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2023年2月

2023/02/13

WRC2:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.2/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 28
2 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 28
3 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 20
4 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 19
5 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 16
6 P.ロペス ESP Hyundai i20 N 15
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 15
8 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo 12
9 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N 12
10 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 10
11 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 8
12 T.スニネン FIN Hundai i20 N 8
13 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 8
14 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 4
15 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 4
16 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 3
17 R.ビルベス EST Ford Fiesta Mk2 2
18 F.デレクール FRA Skoda Fabia Evo 1

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WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.2/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 O.タナク EST Ford Puma Rally1 41
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 38
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 32
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 29
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 26
6 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
7 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 15
8 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 8
9 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 8
10 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 6
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 4
12 Y.ロッセル FRA Citroen C3 2
13 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 2
14 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 1
15 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 80
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 66
3 M-スポーツ・フォード・WRT 51

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トヨタ・チーム スウェディッシュラリー第4日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2023年2月13日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ4
ロバンペラが総合4位で、エバンスが総合5位でフィニッシュ
チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を守る

2月12日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」の競技最終日デイ4が、ウーメオーのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合4位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位でフィニッシュしました。
また、デイ2のデイリタイアを経てデイ3で再出走した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、メカニカルトラブルによりリタイアとなりました。

ラリー・スウェーデンの競技4日目デイ4は、ウーメオーの北側とウーメオー市街地近くの特設ステージで3本のステージを走行。
その合計距離は63.04kmでした。
ステージ周辺の天気は概ね曇りで、気温は日中4度前後まで上昇。
オープニングのSS16「バスタービック1」は朝7時過ぎスタートと、日が昇る前の走行となりました。

その全長26.48kmの新ステージ、SS16では総合4位につけるロバンペラがベストタイムを記録。
総合3位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)との差を1.1秒に縮めました。
しかし、ウーメオーでのサービスを挟んで行なわれたSS16の再走ステージ、SS17では3番手タイムとなり、ベストタイムを記録したヌービルとの差は7.1秒に拡大。
ボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージ、最終のSS18「ウーメオー2」を3番手タイムで走り終えたロバンペラは、ヌービルと5.1秒差の総合4位でフィニッシュしました。

その結果ロバンペラはドライバー選手権2位の座を維持し、首位に浮上したオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)とは3ポイント差につけています。

前日のデイ3で自分が望むような走りをできなかったエバンスは、パワーステージに焦点を合わせてデイ4に臨み、パワーステージではベストタイムと僅か0.6秒差の2番手タイムを記録。
総合5位でラリーを終えるも14ポイントを獲得し、ドライバー選手権4位の座を守りました。
なお、チームはロバンペラとエバンスが獲得したポイントにより、14ポイント差でマニュファクチャラー選手権首位を守りました。

デイ2でのデイリタイアから復帰し、デイ3で再出走した勝田は、最終日も好調を維持。
オープニングのSS16で6番手タイムを、SS17で5番手タイムを記録しました。
しかし、SS17でクルマに発生した問題により、最終のパワーステージを前に勝田はリタイアとなりました。

TGR-WRTのカスタマードライバーとして、今回のスウェーデンで初めてGR YARIS Rally1 HYBRIDのステアリングを握ったロレンツォ・ベルテリは、ハイブリッドラリーカーでスノードライブをエンジョイ。
全てのステージを走りきり、総合14位でフィニッシュしました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

スウェーデンは、これまでわれわれが強かったラリーだっただけに、もっといい結果を得られると思っていました。
初日の路面コンディションは出走順が早かったわれわれにとって理想的とはいえず、出走順が後方だったライバルに差をつけられてしまい、少し苦戦しました。
われわれも反撃を試み、スピード面に関してはいくつか良い兆候も見えましたが、最終的にはあまり上手くいきませんでした。
各チームとも素晴らしい戦いぶりで、予想通り今年は非常に接近した戦いになりそうです。
パワーステージの結果によって多くのポイントを獲得し、マニュファクチャラー選手権では首位を守ることができました。
また、カッレはドライバー選手権で首位に近い位置につけながらも、次のメキシコでは1番手スタートを免れることができます。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

かなり困難な週末でしたが、最終的にとてもハッピーです。
出走順が1番手だった金曜日は1本非常に難しいステージがあり、そこを2回走っただけで30秒以上も遅れてしまいました。
しかし、最終的には首位と約25秒差だったので、状況を考えればかなり良いラリーを戦えたと思います。
今朝の最初のステージでは良いタイムが出てティエリーとバトルすることができましたが、2回目の走行では、路面に轍が深く刻まれていたことでペースが上がりませんでした。
週末を通じてハードにプッシュし続けましたが、同じステージを2回目に走る時は総じていいタイムが出ませんでした。
少なくとも次のメキシコでは1番手でステージを走る必要がないため、フレッシュな気持ちで臨み、良いラリーを戦いたいと思っています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

タフな週末で、自分たちが期待していたような結果にはなりませんでした。
個人的にはクルマになかなか自信が持てず、その上、いくつかミスもしてしまいました。
そのような状況を考えれば、少なくともポイントを獲得できたことを喜ぶべきですが、私自身はより高いパフォーマンスと結果を得るためにラリーを戦っています。
ラリーを終えて、いくつか改善できるエリアが見つかり、今後に向けて作業を進めることになりますが、スウェーデンは常に特殊なイベントなので、今はメキシコに向けて、グラベルラリーに開発の焦点を合わせる必要があります。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

週末を通してクルマはとてもいいフィーリングでした。
金曜日のアクシデント後、クルマを修理してくれたチームのおかげで、土曜日と日曜日のステージでは今後に役立つ多くの経験を積むことができました。
しかし、残念ながら今日はラリーを走りきることができませんでした。
パワー不足を感じるようになり、エンジニアがクルマのデータをチェックしたところ問題があることがわかったので、ラリーを続けることができなかったのです。
今回、良い結果を出すことができずチームに申し訳なく思いますが、次のラリーでは良いパフォーマンスを発揮できるように頑張ります。

次回のイベント情報

WRC次戦は、3月16日から19日にかけて開催される、第3戦「ラリー・メキシコ」です。
2020年大会以来の開催となるこのラリーは、今シーズン最初のグラベルイベントであり、以前と変わらずメキシコ中央高地の都市レオンにサービスパークが置かれます。
レオン周辺に設定されるステージは全体的に標高が高く、最高地点は2,747mに達するなど空気が薄い状態での走行となるため、エンジンのパワーダウンをいかに抑えるかが重要なポイントになります。
また、気温も摂氏30度前後と高く、ドライバーだけでなく、エンジンに関しても非常に厳しい1戦として知られています。

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WRC:Rd.2 スウェディッシュラリーDay4結果(最終:SS.18)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 2h25'54.5
2 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'18.7
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'20.0
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'25.1
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'24.0
6 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -05'59.0
7 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -07'42.4
8 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -07'48.1
9 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 RC2 -08'30.4
10 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -09'03.2
11 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -09'19.3
12 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -10'09.2
13 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo RC2 -10'29.6
14 L.ベルテッリ ITA Toyota Yaris Rally1 RC1 -10'36.0
15 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -10'36.1
    総合 45位まで確認

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2023/02/12

トヨタ・チーム スウェディッシュラリー第3日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2023年2月12日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3
厳しいコンディション下でロバンペラが表彰台争いに参加
エバンスは苦戦しながらも総合5位につける

2月11日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」の競技3日目デイ3が、ウーメオーのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5位につけました。
また、前日のデイリタイアを経てデイ3で再出走した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合40位につけています。

ラリー・スウェーデンのデイ3は、ウーメオーの北側と東側で7本のステージを走行。
その合計距離は126.22kmと4日間で最長の一日でした。
ステージ周辺は前日に続き好天に恵まれ、気温は早朝マイナス9度前後とかなり冷え込みました。

デイ2で総合5位につけたロバンペラは、オープニングのSS9、SS10と2ステージ連続で2番手タイムを記録。
SS10でエバンスを抜き総合4位に順位を上げました。
そして、午前中最後のSS11ではベストタイムを刻み、上位選手との差を縮めました。

午後の再走ステージでもロバンペラは好調を維持し、SS12で再びベストタイムを記録。
続くSS13ではスピンを喫するも総合3位に順位を上げました。
しかし、SS14では追い上げてきたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に総合タイムで並ばれ、デイ3最終のSS15では逆転を許し総合4位に後退。
それでも、総合3位ヌービルとの差は3.8秒と、明日の最終日で表彰台を狙える位置につけています。

エバンスは一日を通してクルマに自信を持つことができず、SS12ではスピンでタイムを失い総合6位に後退。
最終的には総合5位と、デイ2よりもひとつ順位を下げてデイ3を走りきりました。

また、デイ2で今季初のベストタイムを記録するも、その後転倒で冷却系にダメージを負いデイリタイアとなった勝田は、チームによって修理されたクルマでデイ3に再出走。
雪道では不利な出走順1番手で全ステージを走行しましたが、SS11ではトップと2.5秒差の5番手タイムを記録するなど、いくつかのステージで良い走りを見せました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今回のスウェーデン最長の一日は、かなり厳しかったと言わざるを得ません。
カッレは午前中、表彰台争いに加わるべく非常にいい戦いをしていました。
しかし、午後になるとタイヤの摩耗が激しくなり、それはつまりスノーラリーではスタッドを失うということですが、特に一日の最後の2本のステージでその影響が出てしまったようです。
ヌービルに対抗しようとカッレはかなり頑張っていましたが、彼の方がタイヤを酷使していたようで、タイムを失ってしまいました。
それでも、タイム差はまだ小さいので明日も戦い続けます。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

激戦の一日でした。
午前中のステージはとても上手く行き、クルマのフィーリングは完璧ではなかったにも関わらず、良いタイムを出すことができました。
しかし、午後はあまり上手く行かず、タイヤの運用プランを少し誤ってしまったようです。
ライバルたちよりもタイヤが消耗していたとは思いませんが、彼らはステージごとにうまくタイヤをローテーションしていて、僕たちは最後の2本のステージを状態が良くないタイヤで走ることになり、そこでかなりタイムを失ってしまいました。
それでも、明日はまだ長い距離を走りますし、朝は新しいステージなので、まずは1回目の走行でいい走りをして、その後どうするか考えたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

正直なところ、今日は自分たちの日ではありませんでした。
良いフィーリングを得ることがなかなかできず、それがタイムになって現れました。
そしてもちろん、午後にはスピンもあって、さらに遅れをとってしまいました。
クルマに自信を持つことができず、ここまでのところ残念な週末になってしまっています。
このようなペースでは上位を狙うことは難しいので、明日は少しでも多くポイントを獲得することを重視し、パワーステージで何ができるのか考えなければなりません。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今朝はステージに戻ることができて本当にうれしかったですし、クルマを完璧に直してくれたチームに感謝します。
見た目もフィーリングも新品そのもので、昨日感じていた良いフィーリングが戻ってきました。
ただひとつ昨日と違うのは、ステージの出走順です。
1番手で臨んだ路面のコンディションはかなり難しく、雪道では初めて経験するものでした。
多くのことを学びましたし、コンディションさえ悪くなければペースは良好でした。
路面に雪があり、自分で走行ラインを刻まなければならない時にタイムを失ってしまいました。

明日のステージ情報

競技最終日となる2月12日(日)のデイ4は、ウーメオーの北側エリアで、全長26.48kmの新ステージ「バスタービック」をSS16、SS17として2本連続で走行。
その後、最終ステージとして、デイ3の最後にSS15として走行した「ウーメオー」を再走します。
この最終ステージのSS18は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
3本のステージの合計距離は63.04km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は223.98kmとなります。

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WRC:Rd.2 スウェディッシュラリーDay3結果(SS.15/18)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 1h54'45.4
2 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'08.6
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'23.7
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'27.5
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'57.7
6 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -02'28.1
7 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -05'55.0
8 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 RC2 -06'46.6
9 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -07'08.9
10 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -07'20.0
11 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -07'26.4
12 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -08'02.0
13 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo RC2 -08'25.9
14 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -08'29.7
15 L.ベルテッリ ITA Toyota Yaris Rally1 RC1 -08'35.9
40 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -31'18.3
    総合 50位まで確認

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2023/02/11

トヨタ・チーム スウェディッシュラリー第2日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2023年2月11日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ2
森林地帯の滑りやすい積雪路で苦戦するも
エバンスが総合4位に、ロバンペラが総合5位につける

2月10日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」の競技2日目デイ2が、ウーメオーのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合5位につけました。
また、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は転倒によりクルマにダメージを負い、デイリタイアとなりました。

前日の夜ウーメオーで行なわれたナイトステージで開幕したラリー・スウェーデンは、金曜日のデイ2から森林地帯での本格的な戦いがスタート。
ウーメオーの西側と北側で7本、合計106.76kmのステージが行なわれました。
デイ2は朝から天気が良く、日中は爽やかな青空が広がりました。

気温は0度前後と、この時期のスウェーデン北部としてはそれほど寒くなく、降雪もありませんでしたが、路面の一部は軟らかい雪に覆われ、出走順が早い選手たちにとっては不利なコンディションとなりました。

デイ1で首位に立ったロバンペラは、出走順一番手でステージを走行。
路面が軟らかい雪で覆われていた、オープニングのSS2では8番手タイムで総合4位に順位を下げました。
しかし、続くSS3では雪に覆われていない凍結路面が多かったため、本来の速さを発揮。
ベストタイムを記録し、首位との差を4.9秒に縮めました。
さらに、午前中最後のSS4では今シーズン初のベストタイムを記録した勝田と0.3秒差の2番手タイムを刻み、首位との差は4.7秒に縮まりました。

ウーメオーでのミッドデイサービスを経て始まった午後の再走ステージでは、深く刻まれた轍(わだち)の影響が大きく、先頭走者のロバンペラは午前中以上に苦闘。
その結果、総合5位に順位を下げましたが、デイ2最終の「ウーメオー・スプリント2」では、前夜に続きベストタイムを記録。
首位と31.1秒差の総合5位で一日を終えました。

午前中の3本のステージが終了した時点で総合6位とやや苦戦していたエバンスは、ミッドデイサービスでチームと共にクルマのセットアップを変更したところ、午後はペースが向上しSS6では2番手タイムを記録。
首位と26.5秒差の総合4位に順位を上げてデイ2を走破しました。

今回、初めてチームのマニュファクチャラーズポイント獲得ドライバーとして出場の勝田は、SS2で4番手タイムを、SS3で3番手タイムを刻み、総合5位に順位を上げました。
そして、デイ2最長となる全長25.81kmのSS4では、ベストタイムを記録。
しかし、午後の再走ステージ1本目のSS5でコーナリングラインが乱れ、ハイスピードでスノーバンクに当たり転倒。
勝田は何とかステージを走りきりましたが、クルマのフロントセクションにある冷却パッケージが破損していたため続くSS6の途中でクルマを停めデイリタイアとなりました。
チームはサービスパークでクルマの修理を行い、明日のデイ3での再出走を予定しています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

予想していたよりも少しタフな一日でしたが、まだ何も終わってはいません。
昨年よりも厳しいコンディションの中、1番手走者のカッレが苦戦することは予想できていました。
通常、スノーステージでは1回目の走行は大丈夫だったとしても、2回目は深く幅の狭い轍が刻まれるため、難しくなります。
今日のようなコンディションで、カッレがあれ以上いい走りをすることは不可能だったと思います。
エルフィンは午前中あまり調子が良くありませんでしたが、ミッドデイサービスでエンジニアと一緒にベターなセットアップを見つけたことで、午後はポジティブな方向に進みました。
貴元はこれまでで最高のパフォーマンスを見せていましたが、トリッキーなステージでコースアウトしてしまい、非常に残念です。
明日、われわれに速さがあって、その上でタイヤマネージメントが上手くできたならば、状況が変わる可能性はあります。
表彰台を獲得できるかもしれないですし、少し運が良ければ、さらに良い結果を得られるかもしれません。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今朝は驚くほど良い路面コンディションでした。
最初のステージは雪が柔らかく滑りやすかったので、予想通りかなりタイムを失ってしまいました。
しかし、その後コンディションが良くなるとタイムも良くなっていったので、午前中はそれほど大きくタイムを失いませんでした。
しかし、午後のループの最初のステージは、非常に深い轍が刻まれていて滑りやすい雪も多くあったため、自分がこれまで経験してきた中で、最も難しいスノーステージでした。
そのためかなりタイムロスしてしまいましたが、とにかくミスなくクリーンに走り、道から外れないように努めました。
それでも、プッシュできるコンディションではライバルに比べてかなり速かったので、明日の自分の出走順ならば、もっと速く走れると確信しています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

午前中はクルマのバランスに苦しみ、自信を持つこともできなかったため、調子が良くありませんでした。
しかし、昼のサービスでクルマのセットアップを少し変更したところ、午後はフィーリングが良くなりました。
ですので、午後のステージに関しては全体的に満足していますが、それでもまだ自分たちが望む状況には達していないので、今後も全力を尽くして臨みます。
ステージはとてもテクニカルでミスをしやすいので、まだまだ何が起きるか分かりません。
とにかく戦い続け、明日は順位を上げていきたいと思っています。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今朝はクルマのフィーリングが非常に良く、とても楽に走ることができていました。
それほどプッシュしていなかったにも関わらずフィーリングは良く、タイムも出ていたので、とてもハッピーでした。
午後は、限界まで攻めることなく高いスピードを保とうとしたのですが、路面には滑りやすい雪が多く、深い轍も刻まれている非常に難しいコンディションでした。
SS5のフィニッシュ近くの高速コーナーで、轍のために十分スピードを落とすことができず、クルマの向きも完全には変えることができなかったため、コーナリングラインが膨らんでしまい、スノーバンクに激突してしまいました。
完全に自分のミスですし、チームに本当に申し訳ないことをしてしまいました。
今朝はとても良いスタートを切っていただけに残念です。
明日、再出走して良いフィーリングを取り戻せることを願っています。

明日のステージ情報

競技3日目となる2月11日(土)のデイ3は、ウーメオーの北側エリアで3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
そのうち、今回最も北側のエリアが舞台となるSS10/13「フロダ」は、今大会最長となる全長28.25kmのロングステージです。
また、フロダとSS9/12「ノルビー」は今年新たに設定されたステージです。
そして、一日の最後にはSS1およびSS8のロングバージョンである、10.08kmの「ウーメオー1」がSS15として行われます。
SSは全部で7本となり、その合計距離は126.22kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は468.50kmとなります。

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WRC:Rd.2 スウェディッシュラリーDay2結果(SS.8/18)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 RC1 0h57'05.5
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'02.6
3 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'11.2
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'26.5
5 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'31.1
6 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'36.8
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -01'16.2
8 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -02'56.8
9 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -03'09.8
10 J.ヒュットゥネン FIN Scoda Fabia R5 RC2 -03'31.9
11 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 RC2 -03'33.8
12 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -03'42.3
13 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -04'01.2
14 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -04'02.3
15 F.ザルディバル PRY Hyundai i20 N RC2 -04'24.6
20 L.ベルテッリ ITA Toyota Yaris Rally1 RC1 -05'09.7
46 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -30'45.0
    総合 51位まで確認

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2023/02/10

トヨタ・チーム スウェディッシュラリー第1日目リポート

Toyota Yaris Rally1 (C)Toyota Gazoo Racing
拡大します

2023年2月10日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1
ラリー・スウェーデンが北部の都市ウーメオーで開幕
ロバンペラがベストタイムで首位に立つ

2月9日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」が開幕。
ウーメオーで1本のナイトステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)がベストタイムを記録し、首位スタート。
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけました。

WRC2023年シーズンの第2戦は、森林地帯の積雪路が舞台となるラリー・スウェーデン。
シリーズ唯一のフルスノーイベントであり、昨年大会からホストタウンをウーメオーに移して再出発しました。
首都ストックホルムの北約600kmに位置するウーメオーは、スウェーデン北部最大の都市であり、例年多くの積雪があることで知られています。
今年のラリーウイークは例年よりもやや気温が高く、まとまった降雪もありませんが、ステージとなる森林地帯の道は氷と雪に覆われ、路肩には高さ50cm前後の雪壁(スノーバンク)もあるなど、スノーラリーを行なう上で理想的なコンディションとなりました。

9日(木)はまず午前中にシェイクダウンが行われ、全長5.45kmのステージで、昨年のこのラリーの勝者であるロバンペラが1番手タイムを記録。
今回、初めてチームのマニュファクチャラーズポイント獲得対象ドライバーに選ばれた勝田が3番手タイムを、エバンスが4番手タイムを記録しました。

その後、ウーメオーのサービスパークの北側に設けられた特設ステージで、夜7時過ぎから競技がスタート。
全長5.16kmのSS1「ウーメオー・スプリント1」で、世界王者であるロバンペラがベストタイムを刻み、首位でラリーをスタートしました。
また、エバンスは3.1秒差の総合3位で、勝田は5.6秒差の総合6位で初日を走破しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ラリー・スウェーデンはいつだって素晴らしいイベントですし、今晩最初のステージを見に集まった多くの観客の姿を目にして、とてもうれしかったです。
カッレは本当に自信を持って走っているように見えましたし、エルフィンと貴元も良い走りをしていたので、チームとして良いスタートが切れたと思います。
クルマも雪の上で調子が良さそうなので、この週末に向けてとても満足のいくスタートになりました。
今日は気温が少し高かったですが、これからマイナス状態になるので、ラリーにとっては良い気候になりそうです。
明日の最初のステージは、レッキの時点で既に轍(わだち)が刻まれていたので、2回目に走行する際は少し難しくなりそうですが、全体的には、早い出走順からスタートするのは悪いことではないように思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

ラリーが始まり、スウェーデンのファンの皆さんがラリーを見に来てくれたことをうれしく思います。
また、ここはフィンランドからも非常に近く、フィンランドからも多くのファンの皆さんが来てくれたのも素晴らしいことです。
今晩の最初のステージはとてもテクニカルで、差が出やすいステージでした。自分としてはとにかくクリーンに、しっかりと走ることだけを心がけていたので、それほど速かった感じはしませんでしたが、結果的に良いタイムが出ました。
ステージのコンディションは、明日一番手で走行する自分たちにとっては昨年よりも少し難しくなっているように思います。
路面が柔らかくなっているので、シェイクダウンの最初の走行時と同じように、自分の後から走る選手たちの方が速く走れると思います。
また、同じステージを2回目に走る時もきっと大変だと思いますが、ベストを尽くして走ります。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今晩の最初のステージは、ラリーのスタートを飾るものとしてはなかなか良かったと思いますが、私たちはベストな走りができませんでした。
路面のグリップを読むのが難しく、スタート直後のジャンクションでやや慎重になってしまいました。
事前にテストを行なって臨んでもなお、ここスウェーデンの道はコンディションが独特で、カルチャーショックを受けました。
シェイクダウンのステージのコンディションは、テストの時と大きく異なり、そのため最初は少し遅れてしまいましたが、その後改善点を見つけることができました。
今回は新しいステージが多いため、ペースノートを新たに作らなければならないところが多く、非常にハイスピードなステージも多いので大変ですが、全力を尽くして頑張ります。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今晩のような暗いステージでラリーをスタートするのはいつも大変で、少し慎重になってしまいましたが、本当のステージが始まる明日からが本番です。
氷と雪に覆われた道に戻ってくることができてうれしいですし、シェイクダウンではクルマのフィーリングも常に良かったです。ただし、路面のコンディションは走るたびに悪くなっていったので、明日からのステージを2回目に走る時に、路面がどうなっているのか気になります。
深い轍が刻まれ、グラベルも多く出ると思うので、注意しなくてはなりません。
それでも、ここまでのところ自信はありますし、今晩はいいスタートが切れたと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる2月10日(金)のデイ2は、いよいよ森林地帯での本格的な戦いがスタート。
ウーメオーの西側から北側にかけてのエリアで3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。
そのうち、最も北側に展開するSS4/7「ボッツマーク」は、今年新たに設けられた全長25.81kmのロングステージで、2回目のSS7は日没後の走行となります。
そして、一日の最後にはSS1の再走ステージがSS8として行われます。
SSは全部で7本となり、その合計距離は106.76km。
リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は488.90kmとなります。

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WRC:Rd.2 スウェディッシュラリーDay1結果(SS.1/18)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 0h03'23.3
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'01.6
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.1
4 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'03.9
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'05.0
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'05.6
7 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'06.7
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'10.8
9 J.ヒュットゥネン FIN Scoda Fabia R5 RC2 -00'11.4
10 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 RC2 -00'12.3
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -00'12.4
12 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 RC2 -00'12.6
13 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -00'12.6
14 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -00'13.3
15 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -00'13.6
18 L.ベルテッリ ITA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'14.2
    総合 51位まで確認

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