トヨタ・チーム ケニヤラリー第1日目リポート
2023年6月23日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company
WRC 第7戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ1
70周年記念大会のサファリ・ラリーがナイロビで開幕
オジエが総合2位に、ロバンペラが総合3位につける
6月22日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦「サファリ・ラリー・ケニア」
が開幕。ケニアの首都ナイロビの郊外で1本のスーパーSSが行なわれ、TOYOTA GAZOO Ra
cing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Ral
ly1 HYBRID 17号車)が総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (6
9号車)が総合3位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合5
位につけました。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1
HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合7位でデイ1を
走破しました。
2021年にWRCのカレンダーに復帰したサファリ・ラリーは、今年開催70周年の記念大会
となります。ラリーの中心となるサービスパークは3年連続でナイバシャ湖近くのKWS(
ケニア・ワイルドライフ・ソサエティ)に置かれ、サービスパークを起点に6月22日(
木)から25日(日)まで、4日間にわたり競技が行われます。また、競技開始に先立ち
、21日(水)の午前中にシェイクダウンが行われ、ロバンペラがトップタイムを、オジ
エが3番手タイムを、エバンスが5番手タイムを、勝田が6番手タイムを記録しました。
一晩明けて22日(木)はナイロビ中心地の「ウフルパーク」でのセレモニアルスタート
に続き、午後2時過ぎからナイロビ郊外のカサラニで競技がスタート。全長4.84kmのグ
ラベル(未舗装路)ステージで、SS1としてスーパーSSが行なわれました。2台同時走行
のこのSS1で、オジエはベストタイムのオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と
僅か0.1秒差の2番手タイムを記録。オジエ以外の3人のドライバーも順調にオープニン
グステージを走り切りました。
なお、カサラニでは競技が始まる前にコンセプトカーである「ハイラックスMHEV」が2
回デモ走行。元WRCチャンピオンで、サファリ・ラリーで3回の優勝経験を誇るレジェン
ド、ユハ・カンクネンが華麗なるドライビングを披露しました。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ケニアに戻り、再びサファリ・ラリーをスタートすることができたのは素晴らしいこと
です。ナイロビでのスーパーSSは、ラリーを多くの人に楽しんでもらうのに最適なオー
プニングステージです。また、このラリーのヒーローであるユハ・カンクネンがハイラ
ックスMHEVで走ってくれたことも嬉しく思います。ドライバーたちとは事前に、この最
初のステージで頑張ったとしても、ラリーに勝つことはできないと話し合いました。そ
して彼らは少し肩の力を抜いて走り、明日からの本当の勝負に備えました。ドライバー
たちは、ステージのコンディションが過去2年間と比べて全体的に荒れていると言って
いるので、正しいリズムを見つけることが勝負の鍵を握ると思います。また、雨が降る
可能性もあるようですが、ここは路面が濡れると非常に滑りやすくなるので、きっと困
難な終末になると思いますが、それに立ち向かう準備はできています。
カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
ラリーのスタートのためにケニアのこの場所を訪れるのは、いつだってとてもいい気分
ですし、木曜日の昼時にも関わらず大勢の人が応援してくれました。カサラニのスーパ
ーSSは非常に素晴らしく、通常のレギュラーステージと同じように走ることができるパ
ートもあります。自分としては昨年よりもいいスタートを切り、クリーンな走りをする
ことだけを考えていたのですが、全て上手く行きました。このラリーは毎年大きな挑戦
ですし、以前から知っているステージであっても、レッキでは変わっている点が多く見
つかりました。雨によって多くの砂やグラベルが流されたため、全体的にステージは少
し荒れているように感じました。それでも、昨日のシェイクダウンはいいフィーリング
で走れましたし、出走順1番手で走行してもそれほど悪くなかったので、明日も同じよ
うな状況になることを期待しています。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
ナイロビを訪れ、ラリーをスタートできることを嬉しく思います。ここは来るたびに大
勢のファンがいて、応援してくれます。最初のステージはとても素晴らしいものでした
が、路肩に石が沢山あったり、夜間に雨が降ったりしたためトリッキーで、全く油断で
きない状況でした。毎年コンディションが変わるので、レッキ後はペースノートの準備
に追われ、ここまでのところ毎日とても忙しく過ごしています。WRCのカレンダーにこ
のようなラリーは他にありませんが、シェイクダウンでは実際のステージのサンプル的
な路面を走る機会があり、チームはセットアップに関してとてもいい仕事をしてくれた
と思いました。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
再びケニアに来ることができて幸せです。ケニアの人々のラリーに対する情熱は非常に
高く、首都で行われるこの最初のステージは、多くの人々が見守る中で、常に楽しんで
走ることができます。今回は所々に岩があったり、大きなウォータースプラッシュがあ
ったりと少しトリッキーだったので、注意を払いながら少し肩の力を抜いて走らなけれ
ばなりませんでした。それでも、明日からがラリーの本番であることを考えれば、タイ
ムは決して悪くありませんでした。昨日のシェイクダウンはこのラリーを象徴するよう
なステージだったので、バンピーな路面でクルマがどのような挙動を示すのか確かめる
のに有効でした。フィーリングは問題ないですし、我々を待ち受けるものに対する準備
はできています。
競技2日目となる6月23日(金)のデイ2は、ナイバシャ湖の周辺で「ロルディア」、「
ジオサーマル」、「ケドング」という3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回
走行します。6本のステージの合計距離は125.82km、リエゾン(移動区間)も含めた一
日の総走行距離は337.88kmとなります。
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