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2023年6月

2023/06/26

WRC2:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.7/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 77
2 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 64
3 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 62
4 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 55
5 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 44
6 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 42
7 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 38
8 T.スニネン FIN Hundai i20 N 36
9 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 35
10 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 32
11 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 25
12 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 24
13 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo 20
14 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 19
15 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 19
16 P.ロペス ESP Hyundai i20 N 15
17 C.トゥンド KEN Scoda Fabia Evo 15
18 D.クィスト POL Scoda Fabia R5 14
19 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N 12
20 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 12
21 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 10
22 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 8
23 J.マルチネス MEX Skoda Fabia RS 8
24 S.ボーラ KEN Skoda Fabia RS 8
25 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 8
26 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N 7

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WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.7/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 140
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 99
3 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 98
4 O.タナク EST Ford Puma Rally1 98
5 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 93
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 69
7 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 46
8 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 35
9 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 20
10 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 17
12 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 16
13 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 14
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 12
15 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 11
16 T.スニネン FIN Hundai i20 N 9
17 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS 6
18 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 3


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 285
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 237
3 M-スポーツ・フォード・WRT 175

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トヨタ・チーム ケニヤラリー第4日目リポート

2023年6月26日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ4
オジエが優勝、ロバンペラは総合2位を、エバンスは総合3位を獲得
TGR-WRTは二年連続となる1-2-3-4フィニッシュを達成

6月25日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」
の競技最終日デイ4が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing Wor
ld Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBR
ID 17号車)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2
位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位でフィニッ
シュしました。また、TGR WRCチャレンジプログラムのサポートにより出場の勝田貴元
/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合4位を獲得したことで、GR YARIS Rally1
HYBRIDは2年連続となる1-2-3-4フィニッシュを達成しました。

サファリ・ラリー・ケニアの最終日デイ4は、ナイバシャ湖近くのサービスパークを中
心に、「マレワ」「オセリアン」「ヘルズゲート」という3本のグラベル(未舗装路)
ステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離74.38k
mでした。ナイバシャ湖の周辺は全体的に雲が広がりながらも時々青空も見え、競技中
に降雨はありませんでした。

前日のデイ3で首位を堅守したオジエは、デイ4オープニングのSS14で2番手タイムをマ
ーク。総合2位のロバンペラが8.1秒差でベストタイムを記録した結果、ふたりの差は8.
6秒に縮まりました。しかし続くSS15ではオジエが、2番手タイムのロバンペラに8.6秒
差をつけるベストタイムを記録。差は17.2秒に拡がりました。ただし、このステージで
オジエはリヤウイングとバックドア(リヤゲート)を失い、続くSS16もその状態で走行
することに。オジエは3番手タイムだったロバンペラから3.6秒遅れの5番手タイムとな
り、その結果、順位は変わらずも二人の差は13.6秒に縮まりました。

ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS17でロバン
ペラがベストタイムを、オジエが0.6秒差の2番手タイムを記録。SS18では勝田が今大会
2回目となるベストタイムを記録し、ロバンペラは3番手タイム、オジエは6番手タイム
でした。その結果、最終のパワーステージを前に首位オジエと総合2位ロバンペラの差
は9.2秒にまで縮まり、優勝争いはボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージ
へ。全長10.53kmのパワーステージ「ヘルズゲート2」をロバンペラは3番手タイムで、
オジエは4番手タイムで走行。オジエが6.7秒差でロバンペラの猛追を抑え切り、2021年
大会以来2回目となるサファリ・ラリー優勝、そして今シーズン3勝目を飾りました。な
お、サファリ・ラリーにおいて6.7秒差は史上最小のタイム差となります。

一方、エバンスと勝田による総合3位争いは、勝田がSS14で3番手タイムを刻み差を11.4
秒差に。勝田はさらにSS17でも3番手タイムを記録し、SS18ではベストタイムをマーク
。しかし、エバンスも安定した走りを続けた結果、順位は変わらず。エバンスが25.3秒
差で勝田を抑えて3位表彰台を獲得し、勝田は総合4位でフィニッシュしました。

トヨタは今回の勝利によりサファリ・ラリーでの通算優勝回数を11に増やし(うち10勝
はWRC開催イベント)ました。そして、今年は1993年にセリカGT-FOUR(ST185)で初め
てサファリ・ラリーで1-2-3-4フィニッシュを達成してから30年目にあたります。同一
のWRCイベントで、同じマニュファクチャラーが1-2-3-4フィニッシュを3回獲得するの
は史上初となります。

TGR-WRTは、オジエとロバンペラが獲得したポイントによりマニュファクチャラー選手
権首位の座を守り、選手権2位のライバルチームに対するリードを23ポイントから42ポ
イントに拡大しました。また、ドライバー選手権ではロバンペラが首位の座を守り、選
手権2位のライバルに対するリードを25ポイントから37ポイントに拡大。エバンスは選
手権3位に順位を上げました。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

サファリ・ラリー復活以来3年連続の優勝、そして2年連続での1-2-3-4フィニッシュと
いう素晴らしい結果で、今年もサファリを走り切ることができました。8人のドライバ
ー達と、メカニック、エンジニアをはじめとしたすべてのチームメンバーに感謝いたし
ます。チームのみんな、ありがとう!

クルマにとって厳しい環境も多いアフリカでは他の地域と違い「無事に生きて帰って来
れる」ということが、クルマには強く求められています。そんなアフリカで4台のGR YA
RIS Rally1 HYBRIDが無事に走り切り、TOYOTAの信頼性を示してくれたこと、本当に素
晴らしいことだと思います。

ただ、実際のラリーを見ると、決してクルマの信頼性だけで実現された結果ではありま
せん。ドライバーたちとメカニックたちの力が合わさって得られたものでした。優勝し
たセブは、金曜日にスペアタイヤ1本に減らして走るなど、リスクを取って勝ちにいく
姿勢で走ってくれました。迎えるカッレも、そしてエルフィンも貴元も、セブに負けじ
とプッシュし、チーム全体で競い合うことで、みんなが全力を出しきってくれていたと
思います。その結果、クルマが大きく傷んでサービスに戻ってくることもありました。

しかし、メカニックたちが、いつも通りの確実な仕事で元の通りに直し、クルマとドラ
イバーを再びラリーに戻してくれていました。今回のサファリで示せた“クルマ
の信頼性”は、こうしたチーム全員の仕事の結果です。そして、我々は、この信
頼性を勝利のためだけでなく、次は、市販車にも活かしていかないといけません。

TGR-WRTのみんなにはシーズン後半戦のさらなる勝利に向けた努力とともに、ベース車&
ldquo;GR Yaris”や開発中の“GR Yaris Rally2”などお客様にお届け
する“もっといいクルマづくり”の仕事もお願いしたいと思います。シーズ
ン後半も、みんなで“もっといいクルマづくり”をがんばっていきましょう

追伸1 ユハ・カンクネンサンへ

Hilux MHEVコンセプトのデモランをしていただき、どうもありがとうございました。昨
年は欧州ベルギーで水素エンジンを、今回のアフリカではHEVを運転していただきまし
た。カーボンニュートラルの実現に向けては、その土地その土地の環境に合わせて、&l
dquo;いま出来ること”を“すぐにでも”やっていくことが大切だと考
えています。アフリカの地で“いま出来ること”はHEVを増やすこと&hellip
;そのことを少しでも多くの人に知ってもらいたいと思い、誰もが知るレジェンドドラ
イバーのユハさんに乗っていただきました。サファリ・ラリーはユハさんが初めてWRC
で優勝したラリーだったと思います。その時のトヨタ車(セリカ ツインカム ターボ)
に比べたら、今回お乗りいただいたトヨタ車は遥かにパワーが足りなかったと思います
が、運転を楽しんでいただけましたでしょうか?

追伸2 豊田通商のみなさん

今年も現地での熱い応援、そしてチームへのサポートをありがとうございました。特に
、Hilux MHEVコンセプトのデモランに向けては、クルマの輸入手配などアフリカに精通
している皆さんの努力無しには実現できませんでした。これからもアフリカで、トヨタ
が“まちいちばんのクルマ屋”になれるように、一緒に取り組んでいければ
と思っております。よろしくお願いします。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

チームとドライバー達が達成したこの結果をとても誇りに思います。最近は競争が激し
くなっているので、今年ケニアに来た時は、再び1-2-3-4フィニッシュを達成できると
は思っていませんでした。それでも、二年連続でこのような結果を残せたのは偶然では
ないと思います。このイベントのためにチームが準備を正しく進めてきたこと、選手達
が素晴らしい仕事をしたことなど、全ての要素が揃ったからこそ、良い結果を得られた
のです。このラリーでは、まず信頼性が高く、道からの厳しい罰に耐えられるクルマが
必要で、その上でパフォーマンスを追求することになります。我々のチームが信じるこ
の哲学は間違いなく正しいアプローチであり、それが結果に表れています。今年は我々
のドライバー間の競争も熾烈で、タイムが接近した時は緊張感が高まっていたとも思い
ますが、それはごく普通のことですし、我々は勝利への情熱を持ったドライバーを求め
ています。全員が同時に優勝することはできませんが、このリザルトがどれほど大きな
成果であるかは、彼ら全員が理解しているはずです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

セブとのバトルは終盤かなり激しく、このように僅かな差で優勝を逃すと、ドライバー
としてはやはり最高の気分にはなれません。それでも、最終的にはチャンピオンシップ
のために多くのポイントを獲得することができました。終末を通して自分の計画通りに
戦いを進め、いいペースで走ることができましたが、大きなリスクは冒しませんでした
。だから、このような結果でラリーを走り切れたことはとても嬉しいです。最終日はク
ルマにとって本当にタフでした。特に、最後から2番目のステージは深い砂と轍(わだ
ち)が多くありましたが、自分たちのクルマは強く、それを乗り越えて、チームがケニ
アで再び1-2-3-4フィニッシュを達成できたことは素晴らしいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今回は多くのチャレンジがあったので、4台がトップ4に入ったことをチームは誇りに思
うべきです。この結果はGR YARIS Rally1 HYBRIDの速さと強さを示すものであり、その
ドライバーであること、そしてチームの一員であることを誇りに思います。もちろん、
個人的には総合3位という順位に心から満足することはできませんが、チームの結果と
しては満足していますし、3位表彰台を獲得したことによって、それなりの選手権ポイ
ントを得ることはできました。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

とてつもなく大変なラリーで、とてつもない戦いでした。自分としてはそれを楽しむこ
とができましたが、もう少しアクシデントが少なければ、もっと楽な戦いになったはず
です。ペースは非常に良かったですし、クルマはとてもドライブしやすく、フィーリン
グも良かったのですが、今日はバックドアを失ったり、フェシュフェシュの砂地で少し
オーバーヒートしたりと、あちこちで小さなアクシデントに見舞われました。それでも
、いい結果を持ち帰ることができて嬉しいです。チームの全員が獲得するに相応しい勝
利と結果だと思いますので、みんなで喜びを分かち合いたいと思います。

次回のイベント情報

WRC次戦は、7月20日(木)から23日(日)にかけて、エストニアで行われる第8戦「ラ
リー・エストニア」です。2020年のWRC初開催から4年目を迎えるこのグラベル・ラリー
のステージは、全体的にハイスピードですが、道幅が狭くツイスティなセクションも多
くあります。また、同じようなステージの特徴を持つラリー・フィンランドと比べると
路面が軟らかいため、同じステージを2回目に走行する際には深い轍(わだち)が刻ま
れることもあります。

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WRC:Rd.7:ケニヤラリーDay4結果(最終:SS.19/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 3h30'42.5
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'06.7
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'58.5
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -03'28.5
5 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -05'05.4
6 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -09'14.4
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -16'15.7
8 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -26'33.4
9 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -29'04.0
10 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -38'01.1
11 C.トゥンド KEN Scoda Fabia Evo RC2 -40'56.1
12 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -42'14.9
13 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 RC2 -43'58.3
14 D.ドミンゲス MEX Ford Fiesta Rally3 RC3 -1h07'14.5
15 D.クウィスト POL Skoda Fabia R5 RC2 -1h22'09.6
    総合 20位まで確認

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2023/06/25

トヨタ・チーム ケニヤラリー第3日目リポート

2023年6月25日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ3
首位を堅持したオジエを筆頭に、
TGR-WRTのドライバーがトップ4を占める

6月24日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」
の競技3日目デイ3が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing Worl
d Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRI
D 17号車)が首位を堅持。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が
総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位につけ
ました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで
出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合4位につけています。

サファリ・ラリーのデイ3は、ナイバシャ湖の北側にあるエレメンタイタ湖の周辺が戦
いの舞台に。3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行し、その合計距離は150.
88kmと4日間で最長でした。前夜に降った強い雨によりステージの一部は湿り、泥状に
なって非常に滑りやすくなっているセクションもありました。また、デイ3最終ステー
ジのSS13「スリーピング・ウォリアー2」では一部の区間で大雨が降り、路面は泥状と
なりました。

前日のデイ2で首位に立ったオジエは、デイ3でも好調を維持。総合2位のロバンペラと
激しい戦いを繰り広げました。オジエは、オープニングのSS8で終盤タイヤがホイール
のリムから外れた状態で走行するもベストタイムを記録。ロバンペラに対するリードを
30.4秒に拡げました。続くSS9とSS10ではロバンペラが連続ベストを刻み差は22.1秒に
。午後の再走ステージでは、オジエがSS11でベストタイムを、SS12では勝田に次ぐセカ
ンドベストタイムを記録。その結果、二人の差は32秒にまで拡がりました。しかし、大
雨により非常に滑りやすいコンディションとなったデイ3最終のSS13では、ロバンペラ
が2番手タイムのエバンスに13.1秒、3番手タイムのオジエに15.3秒差をつけるベストタ
イムを記録。オジエは終盤タイヤの空気を失うトラブルに見舞われ、タイムを失いなが
らも首位を守りましたが、総合2位ロバンペラとの差は16.7秒まで縮まりました。

デイ2終了時点で総合3位につけていたエバンスは、オープニングのSS8でウォータース
プラッシュを通過した際にスローダウンし、大幅にタイムロス。エサペッカ・ラッピ(
ヒョンデ)の先行を許し総合4位に後退しました。その後、SS11ではラッピがデイリタ
イアしたことで総合3位に復帰。SS12では今大会初となるベストタイムを刻んだ勝田が
、エバンスを抜いて総合3位に浮上しました。デイ2最終のSS13ではエバンスが2番手タ
イムを記録したのに対し、勝田はスピンやコースアウトによりタイムロス。その結果エ
バンスが総合3位に順位を上げ、勝田は16.7秒差の総合4位に。チームはラリー最終日を
前に1-2-3-4体制を築きました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

昨年の最終リザルトと同じように、ケニアの土曜日が終了した時点で我々の4台のクル
マがこのような順位につけていることを、とても嬉しく思います。もちろん、今年もま
た同じように素晴らしい結果を残せることを願っていますが、まだ一日残っていますし
、何かが保証されているわけではありません。今日の最終ステージのスリーピング・ウ
ォリアーは、今回も非常に滑りやすく波乱に満ちたステージだったので、我々のクルマ
が全車大きなトラブルなく走り切ったことに満足しています。セブとカッレ、エルフィ
ンと貴元のタイム差はそれほど大きくないですし、我々は常にドライバー同士のフェア
な戦いを望んでいますが、最も重要なのは明日4台がトップ4を保ったまま走り切るこ
とです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

一日を通して激しい戦いが続きました。優勝争いをすることと、チャンピオンシップを
争っているライバルよりも多くポイントを獲得することのバランスを見つけるのは、簡
単ではありません。セブは今日、本当にハードにプッシュしていましたが、自分たちの
プランはスムーズなドライビングを心がけ、路面が荒れている所ではあまりプッシュし
ないことでした。今朝の最初のステージは少し勇気が足りなかったかもしれませんが、
その後はいいペースをキープし、トラブルに巻き込まれることもありませんでした。最
後のステージで雨が降ってきた時は、道にとどまるだけでも大変でしたが、それでもタ
イムを稼ぐことができたので、全体的にはいい一日になりました。明日に向けてチーム
としてこのような順位につけているのは、本当に特別なことです。明日はかなり長くて
タフな一日になると思いますが、自分たちにとってはポイントを獲得することが何より
も重要なので、クリーンな走りをしたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日はチャレンジングな一日で、午前中は困難なスタートを切ることになりました。最
初のステージでクルマのフィーリングは良かったのですが、ベストなラインどりではな
かったためか、ウォータースプラッシュで水を吸い込んでしまいました。その後、スリ
ーピング・ウォリアーのステージでは不運にもパンクをしてしまい、午前中はかなりタ
イムを失ってしまいました。午後は、最初の2本のステージはクリーンに走ることがで
きたのですが、貴元がすごくプッシュしてきました。彼は速く、いいドライビングをし
ていたと思います。最終ステージのコンディションは非常に厳しく、グリップが全くな
いところもありましたが、悪くないタイムで走り切ることができました。明日はまだ大
きな仕事が残っているので、全てがうまく行き、チームにいい結果を持ち帰れることを
願っています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

ステージの終盤にパンクで少し遅れてしまいましたが、午前中の1本目はかなり速く走
ることができました。その後は少し注意深く走り、最後のステージは今大会最も荒れて
いて、クルマにダメージを負いやすいステージでもあったので特に気をつけて走りまし
た。午後はいい仕事ができたと思いますし、最初の2本のステージではできる限りのこ
とをやりました。最後のステージは大雨で路面に大量の水があり、誰にとっても難しい
コンディションでした。そのような場所では無理をせず、何とか乗り切ろうとしました
。何よりも重要なのは、今晩も首位を守ったということです。カッレとの差はそれほど
大きくないですが、明日は問題なくフィニッシュできることを願っていますし、ケニア
で再びチームのためにこのようないい結果を残すことができたら最高です。

明日のステージ情報

競技最終日となる6月25日(日)のデイ4は、デイ2と同じようにナイバシャ湖の周辺が
舞台となり、反時計回りに、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
そのうちSS14/17「マレワ」は、2021年大会で使用したステージを一部見直したものと
なります。また、SS16の再走ステージとなる最終のSS19「ヘルズゲート2」は、トップ5
タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えら
れる「パワーステージ」に指定されています。6本のステージの合計距離は74.38km、リ
エゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は325.92kmとなります。

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WRC:Rd.7:ケニヤラリーDay3結果(SS.13/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 2h43'49.2
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'16.7
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'23.3
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -02'40.0
5 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -03'52.3
6 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -08'38.9
7 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -13'56.6
8 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -19'53.1
9 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -24'06.2
10 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -24'06.6
11 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -29'54.4
12 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -31'00.8
13 C.トゥンド KEN Scoda Fabia Evo RC2 -32'14.7
14 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 RC2 -34'48.1
15 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -36'58.9
    総合 27位まで確認

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2023/06/24

トヨタ・チーム ケニヤラリー第2日目リポート

2023年6月24日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ2
4本のベストタイムを記録したオジエが首位に
ロバンペラが総合2位に、エバンスが総合3位につける

6月23日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」
の競技2日目デイ2が、ケニアのナイバシャを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing Worl
d Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRI
D 17号車)が首位に立ち、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が
総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位につけ
ました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで
出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合5位につけています。

前日の木曜日にナイロビでスタートしたサファリ・ラリーは、金曜日からケニアの大地
、サバンナでの本格的な戦いがスタート。サービスパークが置かれるナイバシャ湖の周
辺で3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行し、その合計距離は125.82kmでし
た。ナイバシャ湖の周辺は一日を通して雲が多く、気温もあまり上がりませんでした。
しかし、心配されていた雨は降らず概ねドライ路面での戦いになりました。

前日デイ1のスーパーSSで2番手タイムを刻み総合2位につけたオジエは、デイ2最初のSS
2「ロルディア」で、2番手タイムのロバンペラに7.5秒差をつける圧巻のベストタイム
を記録し、首位に立ちました。ロバンペラは、不利な先頭スタートだったにも関わらず
2番手タイムにより総合2位に順位を上げましたが、オジエは続くSS3「ジオサーマル」
でセカンドベストタイムを刻み、ロバンペラに対するリードを11.9秒に拡大。しかし、
午前中最後のSS4「ケドング」ではオジエがハイブリッドブーストを得られずにタイム
ロス。一方、ロバンペラはベストタイムを記録し、首位オジエとの差を一気に2.5秒ま
で縮めました。

午後のステージでは他のドライバーがスペアタイヤを2本搭載したのに対し、オジエは
軽量化をはかるため1本のみ搭載。午後の3本のステージ全てでベストタイムを記録し、
総合2位ロバンペラに対するリードを22.8秒に拡げてデイ2を締めくくりました。また、
堅実な走りを続けたエバンスはロバンペラと20.7秒差の総合3位に。総合4位のエサペッ
カ・ラッピ(ヒョンデ)に対して10.5秒差をつけ、TGR-WRTはトップ3体制を築きました。

なお、勝田は荒れた路面のステージで奮闘。クルマにいくつかダメージを負いながらも
一日を走りきり、ラッピと25.4秒差の総合5位で一日を終えました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

我々の選手とクルマが今日一日を乗り切ってくれて、とても満足しています。彼らのパ
フォーマンスは高く、トラブルにもそれほど遭遇しませんでした。また、クルマも全車
がいい走りをしました。このようなハードなイベントでは忍耐が重要です。あちらこち
らで数秒をロスしたとしても、おそらくそれによって結果が決まるわけではないので、
あまり心配する必要はありません。セブは午後のステージにスペアタイヤを1本しか搭
載しないという決断を下し、路面に気をつけて走ることさえできれば、報われる可能性
があることを示しました。フルデイの初日は終わりましたが、明日のステージはより荒
れていて石も多くあるので、誰にとってもタフな一日になるでしょう。通常ならば、明
日はより多くのドラマが起きると予想されますが、今日のようなクリーンな一日となり
、乗り切れることを願っています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

とても満足できる一日でした。ループの3本のステージのうち最初のステージは、路面
にルーズグラベルが多く、それを掃き飛ばして走らなければならず一番苦労しました。
続く2本目のステージはよりハイスピードで、ハードにプッシュできると感じました。
そして、午前中最後のステージではクレバーなドライビングができたと思いますし、と
てもいいタイムを出すことができました。午後の再走ステージでは、最初のステージで
思った以上にタイムをロスしてしまいました。路面が乾いてきて滑りやすくなり、セッ
トアップがうまく合いませんでした。その後はいいペースを保つように努め、それほど
タイムをロスしないで済みました。もちろん、もう少しトップに近づきたいですが、明
日はまだ長い一日ですし、路面は今日よりもさらに荒れていると思うので、トラブルに
巻き込まれないように走りたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

私たちにとってはまあまあ安定した一日で、問題なく乗り切ることができました。もち
ろん、もう少し速く走ることができた方が良かったですし、今思えば、路面のコンディ
ションがそれほど荒れていなかった午前中なら、もう少しリスクを冒せたかもしれませ
ん。しかし、前に走ったクルマによって掘り出された岩が多くあり、スピードと安定性
のバランスを取るのがとても困難でした。午後は全体的に良かったですが、長いケドン
グのステージは大きな穴や石が多く、どの程度ハードに攻めるべきか判断が難しかった
です。まだ先は長いですし、明日はきっとタフな一日になると思うので、どうなるか様
子を見たいと思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

とてもいい、完璧に近い一日でした。非常にいいペースで走れましたし、首位に立つこ
とができてハッピーです。今朝は最初の2本のステージでプッシュしましたが、楽しん
で走ることができました。3本目は、砂の中から岩がたくさん出てきて、いつも少し恐
怖を感じるステージです。そして、数キロ走った走ったところでハイブリッドブースト
を失い、パフォーマンスに影響が出てしまいました。午後は、スペアタイヤ1本で走る
ことが可能だと感じ、クリーンでスムーズなドライビングをすれば、軽量であるアドバ
ンテージを生かして速く走れると思いました。そして実際、それが功を奏したのでとて
もハッピーです。ケニアで大きなタイムロスをすることなく金曜日を乗り切ったのは初
めてだったので、非常に難しいステージが待ち受ける明日もこの調子で走り切りたいと
思います。

明日のステージ情報

競技3日目となる6月24日(土)のデイ3は、サービスパークの北側に位置するエレメン
タイタ湖の周辺で「ソイサンブ」、「エレメンタイタ」、今大会最長となる31.04kmの
「スリーピングウォーリアー」という3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回
走行します。6本のステージの合計距離は150.88kmと4日間で最長、リエゾン(移動区間
)も含めた一日の総走行距離は405.74kmとなります。

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WRC:Rd.7:ケニヤラリーDay2結果(SS.7/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 1h14'38.7
2 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'22.8
3 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'43.5
4 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'54.0
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'19.4
6 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -01'28.4
7 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -03'03.3
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -07'04.9
9 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -08'50.7
10 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -09'17.1
11 J.セルデルディス GRE Ford Puma Rally1 RC1 -09'35.4
12 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -12'12.5
13 C.トゥンド KEN Scoda Fabia Evo RC2 -14'46.5
14 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -16'25.9
15 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 RC2 -17'15.7
18 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -20'35.3
    総合 31位まで確認

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2023/06/23

トヨタ・チーム ケニヤラリー第1日目リポート

2023年6月23日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ1
70周年記念大会のサファリ・ラリーがナイロビで開幕
オジエが総合2位に、ロバンペラが総合3位につける

6月22日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」
が開幕。ケニアの首都ナイロビの郊外で1本のスーパーSSが行なわれ、TOYOTA GAZOO Ra
cing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Ral
ly1 HYBRID 17号車)が総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (6
9号車)が総合3位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5
位につけました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1
HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合7位でデイ1を
走破しました。

2021年にWRCのカレンダーに復帰したサファリ・ラリーは、今年開催70周年の記念大会
となります。ラリーの中心となるサービスパークは3年連続でナイバシャ湖近くのKWS(
ケニア・ワイルドライフ・ソサエティ)に置かれ、サービスパークを起点に6月22日(
木)から25日(日)まで、4日間にわたり競技が行われます。また、競技開始に先立ち
、21日(水)の午前中にシェイクダウンが行われ、ロバンペラがトップタイムを、オジ
エが3番手タイムを、エバンスが5番手タイムを、勝田が6番手タイムを記録しました。

一晩明けて22日(木)はナイロビ中心地の「ウフルパーク」でのセレモニアルスタート
に続き、午後2時過ぎからナイロビ郊外のカサラニで競技がスタート。全長4.84kmのグ
ラベル(未舗装路)ステージで、SS1としてスーパーSSが行なわれました。2台同時走行
のこのSS1で、オジエはベストタイムのオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と
僅か0.1秒差の2番手タイムを記録。オジエ以外の3人のドライバーも順調にオープニン
グステージを走り切りました。

なお、カサラニでは競技が始まる前にコンセプトカーである「ハイラックスMHEV」が2
回デモ走行。元WRCチャンピオンで、サファリ・ラリーで3回の優勝経験を誇るレジェン
ド、ユハ・カンクネンが華麗なるドライビングを披露しました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

ケニアに戻り、再びサファリ・ラリーをスタートすることができたのは素晴らしいこと
です。ナイロビでのスーパーSSは、ラリーを多くの人に楽しんでもらうのに最適なオー
プニングステージです。また、このラリーのヒーローであるユハ・カンクネンがハイラ
ックスMHEVで走ってくれたことも嬉しく思います。ドライバーたちとは事前に、この最
初のステージで頑張ったとしても、ラリーに勝つことはできないと話し合いました。そ
して彼らは少し肩の力を抜いて走り、明日からの本当の勝負に備えました。ドライバー
たちは、ステージのコンディションが過去2年間と比べて全体的に荒れていると言って
いるので、正しいリズムを見つけることが勝負の鍵を握ると思います。また、雨が降る
可能性もあるようですが、ここは路面が濡れると非常に滑りやすくなるので、きっと困
難な終末になると思いますが、それに立ち向かう準備はできています。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

ラリーのスタートのためにケニアのこの場所を訪れるのは、いつだってとてもいい気分
ですし、木曜日の昼時にも関わらず大勢の人が応援してくれました。カサラニのスーパ
ーSSは非常に素晴らしく、通常のレギュラーステージと同じように走ることができるパ
ートもあります。自分としては昨年よりもいいスタートを切り、クリーンな走りをする
ことだけを考えていたのですが、全て上手く行きました。このラリーは毎年大きな挑戦
ですし、以前から知っているステージであっても、レッキでは変わっている点が多く見
つかりました。雨によって多くの砂やグラベルが流されたため、全体的にステージは少
し荒れているように感じました。それでも、昨日のシェイクダウンはいいフィーリング
で走れましたし、出走順1番手で走行してもそれほど悪くなかったので、明日も同じよ
うな状況になることを期待しています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

ナイロビを訪れ、ラリーをスタートできることを嬉しく思います。ここは来るたびに大
勢のファンがいて、応援してくれます。最初のステージはとても素晴らしいものでした
が、路肩に石が沢山あったり、夜間に雨が降ったりしたためトリッキーで、全く油断で
きない状況でした。毎年コンディションが変わるので、レッキ後はペースノートの準備
に追われ、ここまでのところ毎日とても忙しく過ごしています。WRCのカレンダーにこ
のようなラリーは他にありませんが、シェイクダウンでは実際のステージのサンプル的
な路面を走る機会があり、チームはセットアップに関してとてもいい仕事をしてくれた
と思いました。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

再びケニアに来ることができて幸せです。ケニアの人々のラリーに対する情熱は非常に
高く、首都で行われるこの最初のステージは、多くの人々が見守る中で、常に楽しんで
走ることができます。今回は所々に岩があったり、大きなウォータースプラッシュがあ
ったりと少しトリッキーだったので、注意を払いながら少し肩の力を抜いて走らなけれ
ばなりませんでした。それでも、明日からがラリーの本番であることを考えれば、タイ
ムは決して悪くありませんでした。昨日のシェイクダウンはこのラリーを象徴するよう
なステージだったので、バンピーな路面でクルマがどのような挙動を示すのか確かめる
のに有効でした。フィーリングは問題ないですし、我々を待ち受けるものに対する準備
はできています。

競技2日目となる6月23日(金)のデイ2は、ナイバシャ湖の周辺で「ロルディア」、「
ジオサーマル」、「ケドング」という3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回
走行します。6本のステージの合計距離は125.82km、リエゾン(移動区間)も含めた一
日の総走行距離は337.88kmとなります。

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WRC:Rd.7:ケニヤラリーDay1結果(SS.1/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 0h03'14.3
2 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'00.1
3 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.4
4 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'02.7
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.3
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'04.3
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'05.1
8 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'08.0
9 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -00'09.7
10 J.セルデルディス GRE Ford Puma Rally1 RC1 -00'11.3
11 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -00'12.9
12 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -00'13.7
13 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -00'15.1
16 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'15.9
    総合 31位まで確認

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2023/06/06

WRC2:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.6/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 Y.ロッセル FRA Citroen C3 77
2 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 64
3 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 62
4 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia R5 44
5 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 42
6 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 38
7 T.スニネン FIN Hundai i20 N 36
8 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 35
9 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 12
10 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 25
11 B.ブラシア BOL Skoda Fabia Evo 24
12 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo 20
13 O.ベイビー NOR VW Polo GTI R5 19
14 P.ロペス ESP Hyundai i20 N 15
15 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N 12
16 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 12
17 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 12
18 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 10
19 J.マルチネス MEX Skoda Fabia RS 8
20 C.イングラム GBR Skoda Fabia Evo 8
21 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 8
22 J.マクエルラン IRL Hundai i20 N 7
23 A.クレマー GER Skoda Fabia R5 6
24 E.フェルナンデス CHL Scoda Fabia R5 4
25 N.ヘルジグ LUX Scoda Fabia R5 4
26 D.クィスト POL Scoda Fabia R5 4
27 S.リフェブレ FRA Citroen C3 R5 3

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WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.6/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 113
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 93
3 O.タナク EST Ford Puma Rally1 81
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 81
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 69
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 67
7 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 36
8 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 20
9 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
10 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 16
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 15
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 14
13 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 14
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 12
15 T.スニネン FIN Hundai i20 N 9
16 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 7
17 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS 6
18 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 3


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 228
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 212
3 M-スポーツ・フォード・WRT 144

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2023/06/05

トヨタ・チーム イタリアラリー第4日目リポート

トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア デイ4
パワーステージ制覇のロバンペラが総合3位で、
エバンスは総合4位でフィニッシュ

6月4日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニ
ア」の最終日デイ4がイタリアのサルディニア島で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World
Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYB
RID 69号車)が総合3位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が
総合4位でフィニッシュしました。また、前日のデイ3でデイリタイアし、再出走したセ
バスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は総合14位で、TGR WRCチャレン
ジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジ
ョンストン組(18号車)は、総合40位で完走しました。

ラリー・イタリア サルディニアの最終日は、サルディニア島北東部のオルビアに置か
れるサービスエリアを起点に、島の北東部で2本のステージを各2回走行。その合計距離
は46.02kmと、4日間で最短の一日でした。夜間に降った雨の影響でステージは一部区間
がぬかるみ、非常に滑りやすいコンディションでの戦いになりました。

デイ3で総合3位に順位を上げたロバンペラは、前後のライバルとのタイム差が開いてい
たため、最終のパワーステージに向けたタイヤ戦略で走行。最初の3本のステージをや
や抑え気味のペースで走行し、路面が雨で濡れて滑りやすくなっていた最終のパワース
テージでは全開でアタックし。2番手タイムのオィット・タナック(Mスポーツ・フォー
ド)に4.7秒差をつけるベストタイムを記録しました。その結果、総合3位でフィニッシ
ュしたロバンペラは、最大獲得可能ボーナスの5ポイントを追加で獲得。ドライバー選
手権首位の座を守り、2位のライバルとの差を25ポイントに広げました。

デイ3終了時点で総合4位につけていたエバンスは、ロバンペラと同じようにパワーステ
ージに焦点を当てて最終日のデイ4を走行。パワーステージでは4番手タイムを記録し、
総合4位でフィニッシュすると共に、ボーナスポイントを自分自身とチームにもたらし
ました。その結果、TGR-WRTはマニュファクチャラー選手権首位の座を守り、リードは2
3ポイントになりました。

デイ3でのコースオフにより残念ながら首位の座を失ったオジエは、気持ちを切り替え
デイ4で再出走。最終のパワーステージでは5番手タイムを記録し、ボーナスのドライバ
ーズポイント1点を獲得しました。また、デイ1でウォータースプラッシュの衝撃により
クルマにダメージを負いデイリタイアとなった勝田は、デイ4のSS17で2番手タイムを、
SS18でベストタイムを記録。パワーステージは3番手タイムで走りきり、ボーナスの3ポ
イントを獲得しました。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

TGR-WRTの皆さん、サルディニアお疲れさまでした!
特に、カッレとヤリ-マティは、短期間でヨーロッパと日本を往復してくれて大変だっ
たと思います。そんなハードスケジュールにもかかわらず、今回も表彰台に乗ってくれ
たこと感謝しています。ありがとう!

4年前、私がサルディニアに行った時、自分もラリー後にウォータースプラッシュする
つもりで最終日の朝に色々と準備をしていました。しかし、急遽、海に飛び込むことが
できなくなりました。あの時、私は、海に飛び込まなくて良くなり少し安心してしまっ
た覚えがあります。きっと、そのせいで、我々のチームはサルディニアのウォータース
プラッシュが苦手になってしまったのかもしれません(笑)。だから、セブもエルフィ
ンも貴元も気持ちを切り替えて、次のラリーに向かってもらえればと思います。

とはいえ…、やっぱり私も、いつかはサルディニアでウォータースプラッシュをしてみ
たいと思っています。チームのみんなは水たまりに突っ込んでも力強く走り切れるクル
マを目指し改善を続けてもらえればと思います! (今年のサルディニアは海への飛び
込み禁止とのことですが…)

3週間後はサファリラリーです。サルディニア同様、厳しい道ばかりですが、この2年間
、我々のチームはケニアの動物たちにとても好かれています。チームのみんな、アフリ
カのスペクテーターたちを魅了するような走りを今年もよろしくお願いします!
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

昨年のこのラリーは、チームにとってパフォーマンス的に非常に厳しいものでしたが、
今年はより強く、勝つための本当の戦いができていたと思います。雨が多く降って滑り
やすいコンディションになったことで、多くの困難な出来事やドラマがありましたが、
残念ながら、この週末は我々が達成できたかもしれないほどの良い結果は得られません
でした。しかし、今日のパワーステージは素晴らしいパフォーマンスを発揮したカッレ
が制し、総合結果でも3位となり、チャンピオンシップに有利なポイントを獲得するこ
とができました。また、エルフィンも総合4位でフィニッシュし、チームにとって重要
なポイントを獲得することができました。次のサファリ・ラリー ケニアがとても楽し
みです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

最終日に向けて良いタイヤパッケージが残っていたので、パワーステージでプッシュし
、ベストタイムとボーナスの5ポイントを獲得することができたのは本当に良かったで
す。走行前に大雨が降り、最後の数台が走る前に雨脚が弱まったので決して簡単ではあ
りませんでしたが、自分にとってはいつものような泥道でのチャレンジでした。自分に
とってこのラリーは常にトリッキーですが、今回は、速く走れるときは速く走り、必要
なときは着実に走るというプランで臨み、それが上手く行きました。全体的にペースは
良く、トラブルにも見舞われず、ラリーが始まった時にはこれほど多くのポイントを獲
得できるとは思っていませんでした。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日は最初の3本のステージを抑え気味に走り、パワーステージのために用意していた
タイヤを温存しました。パワーステージはコンディションが何度か大きく変わり、雨が
強く降っていたので非常に滑りやすかったですが、幸いにも何とか走り切ることができ
ました。できればもう少しポイントを獲得したかったですが、ゼロで終わるよりは、少
しでも取れたほうがいいに決まっています。この週末に起こった全てのことを考えると
、万事うまく行ったとはいえませんが、総合4位でフィニッシュし、それなりのポイン
トを獲得できたことを感謝しなければなりません。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今日は再出走することができましたが、それはパワーステージのために復帰したような
もので、チームのためにポイントを獲得しようと試みました。ラリー終盤はまたもや天
候が悪化して非常にトリッキーなコンディションになり、大きなリスクを冒せるほどの
自信を持つことができませんでした。まあまあのスピードで走ることはできましたが、
決してクレイジーなレベルではなかったです。全体的に強く記憶に残るような週末では
ありませんでしたが、スポーツの世界ではそういうこともあるので受け入れるしかあり
ません。スピードを発揮できたことなど、ポジティブに思える要素も多くあったので、
次のラリーでは再び運が味方してくれることを願っています。

次回のイベント情報

WRC次戦は、6月22日から25日にかけて、アフリカのケニアで行われる第7戦「サファリ
・ラリー・ケニア」です。2021年にWRCのシリーズに復帰した、長い伝統と知名度を誇
るこのグラベル(未舗装路)ラリーのステージは、非常にハイスピードな区間、大量の
軟らかい砂に覆われた区間、そして岩や石が多く転がる荒れた区間など変化に富み、ひ
とたび雨が降ると路面はぬかるみ非常に滑りやすくなります。

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WRC:Rd.6:イタリアラリーDay4結果(最終:SS.19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 3h40'01.4
2 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'33.0
3 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'55.3
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -05'20.5
5 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -09'33.3
6 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -11'48.9
7 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -12'46.1
8 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -12'53.5
9 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -15'33.8
10 E.カイス CZE Skoda Fabia Evo RC2 -16'49.4
11 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -17'24.0
12 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -18'07.0
13 M.プロコプ CZE Ford Fiesta Mk2 RC2 -19'22.5
14 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -19'50.4
35 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -1h00'59.4
40 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -1h10'11.0
    総合 59位まで確認

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2023/06/04

トヨタ・チーム イタリアラリー第3日目リポート

2023年6月4日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company


WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア デイ3
大波乱の展開となった競技3日目

ロバンペラが総合3位に、エバンスが総合4位につける

6月3日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニ
ア」の競技3日目デイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロ
バンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合3位に
、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位に順位を上げま
した。なお、ラリーをリードしていたセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1
7号車)はSS14で、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRID
で出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、SS8走行後にデイリタイ
アとなりました。

ラリー・イタリア サルディニアのデイ3は、サルディニア島北東部のオルビアに置かれ
るサービスエリアの南西エリアで、4本のステージを各2回走行。その合計距離は133.62
kmと、前日のデイ2に匹敵する長い一日でした。天気は、午前中は晴れ間も見られまし
たが、午後は激しい降雨があり、非常に滑りやすい路面コンディションでの厳しい戦い
になりました。

ドライバー選手権首位のロバンペラは、デイ2で終日不利な先頭スタートを担い大きく
タイムロス。それでも、雨に見舞われ路面が滑りやすくなった最後のロングステージを
最速で走りきり、総合4位にまで順位を上げました。デイ3でのロバンペラは、オープニ
ングから5本目のSS12まで安定して3、4番手タイムで走行。SS13では2番手タイムを刻み
、SS14ではオジエのリタイアにより総合3位に浮上。表彰台圏内に順位を上げて長い一
日を終えました。

デイ2でタイヤにダメージを負い総合6位に順位を下げたエバンスは、オープニングの2
ステージを5番手タイムで走行しました。しかし、続くSS10でウォータースプラッシュ
(河渡り)を通過した際、クルマにダメージを負い1分50秒程度をロス。その状態で続
くSS11も走らなくてはならなかったため、さらに40秒程度を失いましたが、それでも総
合5位を守りました。サービスパークでクルマを修理して臨んだ午後の再走ステージで
は5、7番手のタイムで走行し、オジエのリタイアもあり総合4位に順位を上げました。
そしてエバンスはデイ3最終のSS15で3番手タイムを記録。良い流れを掴んでデイ3を走
りきりました。

デイ2で首位と僅か0.1秒差の総合2位につけたオジエは、エサペッカ・ラッピ(ヒョン
デ)と激しい首位争いを展開。午前中の4本のステージが終了した時点で、総合2位のラ
ッピに18.2秒差をつけトップに立っていました。しかし、午後最初のSS12でウォーター
スプラッシュを通過した際、クルマに大きな衝撃を受け大幅にタイムロス。その影響に
より、続くSS13でも遅れをとりましたが、それでも4.3秒差で首位の座を維持しました
。その頃からステージでは強い雨が降り、路面の一部は泥に覆われ、水溜まりもできる
など非常に滑りやすいコンディションになっていました。そしてオジエは、SS14の左コ
ーナーでコースオフ。ステージに復帰することができずデイリタイアとなりましたが、
チームは明日のデイ4での再出走を目指し修理の準備を進めています。

デイ2で総合5位につけた勝田は、デイ3最初のSS8でウォータースプラッシュを通過した
際、クルマに大きな衝撃を受けてタイムロス。SS8は何とか走りきりましたが、競技を
続けることが難しい状態だったためデイリタイアとなりました。しかし、勝田はデイ4
での再出走を予定しています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

非常に難しいコンディションにより、困難な一日になってしまいました。午前中が終了
した時点で状況はかなり良かったのですが、その後天候の変化により、急激に状況が変
わってしまいました。これもラリーの一部です。過去にもこのラリーでは雨が降ったこ
とがありますが、今回のように毎日降るようなことはありませんでした。その結果、ウ
ォータースプラッシュはかつてないほど水深が深くなり、セブはそのひとつで問題を少
し抱えてタイムを失いましたが、それでもいい位置につけていました。しかしその後、
不運にも道から滑り落ちてしまったのです。このようなコンディションでは、そのよう
なミスをしやすいものです。その結果、カッレは表彰台圏内に入り、明日もポジション
を維持することができたならば、それは彼にとって非常に良いことです。チームとして
はカッレとエルフィンの2人が最後まで走りきることが重要ですが、パワーステージで
のポイント獲得も期待したいところです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今日はいい一日でしたし、とても賢く戦うことができたと思います。今朝は、必要なと
きにいいペースを発揮することができました。昨日よりも良い出走順を確保できたので
とても順調でしたが、何人かが脱落したことで路面を少しクリーニングする役割が再び
まわってきてしまいました。午後は本当にトリッキーで、かなり使い込んだタイヤで走
らなくてはならなかったので、できる限りのことをしました。トラブルに遭遇しないよ
うにクリーンな走りを心がけ、順位をひとつ上げることができましたが、チームメイト
のトラブルによりポジションを上げるのは、決していいことではありません。明日は自
分たちのタイヤのパッケージがコンディションに合っていることを願っていますし、ど
うなるか状況を見たいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

長く、大変な一日でした。午前中はウォータースプラッシュの水深が予想以上に深かっ
たことに驚きました。クルマのフロント部分に大きなダメージを負ってしまい、なんと
かサービスに戻ろうと頑張りました。チームはサービスで素晴らしい仕事をしてくれて
、クルマを修理してくれました。午後は非常に難しいコンディションだったので、あま
り無理をしないで走ろうと試みました。このような状況で総合4位につけることができ
たのはラッキーですが、明日はまだかなり長い距離が残っているので、クリーンな走り
を心がけ、パワーステージで何ができるのかを考えたいと思います。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今朝は最初の2本のステージでペースが少し足りなかったのですが、それに続く、デイ3
最長でおそらく最も難しいステージで挽回することができました。少しでもタイムを縮
めようとハードに走ったので、リードを少し築くことができたのは良かったです。しか
し残念なことに、午後は波乱の展開になってしまいました。ウォータースプラッシュで
、フロントにダメージを負ってしまったのがその始まりで、それを直して走り続けるの
は大変でした。そして、午後3本目のステージに臨む直前、泥道でタイヤ交換をするこ
とになったのですが、ステージ開始後ブレーキペダルを踏んだ時に泥で足が滑ってしま
い、コーナーを曲がりきれませんでした。かなりアンラッキーでしたが、これもラリー
の一部です。今日のことは忘れ、前に進まなければなりません。

明日のステージ情報

競技最終日となる6月4日(日)のデイ4は、2021年大会とほぼ同じステージ設定となり
、サービスパークを起点に島北部の「コスタ・スメラルダ」エリアで2本のステージを
各2回走行。そのうち、SS17の再走ステージとなるSS19「サルディニア2」は、トップ5
タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えら
れる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全4本で合計距離は46.02km。
リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は255.50kmとなります。

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2023/06/03

トヨタ・チーム イタリアラリー第2日目リポート

2023年6月3日

トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア デイ2
本格的なグラベルステージがスタート
オジエが総合2位に、ロバンペラが総合4位につける

6月2日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニ
ア」の競技2日目デイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャ
ン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が総合2位に、カ
ッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合4位に、エルフィン・エ
バンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合6位につけました。また、TGR WRCチャ
レンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン
・ジョンストン組(18号車)は、総合5位につけています。

17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

ラリー・イタリア サルディニアは、デイ2から本格的なグラベル(未舗装路)ステージ
での戦いがスタート。オルビアに置かれるサービスエリアの南西エリアで3本のステー
ジを各2回走行し、その合計距離は138.04kmと4日間で最長の一日でした。ステージは、
午前中は概ねドライコンディションでしたが、一部には湿っていたり、ぬかるんでいた
りする区間もあり、午後にはまとまった雨も降りました。

デイ1のスーパーSSで総合6位につけたオジエは、デイ2オープニングのSS2でベストタイ
ムを記録し一気に首位に浮上。続くSS3は7番手タイムで総合2位に後退しましたが、今
シーズンここまで最長となる49.90kmの「モンテ・レルノ」では、2番手タイムのエバン
スに12.7秒差をつける圧巻のベストタイムを記録し、首位に返り咲きました。その時点
で総合2位のエサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)に16.3秒差をつけていましたが、午後の
再走ステージではややペースが上がらず、デイ2最終のSS7でラッピに逆転を許し総合2
位に。しかし、ラッピと僅か0.1秒差につけています。

ドライバー選手権首位のロバンペラは、1番手スタートという不利な出走順により、午
前中のステージで大きくタイムをロス。特に、最長ステージのモンテ・レルノの1回目
の走行では、ベストタイムのオジエに40.2秒という大きな遅れをとり、総合8位で午前
中を終えました。しかし、午後は降雨により路面が湿り、出走順1番手の不利が若干緩
和されることに。ロバンペラは、1回目の走行で大きく遅れたモンテ・レルノの再走ス
テージでベストタイムを記録し、総合4位に順位を上げてデイ2を締めくくりました。

エバンスは、朝最初の2ステージでは9番手タイムでしたが、最長のモンテ・レルノでは
オジエに次ぐ2番手タイムを記録。総合4位に順位を上げました。さらに、午後のSS5で
は総合3位につけましたが、SS7の最後でタイヤから空気が抜けたことにより40秒程度を
ロス。総合6位に順位を下げました。

勝田は、SS2で4番手タイムを記録した後、SS3でベストタイムを記録。総合3位に順位を
上げました。しかし、SS4ではコーナーを曲がりきれず20秒程度を失い、総合5位にダウ
ン。午後はSS6で3番手タイムを刻むなど速さを見せ、総合4位ロバンペラと1.3秒差の、
総合5位でデイ2を走りきりました。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

今日は前半、後半の二部構成の試合のようでした。午前中はチームとして非常に強く、
予想以上の強さを発揮しました。しかし、午後はライバルが巻き返して強さを示しまし
た。それでも、金曜日が終わった時点でこのような状況にあることにとても満足してい
ます。セブのおかげで、首位と僅か0.1秒差と、優勝争いに向けて非常に良いポジショ
ンにつけています。カッレは出走順が1番手で路面をクリーニングしなければなりませ
んでしたが、終盤の滑りやすいコンディションでは今回もまた別格の速さを発揮し、表
彰台を狙える位置につけています。エルフィンもいい仕事をしていたのですが、運悪く
最後にパンクを喫し少しタイムを失ってしまいました。また、貴元がステージでベスト
タイムを記録し、総合5位につけているのは素晴らしいことです。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

全体的にはとても良い一日でした。今朝の最初の2ステージは悪くなかったと思います
。路面は少し湿っていて、予想していたよりは路面の掃除が少なくて済み、タイムロス
も抑えられました。しかし、モンテ・レルノの路面は結構乾いていて、タイムをかなり
失ってしまい、多くのアクションもありました。午後は、2回目の走行だったにも関わ
らず依然トリッキーで、自分たちよりも前に走行した小さなクルマが刻んだ走行ライン
が、全く合いませんでした。しかし、最後のモンテ・レルノで雨が降り出したので、懸
命にプッシュし続けました。自分は雨やぬかるんだコンディションではいつも楽しんで
走ることができているので、少しタイムを取り戻すことができました。明日はもっとい
い出走順で走れるので、さらにプッシュするつもりです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

モンテ・レルノのステージに向けてクルマを良い状態に保つため、午前中は、石が多く
転がっているようなトリッキーなステージではクリーンな走行を心がけました。結果的
にモンテ・レルノでもクリーンに走ることができ、派手さはなかったですが、全てをう
まくマネージメントすることができ、トラブルなく最後まで走りきり総合順位を上げる
ことができました。午後は路面がかなり荒れていて非常に難しく、1本目のステージは
問題なかったのですが、2本目でかなり遅れてしまいました。そして、残念ながら3本目
のモンテ・レルノの終盤でパンクをしてしまい、タイムをかなり失いました。それでも
、前方の選手たちとの差はそれほど大きくないですし、オィット(タナック)選手がす
ぐ後ろに迫っているので、まだまだ戦いは続きます。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

今日一日の自分の戦いと、順位に満足しています。今朝最初のステージとモンテ・レル
ノでは、自分と他の選手たちのタイム差に驚きましたが、クルマの調子が良く、タイヤ
の選択も正しかったので、午前中は速く走ることができたのだと思います。午後は少し
苦労しましたが、それでも悪くはありませんでした。ドライビングには満足しています
が、自分がサービスで下した判断には、やや不満が残ります。タイヤの選択とセットア
ップを少し見誤ってしまったからです。それでも、滑りやすいコンディションのなか、
リスクを冒すことなく、特に大きな問題もなく走ることができました。まだ優勝争いが
できる位置につけていますし、タイム差も非常に小さいので、明日はまたプッシュする
つもりです。

明日のステージ情報


競技3日目となる6月3日(土)のデイ3は、オルビアのサービスパークを中心に、4本の
ステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は133.62
kmと、デイ2に匹敵する長い1日です。また、デイ2よりもさらに西側のエリアが主舞台
となるため、リエゾン(移動区間)距離は426.80kmと長く、ステージとの合計走行距離
は560.42kmに達します。

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WRC:Rd.6:イタリアラリーDay2結果(SS.7/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 1h31'48.8
2 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'00.1
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'18.6
4 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'46.1
5 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'47.4
6 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'05.6
7 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -01'09.8
8 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -03'48.5
9 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -03'54.8
10 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS RC2 -04'01.6
11 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -04'04.4
12 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -04'53.2
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -04'53.2
14 Y.ロッセル FRA Citroen C3 RC2 -05'01.7
15 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -05'22.1
    総合 58位まで確認

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2023/06/02

トヨタ・チーム イタリアラリー第1日目リポート

2023年6月2日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

 

WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア デイ1
サルディニア島北東部のオルビアでラリーがスタート
ロバンペラが総合5位に、チーム4台目の勝田は総合4位につける

 

6月1日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア サルディニア」が開幕。
オープニングとしてサルディニア島北東部のオルビアで1本のスーパーSSが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合5位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合6位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合8位につけました。
また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合4位と好調なスタートを切りました。

 

今シーズン、第5戦ラリー・ポルトガルが終了した時点で、GR YARIS Rally1 HYBRIDは4勝を記録。
そのうち、グラベル(未舗装路)イベントでは、第3戦ラリー・メキシコでオジエが優勝、第5戦ラリー・ポルトガルではロバンペラが優勝しました。
そして迎えた第6戦ラリー・イタリア サルディニアは、地中海に浮かぶイタリアのサルディニア島を舞台とするグラベル・ラリーです。
開催20周年となる今回、サービスパークは島北東部のオルビアに置かれ、初日の1日(木)は午前中に2.87kmのシェイクダウンが行なわれ、3番手タイムのオジエがTGR-WRTでは最速でした。

 

夕方6時過ぎからは、オルビアの郊外でスーパーSSが1本行われ、オルビア市街地の道と、ハイスピードなグラベルセクションの両方を走行する3.20kmのミックスサーフェスステージ(舗装路と未舗装路が含まれるステージ)で、4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDをドライブする勝田がチーム最上位の4番手タイムを記録。
ベストタイムのエサペッカ・ラッピとは0.9秒差でした。
そして、勝田と0.3秒差の総合5位にロバンペラが、0.4秒差の総合6位にオジエがつけ、エバンスは首位と2秒差の総合8位で初日を走り終えました。

 

 

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)

 

オルビアのファンの皆さんのために、ハイスピードなセクションや大きなジャンプが設
けられたこの素晴らしいスーパーSSでラリーをスタートすることができて、嬉しく思い
ます。我々のドライバーたちはミスをせず、タイムも拮抗しているので、重要な明日に
向けて準備は万端です。現時点で明日の天気がどうなるのか読めず、この大会ではあま
りないことですが、雨が少し降る可能性もありそうです。もしそうなれば、出走順に関
して我々のドライバーたちの助けになるでしょう。明日は約50kmのモンテ・レルノのス
テージもあり、それをいかにうまくこなすかが、この週末に良い結果を得るための、ひ
とつの鍵になると思います。

 

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

 

オルビアの最初のステージは、グラベル路面を走ったり、街中を走り抜けたりと、とてもいいステージでした。
いつものように、ファンの皆さんにとっては見応えのあるショーになったと思います。
午前中のシェイクダウンで最初に走行した時は、予想通り路面は滑りやすかったですが、少なくとも今週降った雨により少しは楽になりました。
明日は、今大会最も長い一日で、なおかつ最長のステージを出走順一番手で走行するため、我々にとって大きなチャレンジになることは間違いありません。
何とか問題なく乗り切り、最終的に上位に食い込めるかどうかを確認したいと思います。

 

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

 

今夜は、ラリーのスタートとしてはとてもいいステージだったと思います。
このようなドーナツターンが含まれるスーパーSSでは、タイヤに負担をかけ過ぎないように気をつけなければなりませんが、私たちはそれを楽しみ、観客の皆さんに良いショーをお見せしようとしました。
この週末は様々な天候が予想されるため、タイヤを正しく選び、ソフトタイヤの配分を上手く管理することが、非常に重要な鍵を握ると思います。
この先、かなり荒れた厳しいコンディションが待ち受けていますが、それを攻略することが楽しみです。
シェイクダウンはこのラリーを代表するようなステージではありませんでしたが、全てがうまく機能していることを確認するいい機会になり、ここまでのところ全てにおいて満足しています。

 

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)

 

オルビアのこのステージを走るのは今回が初めてでしたが、市街地で行われるオープニングステージとしてはかなり素晴らしいもので、未舗装路と舗装路の両方を走行し、大きなジャンプもあったので、とにかく愚かなミスをしないように集中して臨む必要がありました。
もちろん、本当の勝負は明日からです。
天候もタイヤ選びも難しくなりそうですし、ステージは荒れたセクションやトリッキーな場所が多くある、とても厳しいものです。
今朝のシェイクダウンでは全ての準備が整っていることを確認できましたし、私自身も良いフィーリングを感じています。
まず最初の目標はトラブルに巻き込まれないことですが、もちろん上位争いに加わりたいと思っています。

 

明日のステージ情報

 

競技2日目となる6月2日(金)のデイ2は、オルビアのサービスパークを中心に3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。
そのうちSS4と、その再走ステージであるSS7「モンテ・レルノ」は、全長49.90kmと非常に長く、今シーズンここまで最長となるロングステージです。
また、6本のステージの合計距離は138.04kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は347.38kmとなります。

 

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WRC:Rd.6:イタリアラリーDay1結果(SS.1/19)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 0h02'24.9
2 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 -00'0.23
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'00.5
4 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'00.9
5 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'01.2
6 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'01.3
7 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 RC1 -00'01.8
8 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'02.0
9/td> J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'02.1
10 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -00'04.6
11 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -00'04.8
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -00'05.1
13 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS RC2 -00'05.5
14 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS RC2 -00'05.9
15 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -00'06.1
    総合 70位まで確認

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