« 2022年7月 | トップページ | 2022年9月 »

2022年8月

2022/08/22

トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月22日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 イープル・ラリー・ベルギー デイ3
最後まで攻めの走りを続けたエバンスが総合2位でフィニッシュ
ラッピは総合3位を、Next Generationの勝田は総合5位を獲得

8月21日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「イープル・ラリー・ベルギー」の最終日デイ3が、ベルギー西部のイープルを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合3位でフィニッシュ。
デイリタイアを経て、デイ2で再出走したカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車) は総合62位で完走し、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は総合5位を獲得しました。

イープル・ラリー・ベルギーの最終日は、イープル市街地のサービスパークを中心に、2本のステージをサービスを挟んで各2回走行。
その合計距離は51.34kmと、3日間で最短の一日でした。
最終日の空は全体的に薄曇りで、ステージの路面コンディションはドライ。
イープル周辺の舗装された農道を中心に、最後まで激しい戦いが繰り広げられました。

デイ2で首位オィット・タナックと8.2秒差の総合2位に順位を上げたエバンスは、SS17、18とオープニングから2ステージ連続でベストタイムを記録。
タナックとの差を6.7秒に縮めました。
イープルでのサービスを挟んで行なわれた再走ステージのSS19では3番手タイムとなり、差はやや開きましたが、エバンスは最終のパワーステージでも攻めの走りを貫き、ベストタイムのロバンペラに続く2番手タイムを記録。
逆転には至りませんでしたが、5秒差の総合2位でフィニッシュし、パワーステージ2番手タイムによるボーナスの4ポイントも獲得しました。

前後の選手と既に大きな差がついていたラッピは、表彰台を確実に獲得するため、堅実な走りを続け総合3位でフィニッシュ。
今シーズン3回目の総合3位獲得により、チームに貴重なマニュファクチャラーズポイントをもたらしました。
また、パワーステージに照準を合わせて最終日に臨んだロバンペラは、石畳の非常に滑りやすい路面も含まれるこのラリーの名物「ケンメルベルク」のステージで、狙い通りベストタイムを記録。
初日のデイリタイアにより総合順位は下位に留まりましたが、パワーステージの優勝によってボーナスの5ポイントを獲得。
ドライバー選手権におけるリードは72ポイントとなりました。
なお、今大会で3人のドライバー達が獲得したポイントにより、チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を維持し、88ポイントのリードを守りました。

デイ1でのトランスミッションのトラブルによる遅れにも関わらず、着実に順位を挽回してきた勝田は、デイ2よりもひとつ順位を上げ総合5位でフィニッシュ。
確実性の高い走りで難関イープルを走破しました。
なお、開幕戦ラリー・モンテカルロからイープルまで、全ラリーで総合10位以上のリザルトを残しているのは、勝田のみとなっています。

デイ2ではチームオーナーの豊田章男がドライブした、水素を燃料とするGR Yaris H2を、最終日は再びユハ・カンクネンがドライブ。
豊田は、コ・ドライバーとして助手席に乗り込み、パワーステージの開始直前に走行しました。
GR Yaris Rally1 HYBRIDと同じくピレリ・タイヤを装着するGR Yaris H2は、トリッキーな石畳の路面も含まれるケンメルベルクのステージを軽快に走り抜け、水素燃料車の可能性と魅力を3日連続でヨーロッパのラリーファンに伝えました。
また、走行終了後豊田は表彰式で選手たちを出迎え、彼らの健闘を讚えました。

豊田 章男 (チームオーナー)

まずは、メカニックたちに“ありがとう”を言わせてください。
私がチームと合流する前、カッレとヨンネが横転したニュースが飛び込んできました。
フィンランドの光景に似ていました。
しかし、ドライバーがゴーグルをかけてもクルマは動きそうにありません。
カッレの走りを見ることができないかと残念に思っていましたが、夜に「修理完了、明日お待ちしています」の連絡が入りました。
カッレとヨンネのために、必死でクルマを直してくれたメカたちに感謝します。
おかげで私も4台すべてを間近で応援することができました。
みんなありがとう。

そして、今回、FIA、WRCプロモーター、オーガナイザーなど多くの方々のご理解とご尽力により“水素の排気音”をWRCファンの皆様に聞いていただくことができました。
モータースポーツもスポーツです。
スポーツは五感が刺激されてこそ興奮が高まる…、私は、そう信じています。
だからこそエンジンの振動も排気音も残していきたい!
カーボンニュートラルを目指しながらも、その興奮を残していくことを、ここヨーロッパでも多くの皆さまと共感し合えたことに、とてもうれしくなりました。
皆さま、本当にありがとうございました。

本音を言えば、私もドライバー達と一緒にポディウムに立ちたかった…。
今回は少し離れたところから、エルフィン、スコット、エサペッカ、ヤンネに拍手を送りました。
今年はもう一度、そこに立つチャンスが私にはあると思っています。
今度は彼らと一緒にシャンパンでベトベトになりたいと思います。
チームのみんな、11月に日本でよろしくお願いします。
(その前の3戦も勝ちましょう!)

追伸 オイットへ

優勝おめでとう!
2019年12月に君に送った「また表彰台で会おう。僕が君にシャンパンをかけるから」というメッセージを覚えてくれていますか?
ベルギーでは叶いませんでした。
なんとしても日本で!

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

2台の選手達が表彰台に上がり、この週末を締めくくるのにふさわしい結果になりました。
われわれには速さがありましたし、昨年よりも競争力があり、クルマも好調でした。

だ、上手くいかなかったことが少しあっただけです。
エルフィンは優勝まであと一歩と迫り、いいラリーを戦いました。
今朝もとてもいい走りをしましたが、今日はステージが4本しかなかったので優勝には届きませんでした。
エサペッカの走りは、完璧でした。
それはまさに、この週末われわれが彼に求めていたものであり、マニュファクチャラー選手権争いにおいて大きく貢献してくれました。
また、カッレは金曜日に残念なことになってしまいましたが、その後も強い気持ちを持ち続け、パワーステージの優勝によりチャンピオンシップでも依然有利な位置を保ちました。
最後に、今回、章男社長がユハ・カンクネンと共に水素燃料のクルマでステージを走行したことは、本当に素晴らしいことでした。
彼がいかにモータースポーツを愛しているかが伝わったと思いますし、彼のサポートに本当に感謝しています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

総合2位という結果に満足することはできませんが、全体的には好調な週末でした。
いくつかの不運な出来事でタイムを少しずつ失ってしまいましたが、それもラリーという競技の一部なのです。
クルマの調子は良く、序盤から上位争いができたのは良かったです。最終日に向けてはいいセットアップを施すことができ、最後に納得のいく走りがで
きるようになりました。
今日は、オィットにプレッシャーをかけ続けました。
残りの距離が限られていたこともあって簡単には行かないだろうと思いつつもタイム差を縮めることができましたが、やはり少し足りませんでした。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

もちろん、ベストな週末ではありませんでした。
それでも、今シーズンはここまで好調でしたし、時にはミスもするものです。
金曜日のクラッシュの後、チームとしてできることは全てやれたと思いますし、クルマを修理してくれたメカニック達に感謝するという意味でも、それは重要なことでした。
パワーステージでは、その直前までかなりマージンを持って走っていたのでペースを上げるのは簡単ではありませんでしたが、最大となる5ポイントを獲得し、ドライバー選手権でそれほど大きく差が縮まらなかったのは良かったです。
次のギリシャからまた、いい結果を出していくだけです。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

この週末の仕事にはとても満足しています。
今回のラリーでの3位は自分たちにとっては非常にいい結果ですし、チームにとってもそれは同様です。
このラリーへの出場は8年ぶりだったので、スタート前にこのような結果を期待していたわけではありません。
自分達は最速ではありませんでしたが、他の多くのドライバーのように大きなミスをしなかったことが、最終的にいい結果に繋がりました。
今日のような最終日にいい順位につけていて、絶対に完走したいと思っている時は、実はけっこう厄介なのですが、今日は何とか乗りきることができました。

次回のイベント情報

WRC次戦は、9月8日(金)から11日(日)にかけて、ギリシャで開催される第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」です。
昨年、8年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したこのイベントは、1951年に初開催され、WRC初年度の1973年からシリーズに組み込まれた伝統的なグラベル(未舗装路)ラリーです。
大きな石が転がる山岳ステージの路面は所々荒れており、また通常気温もかなり高いため、クルマにもタイヤにも選手にも厳しいラリーとして知られています。

|

WRC2:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.9/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 100
2 Y.ロッセル FRA Citroen C3 80
3 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia R5 76
4 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 64
5 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 56
6 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 52
7 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 45
8 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 36
9 S.ジョンストン USA Citroen C3 33
10 E.カウル EST VW Polo GTI R5 30
11 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 28
12 M.マルザイク POL Skoda Fabia Evo 26
13 G.マンスター LUX Hyundai i20 N 23
14 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 22
15 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 20
16 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 19
17 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 18
18 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 18
19 A.シン・ライ KEN Scoda Fabia R5 16
20 H.パドン NZL Hyundai i20 N 15
21 S.パヤリ FIN Ford Fiesta Rally3 14
22 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 14
23 A.ヴィラニ KEN Skoda Fabia R5 12
24 T.アスンマー FIN Skoda Fabia R5 12
25 M.プロコプ CZE Ford Fiesta R5 12
26 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 10
27 R.テオドシオ POR Hyundai i20 N 8
28 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 8
29 F.ザルディバル EST Hyundai i20 N 8
30 E.カミッリ FRA Citroen C3 6
31 J.ヨナソン SWE Skoda Fabia Evo 6
32 S.ペドレ BEL Skoda Fabia Evo 6
33 F.ロイクス BEL Skoda Fabia Evo 6
34 M.ミエーレ ITA Skoda Fabia Evo 5
35 J-M.ラデュクス FRA VW Polo GTI 4
36 M.ソロワウ POL Ford Fiesta WRC 4
37 J.マクエラン POL Hyundai i20 N 4
38 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 4
39 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N 3
40 F.ロザティ FRA Hyundai i20 N 2
41 M-W.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 2
42 O.ブッリ CHE VW Polo GTI 2
43 Y.アル・ラジヒ SAU VW Polo GTI R5 1
44 M.ヘイキラ SWE Skoda Fabia Evo 1
45 D.バネステ BEL Citroen C3 1

|

WRC:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.9/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 203
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 131
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 116
4 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 106
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 92
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< 64
7 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 57
8 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 35
9 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 34
10 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 34
11 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 34
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 25
13 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 R5 21
14 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 18
15 Y.ロッセル FRA Citroen C3 11
16 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 9
17 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 8
18 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 8
19 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 7
20 J.セルデルディス GRE Ford Puma Rally1 6
21 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 6
22 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 5
23 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 4
24 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 2
25 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 2
26 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 2
27 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 2
26 E.カウル EST VW Polo GTI R5 2


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 381
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 293
3 M-スポーツ・フォード・WRT 188
4 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT NG 100

|

WRC:Rd.9 ベルギーラリーDay3結果(最終SS.20/20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 2h25'38.9
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'05.0
3 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'41.6
4 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -03'28.5
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -06'06.1
6 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 RC2 -10'00.7
7 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -10'03.8
8 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -10'54.8
9 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -11'20.8
10 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -11'26.8
11 G.マンスター LUX Hyundai i20 N RC2 -11'28.9
12 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 RC2 -10'21.6
13 G.バックス BEL Citroen C3 RC2 -12'54.8
14 N.ポッティ BEL Citroen C3 RC2 -13'00.3
17 F.ロイクス BEL Skoda Fabia Evo RC2 -15'52.4
60 J.フェルスタッペン BEL Citroen C3 RC2 -55.04.0
66 福永 修 JPN Skoda Fabia Evo RC2 -1h37'19.1
    総合 69位まで確認

|

2022/08/21

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月21日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 イープル・ラリー・ベルギー デイ2
エバンスが総合2位に順位を上げ優勝争いを継続
ラッピは堅実な走りで総合3位につける

8月20日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「イープル・ラリー・ベルギー」の競技2日目デイ2が、ベルギー西部のイープルを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合3位に順位を上げました。
また、前日のデイリタイアを経て再出走したカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車) は総合70位に、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は総合6位につけています。

イープル・ラリー・ベルギーのデイ2は、イープル市街地のサービスパークを中心に、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
その合計距離は133.22kmと、3日間で最長の一日でした。
デイ2もステージは舗装された農道が中心となり、路面コンディションは終日ドライ。
爽やかな青空の下で競技が行なわれました。

デイ1で首位と13.7秒差の総合3位につけたエバンスは、3本目のSS11から3ステージ連続で2番手タイムを刻み、SS14ではベストタイムを記録。
総合2位オィット・タナックとの差を3.2秒差に縮めました。
さらに、SS15でも2番手タイムを記録し、そのステージで首位のティエリー・ヌービルがリタイアとなったため、総合2位にポジションアップ。
最終のSS16を3番手タイムで走りきり、首位タナックと8.2秒差の総合2位でデイ2を終え、優勝の可能性を維持して最終日に駒を進めました。

デイ1で堅実な走りにより総合4位につけていたラッピは、デイ2でも安定した走りを続け、トリッキーなイープルのターマック・ステージを走破。
総合4位のライバルに1分41秒以上の大差をつけ、総合3位で一日を終えました。
また、チームによって修理されたクルマでデイ2に再出走したロバンペラは、オープニングのSS9でベストタイムを記録。
その後も2番手タイムを2回刻むなど、前日のコースオフの影響が全くないことをタイムで証明しました。

デイ1でトランスミッションのトラブルにより大きく遅れ、総合18位となった勝田は、デイ2では素晴らしい走りを続け4番手タイムを2回記録。
ポイント獲得圏内の総合6位まで順位を上げました。

なお、前日ユハ・カンクネンがステアリングを握ったGR Yaris H2を、今日はチームオーナーである豊田章男がドライブ。
カンクネンをコ・ドライバーに迎え、午前中のSS11の開始直前にステージを走行しました。同じく水素を燃料とするGRカローラ H2で、「モリゾウ」というドライバー名でスーパー耐久に参戦している豊田は、GR Yaris Rally1 HYBRIDと同じくピレリ・タイヤを装着したGR Yaris H2でベルギーのターマック・ステージを駆け抜け、TOYOTA GAZOO Racingのカーボンニュートラルへの取り組みを、自身の走りで多くのラリーファンに伝えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

このラリーの難しさを今日も実感しました。
路面は乾いていたのでコンディションはそれほど悪くありませんでしたが、それでも土や砂利が多く道に出ていて、グリップレベルが変わり続けました。
明日はそれほど長い距離が残っているわけではありませんが、勝負はまだ終わっていないのでプレッシャーをかけ続けます。
2位と3位につけていることは、マニュファクチャラー選手権にとっても素晴らしいことなので、明日どのようにアプローチするべきか、慎重に考えなければなりません。
また、チームの素晴らしい仕事によって修理されたクルマで、カッレがラリーに復帰したのもうれしいことです。
もちろん、彼は明日のパワーステージに狙いを定めています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今朝は新しく作ったペースノートで走る場所が多く、特に高いスピードから一瞬で低速になるような道がたくさんあって、とても大変な一日でした。
もっと速く走れたのではないかと思うところも多くあったので、完全には満足できませんでしたが、結果的にはうまく行きました。
首位とのタイム差はそれほど大きくないので、明日が勝負の一日になるのは間違いありません。
このような僅差のラリーでタイムを縮めるのは大変ですが、プレッシャーをかけ続け、どうなるか様子を見たいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

素晴らしい仕事でクルマを直してくれたチームに感謝します。
おかげで再スタートすることができました。
クルマはまるで新車のようでパーフェクトな一日になりました。
最初のステージからフィーリングは良く、ベストタイムを出すことができました。
もちろん、今日は戦う必要がなかったので、とにかく楽しんで走ることにしました。
それでも、いいフィーリングを得るためには、少しプッシュすることも重要で、その結果いいタイムを出すことができました。
明日のパワーステージでも今日と同じように走り、ポイントを獲得できることを期待しています。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

今日はとても安定した一日でした。
さらに速く走れるポテンシャルはありましたが、前後の選手とタイム差が大きくついていたので、無理にプッシュする意味はありませんでした。
実際、タイムについては全く気にせず、ただ良いリズムでミスなく走りきることだけを考えていました。
その結果3位に順位を上げることができたので、うまく行ったと思います。
マージンが十分にあったので、とにかくコースから外れないように堅実に走りました。
明日も引き続き同じように走り、フィンランドの日曜日のようなことにはならないように、何事もなくフィニッシュできることを願っています。

明日のステージ情報

競技最終日となる8月21日(日)のデイ3は、イープルの西側エリアと、南側エリアで2本のステージをサービスを挟んで各2回走行。
そのうち、南側エリアのSS18/20「ケンメルベルク」は、自転車競技の難所としても、第一次世界大戦の激戦地としても知られている丘陵地帯が舞台となり、最終ステージとなるSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のステージの合計距離は51.34km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は158.33kmとなります。

|

WRC:Rd.9 ベルギーラリーDay2結果(SS.16/20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 1h58'55.2
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'08.2
3 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'09.8
4 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -02'51.6
5 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -03'05.9
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -05'39.3
7 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 RC2 -07'46.2
8 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -08'11.9
9 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -08'50.9
10 G.マンスター LUX Hyundai i20 N RC2 -09'12.1
11 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -09'22.7
12 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -09'28.3
13 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 RC2 -10'21.6
14 N.ボッティ BEL Citroen C3 RC2 -10'48.9
15 G.バックス BEL Citroen C3 RC2 -10'57.1
21 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -18'00.1
28 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -19'42.8
67 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -1h09'55.4
68 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -1h10'38.1
73 福永 修 JPN Skoda Fabia Evo RC2 -1h09'08.4
    総合 77位まで確認

|

2022/08/20

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月20日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 イープル・ラリー・ベルギー デイ1
トリッキーなコンディションのターマック・ラリー初日
エバンスが総合3位に、ラッピが総合4位につける

8月19日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「イープル・ラリー・ベルギー」の競技初日デイ1が、ベルギー西部のイープルを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合3位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合4位につけました。
一方、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車) はコースオフによりデイリタイアとなりましたが、デイ2での再出走を予定しています。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、トラブルで大きく遅れるも総合18位につけています。

WRC開催2年目となるイープル・ラリー・ベルギーの初日は、イープル市街地に置かれたサービスパークを中心に、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
その合計距離は97.02kmでした。

ステージは道幅の狭い農道が大部分を占め、直線をジャンクション(曲がり角)で結ぶようなジグザグとしたレイアウトが大きな特徴です。
天気は一日を通して不安定で、午前中はドライコンディションでスタートしましたが、SS4の途中から雨が降り始め、午後は降雨の予報もありましたが、雨は降らずドライコンディションが保たれました。

今季8戦5勝でドライバー選手権をリードしているロバンペラは、オープニングのSS1でベストタイムを記録するなど、好調なスタートを切りました。
しかし続くSS2で左コーナーを曲がり切れず、側溝で跳ね上げられて横転。ロバンペラとコ・ドライバーのハルットゥネンに怪我はありませんでしたが、クルマはダメージを負いデイリタイアとなりました。

ロバンペラに替わり首位に立ったエバンスは、SS4でベストタイムを記録するなど速さを示し、首位でミッドデイサービスにイン。
その後もSS6まで総合1位の座を守り続けました。
しかし、1本のタイヤにダメージを負ったエバンスは、ドライコンディションの路面ながら、スペアとして搭載していたレインタイヤを履いて何本かのステージを走ることになり、タイムをロス。
総合3位に順位を下げ、さらに最後のステージのタイムコントロールに遅着したことで10秒のペナルティを課せられ、首位と13.7秒差でデイ1を終えました。
また、このラリーにトップカテゴリーのラリーカーで出場するのは今回が初めてとなるラッピは、安定した走りで4番手タイムを5回、3番手タイムを1回記録。
8年ぶりに出場したイープルの初日を総合4位で走破し、総合5位のライバルに対しては18.8秒のリードを築いています。

勝田は、午前中のSS3で発生したトランスミッションのトラブルにより大幅にタイムを失い、午後はレインタイヤを4本用意してステージに臨むも雨は降らず、やはり大きくタイムロスしましたが、トリッキーなコースで貴重な経験を積み、総合18位で一日を終えました。

なお、SS3がスタートする直前には、GR Yaris H2が初めてWRCのステージを走行しました。
TOYOTA GAZOO Racingのカーボンニュートラルへの取り組みを示す、この実験的なクルマは、水素を燃料とするエンジンを搭載。
ドライバーとファンにとっての喜びであるサウンドやフィーリングはそのままに、ほぼゼロエミッションを実現しています。
運転は、WRCで4回世界チャンピオンに輝き、1993年にトヨタで最後のタイトルを獲得したユハ・カンクネンが担当。
非常に高いグリップ力を誇る市販タイヤ、ピレリP ZEROトロフェオRを装着してSS3を走りきり、水素を燃料とするクルマのパフォーマンスをファンに披露しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

正直なところ、われわれにとって楽な一日ではありませんでしたが、このラリーが決して簡単には行かないということは分かっています。
アクシデントに遭遇する前、カッレは本当に力強くいいスタートを切っていました。
ラリーでは誰にでもこういうことは起こるものです。
どのようなチャンピオンであっても、1シーズンに最低1回は大きなミスをするものですが、今季ここまでカッレは8戦で8回いい成績を収めていました。
チームがクルマを修理し、今週末も彼がポイントを獲得できることを願っています。

エルフィンとエサペッカは、よくやっています。
残念ながらエルフィンは終盤にタイムを落としてしまいましたが、われわれは諦めたりしません。
難しい天気になれば、きっとチャンスが巡ってくる筈です。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

全体的には悪い一日ではなかったと思います。
午前中のステージは上手く行きましたが、午後の終盤は少し苦労しました。
午後2本目のステージの終了間際にスローパンクチャーに見舞われたのは少しアンラッキーで、残る2本のステージではレインタイヤを装着して走らなければならず、正直なところいいフィーリングではありませんでした。
最後のステージではタイムコントロールのチェックインで不運なミスがあり、ペナルティタイムを課せられてしましたが、ラリーでは時々こういうことも起こるものです。
まだ先は長いですし、明日は最長の一日なので、楽しみながら一生懸命戦い、状況がどうなるのかを見たいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今朝の路面コンディションはトリッキーで、グリップがほとんどないような状況でしたが、普通のペースで走っても全く問題がないように感じられました。
しかし、次のSS2の中盤に連続するコーナーがあったのですが、2つ目のコーナーに関しては自分のペースノートがあまりにも楽観的でした。
短いコーナーと記していたのですが、早くターンインしすぎて曲がりきれず、溝に落ちて跳ね上げられてしまいました。
かなり大きな衝撃でしたが、自分もヨンネも無事でした。
チームがクルマを修理してくれて、明日ラリーに復帰できることを願っています。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

良い一日だったと思います。
午前中から走りは悪くなく、クレイジーなことは何もなかったですが、特に遅くもなかったと思います。
ミッドデイサービスでクルマを改善できると思いましたし、実際それができたので、午後はより気持ちよく走ることができました。
午後は雨が降らず、多くのクルマが適切でないタイヤを履いていましたが、自分はできるだけ上手くタイヤを持たせようと走り、軟らかいタイヤを履いているドライバーの中では一番速かったので、その点については本当に満足しています。
いい順位につけていると思いますし、上位陣のスピードにはかなわないと思うので、明日も今日と同じようなアプローチで戦うつもりです。

明日のステージ情報

競技2日目となる8月20日(土)のデイ2は、イープルのサービスパークを中心に半時計回りで4本のステージを走行。
ミッドデイサービスを経て、午後も同じステージを再走します。
そのうち全長22.32kmのSS12/16「ホレベーケ」は、今大会最長となるステージです。
8本のステージの合計距離は133.22kmと三日間で最長。リエゾン(移動区間)も
含めた一日の総走行距離は269.05kmとなります。

|

WRC:Rd.9 ベルギーラリーDay1結果(SS.8/20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 0h49'50.4
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'02.5
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'13.7
4 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'37.3
5 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'56.1
6 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -01'34.5
7 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -02'01.2
8 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -02'09.45
9 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 RC2 -03'41.4
10 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -03'56.9
11 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -04'10.0
12 G.マンスター LUX Hyundai i20 N RC2 -04'12.6
13 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -04'29.4
14 J.ヒュットゥネン FIN Ford Puma Rally1 RC1 -04'33.4
15 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -04'39.0
18 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -04'55.3
46 福永 修 JPN Skoda Fabia Evo RC2 -09'08.4
80 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -1h09'47.8
    総合 83位まで確認

|

2022/08/08

WRC2:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.8/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 79
2 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia R5 76
3 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 64
4 Y.ロッセル FRA Citroen C3 63
5 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 52
6 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 45
67/td> C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 44
8 S.ジョンストン USA Citroen C3 33
9 E.カウル EST VW Polo GTI R5 30
10 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 28
11 M.マルザイク POL Skoda Fabia Evo 26
12 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 22
13 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 20
14 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 19
15 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 18
16 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 18
17 A.シン・ライ KEN Scoda Fabia R5 16
18 H.パドン NZL Hyundai i20 N 15
19 S.パヤリ FIN Ford Fiesta Rally3 14
20 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 14
21 G.マンスター LUX Hyundai i20 N 13
22 T.アスンマー FIN Skoda Fabia R5 12
23 A.ヴィラニ KEN Skoda Fabia R5 12
24 M.プロコプ CZE Ford Fiesta R5 12
25 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 10
26 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 10
27 R.テオドシオ POR Hyundai i20 N 8
28 F.ザルディバル EST Hyundai i20 N 82
29 E.カミッリ FRA Citroen C3 6
30 J.ヨナソン SWE Skoda Fabia Evo 6
31 M.ミエーレ ITA Skoda Fabia Evo 5
32 J-M.ラデュクス FRA VW Polo GTI 4
33 M.ソロワウ POL Ford Fiesta WRC 4
34 J.マクエラン POL Hyundai i20 N 4
35 F.ロイクス BEL Skoda Fabia Evo 4
36 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N 3
37 F.ロザティ FRA Hyundai i20 N 2
38 O.ブッリ CHE VW Polo GTI 2
39 M-W.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 2
40 Y.アル・ラジヒ SAU VW Polo GTI R5 1
41 M.ヘイキラ SWE Skoda Fabia Evo 1

|

WRC:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.8/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 198
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 104
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 103
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 94
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 81
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< 64
7 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 42
8 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 35
9 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 34
10 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 34
11 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 34
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 19
13 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 18
14 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 R5 9
15 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 9
16 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 8
17 Y.ロッセル FRA Citroen C3 7
18 J.セルデルディス GRE Ford Puma Rally1 6
19 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 6
20 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 6
21 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 5
22 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 4
23 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 2
24 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 2
25 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 2
26 E.カウル EST VW Polo GTI R5 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 339
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 251
3 M-スポーツ・フォード・WRT 174
4 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT NG 89

|

トヨタ・チーム 第4日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月8日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦 ラリー・フィンランド デイ4
ロバンペラが総合2位を獲得し選手権のリードを拡大
ラッピは総合3位で、エバンスは総合4位でフィニッシュ

8月7日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・フィンランド」の競技最終日デイ4が、ユバスキュラのサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車) が総合2位でフィニッシュしました。
総合3位にはエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)、総合4位にはエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が、総合6位にはTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の、勝田貴元が入りました。

ラリー・フィンランドの最終日は、サービスパークの東側と南側エリアで「オイティラと「ルイヒマキ」の、2本のステージを各2回走行。
4本のステージの合計距離は43.92kmでした。
デイ4は気温が13度前後と肌寒い朝になりましたが、競技中に雨は降らずステージは大部分がドライコンディションに。
超高速のグラベル(未舗装路)ステージで、前日に続き激しい優勝争いが繰り広げられました。

デイ3で首位のオィット・タナックに8.4秒差に迫った総合2位のロバンペラは、SS20、21と連続でベストタイムを記録。
ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージ、SS22も制しましたが、タナックを逆転することは叶わず。
6.8秒差の総合2位で母国ラリーをフィニッシュしました。
ロバンペラは、今シーズン5回目となるパワーステージ優勝により、5ポイントの最大ボーナスを獲得。
ドライバー選手権では、2位に対するリードを94ポイント差に拡げました。
なお、ロバンペラのパワーステージ優勝により、GR YARIS Rally1 HYBRIDは今回走行した21本のステージのうち、15ステージでベストタイムを記録しました。

総合3位につけていたラッピは、朝の2本のステージを順調に走り終えましたが、再走ステージの1本目、SS21の深い轍で挙動を乱し道から外れて横転。3回転以上を喫しました。
ステージはベストタイムのロバンペラから20.5秒遅れの11番手タイムでフィニッシュし、総合3位の座は守りましたが、フロントウインドウが割れ、リヤウイングが破損し、ラジエターから冷却水が漏れ出るなど、クルマにダメージを負ってしまいました。
最終日はミッドデイサービスが設定されないため、ラッピはコ・ドライバーのフィルムとウインドウを外したため、ラッピとフェルムは車載のゴーグルを装着して走行。
10番手タイムで最終ステージを走破し、多くの波乱を乗り越え総合3位で母国ラリーを終えまし
た。

総合4位につけていたエバンスは、デイ3終了時点で3位ラッピと44.5秒の差がついていましたが、ラッピのアクシデントにより、最終ステージを前に差は26.9秒に縮まりました。
エバンスはパワーステージを3番手タイムで走行し、ボーナスの3ポイントを獲得しフィニッシュ。
ロバンペラとラッピの獲得ポイントに加え、エバンスがパワーステージポイントをもたらしたことで、チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を守り、リードを88ポイントに拡げました。

なお、勝田は総合6位で「第2のホームイベント」をフィニッシュ。
その結果、勝田とTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationは、開幕から8戦連続でポイントを獲得することになりました。

豊田 章男 (チームオーナー)

今年はわれわれのホームラリーが二回あります。
ラリー・フィンランドがそのひとつ目でした。
今回も地元ユバスキュラ市の皆さまから大きな応援をいただきました。
ありがとうございました。
しかし、今回は勝利でお返しすることができませんでした。
フィンランド出身のカッレやエサペッカも本当に頑張ってくれましたが、一歩及ばず…残念です。

もうひとつのホームラリー“ラリージャパン”でもフィンランドと同様に地元だからこその大きな声援がもらえると思います。
日本では、その声に必ず応え、TOYOTA GAZOO Racingが勝利する姿でその声援に返したいと思います。
また、チーム全員で力を合わせていきましょう!
その前にもラリーは4戦あります。
まずは2週間後のラリーベルギー。チームのみんなが、夏休みもあまり取れず、頑張り続けてくれていることはわかっています。
チームのみんな、そしてご家族の皆さんに心から感謝します。
みんなに、直接会える日が来たら、私もヤリ-マティのように、一人一人の顔を見ながら、拳を突き合わせて“ありがとう”と言ってまわりたいと思います。
みんなに会える日を楽しみにしています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

優勝できなかったことは、もちろん少し残念ですが、もっと大きな視点で見るべきでしょう。
2台が表彰台に上がり、もう1台が総合4位、貴元が総合6位と、全体としては良い週末になりました。
このラリーで勝つには、余計なことは考えず、ただひたすら全開で走らなければなりません。
タナックは勝利のために全力を尽くして走り、素晴らしい仕事をしました。
一方、カッレはチャンピオンシップのことも考えて戦わなくてはなりませんでした。
あと少しで勝てそうでしたが、それでもクレバーに自分の仕事をこなし、ポイントを持ち帰り、パワーステージを攻め切ってチャンピオンシップのリードを広げました。
また、転倒を喫したにも関わらず、エサペッカが表彰台に上ったのは本当に素晴らしいことでした。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

少しフラストレーションの溜まる週末でした。
クルマのフィーリングがそれほど悪くないときもありましたが、他のラリーよりもフィーリングに関して悩むことが多かったように思います。
クルマ自体は良かったのですが、あと少しの自信を持つことができず、ラリー期間中を通して何度もクルマのセッティングを変更しましたが、それがかえって状況を悪くしてしまったときもありました。
今日は、ライバルとタイム差がついていたので、いい機会だと考え普段とは少し違うセッティングを試してみました。
パワーステージでの自分の走りには満足できませんでしたが、それでも数ポイント獲得できたのは良かったです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今回は厳しい戦いでしたが、全体としては喜んでもいいでしょう。
今朝、オィットはリスクを冒して走っていましたが、自分はそこまでする必要がなかったので、追いつくことが難しいのは明らかでした。ですので、できるだけ彼の速さについていき、大きく離されないように走り、パワーステージでは再びプッシュして5ポイントを獲得することができました。
もちろんホームラリーで勝ちたかったですが、金曜日のステージを出走順一番手で走り、ロードクリーニングを担ったことを考えれば、自分たちが成し遂げたことに誇りを持っていいと思います。
思うように追い上げることはできませんでしたが、それでも選手権ではポイント差を広げることができました。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

フィニッシュできて本当に良かったです。
昨日のことも含めて今回は不運続きでしたが、転倒したにも関わらず競技を続行できたのはラッキーでした。
あのコーナーのことは良く知っていて、1回目に走行した時はコーナーの出口に余裕があるのを確認していました。
しかし、2回目は大きな轍ができていて、あっという間に横転してしまいました。
幸いにも今回は「1000湖ラリー」だったので、湖で水を汲んでクルマに注水することができました。
何とかすべての問題を解決してパワーステージにたどり着きましたが、最初の加速で屋根の大部分が飛んでいってしまったので、車内は風と騒音で大変なことになってしまいました。
1回のラリーであまりにも多くのことが起こったので少々複雑な気持ちですが、表彰台に上れたので良かったです。

次回のイベント情報

WRC次戦は、8月19日(金)から21日(日)にかけて開催される、第9戦「イープル・ラリー・ベルギー」です。
ベルギー西部のイープルを中心に行われるこのラリーは、昨年初めてWRCの一戦として開催されたターマック(舗装路)ラリーです。
ステージは農道内の緩く直線的なコーナーと、曲がり角を組み合わせたレイアウトが特徴で、路面には土が多くあり、道幅は狭く、道のすぐ脇に深い溝や電信柱が迫るなど、小さなミスも許されない非常に難しいラリーです。

|

WRC:Rd.8 フィンランドラリーDay4結果(最終:SS.22/22)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 2h24'04.6
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'06.8
3 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'20.7
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'37.6
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -02'18.0
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -03'09.0
7 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -03'57.0
8 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -09'39.0
9 J.ヒュットゥネン FIN Ford Puma Rally1 RC1 -10'31.6
10 E.カウル EST VW Polo GTI R5 RC2 -11'32.1
11 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -11'42.7
12 T.アスンマー FIN Skoda Fabia R5 RC2 -14'07.2
13 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 RC2 -14'35.0
14 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -15'16.9
15 F.ザルディバル PRY Hyundai i20 N RC2 -15'49.8
18 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -22'57.9
32 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -1h10'55.9
    総合 34位まで確認

|

2022/08/07

トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月7日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦 ラリー・フィンランド デイ3
6本のベストタイムでロバンペラが総合2位にポジションアップ
ラッピは総合3位に、エバンスは総合4位につける

8月6日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・フィンランド」の競技3日目デイ3が、ユバスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車) が総合2位に順位を上げました。

総合3位にはエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が、総合4位にはエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)がつけ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合6位につけています。

ラリー・フィンランドのデイ3は、ユバスキュラの南側に位置するヤムサ周辺の森林地帯が戦いの舞台に。
4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、その合計距離は150.30kmと、4日間で最長の一日でした。
予報通り天気は朝から崩れ、午前中は強い雨が降りステージは全体的にウェットコンディションに。

午後は雨が止み雲間から青空が見え隠れしましたが、路面は依然湿っているところが多くありました。
不利な1番手スタートで金曜日のステージを走りながらも、首位と21秒差の総合4位につけたロバンペラは、1番手スタートから解放されたことで、土曜日は本来のスピードを発揮。
濡れて滑りやすくなった午前中の4本のステージのうち、2本でベストタイムを記録し、エバンスを抜いて総合3位に順位を上げました。

午後の再走ステージではさらにペースを上げ、4本のステージ全てでベストタイムを記録。
SS16ではラッピを抜き、首位のオィット・タナックと8.4秒差の総合2位でデイ3を走破しました。

デイ2で総合2位に順位を上げたラッピは、午前中の4本のステージが終了した時点では、首位タナックと9.5秒差につけ優勝争いを続けていました。
しかし、午後のステージでは1本目のSS15でフロントウインドウに石が当たってヒビが入り、視界が非常に悪い状態で最後まで走り続けなくてはなりませんでした。
そのためタイムが伸びず、ロバンペラに総合2位の座を明け渡し総合3位に。
首位タナックとの差は、35.2秒に広がってしまいました。

エバンスは、オープニングのSS11でベストタイムを記録。
その後も3、4番手タイムを刻むなど安定した走りを続けていました。
しかし、SS17で左リヤサスペンションにダメージを負い、最終のSS18を前にリエゾン区間で応急処置を実施。
完全ではない状態でSS18を走ることになり、ベストタイムのロバンペラから52.1秒遅れでステージをフィニッシュ。
それでも総合4位の座を守りました。
なお、GR YARIS Rally1 HYBRIDは、デイ3の8本のステージのうち、7本のステージでベストタイムを記録しました。

デイ2で総合6位につけた勝田は、ティエリー・ヌービルと激しい総合5位争いを展開。
最終のSS18でスピンを喫し30秒程度を失いましたが、順位を落とすことなく総合6位でデイ3を走り切りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日もまた素晴らしい戦いが繰り広げられました。
われわれのドライバーは皆一生懸命プッシュし、ベストを尽くして戦いました。
今日のように競争が激しくなると、エルフィンのように少しワイドに膨らんでサスペンションにダメージを負ってしまうようなことも起こり得ます。

一方、エサペッカは跳ね上げられた石がフロントウインドウに当たって割れるという、不運に見舞われました。
それでも、彼らは順位を落とさず最後までよく頑張ってくれました。

カッレは本当にいい戦いをしましたし、プッシュして差を縮めようとしましたが、今日のオィットは本当に強かっただけでなく、リスクも冒し、それが上手く行きました。
明日は、最初のステージがもっとも重要だと思いますし、きっとカッレは朝のステージで少しプッシュしてプレッシャーをかけ続け、相手のペースを確認すると思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今朝は、毎回楽しんで走ることができているステージでベストタイムが出たので、いい目覚めになりました。
それ以外のステージに関しても午前中は概ね順調でした。
しかし、午後はあまり良くありませんでした。
クルマと完全に一体化していないような感覚でしたが、まだクルマが新しく、テストも限られているので、そう感じるのも当然かもしれません。
残念なことに、午後の最後から2番目のステージで、ダンパーを壊してしまいました。
午後の再走ステージは路面が非常に荒れていて、大きな石が多く出ていたのですが、それをホイールの内側に巻き込んでしまったのだと思います。
ですので、最終ステージに関しては、最後まで走り切るために、ただひたすら耐えるしかありませんでした。
自分の戦いは終わってしまったので、明日は順位を守り、パワーステージに力を注ぐつもりです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今日の戦いには満足するべきでしょう。
このような状況では、これ以上のことはできなかったと思います。
ステージは石が多く転がり、かなり荒れていたので、とにかく問題が起こらないように気をつけて走りましたし、プッシュするのは簡単ではありませんでした。
今朝の新しいステージでは、ペースノートの情報がやや不正確でスピードが出すぎてしまい、危ない目に遭うところでした。
外側に何もなくて、当たらなかったのはラッキーだったといえます。
それを除けば、クリーンな走りができていました。
明日のステージは短く、誰もがよく知っているステージなので、正直なところタイム差がつきすぎていると思います。
何よりもポイントを獲得しなくてはならないですし、2位でも十分いい結果だと思います。
皆が優勝争いを期待していて、私自身も戦いたいとは思っていますが、堅実にならなければならない時もあります。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

今朝は雨が降ってきて、グリップレベルの変化に何度も驚きました。
本当に一生懸命アタックしていたので、危ないシーンも何度かありました。
最初のステージでは何秒か失いましたが、その後のステージはとても良く、まだ首位を争える状態でした。

午後はコンディションが良くなり、グリップも上がってきて、とても楽しんで走ることができていました。
ところが、轍でブレーキングをした際に大きな石が跳ね飛び、それがバンパーから木に当たって跳ね返り、クルマのフロントウインドウに当たって顔の前あたりに大きなヒビが入ってしまいました。
その後は視界が悪くなり、特にクレストを越える時は先が見えなくて大変でした。
それでも総合3位につけていますし、悪くない順位ですので、明日はポジティブな気持ちで、集中してステージに臨みたいと思います。

明日のステージ情報

競技最終日となる8月7日(日)のデイ4は、サービスパークの東側および南側エリアで2本のステージを各2回走ります。
そのうち、SS20の再走ステージとなる最終のSS22「ルイヒマキ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のステージの合計距離は43.92km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は265.59kmとなります。

|

WRC:Rd.8 フィンランドラリーDay3結果(SS.18/22)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 2h02'44.0
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'08.4
3 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'35.2
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'19.7
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -02'05.5
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'47.5
7 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -03'23.0
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -03'27.2
9 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -07'56.8
10 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -08'07.5
11 E.カウル EST VW Polo GTI R5 RC2 -09'36.5
12 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -09'50.0
13 J.ヒュットゥネン FIN Ford Puma Rally1 RC1 -09'53.1
14 T.アスンマー FIN Skoda Fabia R5 RC2 -11'51.7
15 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 RC2 -12'46.4
21 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -22'19.5
34 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -1h10'25.3
    総合 39位まで確認

|

2022/08/06

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月6日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦 ラリー・フィンランド デイ2
森林地帯を駆け抜けるハイスピードグラベルステージで
ラッピが首位と僅差の総合2位に、エバンスは総合3位につける

8月5日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・フィンランド」の競技2日目デイ2が、ユバスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車) が総合4位につ
けました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合6位につけています。

ラリー・フィンランドのデイ2は、午前中はサービスパークの北側エリアが、午後は西側エリアとユバスキュラの市街地が戦いの舞台に。
キャンセルされたSS5を除く、8本のステージが行なわれました。

日中、気温は30度前後まで上昇し、ステージはドライコンディションとなりましたが、夕方になると天気が下り坂となり、一時的に小雨が路面を濡らしました。
2017年のラリー・フィンランドでWRC初優勝を飾った地元のラッピは、デイ2オープニングのSS2で2番手タイムを刻み、総合7位から総合2位へと急浮上。
続くSS3ではベストタイムを記録しました。
その後も好調を維持し、2番手タイムを2回マークした後、SS8から10にかけて3ステージ連続でベストタイムを記録。
首位オィット・タナックとの差を3.8秒に縮めてデイ2を終えました。

昨年のこのラリーの勝者であるエバンスは、ステージの出走順が3番手だったため、やや不利な路面コンディションでの走行となりました。
しかし、一日を通して安定した走りを続け、デイ1の総合6位から、総合3位へとポジションアップ。
出走順1番手ながら総合4位まで順位を上げたロバンペラと、一日の最後まで僅差の順位争いが続きましたが、1.7秒差で総合3位の座を守り通しました。

デイ1で総合3位につけた勝田は、ユバスキュラ市街地でのSS6「ハルユ2」でベストタイムを記録。
総合5位のライバルと3秒差の、総合6位で一日を終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

いい一日でした。
ラリーをリードしているのが自分たちではなくても、ドライバー同士の僅差の戦いを見られるのは素晴らしいことです。
戦いを追っているだけでもワクワクするのは、このスポーツにとっていいことです。
今日、タナックはとても速かったですが、われわれのドライバーたちのパフォーマンスには満足していますし、明日も優勝争いをできるいい位置につけています。
私自身としては、エサペッカが速かったことを特にうれしく思っています。
彼は今日一日で自信を増し、ステージを3連続で制し、トップとの差を縮めました。
明日は雨が降りそうですが、もし大雨になったとしたら何らかの影響が出るでしょう。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日の前半はフィーリングがあまり良くありませんでした。
出走順がはやかったことによる路面クリーニングの影響は予想以上に大きく、いくつかの場所で少し躊躇してしまいました。
それでも今日一日、クルマの細かい部分をいろいろと変えていったところ、自信を持って走れるようになり、タイムも良くなっていきました。
一日の終りにかけて前進することができ、クルマのフィーリングも良くなっていったので、かなり長い距離を走る明日が楽しみです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

自分たちの今日の戦いには、満足するべきでしょう。
ハードに攻め続け、これ以上ないくらい頑張りました。
それでも、出走順が1番手だったことの影響はかなり大きく、同じステージを2回目に走行した時でさえ、自分たちのクルマよりも小さなクルマが刻んだラインの上を走らなくてはならず、本当に大変でした。

午前中は特に問題なく、いいドライビングができました。
午後はよりハードに攻めようとしたのですが、上位との差を縮めるのは簡単ではありませんでした。
明日は出走順が今日よりも良くなるので、もう少し楽に戦える筈ですが、天気がどのような影響を及ぼすのか、状況を見守りたいと思います。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

とても良い一日でした。
クルマのフィーリングは本当に素晴らしく、ハンドリングも最高で、すべてがイージーかつ心地よく感じられました。
午前中のステージは、安定したペースで走ることができていました。
いろいろなところでコンマ数秒を失ってはいましたが、限界ギリギリで走っていたわけではなく、もっとポテンシャルがあることは分かっていました。
その後、よりハードに攻めたところ、スピードが少し上がりました。
すべて順調で、コントロールできている状況でした。
明日の朝にかけて睡眠時間は短いですが、戦うための準備はできています。

明日のステージ情報

競技3日目となる8月6日(土)のデイ3は、ユバスキュラの南側に位置するヤムサ周辺の森林地帯が舞台となり、「パイヤラ」「ラプスラ」「パタヨキ」「ヴェックラ」という4本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。
8本のステージの合計距離は150.30kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は626.70kmとなります。

|

WRC:Rd.8 フィンランドラリーDay2結果(SS.10/22)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 0h50'41.2
2 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.8
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'19.3
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'21.0
5 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'32.5
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'35.5
7 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'50.2
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -01'00.9
9 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -01'02.6
10 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -02'59.9
11 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -03'19.3
12 M.ヘイキラ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -03'19.6
13 S.パヤリ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -03'26.4
14 E.カウル EST VW Polo GTI R5 RC2 -03'46.6
15 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -03'51.6
36 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -19'20.5
    総合 41位まで確認

|

2022/08/05

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年8月5日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第8戦 ラリー・フィンランド デイ1
チームのホームタウン、ユバスキュラでラリーがスタート
TGR WRT Next Generationの勝田が総合3位につける

8月4日(木)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・フィンランド」が開幕。
オープニングステージとしてユバスキュラの市街地でSS1が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車) が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合6位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合7位につけました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は総合3位と、GR YARIS Rally1 HYBRID最上位につけています。

昨年のラリー・フィンランドは秋季の9月末から10月の初めにかけて行なわれましたが、今年はこれまで通り夏季の開催に戻り、木曜日の午前中に行われたシェイクダウンが最初の走行セッションとなりました。

全長4.48kmのシェイクダウンステージは、夜間に降り始めた小雨によって湿り、クルマの最終調整を進めながら地元のラッピとロバンペラがベストタイムを争う展開に。
最終的には選手権リーダーのロバンペラが4回目の走行で最速タイムを記録し、0.5秒差でラッピが2番手に。勝田は4番手、エバンスは5番手タイムでした。

午後7時過ぎからは、サービスパークが置かれるユバスキュラの市街地で、毎年恒例となるハルユのステージがスタート。
明るい空の下、市街地のターマック(舗装路)と公園内のグラベル(未舗装路)が混ざった全長3.48kmのショートステージが1本行われ、3番手タイムで総合3位につけたユバスキュラ在住の勝田を筆頭に、GR YARIS Rally1 HYBRIDは全車がデイ1を順調に走り切りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ホームラリーでの素晴らしい週末が始まりました。
ユバスキュラのサービスパークに、数年ぶりに多くのファンが戻ってきて本当にうれしく思います。
ラリー・フィンランドはいつも素晴らしい雰囲気ですが、チーム、そしてドライバーが多くの応援を実感できるわれわれにとってはなおさらです。
ハルユはトリッキーなステージなので、とにかくタイムを大きく失わないように走りきることが重要でしたが、ハルユでも大勢の観客の皆さんの声援を耳にすることができました。

朝のシェイクダウンは好調でしたが、ラリー・フィンランドの他のステージと同じようにタイム差は非常に小さかったので、きっとエキサイティングで挑戦しがいのある週末になるでしょう。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

ラリー・フィンランドはいつも素晴らしい雰囲気です。
このユバスキュラのオープニングステージは、その素晴らしい雰囲気の多くの部分を占めていますが、ドライバーとしては明日から始まるハイスピードな森林ステージこそ重要です。
シェイクダウンでは、事前のテストと同じようなフィーリングを得ることができませんでしたが、オプションをいくつか検討し、序盤から自信を持って走れるようにしたいです。
このラリーは最初から全力で挑まなければならないので、明日どのような展開になるのか様子を見たいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

クルマはシェイクダウンの時からとてもいいフィーリングでした。
森には多くのファンがいて、大勢の人が応援してくれていました。
また、ハルユでラリーが始まるのも、とてもエキサイティングですし、多くの人が集まって本当にいい雰囲気でした。
ドライバーにとってはトリッキーなステージでしたが、できるだけ楽しもうとしました。
シェイクダウンでは、最初に走った時からクルマのフィーリングは良かったのですが、さらに改善するためその後いくつか調整を施して走りました。
もちろん、自分としては全てのラリーで優勝したいですが、チャンピオンシップのことも考えてクレバーに戦わなければなりません。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

素晴らしい週末になりそうな予感がします。
最初のステージのハルユにも多くの観客が集まっていました。
このステージは問題なく走り終えることが何よりも重要で、本当のドライビングは明日から始まります。
私はこのラリーを本当に楽しみにしていました。

テストでクルマのフィーリングはとても良く感じられ、自信を持つことができましたが、シェイクダウンでもそれは変わりませんでした。
何回走ってもいいタイムが出ましたし、とても自然に走れたのは素晴らしいことなので、明日の朝からのステージがとても楽しみです。

明日のステージ情報

競技2日目となる8月5日(金)のデイ2は、午前中にサービスパークの北側エリアで、有名な「ラウカー」と、久々に使われる「ランカマー」の、2本のステージを各2回走行。
その後、SS1「ハルユ1」のショートバージョンであるSS6「ハルユ2」と、ユバスキュラでのミッドデイサービスを経て、午後はサービスパークの西側エリアで「アッサマキ」と「サーロイネン-モクシ」という2本の定番ステージを各2回走ります。
9本のステージの合計距離は124.91km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は528.01kmとなります。

|

WRC:Rd.8 フィンランドラリーDay1結果(SS.1/22)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 0h02'41.7
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'01.2
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.6
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.7
5 J.ヒュットゥネン FIN Ford Puma Rally1 RC1 -00'03.2
6 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.2
7 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.8
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'03.8
9 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -00'03.8
10 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'05.0
11 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'05.1
12 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'05.5
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -00'08.8
14 S.パヤリ FIN Hyundai i20 N RC2 -00'09.7
15 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -00'09.7
16 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -00'10.0
    総合 43位まで確認

|

« 2022年7月 | トップページ | 2022年9月 »