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2022年5月

2022/05/26

勝田貴元(トヨタ)、ポルトガル・ラリ・リポート

勝田 貴元 (C)Toyota Gazoo Racing
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TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、5月19日(木)から22日(日)にかけて、ポルトガル北部ポルト近郊のマトジニョスを中心に開催された、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦「ラリー・ポルトガル」に、コ・ドライバーのアーロン・ジョンストンと共に出場。
新開発のハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1で臨んだ初のグラベル(未舗装路)ラリーで表彰台争いに加わり、2年連続で総合4位を獲得しました。

今シーズンから導入された、ハイブリッドシステムを搭載する「GR YARIS Rally1」は、これまでターマック(舗装路)とスノーの3戦を戦い、勝田はスノーの第2戦ラリー・スウェーデンで総合4位を獲得しました。
そして迎えた第4戦は、今シーズン最初のグラベルイベントとなるラリー・ポルトガル。
過去、勝田はこのラリーに何度か出場した経験がありますが、GR YARIS Rally1で初めて挑んだ今回は未知なる要素が多く、新たなるチャレンジとなりました。

ラリーは19日(木)の夜に古都コインブラでスタート。
市街地で短いターマックステージが1本行なわれ、勝田は7番手タイムでした。
翌日の20日(金)は、グラベル路面のステージを走行するフルデイの初日。
路面は例年以上に荒れており、特に同じステージを2回目に走行する際は、掘り出された岩や尖った石、そして深い轍によって多くの選手がクルマとタイヤにダメージを負いました。
勝田はSS6でハーフスピンを喫してタイムを失いましたが、それを除けば総じて順調で、スピードとリスクのバランスを上手くとりながらステージを重ねていきました。その結果、金曜日のデイ2が終了した時点で、勝田は総合4位に順位を上げていました。

翌日、21日(土)にデイ3が始まると、勝田は総合3位につけるベテラン選手ダニ・ソルド(ヒョンデ)を猛追。
SS12でついにソルドをとらえ、総合3位に順位を上げました。
デイ3での勝田はとても好調で、同じクルマに乗るTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラとエルフィン・エバンスのふたりに次ぐ、ステージ3番手タイムを4回記録。
突然の降雨にも落ち着いて対処し、デイ3の最終ステージを前に、総合4位のソルドに対するリードを14.6秒まで拡げました。
ところが、ポルト市街地の石畳の上で行われた最終ステージのSS16で、勝田はソルドから大きく遅れ、差は一気に5.7秒に縮小。濡れていた路面が急速に乾いていき、出走順の違いによってグリップレベルが大きく変化する状況で、勝田はライバルよりも不利なコンディションで走行しタイムを失いました。
それでも、勝田は総合3位の座を守り、ラリー最終日に駒を進めました。

22日(日)の最終日デイ4は、豊富な経験を持つソルドが徐々に差を縮め、最終ステージのSS21「ファフェ2」を前にふたりのタイム差は2.2秒に。
朝から4ステージに渡り首位を守り続けていた勝田は渾身の走りで対抗しましたが、最終ステージでついに逆転を許し、2.1秒差の総合4位でフィニッシュ。
残念ながら昨年のサファリ・ラリー ケニア以来となる表彰台獲得はなりませんでした。
しかし、今年2回目の総合4位で貴重な選手権ポイントを獲得。
ドライバー選手権におけるランキングを6位から3位に上げることに成功し、所属チームであるTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationにもマニュファクチャラーポイントをもたらしました。

勝田貴元:ポルトガルは常にタフなラリーですが、金曜日の路面コンディションは予想していた以上に厳しく、走りきることができただけでも良かったと思えるほどでした。
しかし、土曜日のステージはとても走りやすくて自信もあり、クルマも非常にいいフィーリングでした。
ダニとのバトルはとても楽しかったですし、日曜日の朝も彼の前を走ることができていました。
ところが、最後のステージではダニがかなりプッシュし、残念ながら彼のタイムに対抗することができず順位を失ってしまいました。
彼にはおめでとうと言いたいですが、チームに対しては本当に申し訳なく思います。
前戦のクロアチアは、今回のような結果やパフォーマンスにはほど遠いラリーだったので、それに比べれば今週はかなり良かったともいえますが、何ともいえない複雑な心境です。カッレやエルフィンとの比較では、もっとペースを改善したいので、さらに速く走れるように努力を続けます。
すぐに次のラリーが始まるので、前向きな気持ちで、自信を持って次戦サルディニアに臨みたいと思います。

ユホ・ハンニネン(インストラクター):今回、貴元は本当にいいラリーを戦ったと思います。
確かに最終結果は残念だったと思いますが、この週末に彼が成し遂げたことは、将来に向けて非常にポジティブなことです。
ソルドのようなドライバーを相手にポルトガルで2日間も3位争いをしたのは、本当に貴重な経験です。
土曜日の夕方に行われたスーパーSSは、貴元にとってアンラッキーでした。
路面が急速に乾いていったことでコンディションが変化し、日中に築いたギャップをほとんど失ってしまったからです。
それでも、グラベルのステージではクルマにかなり満足していたようなので、今後のラリーにも期待が持てますし、今回ミスをすることなく走ることができていたのも重要なことです。
このような戦いにおいては、攻めながらも安定性が求められますが、それができていました。
前戦クロアチアでの困難な時を経て、ポジティブな姿勢でサルディニアに向かうことができるでしょう。

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トヨタ・チーム 第4日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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5月22日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルの最終日デイ4が、ポルトガル北部マトジニョスのサービスパークを起点に行われ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 69号車)が優勝、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位でフィニッシュしました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、昨年に続き総合4位を獲得。
前日のデイリタイアを経て再出走したセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)は、総合51位でラリーを終えました。

ラリー・ポルトガルの最終日は、サービスパークの北東に位置するファフェ周辺の山岳地帯が舞台に。
5本合計48.87kmのステージは、夜中に降った雨と一時的な小雨により、湿り気を帯びた路面もありました。
前日、チームメイトのエバンスに5.7秒差をつけて首位に立ったロバンペラは、オープニングのSS17でベストタイムを記録。
差を8.4秒に拡げました。
その後、SS19で差は6.6秒に縮まりましたが、続くSS20でロバンペラはベストタイムをマーク。さらに、ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な最終のパワーステージ「ファフェ2」も制し、最終的にはエバンスとの差を15.2秒に拡げて優勝。

スノーイベントの第2戦ラリー・スウェーデン、ターマックイベントの第3戦クロアチア・ラリー、そしてグラベルイベントの第4戦ラリー・ポルトガルと、異なる路面でのラリーを3戦連続で制し、ドライバー選手権におけるリードを46ポイントに拡大しました。

デイ2で首位に立つも、デイ3の終盤ロバンペラに逆転され総合2位に順位を下げたエバンスは、攻めの走りで最終日を戦いましたが、優勝には届かず。
それでも今シーズン初めて表彰台に立ち、6本のベストタイムを記録するなど、今年ここまでもっとも充実した内容のラリーになりました。
また、2度のデイリタイアを乗り越え、グラベルでのクルマの特性を掴むために走り続けたオジエは、総合51位というリザルト以上に貴重な経験を積み、タフな展開となったラリー・ポルトガルを締めくくりました。
なお、GR YARIS Rally1は、3人のドライバーによって19本のグラベルステージのうち15本でベストタイムを獲得。
グラベルでも高いパフォーマンスを備えていることを証明しました。

デイ3で4本のステージ3番手タイムを記録し、総合3位に順位を上げた勝田は、ベテランのダニ・ソルド(ヒョンデ)と激しい表彰台争いを展開。最後のパワーステージで順位が入れ替わり、昨年のサファリ・ラリー ケニア以来となるポディウムフィニッシュを僅か2.1秒差で逃しましたが、それでも今季の最上位記録タイとなる総合4位を獲得。
勝田はドライバー選手権3位に順位を上げました。

<<豊田 章男 (チームオーナー)>>

カッレ、ヨンネ、優勝おめでとう!
3連勝は本当にすごい!
それもスノー、ターマック、グラベルでの3連勝。
どんな道でも勝てるGR YARIS Rally1を示してくれたことに心から感謝します。

そしてワンツーフィニッシュ!チームのみんな、ありがとう!
新車がグラベルでどれだけ走れるのか、チームのみんなも不安だったと思います。
そんな中で最初のグラベルステージでトップタイムを刻んでくれたのがエルフィンでした。
そのエルフィンの走りでみんなが安心できました。
2位の結果は悔しい気持ちもあると思いますが、今回のみんなの表彰台はエルフィンが導いてくれたものです。本当にありがとう。

貴元は惜しかった!
でも今日の4位も大きな経験になったと思う。
貴元が成長し続けてくれている事がうれしいです。
何度も言ってプレッシャーに感じてしまうと嫌ですが、ラリージャパンで貴元が走る姿を本当に楽しみにしています。
日本戦まであと8ラウンド、毎戦しっかり経験を積んで日本の道に戻ってきて欲しい…。
私をはじめ日本の”貴元ファン”は皆、心からそれを願っていると思います。

雪混じりのターマック、スノー、雨で濡れたターマック、そして今回のグラベル。
あらゆる道を経験しながらGR YARIS Rally1はポイントランキングをリードして前半3分の1を終えることができました。
1戦1戦を走り抜き、シーズン最後にこのクルマが一番強いクルマになれるよう、この先もチームメンバー心ひとつに走ってまいります。
ファンの皆さま、引き続き、応援よろしくお願いいたします。

追伸 セブへ
今回は悔しい結果でした。次はWECル・マンで長い長いターマックのラウンドですね。チームは別々ですが、タイヤを大切にしながらお互い長い道のりを走り抜きましょう!

追伸 ヤリ-マティへ
われわれも次はスーパー耐久富士24時間レースで長い長い道のりですね。
ヤリ-マティとは何年も同じチームにいますが、ドライバーとして一緒に走るのは初めてですね。
本当に楽しみです!
用意したクルマが慣れない右ハンドル車でごめんなさい。左手のシフト操作を練習しておいて! 一緒に水素エンジンを楽しみましょう!

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>

GR YARIS Rally1で臨んだ最初のグラベルラリーで、素晴らしい結果を出すことができました。
とてもうれしいですが、チームが速くて信頼性の高いクルマを作ってくれたからこそ、ドライバーたちはこの週末素晴らしいパフォーマンスを発揮できたのです。
チームのみんなを誇りに思います。
カッレは、われわれの予想に反して見事優勝しました。
彼がこれほど早く成長し、ラリーをリードしているときのプレッシャーに対処できるようになるなんて、ちょっと信じられません。
エルフィンもまた、今回はクリーンで素晴らしい走りをしましたし、とてもいいラリーを戦ったと思います。
優勝まであと一歩でしたが、チャンピオンシップを戦う上で、本当に貴重なポイントを獲得しました。
さらに、貴元の戦いも見事でした。数秒差で惜しくも表彰台を逃しましたが、彼がこの週末素晴らしい走りをしたことは間違いありません。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>

1-2フィニッシュという素晴らしい結果を残したチームに、おめでとうと言いたいです。
私自身は、金曜日にトップ争いに加わろうかというタイミングで不運に見舞われ、厳しい週末になってしまいました。
それでも、グラベルでこのクルマの走らせかたを発見し、学ぶことができたのはポジティブなことです。
何キロか走ったことでクルマのことをよく理解できましたし、とても意味のある週末になったと思います。
ラリー終盤には、スタートした時よりもフィーリングがかなり良くなっていました。
今回の結果によって、このクルマがグラベルでも強いということが分かりましたし、チームと一緒に戦う次のラリーが楽しみです。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>

素晴らしい走りで優勝したカッレに脱帽です。
われわれもいいスタートを切ったと思いますが、彼は週末にかけてどんどん速くなっていきました。
今日はフィーリングがあまり良くなく、完全にはリラックスすることができず、思うように力を発揮することができませんでした。
このクルマを自分のものにするためには、まだやらなければならないことがあるのは明らかですが、それでもグラベルでの最初のイベントとしては、全体的にパフォーマンスはとても良かったと思います。
今日の結果は残念でしたが、再び表彰台に上れたことはうれしいですし、ここからさらに上を目指していきたいと思います。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)>>

今回の勝利は、自分でも少し予想外でした。
金曜日に出走順1番手でステージをスタートして、このように優勝争いをすることができるとは思っていませんでした。
それでも、前を走るクルマに離されないように頑張り、そこから巻き返すことができました。
走りのペースは最初から最後まで良く、問題も起きず、最大ポイントを獲得できたので本当に良かったです。
今回はコンディションが本当に厳しくて、ライバルのクルマにはいろいろなトラブルが起きていましたが、自分たちのクルマは常にパーフェクトだったので、チームにとても感謝しています。
チームのみんなにも、この結果を誇りに思ってもらいたいです。

<<次回のイベント情報>>

WRC次戦は、6月2日から5日にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、第5戦「ラリー・イタリア サルディニア」です。
ラリー・ポルトガルに続く今季2戦目のグラベルイベントとなるこのラリーは、全体的にハイスピードなステージで構成されますが、道幅は狭く、道のすぐ脇まで木々や岩が迫るため小さなミスも許されません。
また、多くの路面は目の細い砂状のグラベルに覆われていますが、何台かラリーカーが走行すると下から硬い岩盤や石が現れ、深い轍(わだち)も刻まれるなど路面コンディションが大きく変わるのが特長です。
この時期は例年気温が高くなることが多く、ドライバー、クルマ、そしてタイヤにも厳しいラリーといえます。

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2022/05/25

WRC2:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.4/12)


Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 61
2 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 51
3 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia R5 38
4 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 31
5 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 27
6 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 22
7 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 21
8 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 18
9 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 15
10 M.マルザイク POL Skoda Fabia Evo 12
11 G.マンスター LUX Hyundai i20 N 13
12 E.カウル EST VW Polo GTI R5 12
13 S.ジョンストン USA Citroen C3 12
14 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 12
15 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 10
16 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 10
17 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 9
18 R.テオドシオ POR Hyundai i20 N 8
19 J.ヨナソン SWE Skoda Fabia Evo 6
20 E.カミッリ FRA Citroen C3 6
21 M.プロコプ CZE Ford Fiesta R5 6
22 M.ミエーレ ITA Skoda Fabia Evo 5
23 M.ソロワウ POL Ford Fiesta WRC 4
24 J-M.ラオウクス FRA VW Polo GTI 4
25 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N 3
26 O.ブッリ CHE VW Polo GTI 2
27 F.ロザティ FRA Hyundai i20 N 2
28 M-W.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 2
29 F.ロイクス BEL Skoda Fabia Evo 1
30 M.ヘイキラ SWE Skoda Fabia Evo 1
31 Y.アル・ラジヒ SAU RRC 1
32 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 1

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WRC:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.4/12)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 106
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 60
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 38
4 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 37
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 36
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< 34
7 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 27
8 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 20
9 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 19
10 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 19
11 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 15
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 15
13 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 R5 8
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 7
15 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 6
16 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 4
17 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia R5 4
18 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 3
19 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 2
20 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 2
21 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 2
22 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 2
23 E.カウル EST VW Polo GTI R5 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 175
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 116
3 M-スポーツ・フォード・WRT 94
4 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT NG 42

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2022/05/23

WRC:Rd.4 ポルトガルラリーDay4結果(最終:SS21/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 3h44'19.2
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'15.2
3 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -02'17.3
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'19.4
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -02'37.8
6 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -04'45.7
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -05'52.1
8 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -07'03.4
9 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -08'09.6
10 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -13'48.9
11 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -15'01.0
12 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -19'43.6
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -20'58.3
14 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 RC2 -21'36.8
15 R.テオドシオクス POR Hyundai i20 N RC2 -21'59.3
51 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -02h02'53.2

    総合 53位まで確認

 

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2022/05/22

トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年5月22日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ3
ロバンペラが首位に立ち、エバンスは総合2位に
勝田も総合3位につけ、GR YARIS Rally1がトップ3を独占

5月21日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ3が、ポルトガル北部マトジニョスのサービスパークを中心に行われ、前日総合2位のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 69号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位につけました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の、勝田貴元が総合3位に順位を上げ、GR YARIS Rally1がトップ3を占めました。
なお、前日のデイリタイアを経て再出走したセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)は、再びデイリタイアとなりました。

ラリー・ポルトガルのデイ3は、一日の最後にポルト市街地で行なわれたSS16以外は、グラベル(未舗装路)のステージが舞台に。サービスパークの北東エリアを中心に7本のステージが行われ、その合計距離は164.98kmと4日間で最長でした。デイ3は午後にまとまった降雨があり、終盤のステージの一部がウェットコンディションになるなど、非常にトリッキーな路面での戦いになりました。

グラベル初日のデイ2で、不利な出走順一番手だったにも関わらず総合2位まで順位を上げたロバンペラは、デイ3では後方からのスタートに。出走順の不利がなくなったことでスピードをさらに上げ、3本のベストタイムを記録しました。

午後の最後のグラベルステージ、SS15「アマランテ2」は途中から激しい雨が降り始め、今季WRCでここまでのところ最長となるこの37.24kmのステージは、非常に滑りやすい路面コンディションになりました。

ラリー1勢の中で出走順が後方だったロバンペラとエバンスは、雨の影響を受けることになり、特に最後方スタートだったエバンスはもっとも不利な条件での走行に。
結果、このステージを2番手タイムで走行したロバンペラが、ついにエバンスを捕らえ総合1位に順位を上げました。

ロバンペラは、1日の最後の市街地ステージでもエバンスのタイムを上まわり、5.7秒差をつけてデイ3を走破しました。
一方、エバンスは午前中に2本のベストタイムを刻み、総合2位ロバンペラに対するリードを一時18.4秒に拡大しました。

しかし、午後はロバンペラほどペースが上がらず、総合2位に順位を下げることになりました。
それでもふたりのタイム差は小さく、優勝をかけたチームメイト同士の戦いは明日の最終日も続きます。

前日、総合4位に順位を上げた勝田は、総合3位のダニ・ソルド(ヒョンデ)を猛追。
エバンスとロバンペラに続く3番手タイムを4回記録するなど終日好調を維持し、SS12で総合3位に順位を上げると、デイ3最終のSS16まで順位を守り切りました。
なお、デイ2で2ステージ連続でタイヤの空気を失いデイリタイアとなったオジエは、グラベルステージでGR YARIS Rally1の経験を積むべくデイ3で再出走。
しかし、2本目のSS11でコースオフを喫し路肩にスタック。その後何とか午前中のステージを走り切りましたが、再びデイリタイアとなりました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

控えめに言っても、今日はわれわれにとって本当に興味深い一日でしたし、このような順位につけているのは素晴らしいことです。
カッレもエルフィンも、本当にいい走りをしてくれました。
ふたりともGR YARIS Rally1を乗りこなし、素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。

午前中はエルフィンが主導権を握っているように見えましたが、午後のアマランテの2回目のステージで雨が降り、状況が一変しました。
そこで素晴らしい走りをしたカッレが、首位に立ったのです。
もちろん、エルフィンは明日反撃に出るでしょうが、いつものように彼らのフェアな戦いを見たいと思います。
また、今日は貴元もとてもいい走りをしたので、明日もこの表彰台ポジションを守り、良い結果を持ち帰ってくれることを願っています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)

残念ながら、朝の2本目のステージでミスをしてしまいました。
200メートルくらい手前でハイブリッドシステムが使えなくなり、集中力が少し途切れ、次のコーナーに関するペースノートの情報を上手く聞き取れなかったのです。
その結果、オーバースピードでコーナーに入り土手に当たってスピンし、スタックしてしまいました。
午後のステージを走るために、クルマにそれ以上の大きなダメージを受けるリスクを背負うのは得策ではないと考え、デイリタイアすることにしました。
もちろん、デイ3をテストのために活用してこのクルマでの経験を積みたかったですが、明日もまだ何本かステージを走ることができます。
チームのために必要に応じてポイントを獲得する、バックアップ要員として最終日に臨むつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)

今朝は走りのリズムがとても良く、カッレとのバトルを楽しみました。
しかし、午後はカッレが本当にいい走りをしたと思いますし、ロングステージでの雨は我々にとって不利に働きました。
ステージの序盤は非常に強い雨が降り、想像以上に滑りやすいところも多く、何度も驚かされました。かなり変わりやすいコンディションだったと思います
。最終的にはそれほど悪くなかったですが、序盤で少し攻めすぎてしまい、それによって負ったダメージが後々響きました。
あのコンディションでカッレは本当にいい走りをしたと思います。
明日もきっといい戦いが続くと思いますので、とても楽しみです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)

本当にいい一日だったと思います。
今日もミスなくクリーンな走りができたのは、非常に重要なことです。
クルマのフィーリングがとても良かったので、常に限界までプッシュする必要はありませんでしたし、午後のステージではエルフィンに追いつくことができたので、本当にハッピーです。
ロングステージの途中で大雨が降り、しかもハードタイヤを履いていたのでかなり大変でしたが、差をつけようと一生懸命攻めた結果、努力が報われました。
このような形でトップに立てるとは思っていませんでした。
明日もきっと激しい戦いが続くと思うので、まず朝の段階でフィーリングとペースを確かめる必要があります。昨年、エルフィンは最終日の朝のステージで非常に速かったので、彼と優勝を争うためにはハードにプッシュする必要があるでしょう。


明日のステージ情報

競技最終日となる5月22日(日)のデイ4は、サービスパークの北東エリアで5本のステージを走行。
そのうちSS19/21「ファフェ」は、ビッグジャンプと大勢の観客が集うことで知られる、ラリー・ポルトガルのアイコンともいえるステージです。
最終ステージとなるファフェの2本目SS21は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
ステージは全部で5本、合計48.87km。
リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、291.95kmが予定されています。

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WRC:Rd.4 ポルトガルラリーDay3結果(SS.16/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 3h13'46.7
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'05.7
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'50.1
4 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -01'55.8
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -02'25.9
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -04'00.4
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -04'14.7
8 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -04'40.9
9 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -07'04.3
10 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -10'08.5
11 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -10'39.0
12 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -12'02.7
13 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -16'13.2
14 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -17'30.9
15 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 RC2 -18'20.2
    総合 44位まで確認

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2022/05/21

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年5月21日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ2
過酷なコンディションでの戦いとなったグラベルステージ初日
エバンスが総合1位、ロバンペラが総合2位につける

5月20日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルの競技2日目デイ2が、コインブラを起点に行われ、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が総合1位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位につけ、GR YARIS Rally1は初のグラベルステージで高いパフォーマンスを発揮しました。
なお、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)は、タイヤにダメージを負いデイリタイアとなりました。

木曜日の夜、古都コインブラ市街地のターマック(舗装路)ステージで開幕したラリー・ポルトガルは、金曜日の朝から山岳地帯に舞台を移し、グラベルステージでの戦いが始まりました。
コインブラの東側に位置する、アルガニル地域は朝から天気が良く、日中は気温が30度を越える暑い一日でした。

デイ2は8本合計121.67kmのグラベル(未舗装路)ステージを、日中のサービスなく走行するタフなコース設定。
そのオープニングの2ステージでエバンスが連続ベストタイムを記録し、首位に立ちました。
その後、SS4で一度総合2位に後退しましたが、SS5で再び首位に復帰。SS6とSS9でベストタイムを刻み、総合2位に順位を上げたロバンペラに、13.6秒差をつけてグラベルの初日を締めくくりました。

一方、ドライコンディションのグラベルステージでは不利となることが多い、1番手の出走順で金曜日を走行したロバンペラは、クレバーな走りでタイムロスを最小限に留め、じわじわと総合順位を上げて行きました。
そして、午後のステージでは2本のベストタイムを記録し、SS8で総合2位に浮上。優勝を狙うことができる位置まで順位を上げて、デイ2を終えました。

開幕戦ラリー・モンテカルロ以来の出場となるオジエは、SS5でベストタイムを刻み、総合3位につけていました。
しかし、午後の再走ステージは路面が非常に荒れ、軟らかい砂に覆われていた岩盤や尖った石が現れるなどタイヤにとって厳しいコンディションとなり、オジエはSS6とSS7で連続してタイヤの空気を失いました。
残念ながらスペアタイヤを1本しか搭載していなかったため、競技を続行することができずデイリタイアとなりましたが、明日のデイ3で再出走する予定です。

なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、SS6でハーフスピンを喫してタイムを失いましたが、それ以外のステージでは安定して速いペースを保ち、SS7とSS8では3番手タイムを記録。
その両ステージでGR YARIS Rally1は、トップ3タイムを独占し、荒れた路面での信頼性とパフォーマンスの高さを証明しました。
一日の最後のSS9でエバンスに次ぐ2番手タイムを刻んだ勝田は、総合3位のダニ・ソルド(ヒョンデ)と5.2秒差の、総合4位につけています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

GR YARIS Rally1にとって、グラベルステージでの素晴らしい初日になりました。
合わせて6回のステージ優勝により高いパフォーマンスを備え、技術的な問題もないことが証明されました。

エルフィンは朝の最初のステージを素晴らしいタイムで走行し、その後も安定した走りを続けました。
カッレは出走順がトップだったにも関わらず、素晴らしい仕事をしてくれました。
彼が総合2位まで順位を上げ、2本のベストタイムを記録するなど、誰も予想していなかったはずです。
また、貴元も総合4位につけ、表彰台を十分狙える位置につけています。
午後のステージはきっと荒れるだろうと予想していましたが、実際は昨年よりもさらに荒れていたように思います。
深い轍が刻まれ、多くの大きな石が掘り出されたからこそ、セブを含む何人かのドライバーは問題に遭遇してしまったのです。
明日もまた長い一日なので、集中して戦い続けなければなりません。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)

今朝はあまりフィーリングが良くなかったのですが、いくつか調整を加えたところ良くなっていきました。
後は最初のステージでベストタイムを出し、いいスタートを切ることができましたが、残念ながらそのいいフィーリングを最後まで持ち続けることはできませんでした。
仮にスペアタイヤをあと1本多く搭載していたとしても、良い結果を得るという望みは既に絶たれていました。

午後のステージは路面が予想以上に荒れていて、大きな岩はすべて避けようとしたのですが、いたるところに鋭い石が散らばっていて、まるで運試しのような状況でした。
もちろん、楽しんで走りながらも上位争いをするために出場したので、早々にデイリタイアすることになってしまったのは残念です。
このクルマでグラベルを長距離走ったことがないので、明日以降はテストとして考え、有効に活用するつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)

今日は本当に長くてタフな一日でした。
特に午後のステージはクルマの中がとても暑く、コンディションも過酷で大変でした。
午前中は、朝一番のステージから全てが順調でした。
タイヤ選択については少し攻めすぎたかもしれず、最後に苦労しましたが、全体的にはいいスタートを切れたと思います。

午後は路面が非常に荒れていて、運試しのような面もありましたが、上手くクリアすることができました。
この週末、あれ以上悪い路面に遭遇しないことを願うばかりです。
スピードに関しては十分ではなかったかもしれませんが、自分としては問題なく走り切ることと、速く走ることのバランスをとりながら走ったつもりです。

優勝争いに加わることができているのはうれしいですが、重要なのは日曜日の最終結果なので、まだまだ長い道のりが待っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)

今日の結果には満足しても良いのではないかと思います。
総合2位につけていることは予想外ですが、自分としてはいい仕事ができたと思いますし、チームはラフなコンディションに負けない強いクルマを用意してくれました。
トラブルを抱えていたクルマが多かったので、それは本当に重要なことだったと思います。
ステージを一番手で走行し、再走ステージでさえも他の選手たちのために路面をクリーニングしながら走るのは本当に大変でしたが、問題が起こらないように、クレバーに走ることができました。

明日は走行距離がとても長く、今日に続きタフな一日になると思いますが、ベストを尽くして頑張ります。

明日のステージ情報

競技3日目となる5月21日(土)のデイ3は、ポルト北東に広がるカブレイラ山脈を中心に、3本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行。
そのうち、SS12/15「アマランテ」は、今大会最長となる全長37.24kmのロングステージです。
そして、一日の最後にはポルトのドウロ河口沿いでスーパーSSが行われます。
7本のステージの合計距離は今大会最長の164.98km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は643.14kmとなります。

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WRC:Rd.4 ポルトガルラリーDay2結果(SS.9/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 1h25'43.3
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'13.6
3 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'44.4
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'49.6
5 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -01'00.7
6 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -01'15.6
7 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -01'46.4
8 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -01'49.3
9 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -02'03.6
10 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -03'38.4
11 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -04'29.2
12 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -05'06.2
13 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -05'23.3
14 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -05'46.3
15 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -06'32.4
52 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -31'59.2
66 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -49'50.1
    総合 85位まで確認

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2022/05/20

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年5月20日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ1
古都コインブラの市街地ステージでラリーがスタート
GR YARIS Rally1は全車順調に初日を走り切る

5月19日(木)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルが開幕。
古都コインブラの市街地でオープニングステージとしてスーパーSSが1本行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合5位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合6位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合9位につけ、チームの全選手が順調にラリーをスタートしました。

新時代ハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1にとって今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントである、ラリー・ポルトガルは、今年もポルトガル北部ポルト近郊の「マトジニョス」にサービスパークが置かれ、4日間に渡って競技が行われます。

その初日となる19日(木)のデイ1は、午前中にマトジニョスから約44km離れたグラベルロードでシェイクダインが行われ、チームの全ドライバーがステージを3回走行。
昨年のこのラリーの勝者であるエバンスがベストタイムを記録し、オジエは7番手タイム、今シーズン二連勝中のロバンペラは8番手タイムでした。

その後、マトジニョスから南に約120km離れた古都コインブラの中心部で、セレモニアルスタートに続き午後7時過ぎからSS1「コンブラ」がスタートしました。
市街地の一般道を閉鎖して作られた、全長2.82kmのターマック(舗装路)ステージを、全ドライバーがグラベル仕様のセットアップとグラベル用タイヤで走行。
GR YARIS Rally1は全車が順調にステージを走り切り、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元も、総合7位で初日を走り終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ファンの皆さんのために用意されたスーパーSSで、再びこのような形でラリーをスタートできたのは素晴らしいことです。
ただし、ドライバーにとっては決して簡単なステージではなかったと思います。
なぜなら、ミスをしたくはないですが、タイムも多く失いたくないので、そのバランスを見つけるのが難しいのです。
だから、れわれのドライバーたちが問題なく今晩のステージを走り終え、タイム差もあまりつかなかったことに満足しています。
今朝のシェイクダウンは、グラベルステージで初めてGR YARIS Rally1がライバルとタイムを競いましたが、そこでエルフィンが最速タイムを出してくれたことは心強く、この週末を良いペースで走ることができそうだと自信を持ちました。

明日は全選手の実力が判明するエキサイティングな一日になるでしょうし、日中のサービスが設定されていないことも大きなチャレンジになると思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)

スーパーSSではいいスタートを切ることができましたし、ファンの皆さんがラリーの会場に戻ってきてくれたことをうれしく思います。
特にここポルトガルは、いつも本当に雰囲気が良いので、素晴らしい気分です。

シェイクダウンを終えた段階で、フィーリングはまだベストな状態ではありませんが、ラリーは始まったばかりですし、グラベル路面では誰もがこの新しいクルマについてまだ学んでいる段階なので、調整を加えることでクルマがさらに良くなっていく可能性は十分にあります。
明日からのステージについては、前年までのように路面を掃除しながら走る必要がないので気持ちが楽ですし、良い出走順を活かすためにも、できるだけ早く走りのリズムを掴みたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)

スーパーSSではクリーンな走りができましたし、期待していたように多くのファンの皆さんで賑わっていたことを嬉しく思います。
今朝のシェイクダウンは、とても順調に進みました。クルマのフィーリングは非常に良く、大きな問題もありませんでした。
このような形でスタートすることができたのは良かったですが、もちろん重要なのはラリー本番です。今回は未知の部分が多く、天気予報によると暑い日が続きそうなので、大変な週末になるかもしれません。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)

大勢のファンの皆さんが集まる、このようなステージを走るのはいつだってうれしいですし、ポルトガルは毎年素晴らしい雰囲気です。
今晩のスーパーSSでは、クリーンな走りができました。
再びグラベルのラリーに戻ってくることができてうれしいですし、シェイクダウンでは少し調整を加えながら走りましたが、全体的にとても順調でした。
明日は自分達にとって非常に大きなチャレンジであり、この週末を戦う上で重要な意味を持つ一日です。
出走順によるタイムロスをできる限り少なく抑え、いいペースで走れるように頑張ります。

明日のステージ情報

競技2日目となる5月20日(金)のデイ2は、コインブラを起点にアルガニル地域で7本のグラベルステージを走行し、1日の最後にはロウサダのラリークロス・サーキットでスーパーSSが行われます。
デイ2は日中にフルサービスがなく、タイヤフィッティングゾーンしか設定されないため、クルマに大きなダメージを与えることなく全ステージを走りきらなくてはなりません。
8本のステージの合計距離は121.67km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は584.84kmとなります。

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WRC:Rd.4 ポルトガルラリーDay1結果(SS.1/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 0h02'37.9
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'00.6
3 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'01.4
4 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'01.8
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.1
6 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.7
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.8
8 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'03.4
9 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.5
10 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'04.4
11 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'04.6
12 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -00'04.9
13 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -00'05.3
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -00'05.6
15 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -00'05.7
20 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'07.2
    総合 89位まで確認

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