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2023年4月

2023/04/24

トヨタ・チーム クロアチアラリー第3日目リポート

2023年4月24日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第4戦 クロアチア・ラリー デイ3
エバンスが今シーズン初勝利を獲得
ロバンペラは総合4位、オジエは総合5位でフィニッシュ

4月23日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーの最終日デイ3が、クロアチアの首都ザグレブを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が優勝。
カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合4位で、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合5位でフィニッシュしました。
また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位でラリーを終えました。

クロアチア・ラリーのデイ3は、ザグレブに置かれるサービスパークの北側エリアで、2本のステージを各2回走行。4本のSSの合計距離は54.48km、リエゾン(移動区間)も含
めた一日の総走行距離は374.52kmと3日間で最短の一日でした。前日に続き天気は良く
、路面は全体的にドライコンディションでしたが、湿っているセクションや、掻き出さ
れた泥で非常にトリッキーなコーナーもありました。

デイ2で首位に立ったエバンスは、総合2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に対し25.4秒という十分なリードを築いていたため、最終日は確実性の高い走行を実施。
オープニングのSS17で3番手タイムを記録して差を30.5秒に拡げ、最終的には27秒差をつけて、2021年のラリー・フィンランド以来となる優勝を果たしました。

エバンスにとってはWRC通算6勝目、TGR-WRTに加入後5回目の優勝でした。
なお、コ・ドライバーのマーティンは、2014年から2018年にかけて、ラリー前に逝去されたクレイグ・ブリーン氏のコ・ドライバーを務めWRC初表彰台を獲得しました。
エバンスとマーティンは、表彰台に立ったラリーの仲間たちと共に、今回の結果をブリーン氏に捧げました。

オジエとロバンペラはデイ2で激しい総合4位争いを展開し、オジエが2秒差でリード。
しかしデイ3最初のSS17でベストタイムを刻んだロバンペラが総合4位の座を奪い、さらにSS19でもベストタイムを記録。
最終的に9.7秒差でオジエを抑え、総合4位を獲得しました。
なお、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終の「パワーステージ」では、ロバンペラが2番手タイム、オジエが3番手タイム、勝田が4番手タイムを記録しました。
その結果、ドライバー選手権ではオジエとエバンスが同ポイントでトップに並び、ロバンペラは彼らと1ポイント差の3位につけています。
また、通常マニュファクチャラー選手権は1チームにつき3人をポイント獲得対象ドライバーとして登録することができますが、今大会ではブリーン氏が所属していたチームとの連帯の意味も込めて、ロバンペラとオジエの二人のみを登録。
TGR-WRTは29ポイント差で首位を守りました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ラリー界にとって厳しい1週間でしたが、最も重要なのは、クレイグが望んでいたに違いない、安全にラリーを行い、良い戦いをすることができたことです。
私個人としては、エルフィンとスコットは、このような状況でこのラリーを制するにふさわしい、素晴らしいペアだったと思っています。
彼らはクレイグの友人であり、スコットは以前クレイグのコ・ドライバーとして共に初表彰台を獲得しました。
このラリーに臨むのは簡単なことではなかったはずですが、彼らは素晴らしい仕事をしましたし、勝利に値する戦いでした。
再び優勝できたことは、彼らにとって大きな意味があると思います。
また、カッレとセブが金曜日に問題に遭遇しながらも、チームに十分なポイントをもたらしてくれたことを嬉しく思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

リザルトに関してはそれほど良い週末ではありませんでしたが、自分たちにできることはやれたと思います。
セブと素晴らしいバトルができましたし、その戦いに勝つことができたことは悪くありません。
もちろん、4位争いはしたくなかったですが、金曜日の時点ではそれが精一杯でした。
この週末はいいスタートを切ることができず、セットアップで小さなミスをしてしまいましたが、その後クルマは良くなったので、チームに感謝します。
パワーステージではハードにプッシュし、十分なポイントを獲得することができました。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

もちろん、再び勝利を得るために長い間頑張ってきましたが、今この瞬間はあまり意味がないように感じてしまいます。
みんなにとって厳しい1週間でしたが、WRCファミリー全体が一丸となってクレイグに敬意を表したことは誇りに思います。
競技はいつも通り行われましたが、きっと彼もそれを望んでいたはずです。
金曜日は、自分たちの出走順では路面が汚れていたこともあり、このラリーで勝つことは少しハードルが高いように思いましたが、他の選手たちがトラブルに見舞われたこともあり、優勝争いをするチャンスが巡ってきました。
スコットと私は、クレイグの家族にこの週末を楽しむことを約束していましたが、それを実行することができました。
ラリーは終わりましたので、改めてクレイグの家族に哀悼の意を捧げます。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

厳しい1週間でした。
スポーツの観点からは、もっといいリザルトを残すことができるペースがあったと思いますが、この週末は思い通りに行きませんでした。
ただし、モータースポーツというのはそういうものです。
今日はかなり苦労しましたが、カッレは本当に速かったですし、最終日に関しては彼ほどのペースが私にはなかったと言わざるを得ません。
それでも、パワーステージは狙っていたのですが、誤ったタイヤ戦略をとってしまい、ステージ中に息を呑む瞬間が何度かありました。
ですので、フィニッシュラインを通過し、チームにポイントをもたらすことができて良かったです。

次回のイベント情報

WRC次戦は、5月11日から14日にかけて、ポルトガル北部のマトジニョスを中心に開催される第5戦「ラリー・ポルトガル」です。
ポルトガルは今シーズン2回目のグラベル(未舗装路)ラリーとなり、ステージを1回目に走行する際は路面は砂に覆われていますが、2回目の走行では砂が掃けて下から硬い岩盤や石が現れるなど、路面のコンディションが大きく変化するのが特徴です。

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WRC2:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.4/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 53
2 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 43
3 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 43
4 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 38
5 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 34
6 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 31
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 25
8 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 19
9 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 16
10 P.ロペス ESP Hyundai i20 N 15
11 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo 12
12 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N 12
13 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 12
14 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 10
15 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 8
16 T.スニネン FIN Hundai i20 N 8
17 J.マルチネス MEX Skoda Fabia RS 8
18 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 6
19 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 4
20 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 4
21 D.クィスト POL Scoda Fabia R5 4
22 N.ヘルジグ LUX Scoda Fabia R5 4
23 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 3

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WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.4/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 69
2 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 66
3 O.タナク EST Ford Puma Rally1 65
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 64
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 53
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 30
7 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
8 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 17
9 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 16
10 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 14
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 9
12 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 8
13 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS 6
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 6
15 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 3
16 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 2
17 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 1
18 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 154
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 126
3 M-スポーツ・フォード・WRT 108

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WRC:Rd.4:クロアチアラリーDay3結果(最終:SS.20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 2h50'54.3
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'27.0
3 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'58.6
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'18.3
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'28.0
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'22.5
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -04'22.6
8 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -07'51.3
9 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -08'07.4
10 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -09'16.7
11 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS RC2 -09'18.8
12 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -10'09.8
13 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -10'17.9
14 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -13'03.7
15 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 RC2 -19'15.5
33 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -58'59.9
    総合 48位まで確認

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2023/04/23

トヨタ・チーム クロアチアラリー第2日目リポート

2023年4月23日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第4戦 クロアチア・ラリー デイ2
エバンスが総合1位にポジションアップ
GR YARIS Rally1 HYBRIDは7本のベストタイムを記録

4月22日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーの競技2日目デイ2が、クロアチアの首都ザグレブを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合1位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合5位に、それぞれ順位を上げました。
また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけています。

クロアチア・ラリーのデイ2は、ザグレブに置かれるサービスパークの南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
8本のSSの合計距離は116.60km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmという長い一日でした。
デイ2は好天に恵まれ、路面は概ねドライコンディションでした。
しかし、一部には水溜まりや湿ったセクションがあり、路肩の泥が舗装路面に掻き出されて非常に滑りやすいコーナーも多くありました。

デイ1で首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と5.7秒差の総合2位につけたエバンスは、3本目のSS11でヌービルがリタイアしたことにより総合1位にポジションアップ。
総合2位に順位を上げたオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と22.6秒差で午前中を終えました。
デイ2ではリザルト上位のドライバーが後方からの出走となるため、エバンスはコーナーのインカットによりダーティで滑りやすくなった路面を走行することに。
それもあって午後の再走ステージでタナックに対するリードは一時12.5秒に縮まりました。
しかし、エバンスはその後ペースを上げ、タナックに25.4秒のリードを築いて一日を終えました。

オジエは、デイ1で4本のベストタイムを記録しながらも、ダメージを負ったホイールの交換作業で大幅にタイムロス。
それでも総合5位につけていましたが、一日の最後に1分のペナルティを課せられ総合7位に順位を下げていました。
さらに、デイ2の朝ステージに向かうリエゾン区間で発生した問題の解決に時間を要し、タイムコントロールに遅着したことで10秒のペナルティを受けました。
しかしオジエのスピードに陰りはなく、3本のベストタイムを記録して総合4位まで順位を挽回。
一方、オジエと同じくデイ1でのホイール交換により大きく遅れていたロバンペラは、デイ2で4本のベストタイムを刻むなどして総合5位まで浮上。
SS15が終了した時点で、オジエとの差は1.3秒にまで縮まりました。
しかし、デイ2最終のSS16を最速で駆け抜けたオジエが0.7秒押し戻し、差は2秒に。
2021年大会の勝者オジエと、昨年大会の勝者ロバンペラの総合4位争いは、最終日も続きます。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日は私たちにとって良い一日でした。
ドライバーは全員パフォーマンスレベルが非常
に高かったと思います。エルフィンのおかげでラリーをリードすることができましたし、難しいコンディションで25秒以上のリードを築けたのは、彼の多大な努力の賜物です。
もちろん、素晴らしい戦いをしていたティエリーのリタイアによってリードを得ることは望んでいませんでしたが、その新しいステージが非常に難しいコンディションだったことが証明されました。
また、セブとカッレという2人のワールドチャンピオンが、クリーンファイトをしながら順位を上げていったのは興味深く、マニュファクチャラーズポイントという点でも良かったです。
そして、貴元が自信を持ち始めたのもまた、良いことです。
明日の最終日は、昨年よりもコンディションが安定しそうなので、すべてがうまくいくことを願っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

順位を挽回するためかなりハードに戦い、順位を3つ上げることに成功しました。
また、セブと僅差の戦いが続きましたが、彼とのバトルは常に大変なので、とにかく攻め続け、一日を通して速く走ることができました。
昨日の午後の走行で、クルマとセットアップに関して良いフィーリングを掴めたので、今日は自信を持ってスタートすることができました。
また、今朝は出走順も良くクリーンな路面を走ることができましたが、午後の再走ステージは路面がかなりダーティで滑りやすくなっていました。
明日は様子を見ながら、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

長い一日でしたが、良い順位を得ることができました。
朝は路面がダーティなところで少し慎重になりすぎていたように思いますが、それでも午前中は事がうまく運び、クルマの調子も良くなっていきました。
午後はオィットに対するリードを失っていき、彼が何かしら問題を抱えたことで少し余裕ができましたが、自分としては満足できない状況でした。
それでも、このラリーではトラブルを避け道の上に留まり続けることが大事です。
このようなラリーでは決して大きなリードとはいえないので、リスクを管理しながら明日もいい走りをしなくてはなりません。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

カッレと戦いながら、二人とも順位を上げることができて良かったです。
もちろん、私たちが本当に望む順位を争っているわけではありませんが、少なくともチームのためにより多くのポイントを獲得することには役立っていると思います。
運転を楽しむことができていますし、少なくとも今日の午後はトラブルなく走ることができました。
今朝はロードセクションでちょっとした問題を解決しなければならず、タイムコントロールに少し遅れペナルティを受けてしまいました。
それでも、走り続けることはできましたし、その後はいいペースでした。
残る4本のステージもこの調子で頑張ります。

明日のステージ情報

ラリー最終日となる4月23日(日)のデイ3は、ザグレブの北側エリアで2本のステージを各2回走行。
そのうち、SS18の再走となる最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
4本のSSの合計距離は54.48kmと3日間で最短。
リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は374.52kmとなります。

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WRC:Rd.4:クロアチアラリーDay2結果(SS.16/20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 2h20'05.7
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'25.4
3 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'55.4
4 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'49.4
5 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'51.4
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'25.9
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -02'32.1
8 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -06'40.2
9 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -06'51.7
10 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS RC2 -08'02.4
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -08'13.0
12 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -08'52.8
13 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -08'57.3
14 G.グリーンスミス GBR Ford Puma Rally1 RC1 -11'18.0
15 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 RC2 -15'12.5
41 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -59'12.1
    総合 54位まで確認

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2023/04/22

トヨタ・チーム クロアチアラリー第1日目リポート

2023年4月22日
トヨタ自動車株式会社

WRC 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1
難関ターマックラリーがスタート
エバンスが総合2位につける

4月21日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーが、クロアチアの首都ザグレブで開幕。
8本のステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合5位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合8位につけました。
また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけています。

今回で3年連続、3回目のWRC開催となるクロアチア・ラリーは、今シーズン最初の純粋なターマック(舗装路)ラリーです。
クロアチアの首都ザグレブに置かれるサービスパークを中心に、3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は301.26kmとなります。
ラリー・クロアチアへの出場を予定していたアイルランド人ドライバーのクレイグ・ブリーン氏が、ラリーを前に逝去されたため、サービスパークは深い悲しみに包まれ、ラリー関係者はブリーン氏に敬意と哀悼の意を表しました。

前日のシェイクダウンに続き、ラリーは21日(金)の朝から競技がスタートし、サービスパークの西側に展開する4本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
8本のステージの合計距離は130.18kmと、3日間で最長でした。
午前中のステージはドライコンディションでしたが、午後は一時的に雨が降り、一部路面は濡れていたり、湿っている状態でした。

2021年大会でオジエと最終ステージまで優勝を争い、僅か0.6秒差の総合2位でフィニッシュしたエバンスは、SS1こそ5番手タイムでしたが、その後は安定して2、3番手タイムを刻み総合2位をキープ。
デイ1最終のSS8ではベストタイムを記録し、首位と5.7秒差の総合2位でデイ1を走破しました。
また、現在ドライバー選手権で首位に立っているオジエは、SS1でベストタイムを刻みいいスタートを切りましたが、続くSS2で路面からの衝撃でホイールがダメージを受け、停車して交換作業を行なったため大幅にタイムロス。
しかし、その後3本のベストタイムをマークするなどして追い上げ、総合5位で一日を終えました。
ロバンペラは、SS2でオジエと同じ場所でやはりホイールにダメージを負い、交換作業で大きくタイムを失いました。
午前中のステージでは良いフィーリングをなかなか掴むことができずに苦労しましたが、午後はフィーリング、タイムともに向上。総合8位で競技初日を走り終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

難しいステージが続いた一日で、少し複雑な心境です。
今朝の最初のステージでは、セブを中心に全てがうまくいっているように見えました。
ところが、セブとカッレはまったく同じ場所でクルマを停め、ホイール交換をしなければなりませんでした。
ふたりとも、路面が盛り上がっているところに当たってしまったようですが、残念ながら衝撃がかなり大きかったのでしょう。
大幅にタイムを失ってしまったのは残念ですが、それはよくあることです。

一方、エルフィンは午前中のステージをうまく走り切り、自信を深めていくのがわかりました。
そして午後からはハードにプッシュし始め、首位との差をどんどん縮めていったので、明日も優勝争いを続けてもらいたいと思います。
セブとカッレはこのまま走り続け、どうなるのか展開を見たいと思います。
ラリーはまだ2日
ありますし、このラリーでは日曜日の最終ステージが終わるまで、何も決まらないこと
を私たちは知っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今朝は予想していた以上に難しかったです。
滑りやすいグラベルが多くあり、グリップも予想以上に低く、非常にトリッキーなコンディションでした。
スタートした時のセットアップは、このようなコンディションではあまり良くなかったので、クルマのバランスに少し苦労しました。
そして2本目のステージでは、セブと同じようなことが起きてしまいました。
ペースノートに路面の情報は記していたのですが、予想以上に大きなバンプだったようです。
午後に関しては、かなり良くなりました。
ミッドデイサービスでセットアップを変更した結果、ドライビングを楽しむことができましたし、ペースも上がりました。
明日も良いフィーリングで走り続けられることを願っています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日は簡単にはいきませんでした。
コーナーごとにグリップが変化し、前を走るクルマによって掻き出されたダートの量もコーナーによって大きく違いました。
最初のステージは自分たちの出走順が後方だったため、路面がかなり汚れていて最高のスタートとは言えませんでした。
しかし、その後はどんどん順位を上げていくことができました。
午後は雨が降ってきて、少し運試しのような状況でしたが、適切なタイミングで適切なタイヤを履くことができたと思います。
ですので、全体としてはかなりポジティブな一日になりました。まだ先は長いですが、この先もいい戦いができることを期待しています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今朝のペースは良かったのですが、残念ながらSS2でクルマを停めてホイール交換をしなければならず、大幅にタイムを失ってしまいました。
ハイスピードなセクションで路面に盛り上がっているところがあって大きな力が加わったのですが、レッキで走行した時は低速だったので見逃していました。
問題が起きないようにあえてコーナーのイン側をカットしないように走ったのですが、路面の盛り上がりで非常に大きな衝撃を受けてしまいました。
その後は、少しでも順位を挽回しようとプッシュし続けました。
順位がひとつ上の選手とのタイム差はかなり大きいので、これ以上挽回することは難しいと思います。
それでも、失うものは何もないのでトライを続け、どのような展開になるのか様子を見たいと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる4月22日(土)のデイ2は、デイ1よりも南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
そのうち、SS12/16「プラタック」はアドリア海に面したリエカの町の近郊で行われます。
また、SS11/15「ラヴナ・ゴラ-スクラド」は、今大会唯一の新しいステージです。
8本のSSの合計距離は116.60kmとデイ1よりもやや短いですが、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmに達します。

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WRC:Rd.4:クロアチアラリーDay1結果(SS.8/20)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 1h16'02.4
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'05.7
3 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'30.0
4 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'33.4
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'23.7
6 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'52.1
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -01'52.9
8 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'40.3
9 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -03'20.0
10 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -03'49.9
11 N.シアミン FRA VW Polo GTI R5 RC2 -03'57.6
12 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -04'04.4
13 A.カチョン ESP Citroen C3 RC2 -04'31.0
14 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -04'45.4
15 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS RC2 -04'47.2
    総合 54位まで確認

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