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2022/01/23

トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年1月23日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第1戦ラリー・モンテカルロ デイ3
GR YARIS Rally1がデイ3の全ステージでベストタイムを記録
オジエは首位に復帰し、ロバンペラは総合4位に順位を上げる

1月22日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技3日目デイ3がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合1位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合26位につけました。

ラリー・モンテカルロのデイ3は、モナコのサービスパークを起点に、デイ2よりもさらに遠く西北に離れたフランスの山岳地帯で、5本合計92.46kmのステージが行なわれました。
金曜日も好天に恵まれ、路面は大部分がドライコンディションでしたが、ディーニュ=レ=バン近くの山岳地帯で行なわれたSS11/13「サン・ジュニエ/トアール」は、一部に積雪と凍結区間がありました。
このステージは昔から「システロン」という地名で呼ばれていた、ラリー・モンテカルロの名物ですが、今大会ではその短縮ステージとなりました。

デイ2で総合2位につけたオジエは、SS10でベストタイムを記録。
ライバルと同タイムで首位に立ちました。
続く、積雪区間があるSS11でもオジエはベストタイムを刻み、単独首位に。
SS11の再走ステージであるSS13には、首位を争うライバルと同じ4本のソフトタイヤを履いて臨みましたが、16.1秒速い2番手タイムで走破し、総合2位のライバルとの差を21.1秒に拡げてデイ3を締めくくりました。

総合3位でデイ3に臨んだエバンスは、オープニングのSS9で今大会初のベストタイムを記録。
続くSS10でも2番手タイムを刻むなど非常に好調でした。
SS11でも滑りやすい積雪区間を非常に速いペースでクリアしましたが、その後下りのハイスピードセクションでコースオフ。
観客のサポートを得るなどして何とかステージに復帰しましたが、約20分のタイムロスにより、総合3位から総合26位に大きく順位を落として一日を終えました。

デイ2で復調のきっかけを掴んだロバンペラは、その後サービスでセッティングをさらに変更しました。
その結果、デイ3ではクルマに対する自信が深まり本来の速さを発揮。
オープニングから2、3番手タイムで走り続け、一日の最後の2ステージでは連続ベストタイムを記録し、前日の総合9位から、総合3位と37.8秒差の総合4位に順位を上げました。

なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、SS12終了時点で総合5位につけていましたが、SS13の凍結したコーナーでスライドして側溝にはまってしまい、総合13位に順位を下げました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日はGR YARIS Rally1がその素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。
ドライバーたちはクルマにかなり慣れてきて、限界までプッシュできるようになってきたと思います。
システロンのステージはトリッキーなコンディションでしたが、セブはその2本目で素晴らしい走りをし、最終日に向けて大きな差を築きました。
また、ラリー序盤は苦労していたカッレも、今日は2本のステージ優勝という素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたので、非常に励まされる一日でした。
エルフィンは、小さなミスが大きなタイムロスに繋がってしまいました。ステージの最も難しい区間では素晴らしい走りをしていただけに残念です。
明日も最後までリードが保たれることを期待していますが、もしそうなれば、とても良いシーズンのスタートになるでしょう。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)

私達にとっては良い一日となり、昨日よりもポジティブに前進することができましたし、クルマのフィーリングも全体的に良好でした。
朝の1本目はハイブリッドシステムを自分の思い通りに使えませんでしたが、誰にとっても新しいシステムなので、ドライビングをうまく適応させるようにしました。
最後のステージでは少しクレイジーなタイヤ選択をしましたが、なんとか差を拡げることができました。
首位を争うセバスチャン(ローブ)とは最初からずっと接戦が続いていましたし、彼のことは前から良く知っているので、きっと何かやってくるだろうと予想していました。
あのような路面コンディションに対してはベストな選択ではなかったと思いますが、自分としてはセバスチャンと同じタイヤで正面から戦い、どちらが速いのかを確かめたかったのです。
積雪区間は少し難しかったですが、ドライの路面ではとてもフィーリングが良く、良い走りができました。
ただし、明日はまだ長い距離が残っていますし、トリッキーなコンディションになる可能性もあります。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)

今日起きたことについては、もちろん悔しい気持ちでいっぱいです。
午前中はそれまで、全体的に上手く走れていましたし、SS11も途中までは順調でした。
しかし、ステージの難所を抜けた後、トリッキーな右コーナーでミスをしてしまいました。
ペースノートには情報を記していたのですが、気がついた時にはブレーキをかけるタイミングが遅れていました。
クルマは脱出が難しい場所で止まってしまったので、助けようとしてくれたファンの皆さんにはとても感謝しています。
その後、ステージに戻ることはできましたが、かなり大きくタイムロスしてしまいました。
明日のパワーステージでポイントを獲得するために、あまりリスクを冒したくなかったので、午後は少し長く感じられました。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)

昨日からクルマをかなり大きく変え、自分のドライビングスタイルに合ったバランスになったので、とても運転しやすくなりました。
セッティングをいろいろ工夫し、小さなステップを積み重ねてきたことがようやく実を結びました。
2本のステージでベストタイムを出せたのは本当に良かったですし、特に最終ステージは最高でした。
ラリー序盤は自分のタイムを見るのが正直辛かったですが、今は楽しんで運転できるようになりました。
大きくステップアップすることができてうれしいですし、この後はさらに何ができるのかを考えたいと思います。
クルマにポジティブなフィーリングを感じられるようになると、それが自信に繋がり、全てがイージーになっていくものです。

明日のステージ情報

競技最終日となる1月23日(日)のデイ4は、モナコを起点に、デイ2のエリアと一部重なるフランスの山岳地帯で、2本のステージを各2回走行します。
SS14/16「ラ・ペンヌ/コロング」は新たに構成されたステージで、SS15/17「ブリアンソネ/アントルヴォー」は、今大会で唯一、昨年と完全に同じルートを走行するステージです。
なお、最終のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のステージの合計距離は67.26km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は298.41kmとなります。

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