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2023/01/22

トヨタ・チーム モンテカルロラリー第3日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します


2023年1月22日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ3
確実性の高い走りでオジエが首位を堅持
ロバンペラはスピードを上げ総合2位を守る

1月21日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技3日目デイ3がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が首位の座を、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位の座を守りま
した。
また、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合4位に、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位に順位を上げました。

競技3日目となる土曜日は、モナコの西北エリアに広がるフランス南部の山岳地帯で、3本のステージを各2回走行。
6本のSSの合計距離は111.78kmと4日間で最長の一日でした。

前日に続き天気は非常に良く、路面は全体的にドライコンディションでしたが、前日と同じように一部には残雪や凍結した路面もあり、インカットによって掻き出された泥で滑りやすくなっているコーナーも多くありました。

デイ2で総合2位のロバンペラに36秒差をつけたオジエは、SS10で今大会7本目のベストタイムを記録。
その後は大きなアドバンテージを活かし、大きなリスクを負わないアプローチで一日を走りきりました。
対して、総合2位につけるロバンペラは、1.9秒差で背後に迫るティエリー・ヌービルとの差を拡げるべく、ハードにプッシュ。
オープニングのSS9で刻んだベストタイムは、ロバンペラとコ・ドライバーのハルットゥネンにとって、通算100本目のステージ優勝になりました。

その後、ロバンペラはSS11でもベストタイムを刻み、GR YARIS Rally1 HYBRIDはSS1から11ステージ連続でベストタイムを記録することになりました。
続くSS12、SS13ではヌービルが連続でステージを制し、ロバンペラのアドバンテージは9.3秒に減少。
しかし、暗闇の中で行なわれたデイ3最終のSS14で、ロバンペラはヌービルに6.7秒差をつけるベストタイムを記録。
その結果タイム差は16秒に拡がり、首位オジエとロバンペラの差は16秒に縮まりました。

デイ2でタイヤにダメージを負って大幅にタイムを失ったエバンスは、一日を通して2、3番手タイムで走行。
SS10で順位をひとつ上げ、総合3位のヌービルと24.5秒差の総合4位でデイ3を走破しました。
また、勝田はオープニングのSS9でダニ・ソルドを抜き総合6位に。その後は安定した走りを続け順位を守りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今晩も非常にハッピーです。
最終日を前にセブとカッレが1位と2位をキープし、エルフィンは4位に、タカは6位に順位を上げました。
セブは今日、速さを求めるよりもリードを守ることに専念しましたが、他の選手もラリーが進むにつれてパフォーマンスを上げてきているので、とてもポジティブに思えます。
特に、最終ステージでのカッレの走りは本当に素晴らしかったです。
それでも明日に向けてセブは状況をコントロールできていますし、残るステージに自信を持っていると思います。
カッレはクレイジーなリスクを冒す必要がないことを理解していますし、最も重要なのはヌービルとの差を拡げることができたことです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

とても良い一日でした。
今朝はすぐに良いタイムを出すことができました。
出走順が後方になったことでレーシングラインのグリップが良くなったので、少し楽に感じました。
クルマのフィーリングも良く、午後のステージに向けてセッティングを変更する必要はありませんでした。
午後は路面が非常に汚れていて少し苦労しましたが、暗闇の中での最終ステージはとても良い走りができました。
路面が少しクリーンになっていたので、プッシュすることにしたのです。
明日のステージはそれほど得意ではないですし、セブが熟知しているステージなので、彼に追いつくチャンスはないと考えています。
セブはきっと速いでしょうし、タイム差をつけられるような場所もあまり多くなさそうです。
ですので、自分たちのペースと順位を守ることに専念するつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

長かったですが、全体的にはとても良い一日でした。
ドライビングとクルマの良いフィ
ーリングを楽しみました。午前中は他の多くのクルマと異なるタイヤ選択をしましたが路面が荒れていたことでループの終盤で少し苦しくなりました。
午後は汚れた路面で少しタイムを失ってしまい、少々フラストレーションを感じました。
速く走るために必要なリスクを冒すことができなかったのです。
明日は良いステージがありますし、天候がどうなるのかも気になるところです。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今日も良い一日でした。
ステージはコーナーのインカットによるリスクが最も高いと分かっていましたし、自分たちの立場的に大きなリスクは取りたくありませんでした。
ベストタイムを記録しても何もプラスになりませんし、既に十分なタイム差があったので、それをマネージすることに努めました。
タイムを失うことを覚悟してでも、リスクを最小限に抑えようとしました。
予定通り非常にクリーンなドライビングができましたし、一日を最後まで走り切ることができたので良かったです。
今日はカッレがとてもいい仕事をしてくれたので、チームとして1-2フィニッシュを狙える位置にいます。
それでも、明日はまだ4本のステージが残っているので、最後まで仕事をやり遂げなければなりません。

明日のステージ情報

競技最終日となる1月22日(日)のデイ4は、サービスパークのすぐ北側に広がるフランス南部の山岳地帯で2本のステージを各2回走行。
そのうち、有名なチュリニ峠に向けて上っていくSS16/18「ラ・ボレーヌ-ベジュビー/コル・デ・チュリニ」は、デイ1のSS1と完全に同じステージですが、最終日は夜間ではなく日中の走行になります。
また、最終ステージとなるSS18については、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のステージの合計距離は67.88km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は235.72kmとなります。

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