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2023年5月

2023/05/15

WRC2:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.5/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 65
2 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 62
3 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 61
4 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 44
5 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 38
6 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 34
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 25
8 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 24
9 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 19
10 T.スニネン FIN Hundai i20 N 18
11 P.ロペス ESP Hyundai i20 N 15
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 15
13 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo 12
14 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N 12
15 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 12
16 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 10
17 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 8
18 J.マルチネス MEX Skoda Fabia RS 8
19 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 6
20 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N 6
21 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 4
22 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 4
23 D.クィスト POL Scoda Fabia R5 4
24 N.ヘルジグ LUX Scoda Fabia R5 4
25 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 4
26 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 3

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WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.5/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 93
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 77
3 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 69
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 69
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 68
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 46
7 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 35
8 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
9 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 18
10 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 16
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 15
12 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 14
13 Y.ロッセル FRA Citroen C3 6
14 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS 6
15 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 4
16 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 3
17 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 2
18 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 1
19 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 1
20 T.スニネン FIN Hundai i20 N 1


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 194
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 165
3 M-スポーツ・フォード・WRT 130

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トヨタ・チーム ポルトガルラリー第3日目リポート

2023年5月15日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第5戦 ラリー・ポルトガル デイ3
ロバンペラが今シーズン初優勝
パワーステージも制しドライバー選手権首位に立つ

5月14日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・ポルトガル」の競技最終日デイ3が、ポルトガル北部のマトジニョスを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が優勝しました。
また、デイ1でメカニカルトラブルによりデイリタイアとなり、デイ2で再出走した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合33位でフィニッシュしました。

ラリー・ポルトガルの競技3日目は、ポルトガル北部のポルト近郊、マトジニョスのサービスパークを起点に4本合計55.42km のステージが行なわれました。
最終日も天気に恵まれ、路面コンディションはドライ。
もうもうと土煙が立ちこめるグラベル(未舗装路)ステージで、最後の熱い戦いが繰り広げられました。

デイ2で総合2位のダニ・ソルドに対し57.5秒という大きなリードを築いたロバンペラは、デイ3の2本目「ファフェ1」でまずベストタイムを記録しました。
そして、その再走ステージで、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終のパワーステージ「ファフェ2」でも、2番手タイムのオィット・タナックに0.7秒差をつけてベストタイムを記録。
昨年大会に続き、総合優勝とパワーステージ優勝という、完璧な形でラリーを締めくくりました。
その結果、ロバンペラはドライバー選手権で首位に立ち、17ポイントのリードを築きました。
なお、チームは今回の優勝により、ラリー・ポルトガルにおける連勝記録を4に伸ばしました。

勝田は、前日のデイ2に続き、不利な走行順1番手でステージを走行。
それでも、オープニングのSS16で今大会初となるベストタイムを記録し、続くSS17で4番手タイム、そしてSS18で3番手タイムを刻むなど着実に調子を上げていきました。
そして迎えた最終のパワーステージでは、4番手タイムを記録。
ボーナスの2ポイントを獲得し、チームはロバンペラが獲得したポイントと合わせて、マニュファクチャラー選手権首位の座を守りました。

豊田 章男 (TGW-WRT会長)

カッレ、ヨンネ、今季初優勝おめでとう!
昨年のように最高の結果にはなかなかつながらないカッレを心配する気持ちも無くはなかった...。
けれど、一方で、カッレの走っている姿を見ると昨年と変わらず、とにかく運転を楽しんでいるように見えていたので不安に思うようなこともなかった。
そんな想いで今シーズンのカッレの走りを見ていました。
今日の勝利は、最高の母の日の贈り物になりましたね。
これで心おきなくエビスでドリフトを楽しんでもらえると思います。
来週のFormula Drift Japanでは日本のファンに最高の横顔を見せてきてください。

前回クロアチアで優勝したエルフィンは、出走順が一番の中でも果敢に攻めてくれていました。
積極的に攻めてのコースオフだと思います。
安心してプッシュできないクルマで申し訳ない。
エルフィンがもっと意のままに走らせられるクルマにしていけるよう、一緒に次に繋げていきましょう。

2年連続で4位だったポルトガルで、今年こそ表彰台と気合をいれてくれていた貴元でしたが、クルマにメカニカルトラブルを出してしまいました。
本当に申し訳ない。
次のラリーに向けてチームみんなで、トラブルの真因をしっかり追求していきましょう。

次のサルディニアに向けて、インターバルは2週間と短いです。
その間、チームとクルマ達はポルトガルに残りトヨタ・カエタノ・ポルトガルでメンテナンスをします。
カッレは福島に行ってGRカローラでドリフト、他のドライバー達がどう過ごすかは把握できていませんが、ヤリ-マティ代表はGRカローラで富士24時間耐久に参戦です。
このチームがラリーウィークだけでなく世界中のどこかで、トヨタを楽しんでくれているのがなんとも嬉しい気持ちです。

WRCはここから中盤戦、チームみんなでトヨタを楽しみながら最高の結果が出せるよう努力を続けていきましょう!

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ポルトガルで優勝することができて、本当に幸せな気分です。
金曜日は2台のクルマを失い、1台でしか戦えなかったので、かなり厳しい状況でした。
しかし、カッレは素晴らしいドライビングを見せ、最終的にはパワーステージも制し、圧巻の勝利を収めました。
ここしばらく勝てていなかったとはいえ、カッレのパフォーマンスは一貫して高いレベルにありました。
ただ、パズルの小さなピースが欠けていて、それがここで見つかったのです。
クルマへの自信、モチベーション、勝利への渇望という要素が全て上手く噛み合った時、誰も彼を止めることができませんでした。
また、金曜日のトラブルによって、本来のポテンシャルを全て発揮することができなかったにも関わらず、最後まで走りきった貴元にも感謝したいです。
最終日の今日、彼はパワーステージで素晴らしい走りを見せ、マニュファクチャラー選手権に関しても追加でポイントを獲得してくれました。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

この勝利を長い間待ち望んでいました。
困難な週末もありましたが、クリーンにラリーウィークを戦い、いい走りができた時は勝負できるとずっと思っていました。
ここポルトガルで再び優勝し、トップに返り咲くことができて本当に嬉しいです。
攻めの姿勢を貫いてきたヨンネとチーム全員に感謝します。
今週末はクルマのフィーリングが良く、ハードにプッシュすることができました。
次のラリーでは出走順がトップになってしまう可能性が高いと分かっていたので、パワーステージではできるだけ多くのポイントを獲得したいと考えていました。
完璧なステージではありませんでしたが、内容的には十分だったので満足しています。
次のサルディニアはさらに大変になると思いますが、この調子を維持して頑張ります。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

金曜日に問題が起きた後は、とても難しい週末になりました。
今回のラリーには大きな期待を寄せていたので、本当に落胆しましたが、このようなこともたまに起こるものです。
その後は将来に向けてより多くの経験を積み、何かを学ぼうと試みました。
出走順一番手でステージを走るのは決して簡単ではありませんでしたが、クルマのフィーリングは素晴らしく、チームとエンジニアは本当にいい仕事をしてくれたと思います。
パワーステージでは、先に走ったクルマの轍が狭かったので、ある程度自分でラインを刻みながら走らなくてはなりませんでしたが、それでもタイムは悪くありませんでした。
ラリーを走りきり、チームのためにポイントを獲得できて良かったです。
チームのサポートに心から感謝し、カッレとヨンネの勝利を祝福したいと思います。

次回のイベント情報

WRC次戦は、6月1日から4日にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、第6戦「ラリー・イタリア サルディニア」です。
今シーズン3戦目のグラベルイベントとなるこのラリーのステージは、全体的にハイスピードですが道幅は狭く、路肩に木々や岩が迫るため小さなミスも許されません。
また、路面の多くは目の細い砂状のグラベルに覆われていますが、何台かラリーカーが走行すると下から硬い岩盤や石が現れ、深い轍(わだち)も刻まれるなど、コンディションが大きく変化するのが特長です。
この時期は例年気温が高くなることが多く、ドライバー、クルマ、そしてタイヤにも厳しいラリーといえます。

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WRC:Rd.5:ポルトガルラリーDay3結果(最終:SS.19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 3h35'11.7
2 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'54.7
3 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -01'20.3
4 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -02'04.1
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -08'22.5
6 G.グリーンスミス GBR Skoda Fabia Evo RC2 -09'43.4
7 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -09'44.6
8 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -10'26.4
9 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -11'33.2
10 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -12'16.3
11 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo RC2 -12'50.7
12 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N RC2 -14'51.7
13 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 RC2 -15'01.2
14 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -15'15.4
15 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -16'26.5
33 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -1h01'54.8

    総合 47位まで確認

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2023/05/14

トヨタ・チーム ポルトガルラリー第2日目リポート

2023年5月14日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company


WRC 第5戦 ラリー・ポルトガル デイ2
5本のベストタイムを記録した
首位ロバンペラがリードを大きく拡げる

5月13日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・ポルトガル」の競技2目デイ2が、ポルトガル北部のマトジニョスを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が首位を守りました。
また、デイ1でメカニカルトラブルによりデイリタイアとなった勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、再出走を果たし総合36位に。
デイ1でコースオフを喫したエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は、クルマのダメージが大きかったため、デイ2での再出走を断念しリタイアとなりました。

ラリー・ポルトガルのデイ2は、ポルトガル北部のポルト近郊、マトジニョスのサービスパークを中心に、7本合計148.68kmを走行する今大会最長の一日でした。
前日に続き晴天に恵まれ、グラベル(未舗装路)ステージの路面はドライコンディションが保たれました。

デイ1で首位に立ち、総合2位のダニ・ソルドに対し10.8秒のリードを築いたロバンペラは、デイ2でさらにスピードアップ。デイ1でのロバンペラはステージの出走順が2番手と早く、後続のライバルよりも不利な滑りやすい路面コンディションでの走行を強いられました。
しかし、デイ1で首位に立ったことにより、デイ2での出走順は7番手と遅くなり、ロバンペラは前日よりもクリーンな路面を走行。
朝一番のSS9からSS12にかけて、4ステージ連続でベストタイムを記録し、2位ソルドとの差を55.2秒まで拡げました。
さらに、ロバンペラはSS14でもベストタイムを刻み、最終的には差を57.5秒に拡大してデイ2を締めくくりました。

勝田は、前日のデイ1の2本のステージを走り終えた時点でロバンペラと同タイムの総合4位につけていましたが、その後メカニカルトラブルでデイリタイアに。
しかし、チームによって修理されたクルマで、勝田はデイ2に再出走しました。
デイ2での勝田はステージの出走順が1番手となり、誰よりも不利な路面コンディションでの走行となりましたが、「ワークス登録ドライバー」として経験を積み重ね、一日の最後のスーパーSS、SS15「ロウサダ」では2番手タイムを記録。
会場に集まった大勢の観客から大きな拍手が贈られました。

なお、デイ1のSS7でコースオフを喫したエバンスは、その後コ・ドライバーのマーティンと共に病院で検査を受けましたが、身体に特に問題はありませんでした。
ただし、クルマはダメージが大きく修理が難しい状況だったため、彼らはデイ2での再出走を断念。
ラリー・ポルトガルからリタイアし、次戦ラリー・イタリア サルディニアに向けてコンディションを整えることになりました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日、カッレは驚くべきスピードを発揮しましたが、ノーミスで全てをコントロールしていました。
昨年はこのようなパフォーマンスを頻繁に見ることができましたが、今シーズンは彼が望むような状況が整うまでに少し時間がかかってしまっただけだと思います。
今、カッレはクルマにとても満足していますし、このような良いフィーリングを感じることができていれば、非常にハードに攻めることもできます。
今日の午後はそれほどプッシュする必要がなかったにも関わらず、ステージ優勝をしているので、きっと楽に戦えているのだと思います。
ラリーはまだ1日残っていますが、このまま全てがうまく行き、良いフィーリングが最後まで保たれることを願っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

非常にいい一日でした。
昨晩クルマのセットアップを少し変えたところフィーリングがさらに良くなったので、純粋にドライビングを楽しむことができるようになりました。
今朝の最初ステージは、グリップが大きく変化するなどトリッキーな路面でしたが、クルマのフィーリングが良かったので、とにかくハードにプッシュし続けました。
午後のステージはコンディションが良い場所ではいいペースを保ち、荒れている場所ではペースを落とすなどして、クルマとタイヤをしっかり守ることができたと思います。
楽に走ることができているので、明日の朝はまずクリーンに走り、最後のパワーステージでは少しチャレンジをしてみるつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

昨日はとても困難な一日でした。
路面のクリーニング役を担うため苦労することは予め分かっていましましたが、それでけでなく、クルマのフィーリングや自信に関しても少し悩んでいました。
それでも状況は良くなっていき、ベターなフィーリングでモルタグアのステージに臨んだのですが、トリッキーなセクションで足をすくわれてしまいました。
左コーナーが2つ続く高速セクションで、2つ目のコーナーは少し砂が多くて滑りやすかったため、ほんの少し滑ってコーナリングがワイドに膨らみ、バンクに当たってクルマが激しく転がってしまったのです。
スコットも僕も身体は全く問題なく、クルマは僕らをしっかりと守ってくれました。
今は、次のラリー・イタリア サルディニアでクルマに戻ることが楽しみです。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今日は出走順がトップだったので非常に苦労するだろうと覚悟していましたが、このようなコンディションをどう切り抜けたらいいのか、経験を積むことができたのは大きな収穫でした。
例年同様、土曜日に設定されるステージは道の表面がルースグラベルで覆われているため非常に滑りやすく、駆動も伝わりにくい難しい路面でした。
そして午後の再走ステージは、予想以上に荒れたコンディションでした。
小型のクルマが走ったことで全く違う轍やラインが刻まれ、再走ステージでもまだ路面のクリーニングが必要でした。
明日はまずクルマをフィニッシュまで運ばなくてはなりませんが、午前中、特にファフェのステージの1回目の走行で様子を見て、もし調子が良ければ最終のパワーステージでプッシュして、チームのために追加ポイントを獲得したいと思います。

明日のステージ情報

競技最終日となる5月14日(日)のデイ3は、サービスパークの北東エリアで4本のステージを走行。
そのうちSS17/19「ファフェ」は、大勢の観客が集うビッグジャンプで知られる、ラリー・ポルトガルの名物ステージです。
そして、最終ステージとなるファフェの2本目SS19は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
ステージは全部で4本、合計55.42km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、335.08kmが予定されています。

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WRC:Rd.5:ポルトガルラリーDay2結果(SS.15/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 2h59'48.6
2 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'57.5
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -01'08.6
4 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -01'10.9
5 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -02'21.8
6 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -08'08.3
7 G.グリーンスミス GBR Skoda Fabia Evo RC2 -08'43.7
8 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -09'36.7
9 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -09'58.1
10 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -11'13.2
11 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo RC2 -11'33.1
12 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N RC2 -13'00.0
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -13'21.0
14 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 RC2 -13'29.6
15 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -14'49.4
36 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -1h02'02.4
    総合 50位まで確認

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2023/05/13

トヨタ・チーム ポルトガルラリー第1日目リポート

2023年5月13日
トヨタ自動車株式会社

GAZOO Racing Company

WRC 第5戦 ラリー・ポルトガル デイ1
大波乱のポルトガル初日
ロバンペラが首位に立つ

5月12日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第5戦「ラリー・ポルトガル」の競技初日デイ1が、ポルトガル北部の古都コインブラを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が首位に立ちました。
なお、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)はコースオフにより、今シーズン2回目のワークス登録出場となった勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)はメカニカルトラブルにより、それぞれデイリタイアを喫しました。

今シーズン、ヨーロッパ大陸で行われる最初のグラベル(未舗装路)イベントとなるラリー・ポルトガルは、11日(木)の夜に古都コインブラでのセレモニアルスタートで開幕。
12日(金)の朝からコインブラ周辺の山岳地帯で競技がスタートしました。

デイ1の主舞台は、コインブラの東側に位置するアルガニル地域。
3本の山岳ステージを各2回走行し、その後2本のステージを走った後、マトジニョスの最終サービスパークを目指すという長い一日となり、8本のステージの合計距離は121.25kmでした。
デイ1は早朝のサービスも、昼間のミッドデイサービスも設定されず、アルガニルに設けられた「タイヤフィッティングゾーン」での簡便な整備作業およびタイヤ交換だけで一日を走りきらなくてはならず、選手達にとってはミスの許されない困難な競技初日となりました。

デイ1は朝から好天に恵まれ、気温は日中25度前後まで上昇。
ステージはドライコンディションでの戦いとなったため、前戦クロアチア・ラリーでの優勝によりドライバー選手権首位に立ち、出走順1番手を担うことになったエバンス、そして選手権2位で出走順2番手のロバンペラにとっては困難な一日となりました。
それでもロバンペラはSS1、2で4番手タイムと健闘。
SS3ではベストタイムを記録し、総合2位に順位を上げました。
さらに、ロバンペラは午後のSS5でもベストタイムを刻み、ついに首位浮上。
SS6で3本目のベストタイムをマークしたロバンペラは、デイ1最終のSS8まで首位を守り続け、総合2位のダニ・ソルドに10.8秒差を築いて一日を終えました。

一方、2021年にこのラリーで優勝しているエバンスは、出走順一番手という誰よりも不利な条件でステージを切り開くことになり、苦しい戦いを強いられました。
それでも午前中のSS3では3番手タイムを記録するなど奮闘し、その時点で首位と18秒差の総合5位につけていました。
ところが、エバンスは午後のSS7でコースオフ。
エバンスにもマーティンにも怪我はありませんでしたが、残念ながら彼らはデイリタイアに。チームはサービスパークにクルマが戻ってきた時点で検査を実施する予定です。

TGR-WRTからのワークス出場は第2戦ラリー・スウェーデン以来2回目となる勝田は、SS1で5番手タイム、SS2で3番手タイムを記録するなどいいスタートを切り、ロバンペラと同タイムで総合4位に並びました。
しかし、続くSS3へと向かう途中でオルタネータに問題が発生し走行不可能に。
勝田は残念ながらデイリタイアを選択しましたが、明日のデイ2で再び競技に復活する予定です。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

我々にとっては非常に複雑な心境の一日でしたが、カッレが示してくれたパフォーマンスはとてもポジティブなものでした。
彼の勝利へのモチベーションが非常に高いことが伝わってきました。
午前中はクルマに満足しきれていなかったようですが、セットアップを微調整することで自信を持ち、その後は最後まで快調でした。

エルフィンについては、今日は出走順トップということで、厳しい戦いになることは分かっていました。
それでも午前中はいい位置につけていたのですが、午後になって路面が荒れたり轍ができたりするなどコンディションが悪化し、残念ながら最後から2番目のステージで大きなアクシデントに見舞われてしまいました。
しかし、何よりも重要なのは彼とスコットが無事だったということです。

また、貴元は素晴らしいスタートをきっていただけに、午前中で止まってしまったことも残念でなりません。
それでも、ポジティブに考えて明日に備えたいと思います。
明日のステージはそれほど荒れてはいないと思いますが、タイヤをうまくマネージして走らなくてはなりません。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

本当にいい一日でした。
午前中はパーフェクトではなかったですが、ハイスピードな道でハンドリングの精度を高めようと自分たちでクルマに調整を施したところ、フィーリングがとても良くなり、午後は思うように走れました。
ステージは予想以上に荒れていたと思います。
ラリーが始まるまでの間に、路面は明らかに乾ききっていたので、多くの石が転がっていたり、荒れているところも多くありました。
しかし、自分たちはそれにうまく対応し、クレバーなドライビングをすることができたと思います。
出走順2番手からスタートしてトップに立ち、優勝争いに加わっているというのは素晴らしいことです。
明日は出走順がさらに良くなるはずなので、この調子が続くことを期待しています。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今朝はクルマのフィーリングが良く、ドライビングを楽しむことができていました。
SS1の最後から問題が起きていて、それに対処しなくてはなりませんでしたが、クルマのセットアップとバランスにはとても満足してましたし、全くプッシュしていなかったにも関わらずいいタイムが出ていました。
できる限りそのまま行きたかったのですが、3本目のステージに向かう途中で全てがシャットダウンしてしまい、再スタートすることもできず、そこで一日を終えることになりました。
とても残念ですが、残り2日間、この素晴らしいステージを走るチャンスはまだあります。
明日、出走順トップで走るのは大変ですが、楽しみながら、将来のために何かを学びたいと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる5月13日(土)のデイ2は、ポルト北東に広がるカブレイラ山脈を中心に、3本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行。
そのうち、SS10/13「アマランテ」は、昨年に続き大会最長となる全長37.24kmのロングステージです。
そして、一日の最後にはロウサダのラリークロス・サーキットで名物のスーパーSSが行われます。
7本のステージの合計距離は今大会最長の148.68km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は667.88kmとなります。

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WRC:Rd.5:ポルトガルラリーDay1結果(SS.8/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 1h22'27.7
2 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'10.8
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'26.0
4 S.ロウブ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'26.9
5 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'27.3
6 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -01'04.3
7 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -03'48.2
8 G.グリーンスミス GBR Skoda Fabia Evo RC2 -00'05.1
9 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -04'48.4
10 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -05'29.3
11 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo RC2 -05'49.0
12 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -07'00.4
13 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N RC2 -07'10.8
14 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 RC2 -07'16.8
15 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo RC2 -07'19.4
61 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -59'52.2
    総合 80位まで確認

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