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2023年8月

2023/08/07

WRC:2023年シリーズ・ポイント表(Rd.9/Rd.13)

Wrc_logo

N0. Driver Nat. Car Point
1 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 170
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 145
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 134
4 O.タナク EST Ford Puma Rally1 104
5 S.オジエール FRA Toyota Yaris Rally1 98
6 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 87
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 58
8 D.ソルド ESP Hyundai 120 Rally1 46
9 T.スニネン FIN Hundai i20 N 34
10 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 28
11 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo 25
12 C.ブリーン IRL Hyundai i20 Rally1 19
13 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo 17
14 G.グリーンスミス GBR Scoda Fabia RS 16
15 Y.ロッセル FRA Citroen C3 12
16 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris Rally1 11
17 K.カゼタノビッツ POL Scoda Fabia RS 11
18 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 8
19 E.リンドホルム FIN Skoda Fabia RS 6
20 N.グリャジン RUS Scoda Fabia Evo 5
21 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 4


N0. Manufactures Point
1 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 378
2 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 311
3 M-スポーツ・フォード・WRT 205

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トヨタ・チーム フィンランドラリー第4日目リポート

2023年8月7日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 ラリー・フィンランド デイ4
エバンスが2年ぶり2回目のラリー・フィンランド優勝を飾る
勝田は激戦を制し今季最上位の総合3位を獲得

8月6日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・フィンランド」の最
終日デイ4がユバスキュラのサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing Wor
ld Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HY
BRID 33号車)が優勝。勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合3位を、
スポット出場のヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン組(97号車)が総合5位を獲得
しました。

ラリー・フィンランドの最終日は、前日と同様サービスパークの南西エリアが戦いの舞
台となり、「モクシ-サーロイネン」と「ヒモス-ヤムサ」という2本のステージを、ミ
ッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。4本のステージの合計距離は51.64kmでし
た。最終日は早朝から雲間に青空が見えるなど、久々に降雨のない爽やかな一日に。気
温も23度前後まで上昇しました。それでも、依然湿り気を帯びた路面も多く残り、最後
まで気の抜けないコンディションでの戦いとなりました。

前日のデイ2で、総合2位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に対する差を32.1秒まで
拡げた首位エバンスは、最終日も好調を維持。オープニングステージのSS20を制し、差
を33.7秒に拡げました。続くSS21では、総合3位につける勝田が今大会3回目となるベス
トタイムを記録。表彰台を争う総合4位テーム・スニネンとの差を7.2秒に拡げて1ルー
プ目を終えました。2ループ目の1本目、SS21ではエバンスがベストタイムでヌービルと
の差は38.2秒に。一方、勝田は3番手タイムのスニネンと0.9秒差の4番手タイムで、差
は6.3秒と僅かに縮まりました。そして、今大会最後の勝負の場となったパワーステー
ジのSS22「ヒモス-ヤムサ2」では、エバンスが今大会10回目のベストタイムでパーフェ
クトウィン。エバンスにとっては第4戦クロアチア・ラリー以来となる今シーズン2勝目
、キャリア7回目の優勝でした。また、ラリー・フィンランドでの優勝は、2021年大会
以来2回目となります。エバンスはパワーステージを制したことで5ポイントのボーナス
を加算し、ドライバー選手権では2位と順位は変わらずも、前日リタイアした選手権首
位のロバンペラとの差を、25ポイントに縮めました。

一方、勝田は最終のパワーステージで3番手タイムのスニネンと1.9秒差の4番手タイム
を記録。4.3秒でリードを守り、総合3位を獲得しました。勝田の表彰台フィニッシュは
、昨年の最終戦ラリー・ジャパン以来となります。なお、チームはエバンスと勝田が獲
得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードを67ポイントに拡
げました。また、2019年以来のラリー・フィンランド出場となったラトバラは、最終日
も大勢のファンの声援を受けながら安定した走りを続け、総合5位でラリーを終えまし
た。

豊田 章男 (TGR-WRTチーム代表代行として)

ラリー・フィンランドではチーム代表代行として4つの仕事をさせてもらいました。1つ
目は“チームに声をかけてまわる”こと。かけた言葉は朝の「おはよう」と
3つの合言葉…「One team」「Never give up」「We hate to lose」。そして、
今回教えてもらったフィンランドの言葉「SISU」だけです。たまにしか会えない私でも
、これらの言葉があれば心が通じ合えるのが我々のチームです。コースオフして戻って
きたカッレに「Never give up !」と声をかければ「Yeah ! We hate to lose !」と返
してくれます。リタイアが決まったカッレは、そのあと貴元に色々なアドバイスをして
くれていました。まさに「One team」です。こんな素敵なチームを築いてくれているヤ
リ-マティに改めて感謝します。Amazing Weekをありがとう!

2つ目の仕事はSSでドライバーたちを“見守る”こと。私が見守っていると
感じた貴元は、気合いを入れてステージトップタイムをマークしてくれました。タイム
への貢献に繋がったようでよかったです。おかげで念願だった「貴元と一緒に表彰台」
も叶えることができました。貴元、表彰台おめでとう!

3つ目の仕事はチーム代表としてインタビューに答えること。SSやサービスで数々のイ
ンタビューに応じました。トミ(マキネン)やヤリ-マティは我々トヨタのために、い
つもこんな大変な仕事をしてくれていたんだと改めて感謝しました。

最後の4つ目は“表彰台に立つ”という仕事です。体中がベタベタになって
しまう一番“やりたくない仕事”でしたが、本当に嬉しい経験でした。こん
な素敵な経験をさせてくれたエルフィンとスコットに心から感謝します。表彰台でも言
ったけどもう一度…
エルフィン、スコット本当におめでとう! 表彰台に連れていってくれてありがとう!

ベタベタになるのはイヤですが、“ぜひもう一度”、“できることな
ら日本で”このAmazingな仕事をやらせてもらえれば嬉しいです。今回、カッレと
ヨンネには走り切らせてあげられず申し訳なかったけど、次は君たちともベタベタにな
れればと思っています。今回、代表代行の仕事をさせてもらい、チームメンバーそれぞ
れが本当に大変な仕事をやってくれていることを実感し、みんなに感謝しました。

残り4戦は再びヤリ-マティがチーム代表を担っていきます。引き続き「One team」「Ne
ver give up」「We hate to lose」そして「SISU」を合言葉にチームメンバー全員で戦
っていきましょう! みんな、よろしく頼みます!

豊田 章男 (TGR-WRT会長として)

我々が目指すのはドライバーファーストのチームです。しかし、チーム代表のヤリ-マ
ティが知っているクルマは今までヤリスWRCだけでした。ドライバーたちが乗っているG
R YARIS Rally1 HYBRIDには乗っていません。チャンスがあればGR YARIS Rally1 HYBRI
Dをヤリ-マティにドライブしてもらいたいとずっと考えていました。やっとそれが叶い
、ヤリ-マティはドライバー仲間のユホと共に全てのステージを走り切ってくれました
。彼らはずっと笑顔で走っているように見えました。しかし、きっとそうじゃない瞬間
もあったはずです。ドライバーがずっと笑顔で気持ちよく走れるクルマを、これからも
ヤリ-マティ達と一緒につくっていきたいと思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

我々にとって素晴らしい週末になり、このラリーで2回目の優勝を飾ることができたの
で特別な気分です。フィンランドは大好きなラリーのひとつですし、ユバスキュラにフ
ァクトリーを構えるチームにとってはホームラリーでもあります。また、この週末に章
男さんと一緒に優勝し、彼や貴元と一緒に表彰台に立てたのも特別なことです。この道
でこのクルマを走らせるのは素晴らしい経験で、運転を楽しむことができましたし、ラ
リー序盤からとてもいいフィーリングで走ることができました。金曜日にカッレが戦列
を去ったのは残念でしたが、土曜日に向けて少しずつセットアップを進めることができ
、それが大きな自信に繋がりました。全てのことが上手く行き、ステージのタイムも自
然に上がって行きました。チャンピオンシップの面でもポジティブな週末になり、カッ
レとのポイント差を以前よりも少し縮めることができました。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

自分にとって第二のホームイベントである、ラリー・フィンランドで表彰台に立つこと
ができて本当に嬉しいです。自分にとっても、チームにとっても、そして章男さんにと
っても大きな意味を持つことです。章男さんは僕に大きなエネルギーとモチベーション
を与えてくれて、それがテーム(スニネン)との激しいバトルを続ける中で助けになり
ました。テームは本当にいい仕事をしていたので、決して簡単ではありませんでしたが
、コンディションがトリッキーだった土曜日の最後にギャップを築くことができたので
、最終日のストレスは少し軽減されました。ラリー・エストニアの後、チームのエンジ
ニアたちと一緒に、どこを改善すればいいかを一生懸命分析し、その結果、金曜日の朝
からいいパフォーマンスを発揮することができました。また、テストの時にフィンラン
ドの道を上手く走るためのアドバイスをくれた、カッレにも感謝しなければなりません。

ヤリ-マティ・ラトバラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 97号車)

このクルマで走るのは本当に楽しく、週末は驚きと喜びの連続でした。このような素晴
らしいチャンスを与えてくれた章男さんとチームに感謝します。一生忘れられない、本
当に驚異的な体験でした。結果を考えることなく、リラックスしてドライブすることな
んて、なかなかできないことです。難しいコンディションの中でも自分たちのリズムで
走ることができましたし、最終的に総合5位を獲得し、パワーステージでポイントを獲
得できたのは素晴らしいことです。また、エルフィンが表彰台の頂点に立ち、貴元が総
合3位に入ったのも特別なことですし、本当に嬉しく思います。

次回のイベント情報

WRC次戦は、9月7日(木)から10日(日)にかけて、ギリシャで開催される第10戦「ア
クロポリス・ラリー・ギリシャ」です。2021年にWRCのシリーズに復帰したこのイベン
トは、1951年に初めて開催され、WRC初年度の1973年からシリーズの一戦に組み込まれ
た伝統的なグラベル(未舗装路)ラリーです。路面はここ2戦のスムースでフラットな
グラベルから一変。大きな石が転がる山岳ステージはかなり路面が荒れているところも
多く、通常は気温もかなり高いため、クルマにもタイヤにも選手にも厳しい「ラフグラ
ベル・ラリー」として知られています。

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WRC:Rd.9:フィンランドラリーDay4結果(最終:SS.21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 2h33'11.3
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'39.1
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'36.7
4 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -01'41.0
5 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -04'09.4
6 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -09'33.6
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -10'03.7
8 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -10'37.5
9 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -11'11.5
10 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -11'35.2
11 M.ヘイキラ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -12'04.3
12 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -12'20.9
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -12'47.7
14 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -12'48.1
15 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -14'37.2
    総合 49位まで確認

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2023/08/06

トヨタ・チーム フィンランドラリー第3日目リポート

2023年8月6日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 ラリー・フィンランド デイ3
首位エバンスが7本のベストタイムでリードを拡大
勝田は激戦の末、総合3位の座を守る

8月5日(土)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・フィンランド」の競
技3日目デイ3がユバスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing
World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1
HYBRID 33号車)が総合1位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合3
位、スポット出場のヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン組(97号車)が総合5位に
つけ、前日までの順位を守りました。なお、デイ2でコースオフを喫したカッレ・ロバ
ンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)は、クルマのダメージが大きくデイ3での
再出走を断念。リタイアとなりました。

ラリー・フィンランドのデイ3は、サービスパークの南西エリアが戦いの舞台となり、
「ヴァスティラ」「パイヤラ」「ラプスラ」「ヴェックラ」という4本のステージを、
ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は160.68kmと、4日
間で最長の一日でした。デイ3もまた天気は安定せず、午前中は時々降る雨により路面
は全体的に湿った状態に。しかし、午後は天気が回復して青空も広がり、路面は急速に
乾いていきました。

前日のデイ2で首位に立ったエバンスは、トリッキーなコンディションとなったステー
ジで朝から速さを発揮。午前中の4本のステージ全てでベストタイムを記録し、総合2位
のティエリー・ヌービルに対するリードを6.9秒から、17.7秒にまで拡大しました。さ
らに、ミッドデイサービスを経て行なわれた午後の再走ステージでもエバンスの勢いは
止まらず、3ステージ連続でベストタイムを記録。特に、SS15では2番手タイムの選手に
7.8秒という大差をつける圧巻のスピードを発揮しました。エバンスはデイ3の全8ステ
ージのうち、7ステージでベストタイムを記録することとなり、32.1秒という大きなリ
ードを築いてデイ3を走破しました。

デイ2終了時点で総合2位のヌービルと9.5秒差の総合3位につけていた勝田は、午前中2
本目のSS12でスピン、15秒程度タイムを失い、総合4位に後退しました。しかし、その
後も勝田は攻めの走りを続け、3ステージ連続で3番手タイムを記録。総合3位に順位を
上げたテーム・スニネンを激しく追い上げ、午後1本目のSS15で総合3位に復帰しました
。続くSS16では0.3秒差で再び順位が入れ替わりましたが、SS17では3番手タイムで差は
0.1秒に。そして、デイ3最終のSS18では渾身の走りで今大会2度目となるベストタイム
を記録し、スニネンに6.4秒差をつけて総合3位に復帰しました。また、2019年以来のラ
リー・フィンランド出場となるラトバラは、デイ3でも非常に安定した走りを続け、総
合5位の座を維持しています。なお、デイ2で首位を走りながらも横転したロバンペラは
、シャシーのダメージが大きく、ラリー期間中に修理をできないことから、今大会から
リタイアすることになりました。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

今日のエルフィンの走りは素晴らしいものでした。残念ながらカッレは今朝再スタート
することができませんでしたが、エルフィンの素晴らしい走りがチームに大きな力を与
えてくれました。ここフィンランドの道で、彼は自信を持ってクルマをドライブしてい
ると思います。走れば走るほど自信が深まり、運転をより楽しめるようになっていく姿
を見るのは、とても嬉しいことです。貴元は一日を通して激しい戦いを続け、特に最終
ステージでは良き友人であるカッレから、滑りやすいコンディションでの走りかたにつ
いてアドバイスを受けて走ったようです。私たちのドライバーがお互いを助け合いなが
ら戦っていることを、とても誇りに思います。ヤリ-マティはステージ走行後のインタ
ビューでたくさんお喋りしていますが、それは彼がラリーを楽しんでいるということな
ので、いいと思いますし、彼の笑顔を見ると私も楽しくなります。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

今日はフィーリングが良く、クルマも良く走ってくれました。プッシュする自信もあり
ましたし、必要に応じてクリーンなドライビングに集中することもできました。特に最
後のステージは難しいコンディションでしたが、全てをコントロールできていたと思い
ますし、もちろんこの順位で一日を終えることができて嬉しく思います。今日は世界最
高ともいえるステージを含む、素晴らしいステージを走りましたが、このようなコンデ
ィションでも思い通りに走れるクルマに仕上っていたのは素晴らしいことですし、2021
年にここで味わったいい感覚を思い出させてくれました。しかし、明日もまだそこそこ
長い距離を走るので、この順位を保ったままフィニッシュするために何をすべきかに集
中しています。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

今朝はまだ雨がかなり降っていてトリッキーでした。1本目のステージはグリップを見
極めるのに苦労し、2本目はより良いドライビングを心がけたのですが、小さなミスで
タイムをかなり失ってしまいました。その後、反撃を試みましたがタイム差は非常に小
さく、各ステージでコンマ数秒しか稼ぐことができませんでした。それでも、最後のス
テージが難しいコンディションになることはわかっていたので、できる限りプッシュす
ることにしました。もちろんリスクはありましたが、少しでもタイムを縮めることがで
きれば、明日に向けてより良いポジションを確保できると思って攻めました。明日も大
きなチャレンジになると思いますが、ベストを尽くして戦います。

ヤリ-マティ・ラトバラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 97号車)

今日も楽しい一日でした。ヤムサ周辺のステージは道幅が広く、ハイスピードで、流れ
るようなコーナーが続き、多くの観客がいて雰囲気も最高でした。雨が多く降ったので
コンディションは少し難しかったですが、それでも概ね走りを楽しむことができました
。最後のステージはまるでサファリ・ラリーのようで、深い轍には雨水があふれ、フロ
ントガラスには泥がたくさんつきました。それでも、ステージではたくさんの人たちが
応援してくれて、『よくやっているよ』と言ってくれるのは嬉しいものです。彼らの声
援が私を後押ししてくれるのは素晴らしい気分ですし、このまま明日のフィニッシュま
でそれが続くことを願っています。

明日のステージ情報

競技最終日となる8月6日(日)のデイ4は、前日に続きサービスパークの南西エリアが
戦いの舞台に。「モクシ-サーロイネン」「ヒモス-ヤムサ」の2本のステージを、ミッ
ドデイサービスを挟むことなく各2回走行します。SS19/21「モクシ-サーロイネン」は
昨年大会の逆走ステージとなり、SS20の再走となる最終のSS22「ヒモス-ヤムサ2」は、
トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに対し、ボーナスの選手権ポイ
ントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で4本でそ
の合計距離は51.64km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は309.61kmとなりま
す。

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WRC:Rd.9:フィンランドラリーDay3結果(SS.18/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 2h08'07.0
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'32.1
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'27.8
4 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -01'34.2
5 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -03'39.5
6 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -08'05.0
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -08'17.5
8 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -08'51.4
9 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -09'42.7
10 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -10'02.6
11 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -10'19.3
12 M.ヘイキラ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -10'20.3
13 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -10'52.8
14 L.ジョーナ FIN Scoda Fabia R5 RC2 -10'55.5
15 G.マンスター LUX Ford Fiesta Mk2 RC2 -12'19.9
47 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -1h22'17.4
    総合 51位まで確認

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2023/08/05

トヨタ・チーム フィンランドラリー第2日目リポート

2023年8月5日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 ラリー・フィンランド デイ2
断続的に降る雨の中、サバイバルラリーとなるも
エバンスが総合1位、勝田が総合3位につける

8月4日(金)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・フィンランド」の競
技2日目デイ2がユバスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing
World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1
HYBRID 33号車)が首位に立ち、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総
合3位に、スポット出場のヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン組(97号車)が総合
5位につけました。なお、デイ2の中盤まで首位に立っていたカッレ・ロバンペラ/ヨン
ネ・ハルットゥネン組 (69号車)は、コースオフによりデイリタイアとなりました。

前日、ユバスキュラ市街地でのスーパーSSで幕を開けたラリー・フィンランドは、4日
(金)の朝から森林地帯での本格的な戦いがスタート。デイ2としてサービスパークの
北東エリアを中心に9本合計104.76kmのステージが行なわれました。ステージは、夜中
から朝にかけて断続的に降った雨により全体的に湿っており、また、昼前からは時々雨
が強く降り、路面が泥状になったり、水溜まりもできるなど非常に難しい路面コンディ
ションでの戦いになりました。

前日のデイ1で総合3位につけたロバンペラは、朝2本目のSS3から、午後2本目のSS7まで
5ステージ連続でベストタイムを記録。SS2で首位に立ち、SS7終了時点で総合2番手のエ
バンスに対し、5.7秒のリードを築いていました。ところが、伝統的なステージである
「ミヒンパー」の2本目、SS8の終盤でクルマが大きくスライドし側溝に落ちた後、横転
。ロバンペラとハルットゥネンに怪我はありませんでしたが、クルマのダメージは大き
くデイリタイアすることになりました。チームはサービスでクルマの状態をチェックし
、明日再スタートできる状態であるかを判断します。

ロバンペラのデイリタイアにより、僅差の戦いを続けていたエバンスが総合1位に。エ
バンスはベストタイムこそ記録しませんでしたが、デイ2の9ステージのうち、8ステー
ジで2番手タイムを刻むなど好調を保ち、総合2位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)
に6.9秒差をつけ首位でデイ2を締めくくりました。また、勝田はオープニングのSS2で
ベストタイムを記録。その後も2番手タイムを2回、3番手タイムを4回刻むなど、濡れて
非常に難しいコンディションとなった超高速ステージで攻めの走りを続け、総合3位に
順位を上げました。総合2位のヌービルとは9.5秒差、総合4位のテーム・スニネン(ヒ
ョンデ)に対しては12.4秒のリードを築いています。なお、今大会で久々のWRC復帰を
果たし、2019年以来となるラリー・フィンランド出場を実現したラトバラは、GR YARIS
Rally1 HYBRIDのドライビングを楽しみながら、非常に安定した走りを続け総合5位に
つけています。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

ラリー・フィンランドを楽しんでいます。私はドライバーたちを応援するためにここに
いますし、チームがハッピーであれば、チーム代表である私もハッピーです。カッレは
ホームラリーをとても楽しみにしていたので、あのようなことになってしまい本当に残
念ですが、重要なのは彼とヨンネが無事だったということです。クルマが直り、明日彼
らが再スタートできることを願っています。エルフィンは素晴らしい力を発揮してラリ
ーをリードしていますので、明日も引き続きいいパフォーマンスを発揮してくれること
を期待しています。また、今日は貴元も非常に速かったですが、彼は長年ユヴァスキュ
ラに住んでいるので、地元の人たちが彼のことも応援してくれることを願っています。
ヤリ-マティにとっては今回が210回目のWRCスタートとなり、笑顔で運転を楽しんでい
ましたが、それこそが私が見たかった姿です。ラリーはまだ2日残っていますが、全て
が順調ですし、チームのみんながとてもいい仕事をしていると思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

今日は途中まで順調でした。午前中は出走順が一番手ながら好調でしたし、エルフィン
ともいいバトルができました。あまり攻め過ぎなくても、少しだけ速く走ることができ
ていました。午後のクラッシュは非常に不運なもので、あのコーナーであれ以上のこと
はできなかったと思います。ブレーキング時の速度は適切だったと思いますが、泥の中
に出走順一番手で突入したため、クルマが大きくスライドしてしまいました。ステアリ
ングをフルロックさせてもクルマを立て直すことができず、側溝の中で何かに激しくぶ
つかって飛ばされてしまいました。このような形で戦列を離れてしまったことは、チー
ムにとってもファンの皆さんにとっても残念なことです。クルマに大きな問題がなく、
明日再び戦いに戻れることを願っています。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

大きなミスもなく、午前中はクリーンなスタートを切ることができました。序盤はペー
スがかなり速く、もう少し上手く走れそうなところもいくつかありましたし、各ステー
ジでトップとコンマ数秒差だったのでフラストレーションを感じました。日中は路面が
ウエットだったりドライだったりと変わりやすく、グリップもそれほど高くなかったの
ですが、走りを楽しむことができました。コンディションの変化により何人かのドライ
バーが戦列を去ることになりましたが、残念ながらカッレもそのひとりです。彼は素晴
らしい仕事をしていただけに、あのような結果になってしまい残念です。まだまだ先は
長く、明日はもう少し路面がドライになるかもしれませんが、それでもまだスリッピー
なコンディションが続くと思います。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

朝はラウカーのステージでベストタイムを記録し、とてもいいスタートを切ることがで
きました。好きなステージではありましたが、序盤のセクションは新しくなっていたの
でタイムがどうなるか分かりませんでした。それでもクルマのフィーリングはとても良
かったですし、いい走りができました。その後のステージでは少し慎重になり過ぎて、
タイムをかなりロスしてしまいました。今日の午後のコンディションは非常にトリッキ
ーで、なおかつコンディションの変化も激しかったです。それでも、まだトップに近い
位置につけているので全体的には満足しています。明日もこの調子で戦えることを願っ
ていますし、もう少しプッシュしたいと思っていますが、きっと大変で、大きなチャレ
ンジの一日になるでしょう。

ヤリ-マティ・ラトバラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 97号車)

最高の一日でした。金曜日の段階では総合5位につけることができるなんて、想像すら
できませんでした。それほど速くはなかったですが、全てを自分のコントロール下に置
き、いいリズムで走ろうと努力しました。最速の選手たちとは1kmあたりコンマ6秒差で
、自分が予想していたよりも良かったです。とにかく、このクルマをドライブするのは
最高の気分です。今日は素晴らしいステージもあれば、難しいコンディションのステー
ジもありましたが、これほどコンディションが変わりやすいラリー・フィンランドは久
しぶりです。明日もまた、素晴らしい経験ができることを願っています。

明日のステージ情報

競技3日目となる8月5日(土)のデイ3は、サービスパークの南西エリアが戦いの舞台に
。2001年大会以来となる「ヴァスティラ」で1日が始まり、その後「パイヤラ」「ラプ
スラ」「ヴェックラ」という伝統的なエリアで行われるステージを走行します。ミッド
デイサービスを挟んで、午後はその4本のステージを再走。8本のステージの合計距離は
160.68kmと4日間で最も長く、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は641.0
6kmとなります。

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WRC:Rd.9:フィンランドラリーDay2結果(SS.10/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 0h51'34.4
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'06.9
3 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'16.4
4 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -00'28.8
5 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -01'23.7
6 J.ヒュットゥネン FIN Scoda Fabia R5 RC2 -03'14.1
7 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -03'27.0
8 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -03'27.3
9 O.ソルベルグ SWE Skoda Fabia Evo RC2 -03'28.8
10 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -03'36.4
11 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -03'48.1
12 G.リンナマエ EST Hyundai i20 N RC2 -03'53.6
13 R.コルホネン FIN VW Polo GTI RC2 -04'03.6
14 G.グリーンスミス GBR Skoda Fabia Evo RC2 -04'03.9
15 M.マルシズク POL Skoda Fabia R5 RC2 -04'10.9
55 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -29'48.2
59 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -1h19'53.5
    総合 59位まで確認

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2023/08/04

トヨタ・チーム フィンランドラリー第1日目リポート

2023年8月4日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第9戦 ラリー・フィンランド デイ1
TGR-WRTにとってのホームイベントがユバスキュラでスタート
ロバンペラが総合3位に、エバンスが総合5位につける

8月3日(木)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・フィンランド」が開
幕。オープニングステージとしてユバスキュラの市街地でスーパーSSが1本行われ、TOY
OTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン
組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が総合3位に、エルフィン・エバンス/スコット
・マーティン組(33号車)が総合5位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車
)が総合7位に、今回は久々に選手としてスポット出場するヤリ-マティ・ラトバラ/ユ
ホ・ハンニネン組(97号車)が総合9位につけ、チームの全車が初日を走り切りました。

2023年のWRCはシーズン後半戦に突入し、前戦のラリー・エストニア、そして今回のラ
リー・フィンランドと、北欧エリアで超高速グラベル(未舗装路)ラリーが2戦連続で
行われます。ラリーの中心となるフィンランドのユバスキュラはしばらく天気が安定せ
ず、雨が降ったり止んだりの日々が続きました。ラリーは前日2日(水)の晩にユバス
キュラの湖畔でセレモニアルスタートが行われ、3日は午前中にユバスキュラ近郊でシ
ェイクダウンが行なわれました。天気は曇り時々晴れで降雨こそありませんでしたが、
全長4.48kmのグラベルステージは全体的に湿り気を帯び、非常に滑りやすいコンディシ
ョンに。多くの選手がクルマのセットアップを微調整しながら走行を重ね、TGR-WRTは
前戦エストニアを制しドライバー選手権首位を守ったロバンペラが、4回目の走行でベ
ストタイムを記録。ドライバー選手権2位のエバンスは2番手タイム、前戦エストニアに
続きTGR-WRTのマニュファクチャラー登録ドライバーとして出場する勝田は5番手タイム
でした。

その後、夜7時過ぎからユバスキュラの市街地でオープニングステージとして「ハルユ1
」がスタート。市街地のターマック(舗装路)と、公園内のグラベルの両路面がミック
スされた3.48kmのショートステージで、ロバンペラが、ベストタイムで首位に立ったオ
ィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と僅か0.7秒差の3番手タイムを記録。エバ
ンス、勝田も確実な走りで初日を終えました。また、今回久々にドライバーとしてラリ
ー・フィンランドに出場し、WRCで初めてGR YARIS Rally1 HYBRIDのステアリングを握
ったチーム代表のラトバラは、9番手タイムを記録しました。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

ラリー・フィンランドは私たちのチームが始まった街で開催される、チームにとって特
別なラリーです。今夜も街の中心でSS1があり、ラリーが幕を開けました。

チームにはフィンランド出身の世界チャンピオンであるカッレがいますし、特に今回は
、同じく地元の道を走る、ドライバーとしてのヤリマティもいます。全ての観客の皆さ
んが彼らを応援してくれていると思いますし、彼らのチームメイトにも熱い声援を送っ
てくれるはずです。エルフィンは2年前のラリー・フィンランドで優勝していますし、
貴元はこのラリーを2番目のホームラリーとして大切にしています。フィンランドのラ
リーファンの皆さんはとても温かく、声援をくださり、たくさんのエネルギーを与えて
くれます。今週末の私の役割はドライバーたちをリラックスさせてあげることだと思っ
ています。彼らは全員素晴らしいドライバーなので、彼らが最大限のパフォーマンスが
出せるようにサポートしたいと思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

忙しい日々でしたが、自分のホームタウンの中心部で行われるハルユのステージで、ラ
リー・フィンランドがスタートしたのは本当に素晴らしいことです。毎年信じられない
くらい多くの人が来てくれますし、雰囲気も最高なので、このステージを走る時はいつ
も興奮しますし、クルマの中まで声援が聞こえてきました。今朝のシェイクダウンは出
走順がトップだったため路面はとても滑りやすい状態でしたが、最初から全開で走るこ
とができて良かったです。かなり滑りやすく感じたので、それに対処するためのセット
アップをいくつか試しました。明日は出走順がトップなので、とてもトリッキーな一日
になりそうです。もう少し雨が降り、自分たちの助けになってくれることを願っていま
す。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)

ラリー・フィンランドはとても素晴らしいイベントなので、始まるのがいつも楽しみで
す。このオープニングステージは、市街地でのスーパーSSによくあるトリッキーなもの
ですが、お客さんの数がとても多く、雰囲気も素晴らしいのでラリーのスタートとして
は相応しいと思います。シェイクダウンのステージは、一晩中雨が降っていたのでグリ
ップが低く、かなり難しいコンディションでした。しかし、セットアップを調整したこ
とでフィーリングは結構良くなりました。この後も変わりやすい天気が続きそうなので
、明日2番手でスタートする我々には助けになりそうですが、できれば酷い天候にはな
らず、フィンランドの道を楽しんで走れることを期待しています。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)

定番ともいえるユヴァスキュラのオープニングステージでラリー・フィンランドをスタ
ートするのは素晴らしいことですし、ここはとても好きなステージです。雨が降ると路
面はかなりトリッキーになるので、降らなくて良かったです。今朝のシェイクダウンで
はクルマにいくつか小さな調整を施したのですが、最終的にクルマはよく走るようにな
りましたし、とてもいいフィーリングを得ることができました。明日は雨が多く降る可
能性があり、コンディションが少し変わるかもしれないので、どうなるのか分かりませ
ん。このラリーは好きなラリーのひとつですが、スピード、そして覚悟を決めて走ると
いう点で最も難しいラリーのひとつでもあるので、できるだけ早く走りのリズムを掴み
たいと思います。

ヤリ-マティ・ラトバラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 97号車)

ドライバーとして再びラリー・フィンランドをスタートすることができて嬉しく思いま
す。多くの人が応援してくれるのを見るのは素晴らしいことです。私にとってこのラリ
ーはWRCの中で最もいい雰囲気を感じることができるラリーなので、非常に特別なシチ
ュエーションですし、ホームグラウンドでRally1カーの走りを経験できる素晴らしい機
会です。また、ハルユのステージでこのラリーをスタートするのも特別なことです。い
くつかトリッキーなセクションがあり、そこでは少し注意する必要がありましたが、こ
のイベントの伝統的なステージのひとつですし、楽しんで走ることができました。月曜
日に行なったテストでも、今朝のシェイクダウンでも、走るたびにフィーリングが良く
なっていったので、明日に臨む準備は整っています。

明日のステージ情報

競技2日目となる8月4日(金)のデイ2は、いよいよ森林地帯での本格的なグラベルステ
ージがスタート。サービスパークの北東エリアで「ラウカー」「ランカマー」「ミヒン
パー」「ハルトゥーラ」という4本の伝統的なステージを各2回走行します。そのうち、
ラウカーとランカマーは前回大会から大幅にモディファイされ、多くの激しいアップダ
ウンと連続ジャンプで知られる名ステージのミヒンパーは2015年以来、ハルトゥーラは
1995年以来のWRCステージ復帰となります。さらに、一日の最後にはハルユのステージ
が再び行われます。SSの数は全部で9本で、その合計距離は104.76km。リエゾン(移動
区間)も含めた一日の総走行距離は513.66kmとなります。

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WRC:Rd.9:フィンランドラリーDay1結果(SS.01/21)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 O.タナク EST Ford Puma Rally1 RC1 0h02'39.0
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'00.6
3 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'00.7
4 E.ラッピ FIN Hyundai i20 Rally1 RC1 -00'01.8
5 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'01.9
6 J-P.ルーベ FRA Ford Puma Rally1 RC1 -00'02.2
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'03.1
8 T.スニネン FIN Hundai i20 N RC2 -00'04.6
9 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris Rally1 RC1 -00'08.1
10 J.ヒュットゥネン FIN Scoda Fabia R5 RC2 -00'08.3
11 N.グリャジン RUS Scoda Fabia R5 RC2 -00'09.4
12 A.ミケルセン NOR Skoda Fabia Evo RC2 -00'10.0
13 E.リンドホルム FIN Hyundai 120 N RC2 -00'10.4
14 A.フォアマウクス FRA Ford Fiesta Mk2 RC2 -00'10.4
15 S.パヤリ FIN Skoda Fabia R5 RC2 -00'10.6
    総合 64位まで確認

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