2020/01/25

トヨタ・チーム 第2日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2020年1月25日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2
オジエが首位に立ち、エバンスは総合2位に浮上
ヤリスWRCは合計5本のベストタイムを刻む

1月24日(金)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロのデイ2が、フランス南部のギャップを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が首位に浮上。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合6位に順位を上げました。

前日、モナコでのセレモニアルスタートに続き、フランスの山中で2本のナイトステージを走り切った選手たちは、ギャップのサービスパークに夜遅く帰還。競技2日目となる24日のデイ2は、サービスパークを中心に3本のステージを各2回走行しました。
6本のステージの合計距離は4日間で最も長く、路面コンディションはドライ、ウェット、凍結、雪と、目まぐるしく変化しました。

デイ1で首位と25.4秒差の総合4位につけたエバンスは、デイ2午前中の3本のステージ全てでベストタイムを記録。
SS4で首位に立ち、SS7までラリーをリードしました。
一方、デイ1終了時点で総合2位につけていたオジエは、エバンスに先行を許し午前中のセクションを総合3位で終えました。
しかし、午後は2ステージ連続でベストタイムを刻み、最終のSS8でトップに浮上。
総合2位のエバンスに1.2秒差をつけ、首位でデイ2を締めくくりました。

今回がヤリスWRCでの初WRCイベント出場となる19才のロバンペラは、ステージごとにタイムを着実に上げて行き、前日よりもひとつ順位を上げ総合6位につけました。
また、ラリー・モンテカルロに初めてヤリスWRCで挑んだ、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元は、経験の蓄積を最優先して堅実な走りを続け、総合7位でデイ2を終えました。

トミ・マキネン(チーム代表)

われわれのドライバーはクルマの性能を全て引き出して戦い、素晴らしい1日になりました。特に午前中のエルフィンの速さは非常に印象的で、皆が驚いたと思います。
セバスチャンは快適な走りを求めて少しづつスピードを上げて行き、ついにこのラリーで勝てるだけのパフォーマンスを発揮しました。
ふたりとも本当に素晴らしく、ミスもまったくしませんでした。
クルマに対する理解が深まった分だけ、スピードが上がったのでしょう。
カッレもまた称賛すべき仕事をしました。常に学びを続けていますし、コンディションが安定した時の走りはとても良かったと思います。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)

全体的にはとても良い1日でした。
午前中はクルマを完全には快適に感じることができず、少し慎重になり過ぎて良いリズムを掴めませんでした。
しかし、セットアップを少し変えて臨んだ午後のステージではフィーリングが好転し、何度か良いタイムを刻むことができました。
選んだタイヤが最適かどうか不安だったのですが、午後の再走ステージの2本目は路面が予想以上に乾いていたこともあり、決して悪いチョイスではなかったと思います。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

午前中のコンディションはとても難しく、タイヤのグリップが頻繁に変わりました。
しかし、ヤリスに大きな自信を持つことができたので、良い朝になりました。
午後のステージの1本目では、少し安全サイドに振った走りになってしまいました。
2本目のステージは上手く走れましたが、最後のステージは多くのクルマが通過したことでコンディションが非常に悪く、タイヤ選択に関して少し冒険し過ぎたかもしれません。
それでも全体的には良い1日だったので、明日もトライし続けます。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

午前中のステージはとても難しく感じられましたが、その分だけ改善を進めることができたので満足しています。
凍った路面をスリックタイヤで走ったことはなく、今朝はかなり注意して走りました。
しかし、ステージを重ねるうちにどんどん良くなり、午前も午後も2本目のステージは上手く走れました。
学ぶべき事はまだ山ほどありますが、走れば走るだけクルマを快適に感じられるようになっています。
明日のステージは、今日とはまた違うタイプだと思いますので、再び新しいチャレンジとなります。
コンディションの変化に注意して走る必要があるでしょう。

明日のステージ情報

競技3日目となる1月25日(土)のデイ3は、サービスパークを中心に、2本のステージを日中のサービスをはさんで各2回走行します。
SS9/SS11「サン・レジェ-レ・メレーズ-ラ・バティ・ヌーブ」、SS10/SS12「ラ・ブレオル-セロネ」は、いずれもとても人気がある名物ステージです。
4本のステージを終えた選手は、その後ギャップでの最終サービスを経て、約250km離れたモナコを目指し、日曜日の競技最終日に備えます。

提供:トヨタ自動車

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WRC:Rd.1 モンテカルロラリーDay2結果(SS.8)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC RC1 1h43'31.5
2 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'01.2
3 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 -00'06.4
4 S.ロウブ FRA Hyundai i20 WRC RC1 -01'06.9
5 E.ラッピ FIN Ford Fiesta WRC RC1 -01'57.2
6 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -02'19.2
7 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -05'18.7
8 E.カミッリ FRA Citroen C3 R5 RC2 -08'06.2
9 N.シアミン FRA Citroen C3 R5 RC2 -09'04.0
10 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 RC2 -09'37.2
11 O.ベイビー NOR Hyundai i20 R5 RC2 -09'51.1
12 Y.ボナート FRA Citroen C3 R5 RC2 -10'01.9
13 Y.ロッセル FRA Citroen DS3 R5 RC2 -10'03.1
14 G.マンスター HOL Skoda Fabia R5 RC2 -10'08.1
15 O.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 RC2 -10'53.0
16 T.スニネン FIN Ford Fiesta R5 RC2 -11'26.8
    総合 83位まで確認

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2020/01/24

トヨタ・チーム 第1日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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2020年1月24日
トヨタ自動車株式会社
GAZOO Racing Company

WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ1
SS1でベストタイムを記録したオジエが総合2位に
エバンスは総合4位、ロバンペラは総合7位につける

1月23日(木)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロが開幕。
モナコでのセレモニアルスタートに続き、フランス山中で2本のナイトステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 17号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合7位につけ、チームの全選手が順調に初日のステージを走破しました。

モナコ湾に面したアルベール1世埠頭で午後5時からセレモニアルスタートが行なわれ、ラリー・モンテカルロは華麗に開幕しました。
その後、選手達はフランス山中へと移動し、午後8時38分に最初のSS1が始まりました。
暗闇に包まれた全長17.47kmのステージは完全なドライコンディションで、初めてヤリスWRCでSSに臨んだオジエがベストタイムを記録。
エバンスは1.9秒差の3番手タイム、ロバンペラは5番手タイムと、3選手とも好調なスタートを切りました。

続くSS2は雪や凍結区間も多くある非常にトリッキーな路面コンディションとなり、オジエは2番手タイムを刻み、首位と19.1秒差の総合2位でデイ1を走破。
エバンスは4番手タイムを記録し総合4位で、ロバンペラは7番手タイムをマークし総合7位で初日を終えました。

トミ・マキネン(チーム代表)

われわれにとって今晩は良いスタートになりました。
最初のステージでのセバスチャンとエルフィンの走りは素晴らしく、彼らはクルマに良いフィーリングを感じ、自信を持ったと思います。
カッレもまた良い走りでしたが、軟らかめのタイヤを履いていたので、タイヤを少しオーバーヒートさせてしまいました。
2本目のステージは非常に難しいコンディションでしたが、3選手とも問題なく走り切りました。
まだまだ先は長く、彼らは良い位置につけていると思います。

セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)

最初のステージは良い出だしでした。
路面は完全にドライでグリップは安定しており、きっとこの週末もっとも簡単なステージのひとつだったと思います。続く2本目のステ
ージに関しては、今晩の最難関になるだろうと予め予想していました。
とてもトリッキーなコンディションだったので、リズムを合わせようと走りが慎重になり過ぎてしまい、タイムを少し失いました。
それでも、ミスをすることなく1日を走り切ることができましたし、まだ先は長いので、決して悪くないスタートだと思います。

エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)

タイヤ選びに悩んだ、とても難しい夜間ステージでした。
最初のステージはドライだと分かっていましたが、2本目は路面がかなり湿っており、気温が急激にマイナスに下がったため、凍っている区間が多くありました。
自分のタイヤ選択が本当に正しかったのかどうかは分かりません。
違う種類のタイヤをミックスして装着して走ると良いフィーリングを得にくいのですが、それを経験できたのは良かったですし、きっと明日に繋がるでしょう。

カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)

今晩、WRカーで初めてWRCのステージを走り、とても良い気分でした。
1本目はごく普通のターマックステージで、タイムも良く走りを楽しめました。
2本目はモンテカルロらしいステージで、アイスバーンや雪、そして泥まで出ていたので安全な走りに徹しましたが、リタイアするよりは良かったと思います。
このようなトリッキーなコンディションはテストの時に経験していなかったので、多くを学びながら、注意深く走りました。
明日も楽しみたいと思います。

明日のステージ情報

競技2日目となる1月24日(金)のデイ2は、サービスパークを中心に、3本のステージを日中のサービスをはさんで各2回走行します。
そのうち、SS4とその再走ステージであるSS7「サン・クレメン-フルシニエール」は、今年新たに加わったステージで、道幅の広い高速セクションと、狭くツイスティな低中速セクションによって構成されます。
6本のSSの合計距離は122.58km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は429.90kmとなります。

提供:トヨタ自動車

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WRC:Rd.1 モンテカルロラリーDay1結果(SS.2)


WRC:Rd.1 モンテカルロラリーDay1結果(SS.2)

N0. Driver Nat. Car Class Time(Dif.)
1 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC RC1 0026'23.5
2 S.オジエール FRA Toyota Yaris WRC RC1 -00'19.1
3 O.タナク EST Hyundai i20 WRC RC1 -00'25.1
4 E.エヴァンス GBR Toyota Yaris WRC RC1 -00'25.4
5 S.ロウブ FRA Hyundai i20 WRC RC1 -00'51.0
6 E.ラッピ FIN Ford Fiesta WRC RC1 -01'07.8
7 K.ロバンペラ FIN Toyota Yaris WRC RC1 -01'18.5
8 E.カミッリ FRA Citroen C3 R5 RC2 -01'58.6
9 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 RC2 -01'59.6
10 S.サラザン FRA Hyundai i20 R5 RC2 -02'19.6
11 O.ベイビー NOR Hyundai i20 R5 RC2 -02'21.3
12 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC RC1 -02'27.1
13 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta WRC RC1 -00'05.1
14 N.シアミン FRA Citroen C3 R5 RC2 -02'48.5
15 G.マンスター HOL Skoda Fabia R5 RC2 -02'58.3
    総合 40位まで確認

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2019/12/06

WRC:2020年WRCカレンダー

2020年WRCカレンダー

Wrc_logo

No. Date Rally Nation
1 01月23日-26日 モンテカルロラリー モンテカルロ
2 02月13日-16日 スウェーデンラリー スウェーデン
3 03月12日-15日 メキシコラリー メキシコ
4 04月16日-19日 チリラリー チリ
5 04月30日-03日 アルゼンチンラリー アルゼンチン
6 05月21日-24日 ポルトガルラリー ポルトガル
7 06月04日-07日 イタリアラリー イタリア
8 07月16日-19日 ケニヤラリー ケニヤ
9 08月06日-09日 フィンランドラリー フィンランド
10 08月06日-09日 ニュージーランドラリー ニュージーランド
11 09月24日-27日 トルコラリー トルコ
12 10月15日-18日 ドイツラリー ドイツ
13 10月29日-01日 グレートブリテンラリー イギリス
14 11月19日-22日 日本ラリー 日本

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2019/11/14

豊田章男/トヨタ社長、オーストラリアラリー・リポート

FIA世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリー・オーストラリアに関する
豊田章男チーム総代表のコメント

オーストラリア東部で発生中の森林火災の被害に遭われている皆さまにお見舞い申しあげます。
また、この瞬間も、猛火と戦っている地元消防の方々に感謝すると共に、いち早い鎮火が実現できるよう祈念いたしております。

スペインでのドライバー/コ・ドライバータイトル獲得後、もうひとつのタイトルをオーストラリアで獲得しようと、チームは最大限の努力を続けてくれていました。
本当であれば、週末に、それを果たし、その喜びの中で、チームのみんなに感謝の気持ちを伝えたいと思っておりましたが、ラリー・オーストラリアがキャンセルとなり、それを実現することはできません。
この場を借りて、今年、一緒に戦ってくれたチーム全員に私からの感謝の気持ちを伝えたいと思います。

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのみんな、一年間、ヤリスを強くし続けてくれて、ありがとう。
全タイトルを獲って喜ぶという目標は、一年後に日本で叶えたいと思いますので、気持ちを切り替えて、また次の一年もみんなで頑張っていきましょう。
現地にいるチームのみんなは、オーストラリアの地でも、すぐに気持ちを切り替えてくれていました。
このことについても、お礼を言いたいと思います。
チームのみんなは、ラリー期間中のために用意していた食材を地元に提供したり、消防署に行って激励をしてくれたり、地元で困っている人たちのために、率先して動いてくれました。
私もSNSで、その様子を知りました。
現場の判断で、すぐに動いてくれたのだと思います。
トヨタを代表するメンバーが、こうして率先して行動してくれたこと、本当にうれしく、そして誇らしく思います。
チームのみんなに、本当に感謝します。ありがとう。
この素晴らしいメンバーと来年も戦っていけること本当に楽しみです。
来年、ラリージャパンでは、みんなのそばに居ながら、一緒に戦えると思います。
今年味わえなかった喜びを、なんとしてもみんなで味わいましょう。
最後になりましたが、応援いただいたファンの皆さま、熱い声援を1年間ありがとうございました。
皆さまが、もっともっと応援したくなるようなチームになれるよう、われわれも努力を続けてまいりますので、引き続き、応援いただければうれしく思います。
皆さま、引き続き、よろしくお願いいたします。

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team
チーム総代表 豊田章男

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2019/11/13

オーストラリアラリーはイベント・キャンセルに

2019年最終戦の第14戦オーストラリアラリーは、当地で拡大している大規模な森林火災の影響で、イベントのキャンセルが決まった。

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2019/10/29

勝田貴元、スペインラリー・リポート

勝田 貴元/Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム
勝田貴元、ヤリスWRCでのWRC出場2戦目で大きな成長を遂げる

TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元が、10月24日(木)から27日(日)にかけてスペイン北東部カタルニア地方のサロウを中心に開催された、FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインに、コ・ドライバーのダニエル・バリットと共にヤリスWRCで参戦しました。
勝田にとっては第10戦ラリー・ドイチュラント以来2回目のWRカーによるトップカテゴリーチャレンジとなり、メカニカルトラブルに見舞われるも、今回も全てのステージを走破。
総合39位で完走を果たしました。

フルターマック(舗装路)イベントのラリー・ドイチェラントで、勝田は初めてヤリスWRCでトップカテゴリーに挑戦し総合10位でフィニッシュ。
初ポイントを獲得しました。

そして今回、再びヤリスWRCでの出場となったラリー・スペインは、シーズン唯一の「ミックスサーフェス(路面)ラリー」です。
デイ1はグラベル(未舗装路)仕様のクルマでグラベルステージを走行し、その後サービスでクルマをターマック(舗装路)仕様に変更。デイ2とデイ3はターマックのステージを走行するため、1回のラリーでグラベルとターマックの両路面での経験を積むことができるのが、勝田にとって大きなメリットでした。

勝田は既にフィンランド国内選手権にヤリスWRCで出場し総合優勝を飾っていましたが、WRCのグラベルステージをヤリスWRCで走るのは今回が初めてでした。
2017年と2018年にはR5カーでこのラリーに出場し、ステージに対する経験はそれなりに持っていましたが、決して簡単な戦いではありませんでした。

週の前半にカタルーニャ地方の広い範囲で降った大量の雨により、グラベルステージはコンディションが悪化。
特に金曜日の午前中はグリップレベルがただ低いだけでなく、安定せずどれくらい滑るのか予想が非常に難しい状態でした。
そのため勝田とバリットはまずステージを習熟しクルマのフィーリングを掴むことに集中。
午後はスピードを上げて走り、トップドライバーに迫るタイムを記し総合9位でデイ1を走破しました。

そしてターマック仕様に変更されたクルマで臨んだ土曜日は、朝の最初のステージで油圧系の問題によりギヤボックスにトラブルが発生。
大きく遅れをとりました。
それでも何とか午前中の3本のステージを走り、その後サービスで問題を解決。
午後は完調となったクルマで4本のステージを走行し、スピードと経験値をさらに高めました。

そして、ラリー最終日の日曜日は4本のターマックステージで高いパフォーマンスを発揮。
グラベルとターマックの両路面でドライビングを大きく改善し、完走を果たしました。

勝田貴元

今回のラリーは、自分にとって本当に貴重な経験になりました。
金曜日朝のステージはとても難しい路面コンディションで、想像していた以上に滑りやすい状態でした。
そのためアプローチを変更し、まずはステージを走り抜くことに集中しました。
そして午後はドライビングを改善し、クルマの性能をもっと引き出すようにしたところ良いタイムが出たので、満足しました。

土曜日は、前日と全く違うターマックでの戦いとなりましたが、朝最初のステージでクルマにトラブルが起きてしまいました。
しかし幸いにもステージを走り切ることができ、チームはサービスでクルマを完璧に直してくれました。
午後はステージを初めてフルスピードで走ったので決して簡単ではありませんでしたが、ドイツの時よりも速いペースで走ることができました。

そして、日曜日はとても良いステージで、より大きな自信を持って走れました。
最後までラリーを走り切り、多くの経験を蓄積できたので良かったと思います。
良いタイムを出せたステージもあれば、少しミスをしたステージもあり、その全てが将来に向けて意味を持つ学びになりました。

ヤルッコ・ミエッティネン(インストラクター)

ヤリスWRCで出場した今回のスペインで、タカのドライビングはさらに進化しました。
初めて出たドイツの時と比べると、全体的に1kmあたり0.5秒以上速くなりました。
特に金曜日のグラベルステージは本当に良い走りだったと思います。
各ステージのセクタータイムを見ると、WRCのトップドライバーに匹敵するスピードの区間もありました。
もちろん、ステージ全体を通して高いパフォーマンスを発揮する力はまだありませんが、今後経験を積み重ねれば、世界最高のドライバーたちと対等に戦えるようになるでしょう。
このラリーでは、注意深く走らなければならない難しい区間がいくつかありましたが、タカは一貫性のある走りでミスなく高いレベルでヤリスWRCを操り続けました。
それこそが、われわれの今シーズンの目標のひとつでしたので、タカとダンは本当に良くやったと思います。

■次回のイベント情報

勝田の次戦は、11月9日(土)から10日(日)にかけて日本の中部地方で開催される「セントラルラリー愛知・岐阜2019」です。
このターマックラリーは、来年2020年の開催が決まったWRC日本ラウンドのテストラリーとして位置づけられ、多くの国内トップドライバーが参戦を表明しています。
勝田にとっては約3年ぶりの国内ラリー出場となりますが、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)を中心に開催されるこの1戦に、勝田はヤリスWRCで参戦します。

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2019/10/28

WRC:2019年シリーズ・ポイント表(Rd.13/14)

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N0. Driver Nat. Car Point
1 O.タナク EST Toyota Yaris WRC 263
2 T.ニュービレ BEL Hyundai i20 WRC 227
3 S.オジエール FRA Citroen C3 WRC 217
4 A.ミケルセン NOR Hyundai i20 WRC 102
5 E.エヴァンス GBR Ford Fiesta WRC 102
6 K.ミーケ GBR Toyota Yaris WRC 98
7 J-M.ラトバラ FIN Toyota Yaris WRC 94
8 D.ソルド ESP Hyundai i20 WRC 89
9 T.スニネン FIN Ford Fiesta WRC 89
10 E.ラッピ FIN Citroen C3 WRC 83
11 S.ロウブ FRA Hyundai i20 WRC 51
12 K.ロバンペラ FIN Skoda Fabia R5 18
13 P.ティデマンド SWE Ford Fiesta WRC 12
14 C.ブリーン IRL Hyundai i20 WRC 10
15 G.グリーンスミス GBR Ford Fiesta R5 9
16 B.グェッラ MEX Ford Fiesta R5 8
17 M.ブラシア BOL Skoda Fabia R5 6
18 M.エストベルグ NOR Citroen C3 R5 6
19 J.コペッキー CZE Skoda Fabia R5 5
19 Y.ボナート FRA Citroen C3 R5 4
21 S.サラザン FRA Hyundai i20 R5 2
22 O.ベイビー NOR Volkswagen Polo R5 2
23 P.ロウベ FRA Ford Fiesta R5 2
24 A.フォアマウル FRA Ford Fiesta R5 1
25 J.トゥヒノ FIN Ford Fiesta WRC 1
26 R.ブジャリル MEX Skoda Fabia R5 1
27 P.ヘラー CHL Ford Fiesta R5 1
28 E.ベルグクビスト SWE Ford Fiesta R5 1
29 N.グリャジン RUS Skoda Fabia R5 1
30 勝田 貴元 JPN Toyota Yaris WRC 1
31 P.ソルベルグ NOR VW Polo GTI R5 1
32 E.カミッリ FRA Ford Fiesta R5 1


N0. Manufactures Point
1 ヒュンダイ・シェル・モビス・WRT 380
2 トヨタ・ガズー・レーシング・WRT 362
3 シトロエン・トタル・WRT 284
4 M-スポーツ・フォード・WRT 218

    同ポイントの順位はFIAによる

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トヨタ・チーム 第3日目リポート

Toyota Yaris WRC (C)Toyota Gazoo Racing
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WRC 第13戦 ラリー・スペイン デイ3
タナックが総合2位でフィニッシュ
パワーステージも制し初のドライバー王者に輝く

10月27日(日)、2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・スペインの最終日デイ3がスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位でフィニッシュ。ドライバーズおよびコ・ドライバーズ・タイトルを獲得しました。
また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は総合5位で完走し、チームに貴重なマニュファクチャラーポイントをもたらしました。
なお、デイ2でデイリタイアとなったクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車) は、再出走を果たし総合29位でラリーを終えました。

ラリー・スペインの競技最終日デイ3は、サービスパークが置かれるサロウの北側エリアで2本のターマック(舗装路)ステージを各2回走行。
4本計74.14kmのSSで競われました。

デイ2で総合2位のライバルと3.5秒差の総合3位につけたタナックは、3本のステージを走行した時点で差を5.8秒に広げられました。
しかし、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終SSの「パワーステージ」でベストタイムを記録。
2番手タイムの選手に3.6秒差をつける圧巻の走りで総合2位に浮上すると共に、ボーナスの5ポイントを獲得し、最終戦ラリー・オーストラリアを待たずしてドライバーズタイトルを決定しました。
タナックとヤルヴェオヤにとっては初めてのWRCタイトルとなり、彼らはエストニア人初のWRCチャンピオンとなりました。

WRCのドライバーズタイトルは2004年から2012年にかけてセバスチャン・ローブが、2013年から2018年にかけてセバスチャン・オジエが獲得していましたが、久々に新しいワールドチャンピオンが誕生しました。
また、トヨタのドライバーが世界王者となるのは、1994年以来で通算5回目となります。

ラトバラは、総合4位の選手とのタイム差をステージごとに縮め、最終的には6.3秒差まで迫りましたが逆転には至らず。
それでもマニュファクチャラーポイントの獲得により、チームはマニュファクチャラーズタイトル防衛の望みを最終戦ラリー・オーストラリアに繋ぎました。

デイ2で総合3位につけながらもクラッシュでデイリタイアとなったミークは、ラリー2規定に基づきデイ3で再出走。総合29位でラリーを終えました。
なお、今回がヤリスWRCでの2度目のWRC出場となる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元/ダニエル・バリット組は、初めてWRカーで挑んだスペインの道で健闘。
最終日も4本のターマックステージを堅実に走り切りました。
デイ2のメカニカルトラブルにより最終結果は総合39位に留まりましたが、結果以上に充実した内容のチャレンジとなりました。

トミ・マキネン(チーム代表)

歴史的な快挙です。
われわれのチームから新たなる世界チャンピオンが誕生したのです。
チームの全員がオィットとマルティンと共に、シーズンを通してハードワークを続けてきましたが、素晴らしい結果によってその努力が報われました。
この週末、オィットには大きなプレッシャーがかかっていました。
それがどのようなものなのか、同じような経験をした私には分かりますが、一般的にはなかなか理解されないものです。
タイトル獲得のためにパワーステージでオィットが見せた走りは、本当に素晴らしいものでした。
また、彼が2位に入ったことはマニュファクチャラー選手権争いにおいても助けになります。
オーストラリアではまだ逆転の可能性が残っていますので、全力で戦いに臨みます。

オィット・タナック (ヤリスWRC 8号車)

今の気持ちを言葉にすることは簡単ではありません。
この週末に感じたプレッシャーは、これまでとは違うレベルでした。
世界チャンピオンになることは、自分の人生の目標でした。
ミスをすることは許されず、しかしタイトルを決めるためには良い結果が必要だったので、とても大きなプレッシャーを感じましたし、スタート直後はいつものように走れませんでした。
しかし、最終的にはリラックスすることができましたし、普段通りに運転できるようになりました。

今朝はクルマのフィーリングが良く、いいリズムで走れました。
しかし、それでもダニ・ソルド選手の方が常に少しだけ速かったので、パワーステージで必要なポイントを獲得するのは難しいように思えました。
それでも全力で攻めたことが、結果的に報われました。
これまで、いくつもの試練を乗り越えてきたので、ついにタイトルを獲得できて本当にうれしく思います。
素晴らしい仕事で我々を支えてくれたチームに感謝します。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)

この週末の自分の走りには満足しています。
一貫性のある走りができましたし、ミスもしませんでした。
また、パフォーマンスも全体的に見れば高いレベルにあったと思います。
ラリー開始直後は少し自信を持てなかったので、この結果には満足するべきですし、チームにマニュファクチャラーポイントをもたらせて良かったと思います。

今日は、もっとハードにプッシュすれば、総合4位も可能だったかもしれませんが、それはマニュファクチャラー選手権争いにおいてはあまり意味がないことでしたし、最終戦ラリー・オーストラリアまで逆転の可能性を繋ぐことが、今日は何よりも重要でした。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)

今日は、良いリズムを取り戻すことができました。
ヤリスWRCはターマックで本当に速く、今朝は再び良いフィーリングで走れました。
パワーステージでは、オィットのタイトル獲得を確実にするため、ペースを落とす必要がありました。
彼のボーナスポイント獲得にとって、マイナスとなるようなことは避けなければなりませんでした。
オーストラリアには、マニュファクチャラー選手権を勝ち取るために挑み、自分のベストを尽くして走ります。

次回のイベント情報

WRC次戦は、11月14日(木)から17日(日)にかけて、オーストラリア東海岸のコフスハーバーを中心に開催される、シーズン最終戦ラリー・オーストラリアです。
オーストラリアのステージは、狭くツイスティな森林地帯の道と、高速で流れるような田舎道が混ざるバリエーション豊かなグラベルロードが特徴です。
ドライコンディションとなった場合、路面は滑りやすいルーズグラベルに覆われ早い出走順のドライバーが不利となります。
また、木々に囲まれた森林ステージではクルマが巻き上げるダストがなかなか収まらないことも多く、特に太陽が低い位置にある時間帯は斜光がダストで乱反射し、十分な視界が得られない状態で走らなければなりません。

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