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2021年8月

2021/08/16

WRC2:2021年シリーズ・ポイント表(Rd.8/12)

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N0. Driver Nat. Car Point
1 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Rally2 98
2 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 87
3 M-W.ブラシア BOL Skoda Fabia rally2 82
4 J.ヒュットゥネン FIN Hyundai i20 R5 60
5 E.ラッピ FIN VW Polo GTI R5 59
6 N.グリャジン RUS VW Polo GTI R5 51
7 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Rally2 48
8 T.スニネン FIN Ford Fiesta Mk2 41
9 E.ブラゾッリ ITA Skoda Fabia Rally2 31
10 M.プロコプ CZE Ford Fiesta WRC 28
11 E.カミッリ FRA Citroen C3 Rally2 24
12 S.ジョンストン USA Citroen C3 Rally2 17
13 T.クリステンセン NOR Ford Fiesta R5 13
14 O.ベイビー NOR Hyundai i20 R5 13
15 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 12
16 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 12
17 O.ソルベルグ SWE Hundai i20 R5 10

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WRC:2021年シリーズ・ポイント表(Rd.8/12)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC 162
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC 124
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC 124
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC 99
5 O.タナク EST Hyundai i20 WRC 87
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC 66
7 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< 60
8 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta WRC 34
9 D.ソルド ESP Hyundai 120 WRC 31
10 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Rally2 30
11 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC 17
12 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 13
13 Y.ロッセル FRA Citroen S3 Rally2 12
14 J.ヒュットゥネン FIN Hyundai i20 R5 10
15 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Rally2 8
16 E.ラッピ FIN VW Polo GTI R5 7
17 O.ソルベルグ SWE Hundai i20 WRC 6
18 O.ライ KEN VW Polo GTI R5 6
19 J-P.ルーベ FRA Hyundai 120 WRC 6
20 P.ロペス ESP Skoda Fabia R5 4
21 K.パテル KEN Ford Fiesta 4
22 A-ルクヤンユク EST Skoda Fabia R5 4
23 P.クラッコ BEL Skoda Fabia R5 4
24 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 2
25 C.トゥンド KEN VW Polo GTI R5 2
26 F.クレム GER VW Polo GTI R5 2
27 E.カミッリ FRA Citroen C3 Rally2 1
28 N.グリャジン RUS VW Polo GTI R5 1
29 M-W.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 1
30 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 348
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 307
3 M-スポーツ・フォード・WRT 135
4 ヒュンダイ2Cコンペティティション 44

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トヨタ・チーム ベルギーラリー第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2021年8月16日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦イープル・ラリー・ベルギー デイ3
ロバンペラが総合3位に入り今季3回目の表彰台を獲得
エバンスは総合4位、総合5位のオジエは選手権首位を守る

8月15日(日)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦イープル・ラリー・ベルギーの最終日デイ3が、ベルギー東部のスパ・フランコルシャン・サーキットを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (ヤリスWRC 69号車)が総合3位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が総合4位で、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合5位でフィニッシュ。
チームとオジエは、マニュファクチャラーおよびドライバー選手権首位の座を守りました。

イープル・ラリー・ベルギーの競技3日目デイ3は、サービスパークが置かれるベルギー西部のイープルを早朝スタート。
約300km東に離れたリエージュ州のスパ・フランコルシャン・サーキットを中心に、2本のステージを各2回走行。
4本のステージの合計距離は40.52kmでした。

ラリーは最終日も良い天気に恵まれ、気温は日中22度前後に到達。
3日間を通してドライコンディションでの戦いになりました。
デイ3のステージは、WEC(世界耐久選手権)やF1グランプリも開催される、有名な「スパ・フランコルシャン・サーキット」周辺のツイスティな一般道、サーキット内の移動路、グラベル(未舗装路)のラリークロスコース、そしてレーシングサーキットを組み合わせ
た複合的な構成となり、このサーキットの名物コーナーである「オールージュ」も走行。ベルギーのモータースポーツシーンを代表するクラシックサーキットで、最後の戦いが行われました。

デイ2終了時点で、総合3位エバンスと、総合4位ロバンペラの差は3.3秒。
その僅か1秒後方に総合5位のオジエがつけるという、チームメイト同士による僅差の表彰台争いは、まずオープニングのSS17でロバンペラがベストタイムを記録。
オジエはタイヤにダメージを負いタイムを失いました。
続くSS18では、2番手タイムを記録したロバンペラが、エバンスを抜いて総合3位にポジションを上げ、エバンスは総合4位に順位を下げました。
その後、3人の順位は最後まで変わらず、前戦ラリー・エストニアでWRC初優勝を飾った20歳のロバンペラが、今シーズン3回目の表彰台を獲得しました。

ボーナスの選手権ポイントがかかる、スパ・フランコルシャンでのパワーステージでは、オジエが2番手タイムで4ポイントを、ロバンペラが4番手タイムで2ポイントを、エバンスが5番手タイムで1ポイントを獲得。
オジエはドライバー選手権首位を守り、今回優勝したライバルに同ポイントに並ばれるも選手権2位を守ったエバンスとの差を1ポイント拡げ、38ポイント差としました。
また、チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を堅守しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

最終日、われわれのドライバーたちは大接戦を繰り広げましたが、最終的には素晴らしいペースで走ったカッレが表彰台を獲得しました。
クロアチア・ラリーでのアクシデント後、最初のターマック(舗装路)ラリーで力強い戦いをしてくれたことをうれしく思います。
今回は全てのドライバーが良い仕事をしたと思います。
ただ、われわれにはこのラリーでの経験がなかったので、優勝争いに加わることはできませんでした。
われわれはまず、金曜日に路面とグリップレベルについて学ばなくてはなりませんでした。
その経験を基に戦ったその後の2日間は、トップタイムを出すことができましたが、それでは少し遅すぎました。
もちろん、全てのラリーで勝つことができないのはわかっていますし、今週末はチャンピオンシップのために重要なポイントを獲得することができました。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)

表彰台をかけてチームメイトといい戦いをし、エキサイティングな最終日になることを期待していましたが、今朝最初のステージを3、4km走ったところでパンクをしてしまいました。
ライン上にあった小さな岩に気がつかずに当たってしまい、われわれの戦いはそこで終わってしまったので、その後はパワーステージに集中することにしました。
ステージ優勝は叶いませんでしたが、2番手タイムで4ポイントを追加獲得することができました。そのおかげで選手権のリードをさらに1ポイント拡げることができたので、悪くない週末になったと思います。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

残念ながら、今日は今回のラリーで最も悪い一日になってしまいました。
今朝は、最初からあまりうまく行きませんでした。
ハードに攻めたところもありましたが、いくつかミスをしてしまいタイムを失いました。
今日は自分たちのための日ではなかったと思います。
カッレは非常に強く、素晴らしい結果を残しました。
全体的に悔しい週末になりましたが、もう少し良い戦いをすることはできた筈です。
いくつかの場所や特定のコンディションでは非常に良いパフォーマンスを発揮できたと思いますが、それを全てのステージで維持することができませんでした。
次のラリーが楽しみですし、もっと良い戦いができるように頑張りたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

今回のベルギーでの最終日はとても良かったです。
今まで経験してきた日曜日の中で最も激しい戦いのひとつでしたし、チームメイトとの競い合いを楽しむことができました。
スパ・フランコルシャン周辺のステージは、自分にとっては比較的簡単でした。
これまで他のラリーで走ったことのあるステージに近かったので、ペースを上げやすかったのですが、それでもかなりトリッキーでした。
この結果にはとても満足しています。
自分よりも順位が上のふたりは、このラリーでの経験が豊富でしたし、金曜日のタイムを
見ても誰も彼らにかなわないことは明らかでした。
自分たちの経験が少なかったことを考えれば、他のドライバーに負けずに表彰台に立つことができて、本当に良かったと思います。

次回のイベント情報

WRC次戦は、9月9日から12日にかけてギリシアで開催される「アクロポリス・ラリー」です。
神々のラリーとも呼ばれるこのイベントは1951年に初めて開催され、WRC初年度の1973年からシリーズに組み込まれた非常に歴史のあるラリーです。
2013年の大会を最後にWRCとしては開催されていませんでしたが、今年8年ぶりにWRCに復帰。
過去にもラリーの中心となったことがある、ギリシア中部のラミアをベースに競技が行われます。
ステージはグラベル(未舗装路)で、大きな石が転がる荒れた路面も多くある、非常に
過酷なラリーとして知られています。

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WRC:Rd.8 ベルギーラリーDay3結果(最終:SS.20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 02h30'24.2
2 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -00'30.7
3 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'43.1
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'49.6
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC RC1 -00'55.8
6 O.タナク EST Hyundai i20 WRC RC1 -03'46.5
7 Y.ロッセル FRA Citroen S3 Rally2 RC2 -12'14.9
8 P.クラッコ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -13'05.9
9 F.クレム GER VW Polo GTI R5 RC2 -13'13.8
10 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 RC2 -13'31.1
11 S.ベドレ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -14'46.5
19 J.ヒュットゥネン FIN Hyundai i20 R5 RC2 -21'08.7
68 J-P.ルーベ FRA Hyundai 120 WRC RC1 -1h26'02.5

    総合 73位まで確認

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2021/08/15

トヨタ・チーム ベルギーラリー第2日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2021年8月15日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦イープル・ラリー・ベルギー デイ2
好調エバンスが総合3位にポジションアップ
ロバンペラは僅差の総合4位、オジエは総合5位につける

8月14日(土)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦イープル・ラリー・ベルギーの競技2日目デイ2が、ベルギー西部イープルのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合4位に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合5位につけました。

イープル・ラリー・ベルギーのデイ2は、サービスパークの南側エリアを中心とする4本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は119.92kmでした。
デイ2も前日に続き好天に恵まれ、気温は日中28度程度まで上昇。路面は終日ドライコンディションが保たれました。

デイ1で総合4、5、6位につけたロバンペラ、エバンス、オジエの3人は、表彰台の獲得を目指して激しいアタックを敢行。
オープニングのSS9では総合3位につけていたライバルがパンクで大きく遅れ、2番手タイムを刻んだエバンスが前日の総合5位から総合3位へと順位を上げました。
その後はSS11でベストタイムを記録したエバンスと、それを僅差で追うロバンペラ、SS13とSS15でベストタイムを記録するなど好調のオジエの3人が、激しいチーム内バトルを展開。
総合3位のエバンスと、SS16で2番手タイムを記録した総合4位ロバンペラの差は3.3秒、エバンスと総合5位オジエは4.3秒差と、チームメイト同士による表彰台を巡る戦いは最終日に持ち越しとなりました。

なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより今回もヤリスWRCで出場の
勝田貴元は、総合6位につけていましたが2本目のSS10でコースオフ。
しかし、勝田とコ・ドライバーのキートン・ウイリアムズに怪我はありませんでした。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日、われわれのドライバーたちは信じられないような接戦を演じました。
彼らが非常に安定したパフォーマンスを見せてくれたことはとても良かったですし、速さがほぼ同等だったこともうれしく思います。
ドライバーたちは良い仕事をしてくれましたし、昨日からのパフォーマンスの向上にも満足しています。
もちろん、最終日に向けて優勝争いに加わることができていたらベストでしたが、明日はパワーステージで両選手権の追加ポイントを獲得することができる重要な一日なので、とても楽しみです。
明日は誰もが初めて走るステージで、路面は今日までよりは少しクリーンだと思いますので、できるだけ多くのポイントを獲得できることを期待しています。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)

今日も、昨日と同じような傾向の1日でした。
ステージを1回目に走行した時はグリップが非常に低かったのですが、2回目の走行では驚くほどグリップが上がり、より高いスピードでコーナーに入っていくことができたので、走りを楽しむことができました。
1回目の走行で大きくタイムを失ってしまったのは残念ですが、それでもまだ戦いは続いています。
4.3秒はそれほど大きな差ではないので、明日は良い走りをして、それがどのような結果に繋がるのかを見たいと思います。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

今朝に関しては昨日よりも少し良くなり、全てが問題なく機能していましたが、その後は少し浮き沈みがありました。
それでも、全体的には昨日より少し前進することができました。
短いステージでタイムを失ったのは理想的ではなく、明日はきっと接戦になると思いますが、全力を尽くして戦うことを楽しみにしています。
2本のステージはどちらも色々な特徴が混ざり合い、多くの要素を含んでいるので、いかなる状況にも対応できるセットアップで臨む必要があります。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

今日は本当に良い1日になりました。
いくつかの路面はダーティで、インカットにより滑りやすい泥や砂利が出ていましたが、そういった路面については、まだまだ学ぶ必要があると思いました。
というのも、最後のステージのように路面がクリーンなところでは、とても良いペースで走ることができましたので。
自分たちの経験が十分ではないことを考えれば、チームメイトと対等に戦い、接戦を続けることができたのは良かったです。
明日は、今日までとはステージのスタイルが異なるので面白いと思いますし、スパ・フランコルシャンのサーキットを走るのは楽しみです。

明日のステージ情報

競技最終日となる8月15日(日)のデイ3は、イープルから約300km東側に離れた「スパ・フランコルシャン・サーキット」に早朝移動。
WEC(世界耐久選手権)やF1グランプリも開催される伝統的なサーキットの一部と、その周辺の道路を組み合わせた2本のステージを各2回走行します。
そのうち、最終のSS20「フランコルシャン」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のSSの合計距離は40.52km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は361.22kmとなっています。

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WRC:Rd.8 ベルギーラリーDay2結果(SS.16)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 02h06'18.8
2 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -00'10.1
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'42.4
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'45.7
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC RC1 -00'46.7
6 O.タナク EST Hyundai i20 WRC RC1 -03'55.2
7 S.ベドレ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -10'39.9
8 Y.ロッセル FRA Citroen S3 Rally2 RC2 -10'40.8
9 P.クラッコ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -11'03.2
10 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 RC2 -11'34.8
11 F.クレム GER VW Polo GTI R5 RC2 -11'37.4
77 J-P.ルーベ FRA Hyundai 120 WRC RC1 -1h22'39.7

    総合 82位まで確認

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2021/08/14

トヨタ・チーム ベルギーラリー第1日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2021年8月14日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦イープル・ラリー・ベルギー デイ1
ベルギー初開催のWRCイベント、イープルが開幕
チームにとって未知なるラリーでロバンペラが総合4位につける

8月13日(金)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦イープル・ラリー・ベルギーが開幕。
ベルギー西部イープルのサービスパークを中心にデイ1として7本のステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (ヤリスWRC 69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位に、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(1号車)が総合6位につけました。

ベルギーは、これまで1度もWRCを迎えたことがありませんでした。
しかし、長い伝統と人気を誇るターマック(舗装路)イベントの、イープル・ラリーが今年初めてWRCに昇格。
13日(金)はまず午前中にシェイクダウンが行われ、午後から競技が始まりました。
本来は4本のステージをサービスを挟んで各2回走行する予定でしたが、1日の最後のSS8は安全上の理由によりキャンセルに。
そのためステージは7本合計125.89kmとやや短くなりましたが、それでも3日間で最長の1日でした。

イープルのステージはその多くが農道であり、高速ながら道幅は狭く、直線とジャンクション(交差点)が続く特殊なターマック・ラリーとして知られています。
トヨタのドライバーは全員このラリーへの出場経験がなく、未知なるステージへの挑戦の1日となりました。
天気は1日を通して良く、競技開始時点の気温は約22度。
ステージは終日ドライコンディションが保たれました。
乾いた路面の表面にはダストが多く積もって非常に滑りやすく、出走順が1番手のオジエ、2番手のエバンスにとっては理想的なコンディションではありませんでした。
それでもエバンスは3ステージ連続で3番手タイムを記録。
最初の4本のステージを終えた時点で、総合3位のライバルと0.8秒差につけていました。

しかし、サービスを挟んで始まった再走ステージでは、前戦ラリー・エストニアでWRC初優勝を達成した20歳のロバンペラがペースを上げ、SS7でエバンスを抜き、総合3位のライバルと僅か1.4秒差の総合4位で1日を締めくくりました。
また、総合5位のエバンスはロバンペラと0.8秒差、再走ステージで2番手タイムを記録したオジエはエバンスと6秒差の総合6位と、全ドライバーが表彰台を狙える位置につけています。

なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより今回もヤリスWRCで出場の勝田貴元は、今回新たにコンビを組むことになったコ・ドライバーのキートン・ウイリアムズと共に、オジエに次ぐ総合7位で1日を終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

私達にとって最高の1日ではありませんでしたが、最悪の1日でもありませんでした。
もう少し上位で戦いたかったので少し残念ではありますが、このラリーで経験のある選手達と戦うのは難しいことだと分かっていました。
残念ながら、経験ばかりは買うことはできません。
それでも、3人のドライバー全員が表彰台にとても近い位置につけているので、明日はプレッシャーをかけていけると思います。
今日は最初のループステージで改善点を見つけ、自信を深めたので、このいいリズムを保ったまま明日の戦いに臨みたいと思います。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)

最初のループステージのペースはあまり良くなく、理想的なスタートにはなりませんでした。
出走順1番手で臨んだのでグリップを得ることが難しく、路面のダストがこれほど大きく影響するとは思っていませんでした。
また、クルマのセットアップについても改善の余地がありましたが、その後の再走ステージでは正しい方向に向かいました。
まだ完璧ではありませんが、セットアップが少し改善されたことで、かなり自信を持って走れるようになりました。
明日に向けては、さらなる改善のためのアイデアがいくつかあります。
表彰台を獲得するために、集中して取り組む必要があります。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

簡単ではないスタートでした。
グリップレベルが頻繁に変化し、様々な路面が混じり合っていたので、自信を持って走ることができませんでした。
いくつかのセクションではとてもいいフィーリングでしたが、いくつかのセクションではクルマとの完全な一体感を得ることができませんでした。
最初のループステージでは上位選手達との差を縮めようとトライし、まずまずだったと思います。
その後の再走ステージに関しては、正直なところクルマのフィーリングはとても良かったのですが、タイムはあまり良くなかったので、その理由を分析し、明日の朝はより良いタイムを出せるようにしたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

予想していた通り、路面コンディションは常にトリッキーで非常に厳しい1日になりました。
このクルマとタイヤでは、ターマックのステージをそれほど長く走っていませんでしたし、このラリーのステージはグリップレベルが大きく変わるので、それを把握するのはとても難しかったです。
それでも、どのようなコンディションであるかを掴めた再走ステージでは楽になり、リスクを冒すことなく少しずつプッシュしていくことができたので、とても楽しく運転することができました。
チームメイトと僅差のいい戦いができていますが、明日の表彰台争いはかなり大変になると思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる8月14日(土)のデイ2は、サービスパークの南側を中心に、4本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行します。
そのうち、オープニングのSS9とその再走ステージであるSS13「ホレベーケ」は、今大会最長となる全長25.86kmのステージです。
8本のSSの合計距離は119.92km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は310.37kmとなっています。

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WRC:Rd.8 ベルギーラリーDay1結果(SS.8)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 1h04'27.0
2 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC< RC1 -00'07.6
3 O.タナク EST Hyundai i20 WRC RC1 -00'31.2
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -00'32.6
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'33.4
6 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC RC1 -00'39.4
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -01'24.5
8 J-P.ルーベ FRA Hyundai 120 WRC RC1 -02'50.0
9 Y.ロッセル FRA Citroen S3 Rally2 RC2 -05'28.2
10 O.ソルベルグ SWE Hundai i20 R5 RC2 -05'44.9
11 S.ベドレ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -05'51.8
12 P.クラッコ BEL Skoda Fabia R5 RC2 -05'57.0
13 F.クレム GER VW Polo GTI R5 RC2 -06'11.4
44 T.スニネン FIN Ford Fiesta Mk2 RC2 -16'06.8

    総合 90位まで確認

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