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2021/11/21

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2021年11月21日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第12戦ラリー・モンツァ デイ2
ドライバーズタイトルを懸けたふたりの戦いがヒートアップ
オジエが首位に立ち、エバンスは0.5秒差の総合2位につける

11月20日(土)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・モンツァの競技2日目デイ2が、イタリア北部、ロンバルディア州のモンツァ・サーキットのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)が首位に立ち、前日トップのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)は総合9位につけました。

ラリー・モンツァの競技2日目デイ2は、朝から昼にかけてベルガモ東北エリアの山岳地帯で2本のステージを各2回走り、その後モンツァ・サーキット内で1本のステージを2回走行。
6本のSSの合計距離は108.24kmと、3日間で最長の1日でした。モンツァ周辺は朝から良い天気に恵まれ、上空には美しい青空が広がりました。
山岳地帯のターマック(舗装路)ステージは全体的にドライコンディションとなり、選手たちは大勢の観客の声援を受けて秋の峠道を駆け抜けました。

デイ1でドライバー選手権2位のエバンスと激しい首位争いを演じ、1.4秒差の総合2位につけたオジエは、デイ2オープニングのSS8で2番手タイムを刻み首位に浮上。
SS9ではエバンスが渾身のベストタイムで首位を奪い返しました。
しかし、SS10ではオジエがベストタイムで再び首位に。
続くSS11も制したオジエは、4本の山岳ステージを終えて総合2位のエバンスに5.2秒差をつけました。
1日の最後を飾るモンツァ・サーキット内での2本のステージは、最初のSS12でエバンスがベストタイムを記録して奪首に成功。
しかし、暗闇の中で行われた最終のSS13では、オジエがエバンスよりも0.8秒速い3番手タイムで走行し、0.5秒という僅差ながら総合1位で大激戦の1日を走り終えました。

現在、ドライバーおよびコ・ドライバー選手権で、トップのオジエとイングラシアは、2位エバンスとマーティンに17ポイント差をつけており、今回エバンス組が優勝し、パワーステージで最大ポイントを獲得したとしても、表彰台に立てば通算8回目のタイト
ルが決まります。
イングラシアは今回のラリー・モンツァをもって引退することを表明しており、オジエもWRC全戦に出場するのは今シーズンが最後となるため、彼らにとってはふたりでタイトルを獲得するラストチャンスとなります。

ロバンペラは、マニュファクチャラーズポイントを確実に獲得するというチームの意向を汲み、デイ1に続き確実性の高い走りを続け総合9位を堅持。
また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより、ヤリスWRCで出場の勝田貴元は、4番手タイムを2回、5番手タイムを1回記録し、総合6位の座を守りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日はセブとエルフィンのふたりによって、信じられないような戦いが繰り広げられました。
あるステージではセブが速く、次のステージではエルフィンのほうが速いといったように、彼らがチャンピオンシップと、勝利を懸けて走る姿を見るのは素晴らしいことでした。
スポーツとして、最高の戦いが展開されていると思います。
私としては、マニュファクチャラーズタイトルの獲得にも期待していますが、それについてはカッレが集中して取り組み素晴らしい仕事をしてくれているため、セブとエルフィンは最高のバトルをすることができています。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)

エルフィンと何度も順位を入れ替えながら首位を争うという、大接戦の一日でしたが、ファンの皆さんにとってもエキサイティングな戦いだったと思います。
今朝のループステージでは良い走りができて、現行のWRカーで走る最後の本格的なステージを、とても楽しむことができました。
サーキットのステージでは、リスクを冒すことなく走り少しタイムをロスすることが多かったのですが、今晩はよりクリーンな走りができましたし、タイヤのチョイスを少し変えたことによって、グラベル路面でのトラクションが向上しました。
明日はまずタイトル獲得に集中して戦わなければなりませんが、もし優勝することができたとしたら、それは嬉しいおまけのようなものです。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

午前中のループステージは楽しむことができましたが、セブは今日も山岳ステージで非常に強力でした。
2本あるステージのうちの1本目は、再走も含め2回とも苦戦しました。
2本目のステージに関しても、1回目はうまく走れたのですが、再走の2回目は最後のほうでタイヤが少し摩耗し、タイムを失ってしまったので残念でした。
しかし、その後午後のサーキットのステージの1回目の走行では、再びタイムを挽回することができました。
2回目の走行は暗闇で視界がかなり悪く、いくつかの場所で慎重に走りすぎてしまいました。
それでも、明日に向けてはしっかり準備ができているので、このまま最後まで戦い続けたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

今朝の路面コンディションはとても良く、ステージは昨日よりもクリーンだったので、いくつかのセクションではリスクを冒すことなくより速く走ることができましたし、ドライビングを楽しむこともできました。
サーキット内のステージも、あまりプッシュしていなかったにも関わらず、とてもいい感じで楽しんで走ることができました。
チームのためには、ここまでやってきた仕事をきちんと最後まで続けることが重要なので、明日はそれを完遂するのみです。

明日のステージ情報

競技最終日となる11月21日(日)のデイ3は、モンツァ・サーキット内で3本のステージが行われます。
いずれもレーシングコース、旧オーバルコースのバンク、未舗装の施設道路など様々な道を走行します。
オープニングのSS14「グランプリ2」は、デイ1のSS7の再走ステージであり、その後SS15/16として「セラグリオ」のステージを連続で走行。
2回目のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
ステージは全部で3本で、その合計距離は39.53km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は45.25kmとなります。

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