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2022/10/22

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
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2022年10月22日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第12戦 ラリー・スペイン デイ1
GR YARIS Rally1 HYBRIDが7本のSSベストタイムを記録
オジエが首位に立ち、ロバンペラが総合2位につける

10月21日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「ラリー・スペイン」の競技初日デイ1が、スペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)が総合1位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合6位につけました。

今シーズン3回目の「ピュア・ターマックラリー」となるラリー・スペインのデイ1は、バルセロナの西側に広がるコスタ・ドラダ(黄金海岸)のビーチリゾート、サロウのサービスパークを中心に行なわれました。
サロウの北~北西エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走り、そのうち最初の2本は新しいステージとなり、全8本のステージの合計距離は118.92kmでした。

前日の20日(木)に行なわれたシェイクダウンは降雨により路面はウェットコンディションとなり、オジエが1番手タイムを、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元が2番手タイムを記録。
チームは濡れた路面でのパフォーマンスを確認してラリー本番に臨みました。

競技初日となるデイ1は時々雨が降る不安定な天候となり、前戦ラリー・ニュージーランドでWRC史上最年少記録の22歳で初王座を獲得したロバンペラが、オープニングの2ステージでベストタイムを記録して首位に立ちました。
一方、オジエは出走順が7番手と遅かったため、前走車のコーナーのインカットで路肩の土や砂利が掻き出されたダーティな路面を走行するなど、不利な条件での戦いとなりました。
それでも、デイ1最長となる22.64kmのSS3でベストタイムを刻むと首位に浮上。
SS4ではティエリー・ヌービルに首位の座を明け渡しましたが、SS5でのベストタイムにより再び首位に立つなど、激しいトップ争いが繰り広げられました。
その後、SS6、7と連続でベストタイムを記録したロバンペラが総合2位に順位を上げ、首位オジエとの差は3.6秒に。
しかし、一日の最後のSS8ではオジエが3本目のベストタイムを刻み、ロバンペラとの差を4.8秒に拡げデイ1をトップで走り終えました。

エバンスは、SS6終了時点で総合5位につけていましたが、SS7で左前輪にダメージを負って30秒以上を失い、総合6位に後退。
勝田はSS6で4番手タイムを刻むなど午後のステージで速さを示しましたが、SS7でエバンスと同じようにタイヤにダメージを負い、総合8位で初日を終えました。

カイ・リンドストローム (スポーティング・ディレクター)

総合1位と2位で一日を終えることができてうれしく思います。
今日のステージはコンディションが難しく、非常にトリッキーでしたが、クルマもドライバーも力強い走りを見せてくれました。
セブが優勝争いをリードしているのはうれしいことですし、カッレはチャンピオンを決めた後も勝利に飢えています。
2人とも一日を通してとてもいい仕事をしてくれました。
一方、エルフィンと貴元はSS7で非常にアンラッキーでした。
このようなリスクは常に存在するものですし、今日は運が彼らに味方しなかったといえます。
まだまだ先は長いですが、まずは初日を終えてとても満足していますし、明日も同じように戦いたいと思っています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)

良い一日でしたし、GR YARIS Rally1 HYBRIDのドライビングを楽しむことができました。
今日はインカットして走るステージが非常に多かったので、7番手の出走順からトップに立てるとは思ってもいませんでした。
しかし、フィーリングは良かったですし、路面のコンディションはやや難しく常に変化していましたが、ほぼ攻めきることができました。
首位に立つことができて、なおかつトヨタの2台がトップ2につけているのはうれいことです。今日はチームにとって素晴らしい一日になりました。
ただし、後ろとのタイム差はそれほど大きくないので、明日も攻め続けなければならないでしょう。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

自分たちにとっては、全体的にベストな一日ではありませんでした。
今朝は難しいミックスコンディションで、ステージを通してグリップレベルが変化し、スタートは悪くなかったのですが、全体をうまくまとめきれず、少し躊躇してしまったところもありました。
午後はさらに苦戦し、フィーリングが良いところもあったのですが、SS7でパンクをしてタイムをさらに失ってしまいました。
今晩はクルマにいくつか調整を施し、明日に向けてフィーリングを向上させたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今日の自分たちの戦いには満足しています。
午前中は新しくてハイスピードなステージが2本あり、そこではいいタイムを出すことができました。
しかし、一番長いステージはグリップの変化が大きくトリッキーで、少しタイムをロスしてしまいました。
午後はもう少し安定していて、ハードタイヤを装着して走った時のフィーリングも良かったです。
首位争いに加わることができて嬉しいですが、後方の選手たちとのタイム差は少ないので、明日もできる限り速く走り続け、どのような展開になるのか様子を見たいと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる10月22日(土)のデイ2は、昨年大会とほぼ同じステージでの戦いに。
サロウのサービスパークの北~北東エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、そのうち全長24.18kmのSS11/14「エル・モンメル」は今大会最長のステージです。
一日の最後にはサロウの海岸付近で2.15kmの市街地ステージが行なわれ、7本のステージの合計距離は118.75km。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は478.29kmとなります。

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