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2022年9月

2022/09/30

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年9月30日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

9月30日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦「ラリー・ニュージーランド」の競技2日目デイ2がオークランドのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合4位に、それぞれ順位を上げました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合8位につけています。

オークランド郊外にある公園内のターマック(舗装路)ステージで木曜日の夜に開幕したラリー・ニュージーランドは、金曜日から本格的なグラベル(未舗装路)ステージがスタート。サービスパークから南に約120km離れたハミルトンの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走りました。
6本のステージの合計距離は158.56kmと、今大会の全ステージ距離の半分以上を一日で走行。今シーズンのWRCで最長のデイとなりました。
ステージの周辺では夜中から断続的に雨が降り続いたため、路面は全体的に湿り気を帯び、一部路面はかなり濡れた状態に。
ステージ開始後も雨は降ったり止んだりを繰り返し、一日を通して不安定な天気でした。

デイ1で総合5位につけたエバンスは、デイ2の2 本目、今大会最長となる31.48kmのSS3テ・アカウ・サウス1」でベストタイムを記録し、総合3位に順位を上げました。
そして、午後の再走ステージの1本目、SS5「ワンガ・コースト2」では2番手タイムで総合2位にポジションアップ。
そのステージでは、オジエがエバンスより8.4秒速いベストタイムを刻み、総合5位から一気に首位に。
GR Yaris Rally1 HYBRIDの1-2体制は続くSS6でも保たれましたが、SS6でリヤウイングを破損したオジエは、デイ2最終のSS7でやや遅れをとり、総合3位に後退。
一方、エバンスは首位オィット・タナックと僅か0.2秒差の総合2位でデイ2を走りきりました。

ドライバー選手権首位のロバンペラは、出走順トップでステージを走行。
路面が乾いていて滑りやすいセクションでは、砂利を掃き飛ばしながら走るなど不利な条件での戦いとなりましたが、それでも午後の2本目、SS6ではベストタイムを記録。
総合3位のオジエと0.5秒差、首位と7.2秒差の総合4位で、今大会もっとも長く、チャレンジングな一日を走破しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

トップ 4 に3台が入り、全員が優勝争いに加わる機会を得たのですから、今日のわれわれのクルマとドライバーのパフォーマンスには満足しています。
ドライバーたちも戦いを楽しんでいるようですし、今日のような大切な一日に、そのようないい戦いができて本当に良かったと思います。

天候は非常に厳しく、週末にかけて同じような状態が続くようです。
ドライバーにとってはあまり良い状況ではないかもしれませんが、その分ライバルに差をつけるチャンスでもありますし、明日は大きなタイム差がつくかもしれません。
できれば、それが自分たちの助けになってくれることを期待しています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)

全体的に良い一日でした。
運転を楽しむことができましたし、集中力と自信が必要とされる、このようなハイスピードなラリーでWRCに復帰したことを考えれば、ペースは悪くなかったと思います。
今朝の最初のステージは走りのリズムが良く、その再走ステージでも非常に良い走りができました。
その次のステージでは激しい雨が降り、ライバルに差をつけられないようにするためには、ある程度リスクを冒さなければならないと思いながら走ったところ、コーナリングラインが少しワイドになってしまいました。
残念ながら、その時にリヤウイングを木の枝で破損してしまい、リヤウイングがない状態で最終ステージを走るのはかなり大変でした。
それでも、まだ優勝争いに加わることができていることに満足しています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日は概ね満足しています。
長いステージが多かったですが、楽しい一日でした。
難しいコンディションのところもあれば、グリップが非常に高いところもあり、路面変化の大きい一日でした。
出走順の違いによって路面コンディションが良くなったり悪くなったりして、私たちも一時雨に降られましたが、最後までいい戦いができたので良かったです。
明日は通常ならばよりハイスピードなステージなので、難しい一日になりそうですが、楽しみにしています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

長い一日でしたが、いい順位で走り切ることができたので良かったです。
今朝、雨が降ったのは良かったですが、それでも最初のステージの路面にはルーズグラベルが少し残っていました。
その他の2本のステージに関してはグリップが高く、運転を楽しむことができました。
午後一本目のワンガ・コーストのステージは路面が乾いてきていたので、再走ステージではあっても路面にはルーズグラベルが多くありました。
その次のステージは雨が多く降り、路面には泥が多くありましたが、そのようなトリッキーなコンディションでも一生懸命攻め、少しタイムを挽回することができました。
依然として首位に近い順位につけているので、満足するべきでしょう。
今日は天気が少し味方してくれたので、明日もそうなってくれることを願っています。

明日のステージ情報

競技3日目となる10月1日(土)のデイ3は、サービスパークの北側エリアが舞台に。
「カイパラ・ヒルズ」「プホイ」「コモコリキ」という3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。
そのうち、デイ3最長となる22.5kmのプホイは2012年大会でも使われましたが、他の2本はWRCでは25年以上使われていなかったステージです。
6本のステージの合計距離は88.28km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は539.92kmとなります。

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WRC:Rd.11 ニュージーランドラリーDay2結果(SS.7/17)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 1h36'48.6
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'00.2
3 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'06.7
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'07.2
5 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'43.8
6 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'45.6
7 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -01'28.3
8 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'42.0
9 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -05'07.0
10 L.ベルテッリ ITA Ford Puma Rally1 RC1 -05'41.4
11 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -06'08.5
12 S.ファン・ジスベルゲン NZL Skoda Fabia R5 RC2 -06'44.0
13 H.ベイテス NZL Skoda Fabia R5 RC2 -09'37.6
14 M.サマーフィールド NZL Mitsubishi Mirage AP5 NAT -10'53.4
15 A.クレマー GER Citoroen C3 RC2 -11'28.6
24 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1 RC1 -37'47.5
    総合 26位まで確認

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トヨタ・チーム 第1日目リポート

勝田貴元 (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年9月29日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第11戦ラリー・ニュージーランド デイ1
ニュージーランド北島のオークランドでラリーがスタート
勝田がGR YARIS Rally1 HYBRID最上位の総合4位につける。

9月29日(木)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦「ラリー・ニュージーランド」が開幕。オープニングステージとしてオークランドでSS1が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合5位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合6位に、セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)が総合8位につけました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、GR YARIS Rally1 HYBRID勢最上位となる総合4位でラリー初日を走りきりました。

10年ぶりにWRCの一戦として開催されることになったラリー・ニュージーランドの競技初日は、サービスパークが置かれるオークランドの北側エリアで、朝9時過ぎからシェイクダウンがスタートしました。

全長3.54kmのグラベル(未舗装路)ステージではロバンペラがベストタイムを、オジエが5番手タイムを、エバンスが6番手タイムを記録。
規則によりヨーロッパ圏外でのテストを行うことができないため、ニュージーランドの道でのシェイクダウンは、チームとドライバーにとって、クルマのセッティングを最終調整、確認するための貴重な機会となりました。

その後、午後6時過ぎからオークランド郊外プケカワの緑美しい公園「オークランド・ドメイン」で、セレモニアル・スタートに続き競技がスタートしました。
全長1.78kmのターマック(舗装路)ステージは、直前に一時的に降った雨により濡れていましたが、徐々に乾いていき、出走順によってコンディションが大きく変化。
エバンスはトップと2.2秒差の5番手タイムを、ロバンペラは6番手タイムを、出走順が早かったオジエは8番手タイムを記録しました。
また、勝田は、トップと2.0秒差の4番手タイムを刻み、GR YARIS Rally1 HYBRIDは全車がデイ1を順調に走り終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ここニュージーランドに戻って来ることができて、本当にうれしく思います。
美しい国ですし、人々はとても親切で、ステージも非常に魅力的です。
シェイクダウンを終えたドライバーたちは、クルマのフィーリングが良かったので満足しています。
タイムは僅差でしたが、今週末は優勝を競うことができるレベルにあると確信しています。

今晩の最初のステージはターマックでかなりトリッキーでしたが、われわれのドライバーは全員無事に乗り切ったので、ポジティブな気持ちで明日の長い一日に臨むことができます。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)

スタート前に降った雨によって、今晩最初のステージは少し難しく、自分よりも後に走った選手たちの時は、路面が少し乾いていたと思います。
今朝のシェイクダウンはこのラリーを代表するようなステージではありませんでしたが、非常にハイスピードだったので、自分にとっては高速なセクションで自信をつけることが重要でした。
今週末のステージはハイスピードな区間が多いので、3ヶ月のブランクがある自分にとってチャレンジングなラリーになるでしょうが、上位を目指して戦いたいですし、できれば優勝も狙いたいと思います。
序盤は出走順が少しでも助けになってくれることを期待していますし、全力を尽くして戦うつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

このラリーは長い歴史があるので、伝説的なステージの全てを知ることが出きるのはと
ても嬉しいです。ほとんどのドライバーにとって新しいイベントなので、ペースノート
も新たに制作することになりましたが、かなりハイスピードなラリーですので、正確な
ペースノートを作るのは簡単ではありません。素晴らしい区間だけでなく、トリッキー
な区間もありますが、この週末が楽しみです。シェイクダウンはクルマを走らせるとい
う点では良い機会でしたが、明日の最初のステージとはかなり性格が違います。明日は
とても長い一日になりそうですし、天候によってはタイヤ選びも難しくなるかもしれま
せん。
カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

ニュージーランドに来ることができて嬉しいですし、とても素晴らしいステージだと思
いました。
路面にルーズグラベルが多くあるため、出走順トップで走るのは大変ですが、ステージを楽しみたいと思います。
今晩の最初のステージではベストな走りができませんでしたが、たくさんの人が観戦してくれていたのはうれしかったです。
明日はラリー全体の半分以上の距離を、出走順トップとしてルーズグラベルをクリーニングしながら走ることになるので、間違いなく大きなチャレンジになるでしょう。
理想的な状況ではありませんが、ベストな走りをしたいと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる9月30日(金)のデイ2は、グラベルステージでの本格的な戦いがスタート。
オークランドから南に約120km離れた「ハミルトン」の西側エリアで、有名な「ワンガ・コースト」を始めとする3本のステージを各2回走行。
午前と午後のステージの間にミッドデイサービスは設定されず、ラグランに設けられるタイヤフィッティングゾーンでの簡単な整備作業のみで一日を走ることになります。
なお、6本のステージの合計距離は158.56kmと、競技全体の半分以上の距離を走行するラリー・ニュージーランド最長の一日となります。

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WRC:Rd.11 ニュージーランドラリーDay1結果(SS.1/17)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 0h01'45.8
2 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'00.9
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'01.6
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.0
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.2
6 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.6
7 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'02.9
8 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'04.5
9 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 N RC1 -00'04.5
10 H.パドン NZL Hyundai i20 N RC2 -00'06.6
11 S.ファン・ジスベルゲン NZL Skoda Fabia R5 RC2 -00'08.4
12 H.ベイテス NZL Skoda Fabia R5 RC2 -00'11.7
13 L.アネール NZL Ford Fiesta RC2 -00'12.1
14 A.クレマー GER Citoroen C3 RC2/td> -00'12.8
15 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 RC2 -00'13.1
17 L.ベルテッリ ITA Ford Puma Rally1 RC1 -00'13.7
    総合 28位まで確認

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2022/09/12

WRC2:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.10/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 109
2 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 89
3 Y.ロッセル FRA Citroen C3 80
4 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia R5 76
5 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 70
6 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 56
7 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 45
8 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 36
9 S.ジョンストン USA Citroen C3 33
10 E.カウル EST VW Polo GTI R5 30
11 E.ピエタリネン FIN VW Polo GTI R5 28
12 M.マルザイク POL Skoda Fabia Evo 26
13 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 23
14 G.マンスター LUX Hyundai i20 N 23
15 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 22
16 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 19
17 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 18
18 F.ザルディバール LUX Hyundai i20 N 18
19 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 18
20 A.シン・ライ KEN Scoda Fabia R5 16
21 A.ツォウロフタス GRE VW Polo GTI R5 16
22 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 16
23 H.パドン NZL Hyundai i20 N 15
24 S.パヤリ FIN Ford Fiesta Rally3 14
25 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 14
26 A.ヴィラニ KEN Skoda Fabia R5 12
27 T.アスンマー FIN Skoda Fabia R5 12
28 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 12
29 A.アラウージョ POR Skoda Fabia R5 10
30 R.テオドシオ POR Hyundai i20 N 8
31 V.フェルシューレン BEL VW Polo GTI R5 8
32 G.ジル GRE Skoda Fabia R5 8
33 E.カミッリ FRA Citroen C3 6
34 J.ヨナソン SWE Skoda Fabia Evo 6
35 S.ペドレ BEL Skoda Fabia Evo 6
36 F.ロイクス BEL Skoda Fabia Evo 6
37 M.ミエーレ ITA Skoda Fabia Evo 5
38 J.マクエラン POL Hyundai i20 N 4
39 M.ソロワウ POL Ford Fiesta WRC 4
40 J-M.ラデュクス FRA VW Polo GTI 4
41 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 4

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WRC:2022年シリーズ・ポイント表(Rd.10/13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 207
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 154
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 131
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 116
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 100
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< 77
7 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 58
8 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 49
9 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 36
10 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 35
11 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 34
12 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 18
13 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 25
14 O.ソルベルグ SWE Hyundai i20 R5 21
15 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 14
16 Y.ロッセル FRA Citroen C3 11
17 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 11
18 A.フォアマウクス FRA Ford Puma Rally1 9
19 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 8
20 J.セルデルディス GRE Ford Puma Rally1 6
21 K.カジェタノヴィッツ POL Skoda Fabia R5 6
22 J.ヒュットゥネン FIN Ford Fiesta R5 5
23 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 4
24 E.カイス CZE Ford Fiesta Mk2 2
25 J.ソランズ ESP Citroen DS3 R5 2
26 T.スニネン FIN Hundai i20 R5 2
27 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 2
28 A.ツォウロフタス GRE VW Polo GTI R5 2
29 E.カウル EST VW Polo GTI R5 2


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 404
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 341
3 M-スポーツ・フォード・WRT 214
4 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT NG 112

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トヨタ・チーム 第4日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年9月11日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第10戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ4
TGR WRTにとって試練の週末になるも
Next Generationの勝田が総合6位を獲得

9月11日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」の競技最終日デイ4が、ギリシャのラミアを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合15位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合22位でフィニッシュ。
デイ3で総合4位につけていたエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)はトラブルによりリタイアとなりました。
なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、GR YARIS Rally1 HYBRID最上位となる総合6位を獲得しました。

アクロポリス・ラリー・ギリシャのデイ4は、ラミアのサービスパークを中心に3本のステージを走行。その合計距離は45.06kmでした。
最終日も好天に恵まれ、最高気温は33度前後まで上昇。
路面はドライコンディションとなりました。

デイ3で総合4位に順位を上げ、総合3位のダニ・ソルドと7.1秒差につけ表彰台獲得を目指していたエバンスは、朝のサービスを受けてデイ4オープニングのSS14へと向かうリエゾン(移動区間)で、エンジン関係のトラブルが発生。
自力での修理を試みるも、残念ながらリタイアとなってしまいました。
その結果、総合7位につけていた勝田がひとつ順位を上げ、GR YARIS Rally1 HYBRID最上位となる総合6位でフィニッシュ。

デイ3でコースオフにより大きく遅れ順位を落としたロバンペラは、ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージで2番手タイムを記録し、ボーナスの4ポイントを獲得して総合15位で完走しました。

また、同じくデイ3の終盤メカニカルトラブルによりデイリタイアを喫し、デイ4で再出走したラッピは、パワーステージを5番手タイムで走行し1ポイントを獲得。
総合22位で困難なラリーを終えました。

なお、ロバンペラのドライバー選手におけるリードは53ポイントに減りましたが、依然首位につけています。
また、チームもロバンペラとラッピのふたりが獲得したポイントにより、63ポイント差でマニュファクチャラー選手権首位の座を守りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

我々にとっては非常に困難な週末となり、最終リザルトも良くありませんでした。
様々な要因が重なってこのような結果になってしまったのですが、なぜ上手くいかなかったのかをこの週末から学び、将来に向けて改善する必要があります。
今朝のエルフィンのリタイアは最終日をスタートするにあたって特に残念なことでしたし、何が起こったのか既に調査を開始しています。

一方、カッレとエサペッカのふたりが完走し、マニュファクチャラー選手権にとって有効なポイントを獲得してくれたのは良かったですし、パワーステージではさらに5ポイントのボーナスを得ることができました。
カッレの走りは特に素晴らしく、ドライバー選手権でもボーナスの4ポイントを獲得しました。
われわれはまだ選手権を大きくリードしているので、次のラリー・ニュージーランドに向けてはポジティブに考えるべきです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

タフな週末を過ごしてきましたが、今朝は表彰台を狙える位置からスタートできる筈だったので、戦いを楽しみにしていました。
しかし、残念なことにロードセクションでエンジンに問題が発生し、ステージが近づくにつれて悪化していき、簡単には直すことができなかったのでリタイアせざるを得ませんでした。
もちろん非常に残念な終わりかたですが、この週末は全体的に苦戦し、特にラリー開始直後の滑りやすいコンディションで苦しんだので、それについては改善する必要があります。
それでも、この週末前に進めたのはポジティブなことですし、次のニュージーランドでの新たな挑戦を楽しみにしています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

この週末は長くタフで、予想以上に難しく、自分が望んでいたような結果にはなりませんでしたが、パワーステージでは何とかポイントを獲得することができました。
今朝もトップに近い出走順で走り、依然フィーリングはトリッキーでしたし、マニュファクチャラーズポイントを獲得するためにクルマをフィニッシュまで運ぶ必要もありましたが、パワーステージはベストを尽くして走りました。
ラフなセクションも含めて、ステージ全域でプッシュしなければならなかったのですが、十分なポイントを獲得することができたので、チャンピオンシップに関してはそれほど悪い状況ではありません。
今は次のラリーに集中し、もっと強い戦いをしなくてはなりません。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

今日は完走してチームのためにポイントを獲得する必要があったので、全開では走りませんでしたが、パワーステージでも追加で1ポイントを獲得することができました。
チームにとっては、非常に厳しい週末になりましたが、自分に関しては昨日止まってしまうまでは、スピードもパフォーマンスも決して悪くなく、うまくコントロールできていたと思います。
しかし、チームとしては改善作業を進め、今回起こった問題から学び、前に進まなければなりません。

次回のイベント情報

WRC次戦は、9月29日(木)から10月2日(日)にかけて、ニュージーランドのオークランドを中心に開催される、第11戦「ラリー・ニュージーランド」です。
初開催は1969年と長い歴史があり、1977年に初めてWRCとして開催。ドライバーにとても人気のあるラリーでしたが、2012年の大会を最後にWRCのカレンダーから外れていました。
ステージはグラベルで、路面は全体的にスムーズ。バンク状になった流れるようなコーナーが多く、運転技術が試されるラリーとして知られています。

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WRC:Rd.10 ギリシャラリーDay4結果(最終SS.16/16)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 3h34'52.0
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'15.0
3 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -01'49.7
4 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -03'42.2
5 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1 RC1 -04'09.0
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -06'21.1
7 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -07'46.6
8 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -08'22.7
9 A.ツォウロフタス GRE Scoda Fabia R5 RC2 -10'53.8
10 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 RC2 -10'56.7
14 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -15'59.8
15 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -16'49.0
17 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -18'03.6
21 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 RC2 -21'28.6
22 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -24'39.0
29 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -31'34.4
    総合 53位まで確認

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2022/09/11

トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年9月11日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第10戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ3
サバイバルラリーの様相を呈した競技3日目
エバンスが総合4位に順位を上げる

9月10日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」の競技3日目デイ3が、ギリシャのラミアを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合4位に順位を上げました。
一方、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)はアクシデントで総合19位に後退、総合2位につけていたエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)はトラブルでデイリタイアに。
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合7位に順位を上げました。

アクロポリス・ラリー・ギリシャのデイ3は、ラミアのサービスパークを中心に3本のステージを各2回走行。
6本のステージの合計距離は147.98kmと4日間で最長の一日でした。
天気は前日に続き晴れ、気温は日中40度近くまで上昇し、路面は終日ドライコンディションが保たれました。
デイ3はグリップが低く滑りやすいステージが多くあり、アク
シデントやトラブルで大きく遅れたり、リタイアをする選手が続出。サバイバルラリー
の様相を呈しました。
デイ2で総合8位につけていたエバンスは、徐々にペースを上げて行き、再走ステージの
SS11で2番手タイムを、SS12とSS13で3番手タイムを記録。上位の選手の後退やデイリタ
イアもあり、総合4位でデイ3を走破。総合3位のダニ・ソルドとは7.1秒差と、表彰台を
狙える位置につけています。一方、SS10で総合2位に順位を上げたラッピは、午後のSS1
2で燃料供給系にトラブルが発生。
速度を落としてステージを走りきった後、リエゾン(移動区間)でデイリタイアとなりました。
チームはクルマをサービスに運び、修理を行なった上でデイ4に再出走する予定です。
なお、総合9位につけていたロバンペラは、SS9でコースを外れてクルマのリヤにダメージを負い、その状態で午前中のステージを走ることになり首位から15分近い遅れをとりました。
その後、サービスでクルマを修理して午後のステージを走りきり、総合19位で一日を終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

我々にとって困難な一日でした。
アクロポリス・ラリーはいつの時代もタフなラリーとして知られていますが、残念ながら今日はわれわれがその難しさを経験することになりました。
エサペッカは良い仕事をしていたのですが、残念ながらエンジンへの燃料供給に問題が発生し、最後のステージを前にクルマを止めなくてはなりませんでした。
ですので、何が起こったのかを調査する必要があります。
カッレも今朝はクルマにダメージを負って大きくタイムを失いましたが、サービスで修理をすることができました。
ポジティブなことは、エルフィンのペースが午後大きく向上し、最後のステージで総合3位とのタイム差を縮めることができたことです。
明日の最終日に向けて、エルフィンは表彰台を狙える位置につけています。
今回のラリーでわれわれが苦戦しているのは一体なぜなのかを分析し、今後に向けて何を学ぶことができるのか考える必要がありますが、今はまず、明日できることに集中して取り組みます。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日はクルマの中で過ごすのが大変で、午後の一番長いステージは暑くて特に大変でした。
それでも、午前中よりも午後の方が良いパフォーマンスを発揮することができました。
クルマのフィーリングが良くなりましたし、路面のコンディションも午前中から大きく変わり、私たちには合っていたようです。
上位の選手に近いタイムが出るようになり、表彰台を狙うことができる位置につけることができたのは良かったです。
明日に向けて、戦うためのモチベーションが上がりました。
ライバルにプレッシャーをかけ続けるために、明日もベストを尽くします。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今朝も、昨日に続き非常に困難な状況でした。
最初のステージは昨日よりもプッシュしたつもりでしたが、それがタイムには表れませんでした。
次のステージでは、予想よりも滑りやすくなっていたコーナーで少しミスをしてコーナリングラインが膨らみ、アウト側の何かに当たりクルマのリヤを破損してしまいました。
あのミスさえなければ今頃ポイント圏内に入っていた筈なので、悔やまれます。
明日は何ができるかわかりませんが、もちろん自分ができる限りのことをやるつもりです。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

午前中のステージは本当にトリッキーでした。
昨日と比べると路面コンディションが少し違い、砂状でクルマに合っていないように感じました。
もっと目が粗くてラフな路面の方が、自分達には合っていました。
それでも総合2位といい順位につけていましたし、再走ステージではクルマのフィーリングも良くなりました。
しかし、午後の2本目のステージで燃料システムに問題が発生し、スロットル操作に対するレスポンスが得られなくなってしまいました。
とても残念ですが、このラリーではポジティブに思えることもあります。
いくつか課題がありながらも、何とか戦えることができていたことにはとても満足しています。

明日のステージ情報

競技最終日となる9月11日(日)のデイ4は、ラミアのサービスパークを中心に、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで走行します。
そのうち、SS14の再走で今大会の最終ステージとなるSS16「エレフテロホリ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
3本のステージの合計距離は45.06km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は208.88kmとなります。

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WRC:Rd.10 ギリシャラリーDay3結果(SS.13/16)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 3h06'34.4
2 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'27.9
3 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'52.9
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'00.0
5 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -02'40.1
6 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1 RC1 -03'47.2
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -04'41.2
8 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -05'58.4
9 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -06'43.0
10 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -07'27.8
11 A.ツォウロフタス GRENOR Scoda Fabia R5 RC2 -09'10.2
12 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 RC2 -09'21.5
17 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -14'47.3
19 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -16'04.1
20 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -16'16.7
23 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 RC2 -19'47.0
27 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -23'46.7
33 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -30'49.9
    総合 58位まで確認

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2022/09/10

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年9月10日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第10戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ2
ラフで滑りやすいグラベルステージでの戦いがスタート
好タイムを並べたラッピが総合3位につける

9月9日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」の競技2日目デイ2が、ギリシャのルートラキを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)が総合3位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合8位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合9位につけました。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は総合10位につけ、GR YARIS Rally1 HYBRIDは全車がデイ2を走破しました。

前日の夜に首都アテネのオリンピック・スタジアムでのスーパーSSで開幕したラリーは、アテネの西側に位置するルートラキを起点にデイ2として6本のグラベル(未舗装路)ステージが行われ、その合計距離は108.31kmでした。
ステージは終日ドライコンディションが保たれ、表層がグラベルに覆われた路面は非常に滑りやすい状態でした。
そのため出走順が早いドライバー達にとっては不利な走行条件となり、一番手スタートのロバンペラは後続のドライバーのために大量のルーズグラベルを掃き飛ばしながら走ることに。
デイ2は6本のうち5本が1回しか走らないステージだったこともあり、ロバンペラは大幅なタイムロスを余儀なくされ、総合9位でデイ2をフィニッシュ。
また、3番手スタートのエバンスも同様に滑りやすい路面の影響を受け、総合8位でデイ2を終えました。
そのような状況で安定して速いタイムを刻み続けたのは、7番手とやや後方からスタートしたラッピでした。ラッピはSS4でベストタイムをマーク。
SS5とSS6では2番手タイムを記録して順位をひとつずつ上げていき、SS6が終了した時点で総合2位につけていました。
その後、デイ2最終のSS7で総合3位に後退しましたが、首位セバスチャン・ローブとのタイム差は8.7秒。首位争いは、明日のデイ3でも続きます。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

チームとしては複雑な一日でしたが、エサペッカの今日の順位と彼の仕事内容には満足しています。
ラリー前に行なったテストの内容はそれほど良くなかったのですが、今朝は最初の2、3ステージで自信をつけ、その後はゾーンに入りいいスピードで走り続けてくれました。
クルマにパフォーマンスがあることが分かりましたし、残りの2日間で優勝争いに加わることができると思います。
一方、エルフィンとカッレにとっては非常に厳しい路面コンディションでの戦いになってしまいました。
去年よりも路面が乾いていて、出走順が早いドライバーにとっては今年もっとも不利な走行条件の金曜日だったように思います。
明日はもう少し自信を持って走れるような、よりポジティブな一日になることを期待しています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

タフな一日でした。
今日のステージは、今回のラリーでもっとも路面が滑りやすく、自分たちの出走順で上位を走るのは難しいだろうとは思っていました。
路面のコンディションが大きく影響したことは確かですが、正直なところ、他にも何か原因があるような気がします。
全てのことが常に上手く行くわけではありません。
このクルマでこれほど滑りやすいグラベルステージを走行するのは今回が初めてだったので、学びながら走っていましたが、ステージはどれも大きく異なり、コンディションも頻繁に変わりました。
そのような状況で、自分達でセッティングをいろいろ変更したのですが、あまり上手く行かず、タイムを失ってしまったように思います。
明日は長い一日になりますが、出走順はそれほど悪くない筈なので、少しでも順位を上げられるようにベストを尽くして戦います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今日は予想していた以上に難しい一日でした。
路面のルーズグラベルを掃き飛ばして走らなくてはならなかったのですが、その影響がとても大きく、グリップは非常に低い状態でした。
また、クルマのフィーリングもあまり良くありませんでした。
クリーンな走りを心がけ、問題が起こらないように努めましたが、自分が望むスピードで走ることはできませんでした。
いくつかのステージでは、他のドライバーよりも多くタイムをロスしてしまいましたが、それでもこの順位で一日を終えることができました。
明日はもっといいフィーリングで走りたいですし、出走順が3番手になるので、もう少しペースが良くなることを期待しています。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

満足のいく一日でした。
今朝のステージは、とても滑りやすくて驚きました。
クリーンなラインで走るためには自分のドライビングスタイルを調整する必要があると気がつき、それからはどんどん良くなって行きました。
最終ステージだけはあまり良くなかったですが、全体的にはいい順位につけていますし、今日の自分たちの戦いにはとても満足しています。
また、出走順のアドバンテージを有効に活用できたとも思います。
私は昨年このラリーに出場しなかったので、他のドライバーのように明日の最長ステージでの走行経験がないため、厳しい戦いになるかもしれません。
また、出走順のアドバンテージも少なくなります。
それでも、自分達が立てた作戦に従って戦い、今日と同じようなパフォーマンスを発揮できるように頑張りたいと思います。

明日のステージ情報

競技3日目となる9月10日(土)のデイ3は、ラミアのサービスパークを中心に、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。
SS8およびその再走ステージとなるSS11「ピルゴス」は、今大会最長となる33.20kmのロングステージであり、SS10/13「タルザン」はアクロポリス・ラリーの伝説的なステージです。
6本のステージの合計距離は147.98kmと4日間で最長。
リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は450.54kmとなります。

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WRC:Rd.10 ギリシャラリーDay2結果(SS.7/16)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 RC1 1h12'11.9
2 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'01.7
3 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'08.7
4 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'16.0
5 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'22.2
6 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'31.1
7 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'33.9
8 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'34.5
9 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'07.8
10 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'38.9
11 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1 RC1 -02'15.3
12 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -02'29.6
13 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo RC2 -03'00.1
14 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -03'05.7
15 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -03'26.5
16 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 RC2 -03'35.0
17 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 RC2 -03'42.6
28 J.セルデリディス BEL Ford Fiesta Rally1 RC1 -08'17.5
    総合 67位まで確認

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2022/09/09

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Olympic Stadium (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2022年9月9日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第10戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ デイ1
首都アテネのオリンピック・スタジアムで開幕
2台同時走行のスーパーSSで競技がスタート

9月8日(木)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」が開幕。オープニングステージとして首都アテネのオリンピック・スタジアムでSS1が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車) が総合8位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合10位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合15位につけました。
また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場の勝田貴元は、総合18位でラリー初日を走り終えました。

昨年、8年ぶりにWRCの一戦として開催されたアクロポリス・ラリー・ギリシャは、数あるWRCイベントの中でも非常に長い歴史を誇るラリーです。
戦いの主舞台は、中央ギリシャの山岳地帯に広がるグラベル(未舗装路)ステージ。

ラリーのスタートを前に、サービスパークが置かれるラミアの北側エリアで全長3.62kmのシェイクダウンが行われ、ラッピがチーム内最上位となる5番手タイムを記録しました。
その後、選手たちはラミアの南東約200kmに位置する首都アテネへと移動。
2004年に行なわれたアテネ・オリンピックで主会場となったオリンピック・スタジアム内で、SS1「オリンピック・スタジアム」として全長1.95kmのターマック(舗装路)ステージが行なわれました。
オリンピック・スタジアムで最後にスーパーSSが行なわれたのは2007年の大会でしたが、久々に行なわれたスーパーSSには多くの観客が集まり、おおいに盛り上がりました。

チーム内の最上位はロバンペラで8番手タイムでしたが、それでも首位と1.5秒差という僅差の戦いに。ラッピはコンクリートのバリアにクルマの側面が僅かに当たってしまいましたが、ロバンペラと0.3秒差の10番手タイムでオープニングステージを走りきりました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

オリンピック・スタジアムというアテネの象徴的な場所で、会場いっぱいの観客に見守られ、素晴らしい雰囲気の中でラリーをスタートすることができて本当にうれしく思います。
昨日はギリシャの首相をお乗せしてGR YARISでステージを走ったのですが、テクニカルなコーナーがありながら、道幅はそれほど狭くなかったので、走っていて楽しかったですし、ファンにとっても最高のショーになるだろうと思いました。
ただし、明日から始まるグラベルステージに向けて、クルマをセットアップするのは簡単なことではありませんし、われわれにとってはそれが今回の焦点です。
明日のフルデイ初日は、チャレンジングな一日になると思います。
特にルートラキのステージはルーズグラベルが多いので、出走順がトップのドライバーにとっては困難なステージになるでしょう。
シェイクダウンが終わった後、われわれはドライバー達のためにクルマのグリップレベルを改善しようと努力しました。
今回の戦略はトラブルを避け、タイヤの摩耗を賢くコントロールすることがメインですが、それが奏功していい順位を得られることを願っています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

このようなスタジアムの中で走るのは初めてだったので、オープニングステージは少し新鮮でした。正直なところ、とても難しくてあまりいい走りではありませんでしたが、大勢の観客が集まっていましたし、ラリーのスタートとしてはいい環境でした。
明日からは荒れたコンディションのグラベルでの戦いが始まるので、とても対照的です。
朝のシェイクダウンは、路面はかなりスムーズでしたがグリップが低く、少し苦労しました。
そのため改善作業を進めましたが、それがシェイクダウンというものです。
明日は昼間のサービスがなく、1回しか走らないステージが多いため、順出走順による路面コンディションの違いが大きな影響を及ぼすでしょう。
金曜日はいい位置につけ、土曜日にしっかり戦えるようにしたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

SS1 はスタジアムが人で埋め尽くされ、凄い雰囲気でしたが、皆さんにとっては良いショーになったのではないかと思います。
ドライビングはあまり楽しめませんでしたが、今までで最高にクールなステージのひとつでした。
シェイクダウンでは、1回目に走行した時に難しく感じられ、明日同じようなコンディションの道を出走順トップで走るのは、想像していた以上に大変なことになると思いました。
望んでいたようなグリップが得られなかったので、チームと一緒に最大限の努力をし、明日に向けて準備を進めました。
明日は5本のステージを出走順トップで走行しなければならないので、タフな一日になるでしょう。
路面が多くのルーズグラベルで覆われている、今回のラリーで最もトリッキーになりそうなステージもあります。
とにかく長い一日になると思いますが、タイムロスを最小限に抑えるためにベストを尽くして戦います。

エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 HYBRID 4号車)

スタジアムのステージは、以前から自分にとってあまり相性が良くなかったのですが、観客がたくさん集まり、いい雰囲気を味わうことができたので、ラリーのスタートとしては格好のステージだったと思います。
ブリッジを越えた直後のブレーキングでホイールを完全にロックさせてしまいましたが、クルマは大丈夫でしたし、ダメージも外側だけだと思います。
面白いイベントになりそうですし、自分にとってはきっと今シーズン最も大変なラリーになるでしょう。
シェイクダウンのステージはとても滑りやすかったですし、明日は今回のラリーの中でも特にラフな一日になりそうです。
ただし、実際のところ、このような低速でラフな路面のラリーとの相性は、これまで悪くありません。
クルマのことも考えて走らなければならないので、いつもとは少し違う戦略をとる必要があると思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる9月9日(金)は、いよいよグラベルステージでの戦いがスタート。
アテネの西側に位置する美しいビーチリゾート「ルートラキ」を起点に、デイ2として6本のステージを走行し、その後ラミアのサービスで一日を終えます。
1本のステージを2回走るのはSS2/4「ルートラキ」のみとなり、その他の4本のステージは1回のみの走行となります。
また、デイ2は日中のミッドデイサービスが設定されず、タイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換および簡易整備作業のみで全ステージを走ることになります。
6本のステージの合計距離は108.31km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は441.57kmとなります。

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WRC:Rd.10 ギリシャラリーDay1結果(SS.1/16)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 0h01'58.4
2 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -00'00.1
3 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'01.0
4 O.タナク EST Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'01.1
5 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -00'01.2
6 G.ジル GRE Skoda Fabia R5 RC2 -00'01.3
7 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'01.3
8 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'01.5
9 G.リンナマエ EST VW Polo GTI R5 RC2 -00'01.6
10 E.ラッピ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'01.8
11 C.ブリーン IRL Ford Puma Rally1< RC1 -00'01.8
12 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo RC2 -00'01.8
13 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'01.7
14 E.ブリニルドセン NOR Scoda Fabia R5 RC2 -00'02.7
15 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.8
16 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -00'02.9
18 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.5
28 J.セルデリディス BEL Ford Fiesta Rally1 RC1 -00'06.1
    総合 67位まで確認

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