最終戦ラリー・オーストラリアを待たずしてドライバーズタイトルを決定しました。
タナックとヤルヴェオヤにとっては初めてのWRCタイトルとなり、彼らはエストニア人初のWRCチャンピオンとなりました。

WRCのドライバーズタイトルは2004年から2012年にかけてセバスチャン・ローブが、2013年から2018年にかけてセバスチャン・オジエが獲得していましたが、久々に新しいワールドチャンピオンが誕生しました。
また、トヨタのドライバーが世界王者となるのは、1994年以来で通算5回目となります。

ラトバラは、総合4位の選手とのタイム差をステージごとに縮め、最終的には6.3秒差まで迫りましたが逆転には至らず。
それでもマニュファクチャラーポイントの獲得により、チームはマニュファクチャラーズタイトル防衛の望みを最終戦ラリー・オーストラリアに繋ぎました。

デイ2で総合3位につけながらもクラッシュでデイリタイアとなったミークは、ラリー2規定に基づきデイ3で再出走。総合29位でラリーを終えました。
なお、今回がヤリスWRCでの2度目のWRC出場となる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリット組は、初めてWRカーで挑んだスペインの道で健闘。
最終日も4本のターマックステージを堅実に走り切りました。
デイ2のメカニカルトラブルにより最終結果は総合39位に留まりましたが、結果以上に充実した内容のチャレンジとなりました。

トミ・マキネン(チーム代表)

歴史的な快挙です。
われわれのチームから新たなる世界チャンピオンが誕生したのです。
チームの全員がオィットとマルティンと共に、シーズンを通してハードワークを続けてきましたが、素晴らしい結果によってその努力が報われました。
この週末、オィットには大きなプレッシャーがかかっていました。
それがどのようなものなのか、同じような経験をした私には分かりますが、一般的にはなかなか理解されないものです。
タイトル獲得のためにパワーステージでオィットが見せた走りは、本当に素晴らしいものでした。
また、彼が2位に入ったことはマニュファクチャラー選手権争いにおいても助けになります。
オーストラリアではまだ逆転の可能性が残っていますので、全力で戦いに臨みます。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

今の気持ちを言葉にすることは簡単ではありません。
この週末に感じたプレッシャーは、これまでとは違うレベルでした。
世界チャンピオンになることは、自分の人生の目標でした。
ミスをすることは許されず、しかしタイトルを決めるためには良い結果が必要だったので、とても大きなプレッシャーを感じましたし、スタート直後はいつものように走れませんでした。
しかし、最終的にはリラックスすることができましたし、普段通りに運転できるようになりました。

今朝はクルマのフィーリングが良く、いいリズムで走れました。
しかし、それでもダニ・ソルド選手の方が常に少しだけ速かったので、パワーステージで必要なポイントを獲得するのは難しいように思えました。
それでも全力で攻めたことが、結果的に報われました。
これまで、いくつもの試練を乗り越えてきたので、ついにタイトルを獲得できて本当にうれしく思います。
素晴らしい仕事で我々を支えてくれたチームに感謝します。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

この週末の自分の走りには満足しています。
一貫性のある走りができましたし、ミスもしませんでした。
また、パフォーマンスも全体的に見れば高いレベルにあったと思います。
ラリー開始直後は少し自信を持てなかったので、この結果には満足するべきですし、チームにマニュファクチャラーポイントをもたらせて良かったと思います。

今日は、もっとハードにプッシュすれば、総合4位も可能だったかもしれませんが、それはマニュファクチャラー選手権争いにおいてはあまり意味がないことでしたし、最終戦ラリー・オーストラリアまで逆転の可能性を繋ぐことが、今日は何よりも重要でした。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

今日は、良いリズムを取り戻すことができました。
ヤリスWRCはターマックで本当に速く、今朝は再び良いフィーリングで走れました。
パワーステージでは、オィットのタイトル獲得を確実にするため、ペースを落とす必要がありました。
彼のボーナスポイント獲得にとって、マイナスとなるようなことは避けなければなりませんでした。
オーストラリアには、マニュファクチャラー選手権を勝ち取るために挑み、自分のベストを尽くして走ります。

次回のイベント情報

WRC次戦は、11月14日(木)から17日(日)にかけて、オーストラリア東海岸のコフスハーバーを中心に開催される、シーズン最終戦ラリー・オーストラリアです。
オーストラリアのステージは、狭くツイスティな森林地帯の道と、高速で流れるような田舎道が混ざるバリエーション豊かなグラベルロードが特徴です。
ドライコンディションとなった場合、路面は滑りやすいルーズグラベルに覆われ早い出走順のドライバーが不利となります。
また、木々に囲まれた森林ステージではクルマが巻き上げるダストがなかなか収まらないことも多く、特に太陽が低い位置にある時間帯は斜光がダストで乱反射し、十分な視界が得られない状態で走らなければなりません。

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WRC:Rd.13 スペインラリーDay3結果(最終:SS.17)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 3h07'39.6
2 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 -00'17.2
3 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC RC1 -00'17.6
4 S.ロウブ FRA Hyundai 120 WRC RC1 -00'51.9
5 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -01'00.2
6 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -01'14.2
7 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -01'47.6
8 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -04'20.5
9 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 RC2 -08'24.6
10 E.カミッリ FRA Ford Fiesta R5 RC2 -08'47.2
11 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 RC2 -09'19.3
12 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -09'53.7
13 E.リンドホルム FIN VW Polo R5 RC2 -10'27.9
14 K.カジェタノヴィッツ POL VW Polo R5 RC2 -10'43.7
15 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 RC2 -11'44.1
29 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -42'20.0
39 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -55'56.8

    総合 42位まで確認

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2019/10/27

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第13戦 ラリー・スペイン デイ2
タナックがターマックステージで4本のベストタイムを記録
総合3位に順位を上げドライバーズタイトル獲得に近づく

10月26日(土)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインのデイ2がスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合3位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合5位に順位を上げました。
なお、デイ2の序盤総合3位につけていたクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) は、デイリタイアとなりました。

ラリー・スペインの競技2日目デイ2は、サービスパークが置かれるサロウの北東エリアで3本のステージを各2回走行、1日の最後にはサロウの海岸近くでショートステージが行われました。
デイ2の路面は全てターマック(舗装路)で、昨晩の最終サービスでグラベル(未舗装路)仕様からターマック仕様に変更されたクルマで、選手は7本計121.72kmのSSに臨みました。

デイ1で総合4位、5位、6位という順位につけた3人のドライバーは、上位のライバルにプレッシャーをかけるべく午前中のステージから攻めの走りを実践。ミークはオープニングステージのSS7で2番手タイムを記録し、総合4位から総合3位に順位を上げました。
しかし、続くSS8でクルマのコントロールを失いバリアに激突。走行を続けることができずデイリタイアとなりました。
チームはその後サービスでミーク車を修理。ラリー2規定に基づき、明日のデイ3で再出走を予定しています。

タナックは午前中最後のSS9でベストタイムを記録。
午後もSS10からSS12にかけて連続でベストタイムを刻み、1日の最後にサロウで行われたSS13では、総合2位と3.1秒差の総合3位に順位を上げました。
明日の最終日、このまま最後まで順位を守れば、ボーナスポイントの獲得が可能な明日のパワーステージの結果次第で、ドライバーズタイトルが決まる可能性があります。

ラトバラも1日を通して良い走りを続け、SS8とSS11ではセカンドベストタイムを記録。
総合5位でデイ2を終え、総合6位のライバルに20秒差をつけています。

なお、今回がヤリスWRCでの2度目のWRC出場となる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリット組は、油圧系のトラブルで午前中はスロー走行を強いられ大きくタイムを失いました。
しかし、サービスで問題を解決して臨んだ午後のステージでは良好なタイムを記録。
総合44位でデイ2を終えました。

トミ・マキネン(チーム代表)

ターマックでのパフォーマンスには自信を持っていましたが、今日のステージではそれが証明されたと思います。
一晩で路面がグラベルからターマックに変わるこのラリーでは、最初から限界まで攻めるのは簡単ではありません。
しかしオィットは午後のステージで彼本来のスピードで自信を持って走り、非常に良い位置につけています。
ライバルとの差は僅かですが、明日はきっと仕事をやり遂げてくれるはずです。

クリスのデイリタイアは、調子が良さそうだっただけに残念です。
しかし彼はわれわれのライバルにプレッシャーをかけていましたし、小さなミスがこのような結果となってしまうのは起こり得ることです。

ヤリ-マティも全体的に速さがありましたので、明日は貴重なポイントを獲得してくれるでしょう。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

今日の展開には満足しています。
今朝は苦戦し、まったく良いリズムを掴められませんでした。
クルマのフィーリングはとても良かったのですが、限界まで攻め切れませんでした。
このようなプレッシャーがかかる状況に、慣れていないことも理由のひとつだったかもしれません。
しかし午後は気持ちをリセットし、リズムを改善することができました。
明日も難しいステージがあり、長い1日ですので、この重要な仕事を最後までやり遂げなければなりません。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

全体的には良い1日でした。
路面がグラベルからターマックに変わったことで、朝最初のステージではブレーキのフィーリングに少し戸惑いました。
しかし、2本目のステージ以降はクルマに良いフィーリングを感じることができました。

午後のセクションではとても良いスタートを切りましたが、アル・ムンメイのコーナーでワイドに膨らみ、何かに当たってステアリングアームを破損し、少しタイムを失いました。
それでも、ポジティブな1日だったといえるでしょう。
明日は上位のライバルにプレッシャーをかけ、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思います。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

このラリーではグラベルからターマックに移行する際、クルマのフィーリングがどのように変わるのか、いつも悩みます。
しかし今朝は走りのリズムがとても良く、クルマは素晴らしいフィーリングでした。
2本目のステージを走り始めてすぐ、先がきつくなっている高速の左コーナーに向けて減速をしました。
熟知しているコーナーだったのですが、突然後輪がロックして旋回に入れませんでした。
クルマのリヤがバリアに当たり、止まるしかありませんでした。
とてもフラストレーションが溜まりました。
マニュファクチャラー選手権を戦うライバルとの間に割って入らなくてはならず、それができるだけのスピードはあった筈なのに、小さなミスで大きな代償を払うことになってしまいました。

明日のステージ情報

ラリー・スペイン競技3日目のデイ3は、サービスパークの北側エリアで2本のターマックステージを、サービスをはさんで各2回走ります。
そのうち、SS15の再走ステージとなるSS17は、トップ5タイムを記録したドライバーとコ・ドライバーに選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のSSの合計距離は74.14kmと3日間で最短、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は236.61kmとなります。

注目のステージ:SS15/17 ラ・ムサラ 全長20.72km
ミーカ・アンティラ(ヤリスWRC 10号車 コ・ドライバー)
このステージに関して、十分な経験を持っているドライバーはいないと思います。
最初の6kmは2016年以来初めて使われ、残りの区間は今年のステージと同じ進行方向では長らく使われていませんでした。
スタート直後はツイスティなセクションが続きますが、丘の頂上付近に到達すると非常に高速で全開で走るような道に変わります。
その後、フィニッシュにかけての下り区間では再び低速のコーナーが続きます。

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WRC:Rd.13 スペインラリーDay2結果(SS.13)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 2h25'15.8
2 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC RC1 -00'21.5
3 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 -00'24.6
4 S.ロウブ FRA Hyundai 120 WRC RC1 -00'25.2
5 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'46.8
6 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -01'09.2
7 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -01'24.5
8 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -04'09.9
9 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 RC2 -06'35.2
10 E.カミッリ FRA Ford Fiesta R5 RC2 -06'38.2
11 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 RC2 -07'17.3
12 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -07'26.7
13 P.ロウベ FRA Skoda Fabia R5 RC2 -07'38.9
14 K.カジェタノヴィッツ POL VW Polo R5 RC2 -07'56.9
15 E.リンドホルム FIN VW Polo R5 RC2 -08'07.4
38 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -42'06.2
44 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -55'05.1

    総合 48位まで確認

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2019/10/26

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第13戦 ラリー・スペイン デイ1
シーズン唯一のミックスサーフェス・ラリー初日
グラベルステージでミークが総合4位につける

10月25日(金)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインのデイ1がスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車) が総合4位に、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合5位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合6位につけました。

ラリー・スペインの競技初日デイ1は、サービスパークが置かれるサロウの西側エリアで3本のステージを各2回走行しました。
路面は大部分がグラベル(未舗装路)で、一部ターマック(舗装路)のセクションを走るステージもありましたが、タイヤ、サスペンション、駆動系など完全にグラベル仕様のクルマで全ステージを走行しました。

週の前半にカタルーニャ地方で激しく降り続いた雨により、グラベル路面は一部が湿った状態でしたが、太陽が登るにつれて乾燥が進み、滑りやすいルーズグラベルが路面を覆うようになりました。
選手権リーダーとして先頭スターターを担ったタナックは、不利なコンディションにも関わらず午前中のステージで安定した走りを続け、総合3位につけました。
しかし、さらに乾燥が進みより滑りやすくなった午後のステージではペースがなかなか上がらず、首位と21.7秒差の総合5位で1日を終えました。

ミークは総合5位で午前中のステージを終えましたが、午後はスピードを上げ、今大会最長となる全長38.85kmのSS6でセカンドベストタイムを記録。
首位と13秒差、総合3位の選手と5.4秒差の総合4位でデイ1を走破しました。

ラトバラは午前中のセクションで総合8位につけ、午後はペースアップに成功しタナックと8.4秒差の総合6位で初日のグラベルセクションを走り切りました。

なお、今回がヤリスWRCでの2度目のWRC出場となる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリット組は、いくつかのステージでWRCレギュラードライバーに匹敵するタイムを記録し、総合9位につけています。

トミ・マキネン(チーム代表)

悪くない順位で1日を終えることができました。
もちろん、さらに上位を目指していましたが、今朝のコンデイションは予想外で簡単には行きませんでした。
サービスでクルマを調整した結果、クリスとヤリ-マティは午後のステージで自信を持って走れるようになりました。

オィットに関しては出走順がベストではなく、特に午後は不利な条件だったので、それを考えれば非常に良い仕事をしたと思いますし、首位との差も大きくは開いていません。
われわれのクルマはターマックで高い戦闘力を備えており、明日は今日よりも路面コンデイションが安定していると思うので、どのような展開となるのか、期待を高めています。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

本当にタフで困難な1日でした。
ループステージの1走目を先頭スターターとして走行すると路面は一貫して滑りやすいのですが、それでも何とか対処できます。
しかし、2走目はより難しいコンデイションとなり、本当にフラストレーションが溜まりました。
それでも、これ以上は不可能と思えるくらい攻めることができたので、その点に関しては満足するべきでしょう。
明日は新たな、そして今日とは全く違う1日となるので、力強い戦いができることを期待しています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

昨年と比べると、今日のグラベルステージは簡単ではありませんでした。
週の前半に雨が降ったせいか、路面のグリップレベルが非常に低く、朝のステージは難しく感じられました。
午後はグリップが安定しましたが、多くの轍(わだち)ができていました。
朝のステージではあまり自信を持てなかったのですが、サービスでサスペンションに調整を施したところ、午後はちゃんと戦えるようになりました。
自信が増し、リラックスできているので、明日からのターマックでの2日間が楽しみです。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

今朝はクルマのセットアップがあまり上手く行かず、特にロングステージのSS3では、バンプ(こぶ)を越える際に良いフィーリングを得られませんでした。
しかし、午後のステージでは全ての歯車が噛み合いました。
クルマのフィーリングが大きく変わり、クルマを信頼して運転することができました。
ラリーが始まる前は1日が終わった時点でトップと10秒差につけていたいと考えていましたが、13秒差ならば上々です。

今年、ターマックでの自分のペースは良いですし、ヤリスWRCはターマックステージで本当に速いので、自信があります。
明日からの戦いがとても楽しみです。

明日のステージ情報

ラリー・スペイン競技2日目のデイ2は、サービスパークの北東エリアで3本のターマックステージを各2回走行。
1日の最後にはサロウの海岸沿いで2.24kmのショートステージが行なわれます。
チームはデイ1夜の75分間のサービスで、クルマをグラベル仕様からターマック仕様へと変更。
デイ2からはターマック仕様のクルマで戦います。
7本のSSの合計距離は121.72km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は462.96kmとなります。

注目のステージ:SS9/12 アル・ムンメイ 全長24.40km
ミーカ・アンティラ(ヤリスWRC 10号車 コ・ドライバー)
ループステージの2本目と3本目は、とてもよく似ています。
どちらも非常にハイスピードで、一般的な山岳路とは違うタイプのステージです。
ただし、3本目のSS9/12「アル・ムンメイ」は終盤にかけて道幅が狭くなりスピードも下がります。
もし路面がドライでなおかつクリーンなコンデイションであれば、心から走りを楽しめるステージになるでしょう。

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WRC:Rd.13 スペインラリーDay1結果(SS.6)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.ロウブ FRA Hyundai 120 WRC RC1 1h21'24.7
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'01.7
3 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC RC1 -00'07.6
4 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'13.0
5 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 -00'21.7
6 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'30.1
7 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -00'44.0
8 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -00'51.8
9 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -01'50.3
10 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 RC2 -02'59.8
11 P.ロウベ FRA Skoda Fabia R5 RC2 -03'14.6
12 E.カミッリ FRA Ford Fiesta R5 RC2 -03'16.1
13 O.ベイビー NOR VW Polo R5 RC2 -03'36.8
14 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -03'41.0
15 K.カジェタノヴィッツ POL VW Polo R5 RC2 -03'44.1
17 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -04'01.4

    総合 56位まで確認

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2019/10/07

WRC2:2019年シリーズ・ポイント表(Rd.12/14)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 191
2 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 125
3 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 120
4 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 97
5 L.ピエニアゼク POL Ford Fiesta R5 74
6 E.カミッリ FRA VW Polo R5 36
7 M.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 12
8 H.パドン NZL Ford Fiesta R5 12

    同ポイントの順位はFIAによる

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WRC:2019年シリーズ・ポイント表(Rd.12/14)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC 240
2 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC 212
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC 199
4 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC 102
5 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC 98
6 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC 90
7 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC 84
8 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC 83
9 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC 83
10 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC 72
11 S.ロウブ FRA Hyundai i20 WRC 39
12 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 18
13 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC 12
14 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC 10
15 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 9
16 B.グェッラ MEX Ford Fiesta R5 8
17 M.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 6
18 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 5
19 Y.ボナート FRA Citroen C3 R5 4
20 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 4
21 S.サラザン FRA Hyundai i20 R5 2
22 O.ベイビー NOR Volkswagen Polo R5 2
23 P.ロウベ FRA Ford Fiesta R5 2
24 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 1
25 A.フォアマウル FRA Ford Fiesta R5 1
26 J.トゥヒノ FIN Ford Fiesta WRC 1
27 R.ブジャリル MEX Skoda Fabia R5 1
28 P.ヘラー CHL Ford Fiesta R5 1
29 E.ベルグクビスト SWE Ford Fiesta R5 1
30 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 1
31 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC 1


N0. Manufactures Point
1 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 340
2 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 332
3 シトロエン・トタル・WRT 278
4 M-スポーツ・フォード・WRT 200

    同ポイントの順位はFIAによる

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トヨタ・チーム 第4日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン デイ4
タナックがラリーGB完全制覇で今季6勝目を飾る
ミークは総合4位で貴重なポイントを獲得

10月6日(日)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)の最終日デイ4がウェールズ北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が優勝。
今シーズン6勝目を飾り、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権におけるリードをさらに広げました。
また、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は総合4位でフィニッシュし、価値ある選手権ポイントを獲得しました。

ラリーGBのデイ4は、サービスパークの南側エリアで2本のステージを各2回走行。
当初サービスパーク近くの岬で行なわれる予定だった「グレートオーム」のターマック(舗装路)ステージは、海洋コンデイションの悪化により選手の安全を確保できないという理由でキャンセルされました。

デイ3で総合2位の選手に対し11秒のリードを築いたタナックは、デイ4オープニングのSS18でベストタイムを刻み、僅かながらリードを拡大。その後は安定した走りで2本のステージを走破し、9.5秒のリードを持って最終のパワーステージに臨みました。
そして、パワーステージでは2番手タイムを刻んだドライバー選手権のライバルに、0.4秒差のベストタイムを記録。
今季6勝目を飾るとともに、最大ボーナスポイントを獲得し選手権のリードを28ポイントに拡大しました。

ヤリスWRCはデイ1のSS1でミークが首位に立ち、その後もリードを維持。
デイ2の最終ステージではタナックがミークに代わって総合1位に浮上し、そのまま最後まで首位を守り続けました。
最終的にミークは総合4位でフィニッシュし、チームは貴重なマニュファクチャラーポイントを獲得。
選手権ではトップのチームとの差を8ポイントに縮めることに成功しました。

豊田 章男(チーム総代表)

FIA世界耐久選手権(WEC)、FIA世界ラリー選手権(WRC)と、TOYOTA GAZOO Racingは1つの週末で2つの世界選手権に勝利することができました。
2つ同時に勝つことに強い拘りは持っていませんでした。
しかし、今年の6月、私は、目前でそれを逃す姿を目の当たりにしていました。
ル・マン24時間レースをワンツー体制で走る中、WRCイタリアで最後までトップを走ってくれていたオィット・タナック選手がストップしてしまった時のことです。
タナック選手の走りには絶対の信頼を置いています。
ですので、私も勝利を確信し、彼の走りを見守っていました。
しかし、車両トラブルで、私たちは彼から勝利を奪ってしまいました。
今回、そのことを思い出し、2つの世界選手権が同時に行われるこの週末は、いずれの戦いも、絶対に無事にゴールまで走り抜け、勝利してもらいたいと思っていました。

8号車のセバスチャン・ブエミ選手、中嶋一貴選手、ブレンドン・ハートレー選手、7号車のマイク・コンウェイ選手、小林可夢偉選手、ホセ・マリア・ロペス選手、重たいハンデを背負い、決して簡単ではないワンツーフィニッシュを本当にありがとう。
土曜日にみんなと会い、改めて6人をはじめとした皆のチームワークを感じました。
今後、更に重たいハンデが課されますが、そのチーム力で乗り越えていきましょう。

激しい風雨で難しさを極める路面の中、チームとクルマを信じて優勝してくれたオィット・タナック選手、マルティン・ヤルヴェオヤ選手。
前戦トルコでも車両トラブルで勝利を遠ざけてしまっていたので、今回、勝利してくれたこと、本当にうれしく思います
。残り2戦、なんとしても君たちを勝たせたい。改めてもっと安心して乗れるクルマをチームみんなでつくっていきたいと思います。

様々な世界戦が行われたこの週末に、われわれの2つの世界戦も応援いただいたファンの皆さま、本当にありがとうございました。
引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

トミ・マキネン(チーム代表)

信じられないくらい素晴らしいラリーでした。
ラリーGBは最も難しいラリーのひとつですが、オィットは重圧に負けず終始ラリーを支配下に置き、自分の仕事を完遂しました。
最後のパワーステージは本当に興奮し、まだ心臓がドキドキしているほどですが、オィットは素晴らしい走りで最大ポイントを獲得し、ドライバーズ選手権争いで有利な立場となりました。
昔、自分が同じような状況に置かれた時は精神的に本当に辛く大変でしたが、彼は全てにおいて上手くやっています。
クリスの仕事も素晴らしく、われわれにマニュファクチャラーポイントをもたらしてくれました。
今シーズンはまだ2戦ありますが、集中力を高め全力で臨まなくてはなりません。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

優勝できて最高の気分です。
われわれのために、多くの人が働き努力を続けてきたので、最大ポイント獲得でそれに報いることができてうれしく思います。
パワーステージではクルマに大きな自信を感じていたので、フルポイント獲得の好機を逃すわけには行きませんでした。
われわれのチームは“pushing the limits for better”というスローガンを掲げていますが、自分も常にベストを尽くそうと努力しています。
今シーズンはまだ2戦残っており、何も決まってはいないので、これからも集中して攻め続ける必要があります。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

金曜日の大部分をリードしていたので、4位という結果は少々残念ではありますが、それでも満足しています。
今週末は本当に難しいコンデイションでの戦いでした。大きく遅れたわけではなく、土曜日に少しペースが足らなかっただけですが、それでもチームに多くのポイントをもたらす事ができました。
オィットの優勝をうれしく思いますし、マニュファクチャラー選手権でトップとの差を縮める事が出来たので、収穫の多い週末になったと思います。
残る2戦、まずはスペインで力強く戦い、良い形でシーズンを終えられることを願っています。

次回のイベント情報

WRC次戦は、10月25日(金)から27日(日)にかけて開催される、第13戦「ラリー・スペイン」です。スペインのサロウを中心に行なわれるこのラリーは、WRC唯一のミックスサーフェス・イベントです。
競技初日のデイ1はグラベル(未舗装路)ラリーとして行われ、1日の終わりには75分間のサービスでクルマをグラベル仕様からターマック(舗装路)仕様に変更。
デイ2とデイ3はターマックラリーとして行なわれます。
スペインのターマックは全体的に路面がスムーズで、流れるような中高速コーナーが連続する、サーキットのようなステージが特長です。

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2019/10/06

WRC:Rd.12 GBラリーDay4結果(最終:SS.22)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 3h00'58.0
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'10.9
3 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -00'25.8
4 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'35.6
5 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -00'48.6
6 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC RC1 -00'58.2
7 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC RC1 -05'23.8
8 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -09'25.0
9 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -10'51.1
10 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 RC2 -11'36.1
11 T.ケーブ GBR Hyundai 120 R5 RC2 -11'50.8
12 P.ルーベ FRA Skoda Fabia R5 RC2 -11'54.9
13 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 RC2 -12'00.0
14 勝田 貴元 JPN Ford Fiesta R5 RC2 -14'12.6
18 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 RC2 -15'38.1
27 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC RC1 -35'53.7

    総合 47位まで確認

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トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン デイ3
タナックが安定した走りで首位を堅持
ミークはひとつ順位を落とすも総合4位につける

10月5日(土)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)のデイ3がウェールズ中部を中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を堅持。
クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は、総合4位につけました。

ラリーGBのデイ3は、サービスパークから南に100km以上離れた、ウェールズ中部の森林地帯を中心に行われました。
ダイフィ、メイヘリン、スウィートラム・ハフレンという有名なグラベル(未舗装路)ステージを各2回走り、1日の最後にはサービスパーク近くのコルウィン・ベイでターマック(舗装路)ステージを走行。
7本のSSの合計距離は151.24kmに達し、4日間で最長の1日でした。
ウェールズ中部は朝から天気が安定せず、断続的な雨により路面は多くの部分が泥状になりました。
グリップが安定しない非常に難しい路面コンディションでしたが、タナックはSS2番手タイムを5回記録するなど速いペースを維持。
1日の最後を飾るコルウィン・ベイのステージではベストタイムを刻み、総合2位のライバルとの差を11秒に広げました。

一方、総合2位と0.2秒差の総合3位でデイ3に臨んだミークは、SS12でひとつ順位を落としましたが、少しでも多くのマニュファクチャラーポイントをチームにもたらす
べく安定した走りを続け、総合3位の選手と9.2秒差の総合4位で1日を終えました。

トミ・マキネン(チーム代表)

ふたりのドライバーは少しもミスをする事なく、素晴らしい仕事をしてくれました。
予想よりも大変な1日だったと思いますが、良く戦ったと思います。
明日のラリー最終日に向けて、2台とも良い位置につけています。ライバルとの差は決して大きくありませんが、きっと全てが計画通りに進むでしょう。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

とてもタフで困難な1日でした。
ステージは長くコンディションはトリッキーで、最後のステージでは濃い霧が出始め、路面はかなり荒れていました。
また、リヤバンパーを失ったことで車内が騒音に包まれ、ペースノートを読み上げる声が聞き辛く苦労しました。
タイム差は小さくまったくリラックスできませんが、それでもこの週末において最大のマージンを手にしているのは確かです。
ウェールズでは驚くような事が起こりますし、常にギリギリの状態で戦っているので自信を持つ事は難しいですが、マージンを持って最終日に臨めるのは有利だと思います。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

総合4位で1日を終え満足しています。
3位との差はそれほど大きくないので、明日はまだ十分チャンスがあると思います。
今日は、少し苦戦しました。
もちろん全力を尽くして走りましたが、全てのステージで数秒ずつ遅れ、差が開いてしまいました。
ドライバーズ選手権を競っている自分の前の3人は、1歩抜け出したような感じがしますが、マニュファクチャラー選手権のために戦うことが、自分に与えられた使命です。

明日のステージ情報

ラリー最終日となる10月6日(日)のデイ4は、サービスパークの周辺と南側エリアで5本のSSが行なわれます。
2本のグラベルステージを、サービスパークすぐ近くの岬で行なわれる「グレート・オーム」のターマックステージをはさんで各2回走行。
そのうち最終のSS22「ブレニグ2」は、トップ5タイムを記録したドライバーとコ・ドライバーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
5本のSSの合計距離は38.42kmと短く、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は269.39kmとなります。

注目のステージ:SS19/22ブレニグ 全長6.43km
セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
「ブレニグ」は全長こそ短いですが、トリッキーなステージです。
所々かなり濡れていて滑りますが、パワーステージとしてボーナスポイントがかかりますし、このラリーでは最後まで僅差の戦いが続く事が多いので、ハードにプッシュするかもしれません。

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WRC:Rd.12 GBラリーDay3結果(SS.17)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 2h42'02.7
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'11.0
3 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -00'17.3
4 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'26.5
5 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC RC1 -00'46.9
6 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -00'51.4
7 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -03'07.9
8 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC RC1 -04'59.6
9 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -09'16.0
10 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -09'30.2
11 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 RC2 -10'25.0
12 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 RC2 -10'37.0
13 T.ケーブ GBR Hyundai 120 R5 RC2 -10'37.3
14 P.ルーベ FRA Skoda Fabia R5 RC2 -10'37.5
15 勝田 貴元 JPN Ford Fiesta R5 RC2 -12'37.9
19 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 RC2 -14'08.9
28 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC RC1 -35'45.7

 

    総合 49位まで確認

 

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2019/10/05

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン デイ2
タナックが4本のベストタイムで首位に立つ
ミークは好調を維持し総合3位につける

10月4日(金)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)のデイ2がウェールズ北部のスランディドノを基点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) が総合3位につけました。

なお、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、SS7でクラッシュしリタイアとなりました。

ラリーGBのデイ2は、サービスパークの南側に広がるスノードニア山脈周辺の森林地帯を中心に、9本計116.52kmのSSが行われました。
前夜、オウルトンパーク・サーキットで行われたSS1でベストタイムを刻み首位に立ったミークは、デイ2でも好調を維持。
SS2とSS3で2番手タイムを記録し、SS9まで首位の座を守り続けました。

一方、デイ1でやや出遅れたタナックは、前夜から降り続いた大雨で泥状となった森林地帯の道を快走し、午前中のSS3とSS4でベストタイムを記録。
午後のステージでも暗闇の中SS9とSS10でベストタイムを刻み、首位に立ちました。
ミークはSS10で総合3位に順位を落としましたが、2位の選手とは0.2秒差、首位タナックとの差は3.6秒と、十分優勝を狙える位置につけています。

デイ1で総合8位につけたラトバラは、SS4で2番手タイム、SS5ではライバルとベストタイムを分け合うなど徐々に調子を上げ、一時は総合3位まで浮上しました。
しかし、SS7でクレスト(丘)を越えた際にコントロールを失いクラッシュ。ダメージがクルマのロールケージまで及んだため、残念ながらデイ2で競技を終えることになりました。

トミ・マキネン(チーム代表)

オィットとクリスにとっては良い1日でした。
非常に難しいコンディションながら彼らは素晴らしい走りで1位と3位につけ、チームとしても満足しています。
残念ながらヤリ-マティは、小さなミスで大きな代償を払うことになりましたが、ラリーではしばしば起こり得ることです。
オィットとクリスは明日のステージに自信を持っているようですし、道幅が広く流れるようなコーナーが続くので、我々のクルマが力を発揮しやすいステージだと思います。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

本当に厳しい1日でした。
今朝の路面は全体的に予想よりもグリップが高かったのですが、一定ではなく見極めは至難でした。
午後は路面が荒れ、フロントウインドウに付着した泥で視界を奪われ苦労しました。
しかし、日没後に行なわれた最後の2本のステージはクルマのフィーリングが良く、なかなか良いタイムを出すことができました。
明日のステージは我々に合っているとは思いますが、それでも激しい戦いが続くでしょう。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

今朝の走り始めは思うようにリズムを掴めなかったのですが、その後のディフナントとアベルヒルナントでは、路面のグリップ変化が大きかったにも関わらず走りが好転しました。
しかしSS7でクレストを越えた時に突然クルマのリヤが浮いてコントロールを失い、土手にぶつかり転倒してしまいました。
ほんの少し速度が高く、遠くに飛んだだけだったのですが、このような形でラリーを終えることになって残念ですし、チームにマニュファクチャラーポイントをもたらす事が自分の役目だったので、それを果たすことができず申しわけなく思います。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

日没後オィットに抜かされるまではラリーをリードしていたので、良い1日だったと思います。
朝は路面がかなり濡れていましたが、雨が止んだ午後はグリップレベルが少し安定しました。
午後はやや遅れをとりましたが、それでもトップとは3秒程度の差なので満足しています。
明日のダイフィは、その昔自分が初めてラリーカーで走ったステージですし、メイヘリン、スウィートラム・ハフレンも伝統的なステージなので、とても楽しみです。

明日のステージ情報

10月5日(土)のデイ3は、サービスパークの南側、ウェールズ中部の森林地帯を中心に7本のSSが行なわれます。
出走順がトップの選手は午前6時前にサービスを出発し、ラリーGBの名物である「ダイフィ」「メイヘリン」「スウィートラム・ハフレン」という3本のステージを各2回走ります。
そして、1日の最後には、サービスパーク近くのコルウィン・ベイの海岸沿いに設けられたターマック(舗装)ステージを走行します。
デイ3は日中のサービスが設定されず、タイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換のみで1日を走り切らなくてはなりません。
しかしながら、7本のSSの合計距離は151.24kmと4日間で最も長く、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は573.48kmに達します。

注目のステージ:SS12/14 メイヘリン 全長22.91km
セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
「メイヘリン」は難しくも、全てのドライバーが楽しいと思えるようなステージです。
今年は、過去2年くらい使われていなかったパートが復活しました。
風力発電用の風車のすぐ近くを走る有名なセクションは霧が出る事もあり、森の中の道は非常に滑りやすくとても難しいステージです。

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WRC:Rd.12 GBラリーDay2結果(SS.10)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 1h14'30.8
2 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -00'03.4
3 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'03.6
4 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'08.4
5 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC RC1 -00'25.7
6 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -00'33.5
7 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -00'37.4
8 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -00'51.8
9 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC RC1 -02'56.6
10 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 RC2 -04'01.3
11 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -04'08.6
12 P.ルーベ FRA Skoda Fabia R5 RC2 -04'11.9
13 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 RC2 -04'16.2
14 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 RC2 -04'47.6
15 T.ケーブ GBR Hyundai 120 R5 RC2 -04'50.6
18 勝田 貴元 JPN Ford Fiesta R5 RC2 -05'53.5
40 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC RC1 -34'58.6

    総合 52位まで確認

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2019/10/04

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第12戦 ラリー・グレートブリテン デイ1
伝統のグラベルラリーがリバプールで開幕
オープニングステージでミークがトップタイムを刻む

10月3日(木)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・グレートブリテン(GB)がイギリスのリバプールで開幕。
イングランド北西部のオウルトンパーク・サーキットでSS1が行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車) が総合1位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合8位に、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合13位につけました。

競技の開始に先立ち、サービスパークが置かれるウェールズのスランディドノから約30km離れた森林地帯で、朝8時からシェイクダウンが行われました。
全長4.68kmのコースは、ラリー本番のステージに近いトリッキーなコンディションで、路面は大量の泥に覆われ非常に滑りやすい状態でした。
チームにとってはクルマに最終調整を施す良い機会となり、ミークがベストタイムを記録。ラトバラは7番手、タナックは8番手タイムでした。

その後、午後4時からイングランドのリバプール中心部でセレモニアルスタートが行われ、ラリーが開幕。
午後7時過ぎからオウルトンパーク・サーキットで、グラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)が混ざった全長3.58kmのSS1が行われました。
降雨により非常に難しい路面コンディションになりましたが、ミークが2番手タイムの選手に2.1秒差をつけるベストタイムを記録。
ラトバラは8番手タイム、タナックはエンジンのストールにより13番手タイムで初日を終えました。

トミ・マキネン(チーム代表)

クリスがホームラリーで首位発進し、とてもうれしく思います。
他の二人は最初のステージで小さなトラブルに見舞われましたが、タイム差は小さく、ラリーはまだ始まったばかりです。
ラリーGBではごく普通の事ですが、今週末にかけてコンディションはどんどん難しくなっていくようです。
しかし、我々のドライバー達はそのような悪条件の道を得意としていますし、クルマのパフォーマンスも良いので、自信を持って戦いに臨みます。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

最初のステージでエンジンがストールし、数秒を失いました。
また、クルマのライトが木を照らし、コーナーを見失ってしまいました。
シェイクダウンはラリーGBらしく、とてもトリッキーなコンディションでした。
初めて走った時は、この先どれくらいコンディションが悪くなるのだろうかと思いました。
非常に難しい状況でしたが、いくつか改善を施したので、明日は良いフィーリングを得られることを期待しています。
このラリーで最も重要なのは、クルマに自信を持つ事です。
また、路面のグリップレベルが一定ではないので、それを正確に見極めなければなりません。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

最初のステージでは、フロントガラスの曇りを防ぐためのヒートスクリーンをオンにし忘れてしまい、前がよく見えずワイドに膨らみ、上手く走れませんでした。
朝のシェイクダウンでは、最初の走行時から路面がとても滑りやすく驚きました。
また、レッキの時よりも気温が低かったため、路面はつるつるでしたが、最終的には良いフィーリングで走れました。
クルマに少し調整を加え、タイヤの違いも試し、ラリー本番に向けて迷いはありません。
昨年はこのラリーで良い成績を残す事ができたので、今年も好結果を狙って戦います。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

今晩最初のSSは非常にトリッキーでした。
サーキットが舞台でしたが、暗くて滑りやすい、典型的なラリーGBのステージでした。
朝のシェイクダウンでは、泥が多く難しいコンディションながら、良いフィーリングで走れました。
10日前にプレイベントテストを行なった時は気温が22度程度とコンディションが大きく異なり、今日は路面がとても滑りやすい状態でした。
シェイクダウンのタイムにあまり意味はありませんが、このようなコンディションでヤリスWRCに自信を持つ事ができたのは収穫です。
シェイクダウンの結果はタイムには影響しませんが、この良いリズムを明日の朝から始まる本格的なステージでも維持できればと思います。

明日のステージ情報
ラリー・グレートブリテン最初の「フルデイ」となる10月4日(金)のデイ2は、サービスパーク南側に広がるスノードニア山脈周辺の森林地帯が戦いの舞台となります。
鉱山の中を走行するSS8「スレートマウンテン」以外の4ステージは各2回走行し、最終のSS10は暗闇の中での走行となります。
9本のSSの合計距離は116.52km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は608.05kmとなります。

注目のステージ:SS5/10 アベルヒルナント 全長10.26km
セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
「アベルヒルナント」は距離が短いステージですが、非常に高速で勇気が求められる、今大会最も難しいステージのひとつです。
特に2回目の走行は日没後となり、2年前に走った時は霧も出たので、きっと難しいチャレンジになるでしょう。

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WRC:Rd.12 GBラリーDay1結果(SS.1)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC RC1 0h02'47.4
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'02.1
3 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 RC2 -00'03.3
4 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC RC1 -00'03.8
5 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC RC1 -00'04.1
6 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC RC1 -00'04.7
7 M.エドワーズ GBR Hyundai 120 R3 RC2 -00'05.4
8 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'05.7
9 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -00'05.8
10 K.カジェタノヴィッツ POL VW Polo R5 RC2 -00'06.1
11 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -00'08.2
12 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC RC1 -00'08.3
13 O.タナク EST Toyota Yaris WRC RC1 -00'08.8
14 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 RC2 -00'08.9
15 勝田 貴元 JPN Ford Fiesta R5 RC2 -00'08.9
20 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC RC1 -00'10.5

    総合 52位まで確認

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