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2023/01/21

トヨタ・チーム モンテカルロラリー第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2023年1月21日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2
首位オジエが4本のベストタイムでリードをさらに拡大
ロバンペラは総合2位に順位を上げる

1月20日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技2日目デイ2がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が総合1位の座を守り、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位にポジションアップ。
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合5位に、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合7位につけました。

競技2日目となる金曜日は、モナコの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で、3本のステージを各2回走行。
6本のSSの合計距離は105.34kmでした。
天気は早朝からとても良く、日中は美しい青空が広がりました。
そのため全体的にはドライコンディションでの戦いとなりましたが、一部には濡れていたり、残雪があったり、凍結しているセクションもありました。

デイ1の2本のナイトステージを制し首位に立ったオジエは、デイ2でも好調を維持。
オープニングのSS3から3ステージ連続でベストタイムを記録し、その時点で総合2位につけていたティエリー・ヌービルに対し32.7秒のリードを築きました。

ピュジェ-テニエでの「タイヤフィッティングゾーン」を経て行なわれた午後の再走ステージでは、十分なリードがありながらもSS6で2番手タイムを、SS7でベストタイムを、SS8で3番手タイムを記録し、総合2位に順位を上げたロバンペラに36秒差をつけて首位を守りました。

デイ1でオジエと6秒差の総合2位につけたエバンスは、午前中の2本のステージでオジエに次ぐ2番手タイムを記録するなど、やはり好調を維持していました。
ところが、3本目のSS5を右リヤタイヤにダメージを負った状態で走りきり40秒以上をロス。
総合5位に後退しました。
しかし、午後のSS6ではベストタイムをマーク。
このステージではGR YARIS Rally1 HYBRIDがトップ4を独占することになりました。

事前に決めたプラン通り、デイ1のナイトステージでは堅実な走りに徹し総合5位につけたロバンペラは、デイ2が始まるとペースアップ。
オープニングのSS3で総合3位に順位を上げました。
SS4では総合5位に後退するも、SS5で再び総合3位に復帰。
そして、午後のSS6ではヌービルを抜いて総合2位に順位を上げました。
さらに、ロバンペラはデイ2最終のSS8で今大会初のベストタイムを記録。
その結果、デイ1に続き、デイ2でも全ステージをGR YARIS Rally1 HYBRIDが制することになりました。

デイ1オープニングのSS1で4番手タイムを記録するも、続くSS2でハンドブレーキのトラブルにより大きく遅れ総合9位に後退した勝田は、デイ2で4番手タイムを4回記録。
総合7位まで順位を挽回しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

全体的にとても良い一日でした。
GR YARIS Rally1 HYBRIDは、ここまで全ステージでベストタイムを記録するなどパフォーマンスは非常に高く、ドライバーたちも素晴らしい速さを見せてくれています。
フルデイの初日を戦い終えて首位に立ち、4人のドライバー全員が良いペースで走っているので、とても満足できる状況です。
上位はもっと接近戦になるのではないかと予想していましたが、セブが大きなアドバンテージを築き、カッレもとてもいい仕事をしてくれています。
エルフィンもクルマに対するフィーリングはとても良く、速さもあったのですが、残念ながら今朝は少しタイムを失ってしまいました。
明日はさらに長い一日になりますが、今日と同じように戦い続けられることを願っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

決して悪い一日ではなかったのですが、もちろん完全には満足していません。
朝のループステージで少しタイムを失ってしまったのですが、ステージの路面には凍結防止用の塩とダストが多く広がっていて、出走順が一番手だった自分たちにとっては簡単ではありませんでした。
午後の再走ステージでは、フィーリングがかなり好転しました。
グリップが良くなり、タイムも向上していきました。
上位争いに加わることができて良かったです。
セブはここまでのところ誰よりも速いですが、自分たちはまだ後方のライバルと接近戦を続けているので、このままプッシュし続けてどうなるのか様子を見ることにします。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今朝もまあまあの滑り出しでした。
昨晩と同じようにセブが少しだけ速く、われわれは常に彼の後方を走ってていました。
クルマのフィーリングは良く、色々なことがうまくいき、すべてが自然に感じられていました。
しかし、残念ながら昼を迎える前にパンクを喫し、順位を下げてしまいました。
午後は、最終ステージはあまり良くありませんでしたが、できる限り挽回しようと頑張って走りました。
まだまだ長い距離が残っているので、明日何ができるのか考えてみたいと思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今日は一筋縄ではいかない一日でしたが、全体的にはポジティブだったと思いますし、十分なリードを築いてモナコに戻って来たことが何よりも重要です。
今朝は2本のステージでハイブリッドブーストが使えなかったので、それを補うためにリスクを負ってハードに攻めなければならないと思っていたのですが、その状態でも自分が一番速かったことに驚きました。
幸いにも午後のステージに臨む前に問題は解決され、再びハイブリッドブーストの恩恵を受けることができました。
そのため、午後は普通のリズムで走り続けることができましたし、リードをさらに拡げることもできました。
明日は長い一日になるので、できるだけクリーンな走りを心がけて戦います。

明日のステージ情報

競技3日目となる1月21日(土)のデイ3は、サービスパークの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で3本のステージを各2回走行。
いずれのステージもデイ2より西側が舞台となります。
デイ3もまた、デイ2と同じようにモナコのサービスパークでのミッドデイサービスが設定されず、ピュジェ-テニエの「タイヤフィッティングゾーン」でのタイヤ交換と簡単な整備作業のみで3本のステージを再走します。
6本のSSの合計距離は111.78kmと3日間で最長。
リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は687.23kmとなり、早朝サービスパークを出発した選手が夜戻って来るのは、約15時間後となります。

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